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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1) 業績
 当期におけるわが国の経済は、2002年の2月に始まった景気拡大傾向が2006年度中も続き、「いざなぎ景気(1965-1970)」を超え、概ね堅調に推移しました。しかしながら景気は拡大していると言われるもののその実感に乏しく、また当社の属します産業用制御部品業界においては原油価格や金属・材料の高騰など我々を取り巻く環境は厳しさを増し、業界内における優勝劣敗が鮮明になってきています。特に下期からはその厳しさが一段と増している状態です。
 こうした中で当社グループは、中期経営計画「Quantum Leap 21」を着実に推進する中で、平成17年7月に世界販売契約を締結したグローバルディストリビューターからの販売や、IS(液晶表示付き押ボタンスイッチ)をはじめとする重点商品や特注品販売等に積極的に取り組んでまいりました。
 この結果、当連結会計年度の売上高は88億5千5百万円(前期比5.7%増)となりました。一方で利益につきましては、トータルITシステムの導入や平成17年1月に設立した中国工場の軌道化、また、タッチパネル生産体制の再構築を強靭に推進するなど、今後の積極的な事業展開を図るための先行投資を行ってまいりました。こうした中で、当連結会計年度の経常利益は10億5千3百万円(前期比6.2%減)、当期純利益は6億4千5百万円(前期比4.7%減)となりました。  
(2) キャッシュ・フローの状況
 当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動により9億9千4百万円増加しましたが、投資活動により8億5千3百万円の減少、財務活動により1億7千1百万円の減少となり、期末残高では47億7千万円(前期比0.6%減)となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー 
 税金等調整前当期純利益10億3千1百万円、減価償却費5億1百万円、仕入債務の増加8億5千9百万円等により資金の増加となりましたが、たな卸資産の増加10億5千8百万円等による資金の減少もあり、営業活動によるキャッシュ・フローは9億9千4百万円の増加(前期比5億2千4百万円増)となりました。   
② 投資活動によるキャッシュ・フロー 
 投資有価証券の償還による収入が1億2千4百万円ありましたが、投資有価証券の取得による支出2億4百万円、固定資産の取得による支出7億7千5百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは8億5千3百万円の減少(前期比3億5千万円減)となりました。 
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー 
 短期借入金の借入による収入が1億3千1百万円ありましたが、短期借入金の返済による支出1億4千9百万円、配当金の支払1億3千8百万円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは1億7千1百万円の減少(前期比1百万円増)となりました。 
2【生産、受注及び販売の状況】
① 生産実績
品目
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
製品
超小形スイッチ
5,304,998
112.1
小形、大形スイッチ
2,797,042
103.3
その他
1,140,607
97.0
 
合計
9,242,647
107.3
 (注) 1 金額は仕切価格によっております。
2 生産実績には仕入商品は含んでおりません。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
a 受注高
品目
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
製品
超小形スイッチ
4,834,090
106.7
小形、大形スイッチ
2,969,600
107.4
その他
1,009,450
90.2
 
8,813,141
104.7
 
商品
1,093,698
149.6
 
合計
9,906,839
108.3
 (注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注残高
品目
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
製品
超小形スイッチ
650,377
123.4
小形、大形スイッチ
505,330
121.3
その他
327,020
180.9
 
1,482,727
131.9
 
商品
186,172
170.4
 
合計
1,668,899
135.3
 (注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
品目
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
製品
超小形スイッチ
4,466,749
103.5
小形、大形スイッチ
2,637,875
109.0
その他
1,045,255
105.6
 
8,149,881
105.5
 
商品
705,887
107.7
 
合計
8,855,769
105.7
 (注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合
相手先
前連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
販売高(千円)
割合(%)
販売高(千円)
割合(%)
千代田電子機器㈱
2,099,994
28.1
2,138,005
24.1
㈱日本電化工業所
1,298,900
17.4
1,336,860
15.1
㈱ナ・デックス
766,154
10.3
852,815
9.6
3【対処すべき課題】
 平成16年4月よりスタートした中期経営計画「Quantum Leap 21」〜世界のトップを目指して〜は、今年度が最終年度でありました。「Quantum Leap 21」では今後の積極的な事業展開を図るための先行投資を行ってまいりました。その精神を踏襲しさらなる飛躍を図るべく、平成19年4月より新中期経営計画「Quantum Leap Advanced」をスタートさせております。 
 新中期経営計画においても、「世界一の産業用スイッチメーカー」になるべく、北米市場のシェアアップを中心に以下の5項目を最重要課題として位置付けグループ一丸となって推進を図ってまいります。 
(1) シェアアップ 
(2) 目標とする経営指標 
(3) 独創的な新商品開発
(4) IT&納期改革 
(5) 連結売上高・連結営業利益率 
 また、上記の中長期的な経営戦略を推進する上で、とりわけ今期中に対処すべきと考えている課題は以下のとおりです。 
(1) 特注品の取り組み強化  
 近年の顧客ニーズの多様化はとどまることなくそのニーズへの対応は企業成長を左右するものと考えております。顧客ニーズに対応するために特注品への取り組みをさらに強化し、当社の市場価値を高めてまいります。特注品に関しては、お客様仕様にデザイン・インされた商品であり長く使っていただけるとともに、横展開を図ることによりエンドユーザーの拡大に努めてまいります。 
(2) グローバルディストリビューターとの関係強化
 近年世界販売契約を締結したグローバルディストリビューターとさらに密接な関係を築き、NIKKAIブランドを世界的に売り込んでまいります。 
(3) インテリジェント・スイッチ(IS)の拡販 
 インテリジェント・スイッチ(IS)など、スイッチにプラスアルファの機能を付加した当社ならではのユニークな商品のバリエーションを強化するとともに、特定業界に偏ることなく様々な市場に売り込んでまいります。 
(4) タッチパネルの拡販 
 昨年12月に自社一貫生産を開始したタッチパネルについて、日本市場のみならず世界市場に向けて売り込んでまいります。 
4【事業等のリスク】
 当社グループの事業展開について影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。
(1) 中国工場の軌道化について
 当社グループでは、平成17年1月、中国にて生産活動を開始、日本からの生産移管もほぼ完了しております。中国での生産は当社グループ全体の50%弱まで生産量を引き上げる予定です。リスクを回避すべく十分な準備を進めておりますが、政治問題や慣習等の違いから予期せぬ事態が発生し商品供給に問題を生ずる可能性があります。中国生産品目については従来からの日本における生産体制も確保する中で1ヶ月在庫を増量し、生産に関する問題を最小限にとどめる所存です。
(2) 為替相場の変動による影響について
 現在、当社グループ間の取引は、親会社である当社より子会社への販売取引の決済をすべて円建てで、子会社から外部への販売は全て現地通貨で行っており、為替の変動により当社グループの経営成績及び財政状態に影響が出ることが考えられます。今後は中国における生産を早期に軌道に乗せ、日開香港有限公司と米国の販売子会社であるNKK 
Switches of America, Inc.とのドルによる直接取引を拡大することにより為替変動のリスクを回避していきます。
(3) 投資有価証券の変動による影響について
 当社グループは、従来より原則として取引関係のある取引先等の要請により市場性のある株式等を保有(当連結会計年度末保有高13億4千5百万円)してまいりましたが、将来大幅な株価等の下落が続く場合には減損が発生し、当社グループの業績に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招く恐れがあります。
(4) 価格競争について
 当社グループが属している電子部品のスイッチ業界は、大手から中小までの多数の同業者が存在する競合の激しい業界であります。また、競合他社は国内だけでなく世界各国に存在しております。そのような環境下価格競争は一段と激化しており、この競争に巻き込まれないためにも当社グループは継続的な開発投資により他社にない独創的な新製品の開発に努めておりますが、顧客との関係において恒常的に価格低減傾向にあります。当社グループはグローバルな視点から収益、コストの改革を進めておりますが、今後一層の価格下落も考えられ、この販売価格の低下が、当社グループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 製品の欠陥に係わるリスクについて
 当社グループは「スイッチの日開」「品質の日開」として高品質・高性能の製品をめざしており、国際標準規格である品質マネジメントシステム(ISO 9001)により製品の製造を行っております。
 しかし全ての製品について欠陥がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また、生産物賠償責任については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分カバーできるという保証はありません。大規模なリコールや生産物賠償責任につながる製品の欠陥が発生した場合には、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
6【研究開発活動】
 市場ニーズを先取りし独創的で高付加価値商品をタイムリーに市場へ投入ふることは当社グループの使命であり、その実践は当社グループの存在感をグローバルマーケットに誇示することと考えております。そのためには、十分な市場調査を行うとともに顧客の要求する仕様を的確に把握する必要があり、グループ間の連携を強化する中で多方向からの情報収集に邁進してまいりました。それらの情報をもとに分析・活用を行い顧客満足度の高い独創的な高付加価値商品の研究開発を推進し、各販売地域、特に北米市場に合った新商品開発、特定産業分野に的を絞った独創的な新商品開発の充実を図るとともに、新たな産業分野へのカスタム商品開発にも積極的に取り組みました。 
また、平成18年7月より施行されRoHS指令に適合すべく、供給体制を整え対応いたしました。
当連結会計年度における研究開発費は5億1千3百万円であり、この間に開発を着手した商品及びカスタム品開発した商品として、以下のものがあります。 
(1) 防水ロッカスイッチ(WR−Fシリーズ)
(2) 小形ロッカスイッチ(JW−Sシリーズ) 
(3) 小形スイッチ用防水キャップ 
(4) 照光式シートキーボードスイッチ(FMシリーズ) 
(5) 放送・音響機器用液晶表示押ボタンスイッチのカスタム品 
(6) 各種アミューズメント用スイッチのカスタム品 
(7) 放送・音響機器用スイッチのカスタム品 
(8) 車両向けスイッチのカスタム品 
(9) 厨房機器向けスイッチのカスタム品 
(10) 各種シートキーボードスイッチのカスタム品 
(11) 各種タッチパネルスイッチのカスタム品 
なお、当期の工業所有権出願件数4件となっております。 
また、当社の連結子会社(4社)においての研究開発活動はありません。 
7【財政状態及び経営成績の分析】
 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態
<資産>
 資産合計は147億3千9百万円(前連結会計年度末比8億4千7百万円増)となりました。
  流動資産の増加(前連結会計年度末比8億2千5百万円増)の主な要因は、たな卸資産の増加(前連結会計年度末比10億6千1百万円増)によるものです。
<負債>
 負債合計は36億6千5百万円(前連結会計年度末比5億4千2百万円増)となりました。
① 流動負債の増加(前連結会計年度末比6億8千1百万円増)の主な要因は、仕入債務の増加7億7千6百万円によるものです。
② 固定負債の減少(前連結会計年度末比1億3千8百万円減)の主な要因は、退職給付引当金8千6百万円の減少と繰延税金負債7千1百万円の減少等によるものです。
<純資産>
 純資産合計は110億7千3百万円(前連結会計年度末比3億4百万円の増加)となりました。この主な要因は、利益剰余金が4億8千万円増加する一方でその他有価証券評価差額金が1億6千8百万円の減少したこと等によるものです。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
 中期経営計画「Quantum Leap 21」〜世界のトップを目指して〜の最終年度となった当連結会計年度の連結売上高は88億5千5百万円と前連結会計年度比4億7千6百万円増(前連結会計年度比5.7%増)となりました。
 この売上増は、中期経営計画「Quantum Leap 21」を着実に推進する中で、平成17年7月に世界販売契約を締結したグローバルディストリビューターからの販売や、IS(液晶表示付き押ボタンスイッチ)をはじめとする重点商品や特注品販売等に積極的に取り組んできた結果であると考えております。
 一方で利益につきましては、トータルITシステムの導入や平成17年1月に設立した中国工場の軌道化、また、タッチパネル生産体制の再構築を強靭に推進するなど、今後の積極的な事業展開を図るための先行投資を行ってまいりました。こうした中で、当連結会計年度の経常利益は10億5千3百万円(前期比6.2%減)、当期純利益は6億4千5百万円(前期比4.7%減)となりました。
(3) 資本の財源と資金の流動性についての分析
 当社グループの資金状況はITシステム等の負担増から前連結会計年度と比較して全体で2千8百万円減少いたしましたが、当期純利益6億4千5百万円を計上し、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高についても47億7千万円と流動性も高く、現時点で資本の財源と資金の流動性についての問題になるような不適事項はないと考えております。今後とも質の高い経営を目指してまいります。
(4) 次期の見通し
 景気は、個人消費や設備投資の高まりにより戦後最長の「いざなぎ景気」を超えさらに拡大する可能性がありますが、引き続き原油価格高による原材料価格の高止まりや、家計部門の減速による米国経済の減速懸念など、不安定要素もはらんでおります。
 当社グループといたしましては、これからも環境変化にすばやくそして柔軟に対応する中で、前期同様に集中的かつ一体となった積極的な企業活動を展開していくとともに、新中期経営計画「Quantum Leap Advanced」にあげられた、①シェアアップ、②生産体制の合理化、③独創的な新商品開発、④IT&納期改革、⑤連結売上高・連結営業利益率 からなる5項目の重要課題の実現に向けて強力に推し進め、更なる競争優位性を確立していく所存でございます。




出典: NKKスイッチズ株式会社、2007-03-31 期 有価証券報告書