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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における内外経済は、米国は堅調に推移した一方、新興国の減速、急激な為替変動、資源価格の下落などにより世界経済の下振れリスクが高まり、先行き不透明な状況で推移しました。

この環境下、当連結会計年度の売上高は、3,522億円(前期比4.1%増)となりました。
 損益につきましては、営業利益は421億円(前期比14.7%増)、経常利益は410億円(前期比8.5%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は311億円(前期比18.2%増)、1株当たり当期純利益(EPS)は119円72銭(前期比19.6%増)となり、2期連続で過去最高を更新しました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

コンシューマの売上高は、3,009億円(前期比4.8%増)となりました。時計はGPSハイブリッド電波ソーラーを搭載した高価格帯の「G−SHOCK」「OCEANUS」の売上が高級流通への導入などにより国内外で好調に推移し増収となりました。また、Bluetooth®でスマートフォンと連携する「EDIFICE」の売上も好調に推移しました。損益につきましては、489億円の営業利益(前期比3.9%増)となりました。時計は製品ミックスの改善により利益を拡大しました。電卓は海外で関数電卓が拡大し収益性を確保しました。デジタルカメラはTRシリーズの高価格帯維持により安定した利益を確保しました。

システムの売上高は、427億円(前期比4.5%増)、損益につきましては、プロジェクターの収益が大幅に改善し、18億円の営業損失(前期 営業損失56億円)となりました。

その他の売上高は、174億円(前期比6.4%減)、損益につきましては、1億円の営業損失(前期 営業損失2億円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比173億円増加の1,280億円となりました。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは、前期比19億円増加の327億円の収入となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益406億円(前期342億円)、減価償却費97億円(前期88億円)、運転資金(売上債権、たな卸資産、仕入債務)の増加額65億円(前期55億円)、法人税等の支払額53億円(前期54億円)などであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは、前期106億円の支出に対し81億円の収入となりました。主な内訳は、定期預金の預入・払戻による純収入5億円(前期146億円)、固定資産の取得による支出103億円(前期84億円)、投資有価証券の取得及び売却・償還による純収入179億円(前期は純支出166億円)などであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは216億円の支出となり、社債の発行による収入100億円、社債の償還による支出226億円のあった前期に比べて89億円支出の減少となりました。主な内訳は、自己株式の取得による支出102億円(前期125億円)、配当金の支払額104億円(前期72億円)などであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

コンシューマ

293,708

+6.0

システム

36,092

+4.3

その他

6,234

△22.4

合計

336,034

+5.1

 

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当グループ(当社及び連結子会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

コンシューマ

300,956

+4.8

システム

42,669

+4.5

その他

8,633

△17.2

合計

352,258

+4.1

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

当グループ(当社及び当社の関係会社…以下同じ)は、各事業分野においてグローバルなコスト競争力を強化し高収益を確保できる強靭な収益基盤の構築に取り組んでおります。その具体化のため中期計画を強力に推進し、企業価値の最大化を図ります。
 さらに、財務体質の強化を図り、企業の社会的責任(CSR)をこれまで以上に果たすことが重要な課題と考えております。その実現に向け全社をあげて以下の施策を推進しております。

 

(1) 新ジャンルの確立

当グループは、刻々と変化する市場のニーズを的確に捉える商品企画力及び独自技術の融合により、高収益を実現できる新ジャンルの確立を各事業分野において進めます。

 

(2) 新しい戦略事業の創出

当グループは、これまで独創的な発想と先進的な技術を駆使し様々な新しい製品を世の中に提供してきました。今後も着実に成長してゆくためには、現有事業に加え、当グループの技術や経営ノウハウを基軸とした新しい事業領域での価値創造が不可欠と考えております。そのためこれまで以上に経営リソースを新規事業領域に集中させ、安定した高収益構造が実現できる事業の早期立ち上げを目指します。

 

(3) 財務体質の強化

当グループは、持続的成長に向けて、利益の大幅な拡大によりROEの向上に取り組みます。あわせて株主還元の充実と自己資本比率及びD/Eレシオ(有利子負債/自己資本)の改善による財務基盤の強化を図ってまいります。また、将来の事業拡大に必要とされる成長資金及び今後の有利子負債返済に対する財務流動性の確保も重要な財務課題と認識しており、引き続きフリー・キャッシュ・フローの創造に努め、資本効率の改善と安定的かつ強靭な財務体質の構築に取り組んでまいります。

 

(4) CSR経営

企業に期待される社会的役割は、持続可能社会の発展への貢献であることから、当社はCSR経営に積極的に取り組むことで企業価値の向上に努めております。

従業員の行動指針を明文化した「カシオ創造憲章」のもと、法令遵守、社会秩序の維持はもとより、地球温暖化防止活動や生物多様性の保全活動、次世代育成や人権の尊重など、グローバルな視点で様々な社会課題の解決に本業を通じて取り組んでおります。

 

以上の4施策を完遂することにより、付加価値の高い独自製品やサービスを提供し、創造性溢れる社会づくりに貢献するとともに企業価値の拡大に努めます。

 

また、当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者は、安定的な成長を目指し、企業価値の極大化・株主共同の利益の増強に経営資源の集中を図るべきと考えております。

現時点では特別な防衛策は導入いたしておりませんが、今後も引き続き社会情勢等の変化を注視しつつ弾力的な検討を行ってまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当グループ(当社及び当社の関係会社…以下同じ)の経営成績、財政状況、株価等に影響を及ぼす可能性があるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 日本経済及び世界経済の状況

当グループの製品は、日本及び世界各国において販売されており、その需要は各国経済状況の影響を受けております。とりわけ当グループ製品の大部分が個人消費者を対象としているため、各国の個人消費の動向は当グループ事業に大きく影響しております。

 

(2) 価格変動

当グループの関連業界においては、数多くの企業が国内外の市場シェアをめぐり激しい競争を続けております。短期間における急激な価格変動は当グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 新製品

当グループが新たな人気製品を速やかに且つ定期的に発売できなかった場合、あるいは競合他社が当グループの新製品と同様の製品を発売し、特にそれが当グループの新製品発売と同時期であった場合は、市場における唯一の先行者、もしくは先行集団の一員として当グループが享受出来たはずの優位性を減少させる可能性があります。

 

(4) 大口顧客との取引

当グループの大口顧客の戦略変更、製品仕様の変更もしくは、注文の解約やスケジュール変更は当グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) アウトソーシング

当グループは生産効率と営業利益率の改善を目的に、製造・組立工程の相当部分を外部サプライヤーに委託しているため、確実な品質管理が難しくなる可能性があります。また、当該委託先による関係法令違反や第三者の知的所有権侵害等の問題により、当グループの連結業績及び製品声価に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(6) 技術開発と技術の変化

当グループの事業分野におけるテクノロジーの急激な変化、市場ニーズの激変等から当グループ製品が予想より早く陳腐化し売上が急速に落ち込む可能性があります。

 

(7) 国際活動及び海外進出に関するリスク

当グループの生産・製品販売の大部分は日本国外で行われております。従って、当グループの財務状況、業績、将来の見通し等はかなりの程度、海外の政治経済情勢並びに法整備に影響されます。特に予期しない規制の変更、法令の適用は予測が難しく、当グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(8) 知的財産

当グループは基本的に自社開発技術を使用しており、特許、商標、及びその他の知的所有権などの組合せにより、テクノロジーの保護を図っていますが、以下のようなリスクが当グループに該当することもあります。

・競合他社による同様の技術の独自開発

・当グループが出願中の特許申請の不承認

・当グループの知的財産の悪用・侵害を防ぐための手段が有効に機能しない場合

・知的財産に関する法規制が当グループの知的財産を保護するのに不充分である場合

・当グループの将来の製品又は技術が他社の知的財産権を侵害しているとされる場合

 

 

(9) 製品の欠陥・訴訟問題

消費者製品の製造販売会社として、当グループは、厳正なる製品の品質管理を行っております。当グループは、創業以来重大なクレームや悪評を受けたことはありませんが、将来において当グループ製品の製造物責任や安全性などを問うクレームが発生しないという保証はありません。

 

(10) 情報管理に関するリスク

当グループは、事業の推進・展開に関連して多くの個人情報や機密情報を保有しております。これらの情報については社内規程の制定、従業員の教育等により情報管理の強化を図っておりますが、情報が漏洩する可能性は皆無ではなく、漏洩した場合当グループの事業、財務状況、業績が悪影響を蒙る可能性があります。

 

(11) 提携・合弁・戦略的出資

当グループは、事業の推進・展開を図るため、あるいは経営の効率化を目指すために、国内を含むいくつかの国において提携・合弁・戦略的出資を行っておりますが、相手先の経営環境、経営方針や事業環境の変化等により当グループの事業、財務状況、業績が悪影響を蒙る可能性があります。

 

(12) 外国為替リスク及び金利リスク

当グループは世界各地にて事業展開しており、結果として為替レートの変動による影響を受けております。当グループの利益は、円と対象通貨との為替レートが変動した場合に不利益を受ける可能性があります。また、当グループは金利変動リスクにも晒されており、このリスクは全体的な営業費用、調達コスト、金融資産・負債の価値(特に長期債務)に影響を与える可能性があります。

 

(13) その他リスク

上記以外に以下の要因によっても将来的に当グループの事業並びに業績が影響される可能性があります。

・IT業界の景気循環性

・機器、原材料、利用設備、電力等を必要な時に妥当なコストで入手できるかどうか

・当グループが保有する有価証券の価値下落

・退職給付会計に係る法令の改定、制度改訂、運用環境の激変

・火災や地震などの災害や業務上の事故などの発生

・戦争、テロ、感染症等の要因による社会的混乱

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当グループ(当社及び連結子会社)は、「創造 貢献」を経営理念に掲げ、独創的な製品の開発を通じて社会に貢献することを目指し、積極的な研究開発活動を行っております。

研究開発体制は、新規事業及び長期的視野に立脚した基礎研究・要素技術開発を担当する当社開発部門、既存事業に直結した製品化開発を担当する当社各事業部の開発部及び関係会社の開発部門から構成されております。

当連結会計年度においては、新経営体制発足に伴い、コンシューマ・システム事業本部を発展的に解消し、コンシューマ事業部をCES事業部、楽器事業部に分割しました。

なお、当連結会計年度における研究開発費は6,609百万円であり、セグメントの主な成果は次のとおりであります。

 

(コンシューマ)

当該セグメントに係る研究開発費は3,436百万円であり、主な成果は次のとおりであります。

◎ 青が美しく輝くGPSハイブリッド電波ソーラーウオッチ“OCEANUS”

GPS電波と標準電波を受信するハイブリッドの時刻取得で世界中何処でも正確な時刻を表示できるGPSハイブリッド電波ソーラーの2015年モデルとして、“OCEANUS”ならではのブルーの美しさを強調した「OCW−G1100」を開発しました。ブルー蒸着を施したサファイアガラスや、秒針の針軸に配した再結晶ブルーサファイアなど、こだわりのブルーを随所に散りばめたデザインを実現しています。

◎ 3つのセンサーを搭載した耐衝撃ダイバーズウオッチ

水難救助などでの使用を想定し、水深、水温、方位を計測する3つの高精度センサーを搭載したダイバーズウオッチ「GWF−D1000」を開発しました。水中での捜索や救助活動をサポートする情報をリアルタイムに計測します。他にも、潜水時間や最大水深、最低水温などを記録するログメモリー機能、浮上速度警告機能など、プロフェッショナルの使用を想定した多彩な機能を備えました。

◎ 撮った画像を自動的にスマートフォンに送れるデジタルカメラ

Bluetooth® low energy technologyとWi−Fiによる接続で、カメラのシャッターを切るだけで撮影した画像を自動でスマートフォンに転送できる「エクシリム オートトランスファー」に対応した「EX−ZR3000」を開発しました。スマートフォンで撮影したときのような感覚で手軽にSNSへの投稿や友だちとの共有が可能です。

◎ 躍動感あるシーンを高画質で撮れるアウトドアレコーダー

セパレートスタイルのデジタルカメラの第2弾として、超広角16mmレンズを採用したアウトドアレコーダー「EX−FR100」を開発しました。高速撮影技術と高速画像処理技術を融合させた「EXILIM エンジン HS ver.3」を搭載。高画質で快適な撮影を可能にしています。ハンズフリーで撮影が可能なインターバル撮影機能は、高速連写した画像の中からブレや傾きを判別して最適な一枚を自動的に選びだします。

◎ 理想的な美肌の表現を追求したデジタルカメラ

女性が理想とする美肌表現を追求し、自分好みの肌の色やなめらかさで撮れるデジタルカメラ「EX−TR70」を開発しました。美白処理は、ただ肌を白くさせるだけでなく、健康的で活き活きとした色合いの美肌に表現でき、自分好みの肌再現を選ぶことができます。黒を引き締め、色鮮やかで均一な色再現が可能な高コントラストな液晶を採用。肌がよりキレイに見え、どの角度から見ても色変化が出にくく、自分撮りに最適です。

◎ 上質感あふれる当社電卓のフラッグシップモデル

表示、キー、ボディなど細部に至るまで電卓の本質を追求したフラッグシップモデル「S100」を開発しました。両面反射防止コーティングにより優れた視認性を実現したディスプレイウィンドウや、V字ギアリンク構造による薄型デザインと安定感のあるキータッチ、さらには、アルミニウム合金を採用したボディなど、従来とは一線を画す存在感あるデザインや使い心地を実現しました。

◎ 英語の学習進度を一覧表示できる電子辞書

英語学習の進捗状況をグラフで確認できる電子辞書「XD−Y4800」を開発しました。各コンテンツの学習進捗状況をグラフで表示できる新機能により、英語学習におけるボキャブラリー、リスニング、スピーキングの進捗状況が確認でき、効率の良い学習に役立ちます。さらに業界初となるスマートフォンやタブレットとの連携サービスも開始。単語の履歴や学習の進捗状況を確認できるほか、ベリタス・アカデミーの坂木俊信先生による900種類の英単語の意味や用法を解説した授業動画が視聴できます。

 

◎ 継続的な英会話学習をサポートするデジタル学習ツール

英会話スキルを磨きたい社会人に向けて、充実した英会話学習コンテンツと学習の進捗状況の確認機能を備え、様々なシーンで学習できるデジタル学習ツール「EX−word RISE」を開発しました。本体はスライド式キーボードにチルト液晶を備えた形状を採用。電車での移動時はタブレットのように場所をとらずに学習でき、自宅学習時にはノートパソコンのように机の上で学習しやすい形状で使用することができます。使用シーンにあわせて使い分けられるため、英会話学習を続けるうえで重要な学習時間の確保に役立ちます。

◎ 歴史ある3種類のグランドピアノ音色を備えた電子ピアノ

C.ベヒシュタイン社と共同開発した音源を備えるなど、音色、鍵盤、弾き心地など全ての面において、グランドピアノの性能を追求した「GP−500BP」を開発しました。新開発の音源・音色に加えて、C.ベヒシュタイン社製のグランドピアノの鍵盤にも用いられるスプルース材を加工した木製鍵盤と、グランドピアノの弾き応えに大きく関係するハンマーの動きを追求したアクション機構を融合させた「ナチュラルグランドハンマーアクション鍵盤」により、ピアノ演奏の表現に欠かせない弾き手の繊細なタッチにあわせた音を奏でることができます。

◎ アウトドアシーンに最適なリストデバイス

水辺や雨天時でも使える防水性と、様々なアクティビティに持ち出せるMIL規格を備えたアウトドアシーンに最適なリストデバイス「WSD−F10」を開発しました。タフネス性能やセンサー技術を盛り込み、腕に着ける情報機器として完成度の高い商品に仕上げました。トレッキング、サイクリング、釣りなどのアウトドアシーンで役立つ多彩なアプリの他、自然環境の変化や活動量を計測するオリジナルの専用アプリをプリセットしています。OSにはAndroid Wearプラットフォームを採用しているため、アプリを追加して様々なアウトドアシーンにあわせて機能を拡張することも可能です。

 

(システム)

当該セグメントに係る研究開発費は486百万円であり、主な成果は次のとおりであります。

◎ 手軽に導入・待たずに投映できるレーザー&LEDプロジェクター

水銀ランプ不使用の半導体光源プロジェクターの新製品として電源オンから最短5秒で最大輝度に達する「XJ−V100W」を開発しました。設置自由度に優れた光学1.5倍ズームレンズを搭載。シリーズ共通の優れた経済性や使い勝手に加えて、HDMI端子接続型機器へプロジェクター本体から給電できるなど、優れた拡張性も備えました。

 

(その他)

当該セグメントに係る研究開発費は6百万円であります。

 

上記以外にセグメントに関連づけられない基礎研究及び要素技術開発に係る研究開発費は2,681百万円であり、主な成果は次のとおりであります。

◎ ダーモスコピー検査を効率的に学べる医師向けクラウドサービス

ダーモスコピー検査で撮影した画像から、皮膚の癌と、癌以外を区別するための知見などを効率的に学べる医師向けのクラウドサービス「CeMDS(CASIO e−Medical Data Support)」を、田中勝 教授(東京女子医科大学 東医療センター)、佐藤俊次 院長(さとう皮膚科)と共同で開発。当社の運営により、日本の皮膚科医・形成外科医などを対象とした無料トライアルサービスを開始しました。このトライアルサービス運営でノウハウを蓄積し、皮膚科医・形成外科医・皮膚病変を診断する小児科医・内科医などを対象とした「CeMDS」有料サービスの展開を目指しています。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態

当グループ(当社及び当社の関係会社…以下同じ)は、ROE(自己資本利益率)、自己資本比率、D/Eレシオの改善を目指し、財務基盤の強化を推進しております。

当連結会計年度末の総資産は、前期比62億円減の3,684億円となりました。流動資産は、現金及び現金同等物の増加などにより前期比56億円増の2,502億円、固定資産は、投資有価証券の減少などにより前期比118億円減の1,182億円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前期比41億円減の1,663億円となりました。流動負債は、未払金の減少などにより前期比27億円減の795億円、固定負債は、長期未払金の減少などにより前期比14億円減の867億円となりました。

当連結会計年度末の純資産は、自己株式の取得などにより前期比20億円減の2,021億円となりました。この結果、ROEは、前期比1.8ポイント増の15.4%、自己資本比率は、前期比0.4ポイント増の54.9%となり、D/Eレシオは0.38倍となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が増益となったため前期比19億円の増加となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入・払戻による純収入の減少、投資有価証券の取得及び売却・償還による純収入の増加などにより前期比188億円の収入増加となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行及び償還による純支出126億円などがあった前期と比べ、89億円の支出減少となりました。

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前期比173億円増加の1,280億円となりました。

 

(3) 資金需要

当グループの資金需要の主なものは、製品製造のための材料の購入費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用に係わる運転資金と設備投資資金です。なお、営業費用の主なものは、人件費、研究開発費、広告宣伝費、販売促進費等です。

 

(4) 資金調達

当連結会計年度における資金調達につきましては、急激な金利水準の低下を受け、有利子負債230億円の期限前返済を実施、かつ同額を長期化して調達することで、長期的な負債コストの低下を図りました。結果として、当連結会計年度末有利子負債残高は前期末と同じく772億円となりました。また、当グループでは、主要取引金融機関と特定融資枠契約を締結しており、当連結会計年度末現在、これらの契約の未実行残高は571億円であります。

 

(5) 経営成績

当連結会計年度における売上高は3,522億円(前期比4.1%増)、営業利益については421億円(前期比14.7%増)、売上高営業利益率は前期比1.1ポイント増の12.0%となりました。また経常利益は410億円(前期比8.5%増)となり、売上高経常利益率は前期比0.5ポイント増の11.7%となりました。なお、セグメント別の売上高及び営業利益の概況については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。

税金等調整前当期純利益は406億円(前期比18.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は311億円(前期比18.2%増)、売上高当期純利益率は前期比1.1ポイント増の8.9%、1株当たり当期純利益は119円72銭となり、2期連続で過去最高を更新しました。

 





出典: カシオ計算機株式会社、2016-03-31 期 有価証券報告書