有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、欧米では景気刺激策に支えられた緩やかな回復傾向が続いたのに加え、中国・インド等の新興国では内需を中心に経済が成長しました。わが国経済におきましても、政府の景気刺激策や輸出などが下支えしたことから回復基調にありましたが、本年3月に発生した東日本大震災により大きな打撃を受けました。

このような状況のなか、当社グループでは、営業面では国内外の省エネ、環境エコ関連メーカーをターゲットにした営業活動を積極的に展開し、ハイブリッドカー、電気自動車、エコキュートなどの省エネ・環境対応製品向けに当社独自の開発製品を提案し、また欧州向けディーゼル車排ガスシステム、海外コーヒーメーカー用センサ等を拡販しました。また、生産面ではタイ シバウラデンシ カンパニー リミテッドのシンブリ工場増設等、タイ・中国の生産拠点を核としたグローバル生産体制、製品供給体制の充実をさらに進め、競争力の強化に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は前年同期比26.3%増の165億4千8百万円となりました。損益面におきましては、営業利益は20億5千5百万円(前年同期比136.4%増)、為替差損8千9百万円等により、経常利益は19億9千1百万円(前年同期比94.5%増)、当期純利益は13億5千万円(前年同期比62.5%増)となりました。

セグメントごとの業績につきましては、日本においては売上高145億6千5百万円(前年同期比22.4%増)、営業利益21億6百万円(前年同期比165.4%増)、アジアでは、売上高83億5千7百万円(前年同期比39.2%増)、営業利益5億9千万円(前年同期比100.0%増)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、47億9千5百万円となり、前年同期比5億4千3百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、18億7千2百万円(前期20億9千6百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益20億1千2百万円、減価償却費8億2千7百万円等の資金の増加がたな卸資産の増加5億5百万円、法人税等の支払額5億7千万円等の資金の減少を大幅に上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、8億2千万円(前期6億1千1百万円)となりました。これは主に、建物等の有形固定資産の取得による支出7億9千6百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、4億5千7百万円(前期1億7百万円)となりました。これは主に、長短借入金の返済による支出が長短借入による収入を上回ったこと及び配当金の支払1億9千5百万円によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
生産高(千円)
前年同期比(%)
日本
12,776,219
+23.2
アジア
3,845,693
+47.2
合計
16,621,912
+28.1

(注) 上記金額は、販売価格で表示してあり、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
日本
12,450,010
+14.8
1,864,078
+15.8
アジア
4,602,478
+44.3
823,053
+43.4
合計
17,052,489
+21.5
2,687,132
+23.1

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
日本
12,195,680
+21.1
アジア
4,353,241
+43.7
合計
16,548,922
+26.3

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

今後も世界経済はアジアの新興国を中心に拡大し、回復基調が継続すると見込まれます。一方わが国では、東日本大震災の経済に及ぼす影響が不確実な状況にあります。当社グループにおいても、生産設備には直接的に大きな被害はありませんでしたが、仕入先からの部材供給遅延や素材価格の高騰等先行き不透明感があり、また価格競争の激化、事業のグローバル化に伴うリスクの増大等事業環境は依然として予断を許さない状況が続くものと予想されます。

このような状況のなか、当社グループは、研究・開発体制を更に強化して次世代製品の開発に取り組んでいくとともに、温度センサ分野でのシェア拡大に向けた攻めの事業展開を進めてまいります。具体的には、ハイブリッド車や電気自動車等環境対応車での搭載、高温用サーミスタによる排ガス等環境対応、ガス機器の安全対策等、技術と販売が一体となった営業推進を展開し、既存市場の掘り起こしや海外市場での売上拡大、新規市場への参入を図ってまいります。また、材料コストの引き下げ、製造の合理化効率化等、全社をあげて原価低減を推し進めるために、製造工程における自動化投資と今後の受注の増加に対応できるよう設備投資を積極的に実施し、業績の拡大に全力を挙げて取り組んでまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成23年6月30日)現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。

(1) 経済状況

当社グループの主要製品であるサーミスタは空調機器、調理機器、給湯機器、暖房機器、家電、OA機器、自動車関連及び産業機器等使用範囲は多岐にわたっておりますが、当社グループが販売している国又は地域の経済状況により営業収入は影響を受けます。従いまして、当社グループの主要市場である日本、アジア、欧州等における景気後退やそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 為替レートの変動

当社グループの事業には、中国及びタイにおける製品の生産並びにアジア、欧州等における販売が含まれております。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されておりますが、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に、他の通貨に対する円高は当社グループの事業に悪影響を及ぼし、逆に円安は好影響をもたらします。販売価格を都度見直し悪影響を最小限に止めるようにしていますが、生産移管をはじめ海外事業のウェイトは年々高まっており、為替レートの変動が当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 海外事業に潜在するリスク

当社グループの生産及び販売活動の大部分は国内、中国及びタイで行っておりますが、海外市場での事業活動には以下のようないくつかの潜在リスクがあります。

① 不利な政治又は経済要因

② 予期しない規制の強化もしくは法律の変更

③ 人材の確保の難しさ

④ テロ、戦争、天災地変その他の要因による社会的混乱

当社グループは原価低減を図るため、中国の東莞と上海で生産拡大を続けてまいりました。しかし、中国における経済状況、法的規制又は税規制の変化、法律の変更等、予期しない事態により事業の遂行に問題が起こる可能性があります。また、電力不足が更に深刻化した場合は工場操業が困難になるなどの問題が発生する可能性があります。

当社グループとしましては現地動向を随時把握し、適時適切に対応していく方針でありますが、これらの事態は当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 災害等のリスク

当社グループでは国内外の各生産拠点において、地震を含めた防災対策を徹底しており、過去の地震発生時には事業への影響を最小限に留めることができました。しかし、予想を超える大規模な災害が発生した場合には、当社グループが受ける影響が大きくなるおそれがあります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

この事項については該当ありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、当社製造・技術部門が中心となり、負の温度特性を持つ感温半導体であるNTCサーミスタを中心に、サーミスタ素子の研究からこの素子を応用した各種センサの研究・開発、さらにはセンサの組み立てに関する生産技術の開発に至るまで幅広い研究開発活動を行っております。当連結会計年度における研究開発費の総額は117,463千円であります。

当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。

 

[日本]

自動車用排ガス及びガス機器炎の温度制御を目的とした高温用素子並びにセンサ、自動車関連高応答素子並びにハイブリッド及び電気自動車のセンサをサーミスタ素子の材料から開発しております。

その他、次世代の空調センサ、湿度センサ、複写機用センサ、給湯器用センサ、家電用センサ、医療器用センサの開発を目的とした各種要素技術の開発を行っております。

当セグメントに係る研究開発費は117,463千円であります。

 

[アジア]

特筆すべき研究開発活動はありません。

当セグメントに係る研究開発費はありません。

 

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態

当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動に必要な資金の確保、更に健全なバランスシートの維持を財務方針としております。

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末(以下「前年同期末」という)比15億5千6百万円の増加(前年同期末比8.8%増)し、192億5千8百万円となりました。流動資産は、前年同期末比14億9千3百万円の増加(前年同期末比12.2%増)の137億8千7百万円、固定資産は前年同期末比6千2百万円の増加(前年同期末比1.2%増)の54億7千万円となりました。

流動資産増加の主な要因は、現金及び預金、受取手形及び売掛金等の増加に基づくものであります。

固定資産増加の主な要因は、設備投資による有形固定資産の増加が減価償却費を上回ったためであります。

当連結会計年度末の負債合計は、前年同期末比6億5千2百万円の増加(前年同期末比10.7%増)の67億6千4百万円となりました。流動負債は前年同期末比4億6千万円の増加(前年同期末比9.8%増)の51億5千7百万円、固定負債は前年同期末比1億9千1百万円の増加(前年同期末比13.5%増)の16億7百万円となっております。この主な要因は、流動負債の増加につきましては支払手形及び買掛金、未払法人税等の増加が短期借入金の減少等を上回ったことに基づくものであり、固定負債の増加につきましては長期借入金の増加等によるものであります。

当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期末比9億4百万円の増加(前年同期末比7.8%増)し、124億9千3百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加であります。

この結果、自己資本比率は前年同期末の64.4%から64.3%となりました。期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は、前年同期末の1,465円28銭から1,592円82銭となりました。

 

(2) 経営成績

この事項については「第2 事業の状況、1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照下さい。

 
(3) キャッシュ・フローの状況

この事項については「第2 事業の状況、1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 





出典: 株式会社芝浦電子、2011-03-31 期 有価証券報告書