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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は堅調な企業収益や雇用情勢の改善により緩やかな回復基調を辿りました。しかしながら、先行きにつきましては、米国の政策や地政学リスク等への懸念から、依然として不透明な状況が続きました。
 当社グループに関係するパソコンや家電、スマートデバイス等のデジタル機器の国内市場は、スマートデバイスの普及一巡やパソコン関連の不振等から全般に伸び悩みましたが、格安スマホや4K対応TVの普及等、市場のトレンドに変化の兆しが見られました。
 このような状況の下、当社グループは、多様化するデジタルライフ、高度化するビジネスシーンを支える魅力的な商品・サービスの拡充を進め、細かな更新需要の取り込みに努めるとともに、スマートデバイス周辺機器やスマートホーム・IoT等の新市場の創造に努めました。
 当連結会計年度の業績につきましては、スマートデバイス向けや液晶モニターの新提案、近年拡充を進めてきたグローバルブランド商品の販売増により、売上高は484億61百万円(前期比7.8%増)となりました。利益面につきましては、増収効果に加え、当連結会計年度の為替は前年同期に比べ総じて円高に推移し、輸入パーツのコストが抑えられた影響から、営業利益は25億8百万円(前期比118.1%増)、経常利益は23億61百万円(前期比77.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億円(前期比112.0%増)となりました。
 

   当連結会計年度の営業の概況を品目別に説明いたします。

 

[メモリ]

メモリ部門の売上高は28億72百万円(前期比15.1%増)となりました。
 メモリモジュールは前年同期の実績並みの売上高を維持しました。メモリカードやUSBメモリ等のフラッシュメモリは、半導体市況の高騰と低価格帯モデルを中心に販売が伸びたことにより、増収となりました。

 

[ストレージ]

ストレージ部門の売上高は121億99百万円(前期比3.7%減)となりました。
 主力のハードディスクは、前年同期の実績同等の販売台数を維持しましたが、円高の影響による販売価格の低下から減収となりました。光ディスクドライブは、音楽CDを直接スマートフォンやタブレットに取り込み・楽しむことができる「CDレコ」シリーズの新展開(ラインナップ追加やアプリの機能向上)が奏功し増収となりました。

 

[液晶]

更なる普及拡大を目指し、従来手薄であったラインナップや販路を強化するとともに、大型4K対応モニターやゲーム用モニター等の付加価値モデルの充実と拡販に努めた結果、売上高は113億24百万円(前期比10.0%増)となりました。
 新たな展開として、作業に応じた高さや角度の調整、縦横90度回転することができる「フリースタイルスタンド」モデルの充実、大型モニターの利活用シーンを拡げるスティック型パソコンや「てれたっち」などのオプションの充実に取り組みました。

 

[周辺機器]

地デジチューナーやビデオキャプチャー等の映像関連分野は、自宅で受信したTV放送や録画番組をどこでもスマートデバイスで楽しむことができる次世代TVチューナー「REC-ONシリーズ」の普及に励みましたが、パソコン増設モデルの不振が響き減収となりました。
 ネットワーク分野は、無線LAN・NASともに、ラインナップ強化にともない増収となりました。IoT分野進出の布石に、産業用IoTやM2M(機器間通信)市場に向けたM2Mルーター「UD-LT1」、教育現場やIoT関連デバイスの開発において普及が進む名刺サイズの小型コンピューター「Raspberry Pi」の取扱いを開始し、顧客・パートナー開拓を進めました。
 以上の結果、周辺機器部門の売上高は74億24百万円(前期比2.7%増)となりました。

 

 

[特注製品]

デジタル家電関連や通信事業者向けのOEMや特注製品の販売を主とする当部門は、営業の軸足を従来のOEM主体から新規事業開発に移した影響から、売上高は前年同期の実績を割り込む5億64百万円(前期比9.0%減)となりました。

 

[商品およびその他]

自社のラインナップを補完する他社ブランド商品の販売を主とする当部門では、好調なサムスン電子・WD製商品の販売に加え、前連結会計年度に参入企業が減少し、その後シェアアップが進むVerbatim®(バーベイタム)の販売伸張により、売上高は140億73百万円(前期比20.9%増)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて4億49百万円減少し、58億74百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は3億76百万円(前連結会計年度は26億21百万円の獲得)となりました。これは、税金等調整前当期純利益23億61百万円の計上、仕入債務の増加28億19百万円による資金増加と、売上債権の増加22億70百万円、たな卸資産の増加22億27百万円による資金減少等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は8億47百万円(前連結会計年度は1億1百万円の使用)となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出6億55百万円、投資有価証券の取得による支出1億63百万円による資金減少等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は1億92百万円(前連結会計年度は6億67百万円の使用)となりました。これは、配当金の支払による支出1億92百万円等によるものであります。

 

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループの事業はデジタル家電周辺機器の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
 以下は、品目別の状況を記載しております。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

 

品目

当連結会計年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

メモリ

2,441

30.3

ストレージ

10,474

△3.9

液晶

9,738

24.9

周辺機器

5,811

4.0

特注製品

319

4.0

その他

261

△2.0

合計

29,047

8.7

 

(注) 上記の金額は製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当社グループ製品の大部分は見込み生産による量産製品でありますが、ユーザーの仕様に基づいた受注生産による特注製品の開発も一部行っておりますので、以下に特注製品の受注状況を記載しております。

 

項目

当連結会計年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)

受注高(百万円)

前連結会計年度比
(%)

受注残高(百万円)

前連結会計年度比
(%)

特注製品

561

△9.3

111

△2.7

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

 

品目

当連結会計年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

メモリ

2,872

15.1

ストレージ

12,199

△3.7

液晶

11,324

10.0

周辺機器

7,424

2.7

特注製品

564

△9.0

商品およびその他

14,073

20.9

合計

48,461

7.8

 

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

ダイワボウ情報
システム㈱

12,169

27.1

13,677

28.2

㈱ヤマダ電機

4,911

10.9

4,305

8.9

 

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、変化の激しい経営環境の下、旧来からの基幹事業であるパソコン関連を中心にした基本的な周辺機器分野の事業効率を徹底的に高め収益基盤を安定化するとともに、過去蓄積してきた技術とパートナーシップ網を活かして、以下の項目を重点課題とし、総力を挙げ取り組んでまいります。また、絶えず革新に取り組み、独自のクラウドサービス開発に加え、パートナー企業のプラットフォームやインターネットサービスとの連携・融合を積極的に図り、システムとしての価値創造も目指してまいります。
 
(1) 基幹事業の競争力強化
・技術革新への迅速な対応と魅力ある商品・サービスの開発
・品質管理体制の強化と徹底したコスト低減の両立
・市場の変化に機敏に対応する生産・在庫管理の強化
・顧客基盤の維持拡大
(2) 法人ソリューション事業の開拓
・顧客ニーズにフィットする商品・サービスの開発
・顧客に密着した営業・サービス体制の拡充
・高信頼性の追求
(3) スマートデバイス、デジタル家電事業の育成
・多様化、高度化する市場ニーズ、技術に対応する商品・サービスの開発
・デバイスメーカー、放送、通信など多岐に亘るプレーヤーとのパートナーシップの強化
・家電・デバイス、インターネットサービスの進化に適応する品質とユーザビリティ、相互接続性の強化

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 市場における価格競争について

当社グループが展開するパソコンや家電、スマートデバイス等のデジタル家電周辺機器の市場は、当社グループおよび競合他社との間で日常的に厳しい価格競争が行われており、当社グループの思惑とは別にして、店頭の販売価格の引き下げを余儀なくされる場合があり、この状況は今後も続くと考えられます。当社グループは、利益確保のため、部材の調達コストや製造コストを削減する等の経営努力を今後も継続することが必要であると考えておりますが、今後、当社グループの想定した以上に価格競争が厳しくなった場合、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

(2) 新製品の開発能力について

当社グループが属する業界は、技術の進歩が急速であります。技術革新の速度に対して当社グループの事業展開が遅れた場合、当該技術の応用市場への参入に遅れを取ること、また、市場の成長速度に追従できなくなることにより、当社グループの成長性と収益性の低下が生じ、業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

(3) 知的所有権について

当社グループが属する業界は、技術革新の下、競合他社も含む参入企業は、特許権をはじめとする知的所有権を積極的に申請しております。当社グループとしましては、当社グループ独自の技術等を積極的に申請することは勿論のこと、他社の知的所有権の情報収集に努め、管理を強化しておりますが、不意に特許侵害の警告等を受ける可能性があり、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

(4) 特定顧客との取引について

当社グループは平成29年6月期において、ダイワボウ情報システム(株)及び(株)ヤマダ電機に対する販売金額が全体の売上高の37.1%を占めております。今後とも両社との取引拡大に努めてまいりますが、何らかの理由により、取引に大幅な変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

(5) 製造形態について

当社グループは、自社で製造設備を保有しないファブレスメーカーであります。当社グループは、万一、特定の製造委託先への生産委託が不可能になった場合でも、アジアへの生産委託を進める等、国内外の他の生産委託が可能な体制をとっておりますが、委託先の受入環境によっては自社製造設備では想定しがたい品質や時間等のロスが発生し、その後の再検査等で市場にタイムリーに供給できない場合は、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

(6) 商品のライフサイクルおよび陳腐化の相関について

デジタル機器関連市場における技術革新の速さは、商品全般のライフサイクルを比較的短いものにしており、当社グループは保有する在庫品の陳腐化により業績が悪影響を受けるリスクを負っております。当社グループは、技術と需要の側面から在庫の鮮度管理を強化するとともに、経験則と実勢価格を基に月次で所定の評価減および廃棄処分をおこなう等、当該リスクの軽減に努めておりますが、当社グループが適切かつ迅速に対応できなかった場合は、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

 

(7) 為替変動の影響について

当社グループの取扱商品は、中国を中心としたアジア地域から部品および半製品を仕入れる割合が多く、大半が米ドル決済となっているため、当社グループは仕入れに係る買掛金債務について為替リスクを有しております。そのため、当社グループは為替相場の変動リスクをヘッジする目的でデリバティブ契約を行っております。しかしながらデリバティブ契約により為替相場の変動の影響を緩和することは可能であっても、間接的な影響も含め、すべてを排除することは不可能であります。また一方で、日本円と米ドル間の為替相場が円安傾向となった場合、円換算した仕入れ価格が上昇することになり、その時点の市場環境如何によっては、係る仕入価格の上昇分を最終製品の販売価格に反映出来ず、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

(8) 有能な人材の確保と育成について

当社グループの事業は、有能なキーパーソンや技術力の高いエンジニア等の技能に大きく支えられているため、有能な人材の確保と育成は当社グループの重要な成長要件の1つであります。その対応が適切に進められない場合には、当社グループの成長に停滞が生じ、業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

(9) 自然災害等による影響について

当社グループは本社機能および研究開発、物流機能を石川県金沢市に一極集中しているため、大規模な地震等の自然災害やその他の業務を中断する事象が地域に発生した場合、当社グループの営業活動に大きく影響を与え、業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

(10) 商品およびサービスの欠陥や瑕疵について

当社グループが提供する商品およびサービスに欠陥や瑕疵が生じる可能性については、管理改善に努めておりますが、全てを排除することは出来ません。当社グループの商品およびサービスには、顧客の基幹業務など非常に高い信頼性が求められる環境において使用されているものもあり、これらの商品またはサービスの欠陥が原因で生じた損失に対する責任を追及される可能性があります。また大規模なリコールや製造物賠償責任につながるような商品の不具合は、多額のコスト負担や当社グループの商品評価に重大な影響を与え、それにより売上が低下し、当社グループの業績と財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
 

(11) 情報セキュリティについて

当社グループは、事業を展開する上で、技術や営業に関する機密情報の他、多数の個人情報を保有しております。当社グループは、これらの情報の外部流出を防止すべく、情報管理に関する社員教育を徹底し、施設およびITシステムのセキュリティ強化に努めておりますが、コンピューターウィルスの感染や不正アクセス、その他の不測の事態により、これらの情報が流出した場合、社会的信用の低下や多額の賠償費用等の負担が生じ、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

研究開発活動においては引き続き、コンシューマ市場、法人市場の両市場向けの応用製品の開発を行ってまいります。
 液晶製品やストレージ製品のシェアを拡大すると共に、IoTソリューションやクラウドサービスの開発を加速させてまいります。
 また、グローバルブランドの充実、拡販を目指し、自前主義に囚われず、他社商品、他社サービスを柔軟に取り入れる事により、一層魅力的なソリューション開発に取り組んでまいります。

 

当連結会計年度の品目別における研究開発活動は以下のとおりであります。

 

[メモリ]

各種新規格をいち早く取り入れた新製品を開発し、市場投入してまいります。
 iPhone、Andoroid、PCの3機種に対応したUSBメモリや、ハードウエア認証型セキュリティUSBメモリなど、ユーザーからの要望や利便性を取り入れた新製品への開発を目指します。

 

[ストレージ]

USB 3.1 Gen2 Type-Cへの対応など、高速I/Fをいち早く取り込んだ新製品の開発を推進してまいります。
 24時間連続録画対応録画用ハードディスクなど、ユーザーのニーズを取り入れた製品を提供してまいります。
 M-DISC対応 アーカイブ用外付け型ブルーレイディスクドライブなど、光ディスクドライブ市場での法人向け製品の提案を行ってまいります。
 音楽CDを直接スマートフォンに取り込める「CDレコ」、DVDビデオをスマートデバイスで視聴する「DVDミレル」を中心にクラウドサービスとの連携を強化するとともに、ネットワークストレージとの融合したソリューションを展開してまいります。

 

[液晶]

市場シェアNo.1のポジションを活かし、液晶製品を中心としたソリューション展開を図ります。
 広視野角パネルを採用した液晶ディスプレイや湾曲パネルを採用したゲーム用液晶ディスプレイなどの展開や、様々な用途での使い勝手を向上させた、フリースタイルスタンドや移動式ディスプレイスタンドを開発してまいります。
 また、大型TVやプロジェクター表示をタッチパネルディスプレイ化する「てれたっち」など、タッチモニター事業向けの製品ラインナップをはじめ、サイネージ事業向けの製品ラインナップを強化してまいります。
 さらに、地デジチューナーを持つ強みを活かして、モニターとの組み合わせで、コンシューマ用途のTV提案など、製品を中心に当社のあらゆるカテゴリを組み合わせたソリューションを提案してまいります。

 

[周辺機器]

IoT市場の急速な市場拡大に対応出来る様に、最新技術の習得、開発を推進してまいります。
 その中心となる、無線LANルーターのIPv6対応をはじめ、大規模災害時における公衆無線LANの無料開放に対応した0000Japan対応ルーターなどを開発してまいりました。
 IoTの市場拡大にともない、IT人材不足が懸念される中で、「Raspberry Pi」などのワンボードコンピュータの取り扱いを開始し、技術系ベンチャー企業・教育機関への供給を通じて、エンジニアの養成と市場形成を支援してまいります。
 また、IoTゲートウエイボックスやM2Mルーターを開発し、積極的に地域実証実験などにも参画してまいります。
 NAS製品におきましては、サイバーセキュリティ犯罪、ランサムウェア対策に有効なソリューションや新製品を開発していくとともに、経年劣化による故障リスク対策などNASの状態管理サービス「NarSuS」などのサービスを拡充、発展させてまいります。
 マルチメディア製品では、PCなしでゲームのプレイ動画を録画、リプレイを再生することが可能な製品「GV-HDREC」をコンシューマ市場だけではなく、コーポレート市場や教育市場向け製品へ展開してまいります。
 また、次世代ネットワークTVチューナー「REC-ONシリーズ」から4KSTBへの製品開発を加速させてまいります。
 さらに、Windows 10 IoT Enterprise搭載「CLIP PC」の発売など、デジタルサイネージ向け市場に対しても当社組合せ製品の展開を強化してまいります。

 

[特注製品]

特注製品としては、IoT分野への営業活動、研究活動を推進してまいります。
 IoTゲートウエイ、M2Mルーターを中心として、当社製品である液晶製品、ネットワーク製品やNAS製品などの組合せによるソリューションの展開を強化してまいります。

 

 以上の結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は11億76百万円となっております。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積もり

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、文中における将来に関する事項は、当社経営陣が当連結会計年度末現在で合理的で、ある一定の前提に基づいて判断しておりますが、不確実な要素も含んでおり、実際の結果はこれらの見積もりと異なる場合があります。

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える項目は下記のとおりであります。

 

(2) 財政状態の分析

 資産・負債及び純資産の状況

当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べて52億98百万円増加し、349億46百万円となりました。これは、現金及び預金が4億49百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が24億59百万円、たな卸資産が22億26百万円、デリバティブ債権が3億58百万円、無形固定資産が3億94百万円増加したこと等によるものであります。
 負債につきましては、前連結会計年度末に比べて26億60百万円増加し、119億21百万円となりました。これは、デリバティブ債務が4億34百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が27億55百万円増加したこと等によるものであります。
 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて26億37百万円増加し、230億24百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益18億円の計上と、その他有価証券評価差額金1億97百万円、繰延ヘッジ損益5億8百万円の増加と、剰余金の配当による減少1億93百万円等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて4億49百万円減少し、58億74百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果獲得した資金は3億76百万円(前連結会計年度は26億21百万円の獲得)となりました。これは、税金等調整前当期純利益23億61百万円の計上、仕入債務の増加28億19百万円による資金増加と、売上債権の増加22億70百万円、たな卸資産の増加22億27百万円による資金減少等によるものであります。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果使用した資金は8億47百万円(前連結会計年度は1億1百万円の使用)となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出6億55百万円、投資有価証券の取得による支出1億63百万円による資金減少等によるものであります。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果使用した資金は1億92百万円(前連結会計年度は6億67百万円の使用)となりました。これは、配当金の支払による支出1億92百万円等によるものであります。

 

 

(4) 経営成績の分析

(売上高)

前連結会計年度の売上高449億46百万円に対し、当連結会計年度は売上高484億61百万円(前連結会計年度比7.8%増)となりました。
 品目別の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載のとおりであります。

 

(売上総利益)

前連結会計年度の売上総利益79億31百万円に対し、当連結会計年度は売上総利益99億15百万円(前連結会計年度比25.0%増)となりました。主な要因は、スマートデバイス向けや液晶モニターの新提案、近年拡充を進めてきたグローバルブランド商品の増収に加え、前連結会計年度に比べ総じて円高に推移し、輸入パーツのコストが抑えられたことによるものです。

 

(販売費及び一般管理費)

前連結会計年度の販売費及び一般管理費67億81百万円に対し、当連結会計年度は74億7百万円(前連結会計年度比9.2%増)となりました。主な要因は、増収に伴う変動費の増加や新市場開拓に係る費用等を増額したことによるものです。

 

(営業利益)

前連結会計年度の営業利益11億49百万円に対し、当連結会計年度は営業利益25億8百万円(前連結会計年度比118.1%増)となりました。主な要因は、新市場開拓に係る費用等により販売費及び一般管理費は増加したものの増収、円高効果により売上総利益が増加したことによるものです。

 

(経常利益・当期純利益)

営業外費用で為替差損1億30百万円を計上したものの、上記の要因により当連結会計年度の経常利益は23億61百万円(前連結会計年度比77.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億円(前連結会計年度比112.0%増)となりました。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす要因は、当社グループを取り巻くデジタル家電周辺機器市場の価格競争激化による慢性的な売上総利益の低下傾向が考えられます。

それ以外の考えられる要因については「事業等のリスク」に表記しております。

 

(6) 経営分析と今後の見通し

今後の経営環境につきましては、国内景気は引き続き緩やかながらも回復していくことが期待されますが、海外の政治・経済動向の不透明感は依然有り、楽観できる状況にはありません。
 当社グループに関係するパソコンや家電、スマートデバイス等のデジタル機器の市場は、足下では全般に力強さに欠く状況にありますが、社会への浸透が進む情報通信技術は、様々な方面で期待が高まるIoT等の新たなサービスを生み、一方で、サイバーセキュリティやプライバシーへの脅威を生む等、当社グループの有する技術やアイデア、サービスを発揮する機会は日々拡大しております。
 こうした状況の下、当社グループは、お客様本位の価値提案に集中し、デジタル機器本体の出荷動向に左右されにくい経営体質と着実な成長を目指しております。お客様にとって最適な商品・サービスを追求し、自社ラインナップに一層磨きをかけるとともに、他社の魅力的な商品・サービスの採用を積極的に進めてまいります。また、業種、地域別等の市場特性に応じた密着営業とサポート体制の充実を通じて、お客様との安定的かつ長期的な関係づくりを目指します。そして、先進企業とのアライアンスも活発化し、次世代の成長事業の確立に努めてまいります。





出典: 株式会社アイ・オー・データ機器、2017-06-30 期 有価証券報告書