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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、一昨年秋の金融危機に端を発した世界同時不況の最悪期を脱し、各国の政策効果や中国をはじめとした新興国の内需拡大に牽引され、緩やかな回復基調で推移しました。

このような状況のなか、第1四半期は、受注減に伴い生産の減少を余儀なくされ、国内生産会社で一時休業を実施、あわせて経費削減にも努めました。海外生産会社では、人員削減と経費削減を実施しましたが、第2四半期に入り、受注の堅調な伸びにより一時休業は解除、第3四半期以降は、ほぼ平常生産に戻っており、海外生産会社では人員も増員しました。

一方、営業活動においては、国内外の省エネ、環境エコ関連メーカーをターゲットにした活動を積極的に展開し、ハイブリッドカー、電気自動車、エコキュートなどの省エネ・環境対応製品向けに当社独自の開発製品を提案し、タイ・中国の生産拠点を核としたグローバル生産体制、製品供給体制の充実を進め、競争力強化に取り組んでまいりました。

その結果、当連結会計年度の売上高は前年同期比9.9%減の130億9千9百万円となりました。損益面におきましては、営業利益は8億6千9百万円(前年同期比28.4%減)、為替差益4千9百万円、雇用調整助成金収入9千万円等により、経常利益は10億2千4百万円(前年同期比6.6%増)、当期純利益は8億3千万円(前年同期比23.7%増)となりました。

部門別業績につきましては、センサ電子部品部門の売上高は129億8百万円となり、前年同期比10.0%減となりました。他方、計測制御機器部門(温・湿度計測制御機器、風速計等)は、売上高1億9千万円となり、前年同期比7.5%減となりました。

所在地別セグメントにつきましては、国内においては売上高119億2百万円(前年同期比4.8%減)、営業利益7億9千3百万円(前年同期比33.0%減)、アジアでは、売上高60億2百万円(前年同期比20.5%減)、営業利益2億9千5百万円(前年同期比47.8%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、42億5千1百万円となり、前年同期比14億2百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、20億9千6百万円(前期15億6千1百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益10億5千5百万円、減価償却費8億4千8百万円等の資金の増加が売上債権の増加5億5千万円等の資金の減少を大幅に上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、6億1千1百万円(前期6億9千6百万円)となりました。これは主に、機械装置等の有形固定資産の取得による支出4億4千万円、無形固定資産(電算システム導入等)の取得による支出1億2千7百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、1億7百万円(前期7億1百万円)となりました。これは主に、配当金の支払による支出によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

部門
金額(千円)
前年同期比(%)
センサ電子部品
12,826,385
△11.88
計測制御機器
152,630
△30.61
合計
12,979,015
△12.16

(注) 上記金額は、販売価格で表示してあり、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度における受注状況を部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

部門
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
センサ電子部品
13,821,476
△0.3
2,159,109
+73.2
計測制御機器
213,519
+10.0
24,456
+1,464.7
合計
14,034,995
△0.2
2,183,565
+74.9

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

部門
金額(千円)
前年同期比(%)
センサ電子部品
12,908,955
△10.0
計測制御機器
190,626
△7.5
合計
13,099,581
△9.9

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しにつきましては、各国の景気刺激策による押し上げ効果が徐々に低下する懸念があるものの、新興国経済の拡大と先進国の景況感の改善等を背景に、総じて緩やかな回復基調が継続すると見込まれます。しかし、為替動向の先行き不透明感に加え、素材価格の高騰リスク、価格競争の激化、厳しい値下げ要請や納期の短縮化の継続、事業のグローバル化に伴うリスクの増大等、当社グループを取り巻く事業環境は依然として予断を許さぬ状況が続くものと予想されます。

このような状況の中、当社グループは、研究・開発体制を更に強化して次世代製品の開発に取り組んでいくとともに、温度センサ分野でのシェア拡大に向けた攻めの事業展開を進めてまいります。具体的には、ハイブリッド車や電気自動車に見られる環境対応車での搭載、高温用サーミスタによる排ガス等環境対応、ガス機器の安全対策、そして更なる省エネルギーをめざす家電製品への温度センサの応用に向けて、技術と販売が一体となった営業推進を展開し、既存市場の掘り起こしや新たな市場への参入を図ってまいります。同時にグローバルな販売体制を一層強化して海外市場での売上拡大も図ってまいります。また、材料コストの引き下げ、製造の合理化効率化等、全社をあげて原価低減を更に推し進めるために、製造工程における自動化投資と今後の受注の増加に対応できるよう工場増設を含めた設備投資を積極的に実施し、業績の拡大に全力を挙げて取り組んでまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成22年6月30日)現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。

(1) 経済状況

当社グループの主要製品であるサーミスタは空調機器、調理機器、給湯機器、暖房機器、家電、OA機器、自動車関連及び産業機器等使用範囲は多岐にわたっておりますが、当社グループが販売している国又は地域の経済状況により営業収入は影響を受けます。従いまして、当社グループの主要市場である日本、アジア、欧州等における景気後退やそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 為替レートの変動

当社グループの事業には、中国及びタイにおける製品の生産並びにアジア、欧州等における販売が含まれております。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されておりますが、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に、他の通貨に対する円高は当社グループの事業に悪影響を及ぼし、逆に円安は好影響をもたらします。販売価格を都度見直し悪影響を最小限に止めるようにしていますが、生産移管をはじめ海外事業のウェイトは年々高まっており、為替レートの変動が当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 海外事業に潜在するリスク

当社グループの生産及び販売活動の大部分は国内、中国及びタイで行っておりますが、海外市場での事業活動には以下のようないくつかの潜在リスクがあります。

① 不利な政治又は経済要因

② 予期しない規制の強化もしくは法律の変更

③ 人材の確保の難しさ

④ テロ、戦争、天災地変その他の要因による社会的混乱

当社グループは原価低減を図るため、中国の東莞と上海で生産拡大を続けてまいりました。しかし、中国における経済状況、法的規制又は税規制の変化、法律の変更等、予期しない事態により事業の遂行に問題が起こる可能性があります。また、電力不足が更に深刻化した場合は工場操業が困難になるなどの問題が発生する可能性があります。

当社グループとしましては現地動向を随時把握し、適時適切に対応していく方針でありますが、これらの事態は当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

この事項については該当ありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、当社製造・技術部門が中心となり、負の温度特性を持つ感温半導体であるNTCサーミスタを中心に、サーミスタ素子の研究からこの素子を応用した各種センサの研究・開発、さらにはセンサの組み立てに関する生産技術の開発に至るまで幅広い研究開発活動を行っております。当連結会計年度における研究開発費の総額は138,949千円であります。

当連結会計年度における各事業部門別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。

 

[センサ電子部品部門]

自動車用排ガス及びガス機器炎の温度制御を目的とした高温用素子並びにセンサ、自動車関連の高応答素子並びにハイブリッド及び電気自動車のセンサをサーミスタ素子の材料から開発しております。
 その他、次世代の空調センサ、湿度センサ、複写機用センサ、給湯器用センサ、家電用センサ、医療器用センサの開発を目的とした改良及び生産技術の開発を行っております。

当部門に係る研究開発費は138,949千円であります。

 

[計測制御機器部門]

特筆すべき研究開発活動はありません。

当部門に係る研究開発費はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態

当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動に必要な資金の確保、更に健全なバランスシートの維持を財務方針としております。

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末(以下「前年同期末」という)比15億2千9百万円(9.5%)増加し、177億2百万円となりました。流動資産は前年同期末比15億6千万円(14.5%)増加の122億9千3百万円、固定資産は前年同期末比3千万円(0.6%)減少の54億8百万円となりました。

流動資産増加の主な要因は、現金及び預金の増加等に基づくものであります。

固定資産減少の主な要因は、設備投資による有形固定資産の増加を減価償却費が上回ったためであります。

当連結会計年度末の負債合計は、前年同期末比7億4千1百万円(13.8%)増加の61億1千2百万円となりました。流動負債は前年同期末比7億6千2百万円(19.4%)増加の46億9千6百万円、固定負債は前年同期末比2千1百万円(1.5%)減少の14億1千6百万円となっております。この主な要因は、流動負債の増加につきましては支払手形及び買掛金の増加に基づくものであり、固定負債の増加につきましては退職給付引当金の減少によるものであります。

当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期末比7億8千8百万円(7.3%)増加し、115億8千9百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加であります。

利益剰余金は当期純利益による増加などにより前年同期末比6億3千6百万円(9.4%)増加し73億9千2百万円となりました。

この結果、自己資本比率は前年同期末の65.6%から64.4%となりました。期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は、前年同期末の1,365.16円から1,465.28円となりました。

 

(2) 経営成績

この事項については「第2 事業の状況、1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照下さい。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

この事項については「第2 事業の状況、1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 





出典: 株式会社芝浦電子、2010-03-31 期 有価証券報告書