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セクション一覧

第2 【事業の状況】

(注) 当社グループは、プリント配線板及びこれに付随する電子部品等の製造・販売を主要な事業としております。

    当社グループの事業の種類別セグメントは単一であり、また区分すべき事業部門等もありません。従って、以下の記載は品目別に行っております。

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度における世界経済は、上期においては前連結会計年度における金融市場の混乱にともなう、急激な景気の低迷が引き続き影響し、投資の抑制や個人消費の低迷が続くなど経済活動は低調に推移いたしましたが、下期においては各国政府による緊急景気対策の効果や、急速な景気悪化に対応した在庫調整の進展及び中国等の新興国の経済成長により、緩やかな景気回復の動きが見られました。
 わが国経済におきましても、こうした世界経済の動きと同様、政府による自動車・家電の購入促進策等による緊急経済対策や海外経済の回復により、下期においては景気回復の動きが見られたものの、不安定な情勢下において雇用情勢は好転せず、また企業の設備投資が抑制される等、依然厳しい状況で推移いたしました。
 当社が属するプリント配線板業界におきましても、中国市場を中心に需要の回復が続きましたが、企業業績の回復は一様ではなく、依然厳しい状況が続きました。
 このような状況の中当社グループは、グローバル体制を活かした拡販や、新製品の開発及び品質向上に努めるとともに、原価・経費の削減等を鋭意進めるなど、一層の経営基盤の強化に努めてまいりました。
 この結果、当連結会計年度の売上高は13,725百万円(前年同期比9.5%減1,435百万円の減収)、利益面では、経営体質強化のための特別対策を進めた結果、変動費率の改善及び固定費の圧縮等の効果により、営業利益は681百万円(前年同期比332.0%増523百万円の増益)、経常利益は664百万円(前年同期比44.8%増205百万円の増益)、当期純利益は350百万円(前年同期比99.3%増174百万円の増益)となりました。 

 

所在地別セグメントの業績は、次のとおりであります。

①日本

 日本国内では、片面プリント配線板は景気の低迷による需要の減少に加え、薄型テレビやDVD等の映像関連分野や白物等の家電製品分野の生産拠点の海外移管が進み、自動車関連分野を除き低迷した結果、売上高は2,147百万円(前年同期比5.1%減115百万円の減収)となりました。両面プリント配線板は、片面プリント配線板と同様に映像関連分野や電源等の電子部品分野が低迷しましたが、自動車関連分野やアミューズメント関連分野が第2四半期以降回復し、さらに、平成22年3月に開設しました新潟工場の売上高も加わったことも影響し、売上高は2,081百万円(前年同期比0.4%減9百万円の減収)となりました。その他の売上高につきましては、高多層基板(PALAP)が好調であったことや、前期第2四半期より三和電子㈱の売上高を連結したことにより、1,920百万円(前年同期比27.2%増410百万円の増収)となり、この結果、日本国内の売上高は、6,148百万円(セグメント間の内部取引高を含む、前年同期比4.9%増285百万円の増収)となりました。また、営業利益(配賦不能営業費用控除前)は681百万円(前年同期比49.6%増225百万円の増益)となりました。
 

②中国
 中国では、期初の第1四半期に需要低迷の影響を大きく受け、第2四半期以降は家庭用ゲーム機等のアミューズメント関連分野や自動車関連分野を中心に回復を続けましたが、主力である映像関連分野や事務機分野等の需要の減少を補うまでには至らず、また、円高の為替の影響を受け、片面プリント配線板の売上高は3,357百万円(前年同期比24.0%減1,060百万円の減収)、両面プリント配線板の売上高は2,008百万円(前年同期比23.4%減613百万円の減収)となりました。この結果、中国での売上高は、その他の製品の売上高347百万円(前年同期比5.5%減20百万円の減収)を含めまして合計で5,713百万円(セグメント間の内部取引高含む、前年同期比22.9%減1,693百万円の減収)となりました。また、営業利益(配賦不能営業費用控除前)は518百万円(前年同期比24.6%増102百万円の増益)となりました。
③インドネシア
 インドネシアでは、円高の為替の影響を受けたものの、主力である映像関連分野が堅調に推移し、照明機器等の家電製品分野や自動車関連分野も前期を上回るなど好調に推移した結果、片面プリント配線板の売上高は、2,357百万円(前年同期比1.6%増38百万円の増収)となりました。この結果、インドネシアでの売上高は、その他の製品の売上高163百万円(前年同期比16.6%減32百万円の減収)を含めまして2,521百万円(セグメント間の内部取引高を含む、前年同期比0.2%増5百万円の増収)となり、また、営業利益(配賦不能営業費用控除前)は135百万円(前年同期比134百万円の増益)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より433百万円増加し、2,568百万円となりました。各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は1,497百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益649百万円、減価償却費526百万円、売上債権の増加319百万円、仕入債務の増加650百万円によるものであります。
 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少額は353百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出328百万円と投資有価証券の取得による支出66百万円によるものであります。
 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少額は697百万円となりました。これは主に短期借入金の減少額542百万円、長期借入れによる収入800百万円、長期借入金の返済による支出827百万円によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を示しますと、次のとおりであります。

 

品目別の名称
生産高(千円)
前年同期比(%)
片面プリント配線板
7,180,788
△13.5
両面プリント配線板
1,985,538
△18.6
その他
891,510
+36.5
合計
10,057,836
△11.7

(注) 1 上記金額は、販売価格で表示しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績を示しますと、次のとおりであります。

 

品目別の名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
片面プリント配線板
7,749,959
△ 7.0
578,489
+59.4
両面プリント配線板
4,158,328
△ 4.9
421,618
+42.1
その他
2,165,862
+20.9
144,567
+63.2
合計
14,074,150
△ 2.9
1,144,674
+53.0

(注) 1 上記金額は、販売価格で表示しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を示しますと、次のとおりであります。

 

品目別の名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
片面プリント配線板
7,582,707
△12.7
両面プリント配線板
4,033,312
△13.7
その他
2,109,279
+17.3
合計
13,725,299
△ 9.5

 (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3 【対処すべき課題】

「当社グループはグローバル市場において顧客満足を第一とし、『地に足のついた経営』を進め持続した成長を目指す」ことを基本とし、そのために以下を経営基本方針といたしております。

①すべての事業活動において「安全の確保、法令の遵守、環境保全」を最優先する。

②顧客のニーズに応え、新技術、新工法の開発と品質向上にたゆまぬ努力を傾注する。

③選択と集中を進め、自社の強みを活かした分野に経営資源を集中する。

 また、2010年度から2014年度の中期経営計画を策定し、2015年3月期における売上高250億円、営業利益率8.0%、ROA(総資産利益率)8.0%を中期経営目標とし、その目標を達成するための戦略として以下の5つを掲げております。
①環境対応戦略
 現在の市場環境は、LED関連市場(照明、映像機器)の急速な成長、省エネ家電の普及、低炭素社会に向けたエコカー(ハイブリッドカー・電気自動車)が増加するなど、環境対応分野の成長が著しい状態にあります。当社グループは、片面板メーカーとして、唯一、総合的な環境対応技術(放熱、粉レス)の研究開発と製品提供が可能な体制にあり、その強みを活かし、環境対応の成長分野において技術優位性を確立し、他社との差別化を推進してまいります。
②ボリュームゾーン戦略
 現在の市場環境は、製品の低価格化が進み、成長し最多購買の見込まれる商品(ボリュームゾーン)の市場が先進国から新興国へと拡大し、生産量の大幅な増加とそれに伴う片面板需要の拡大が見込まれる状態にあります。当社グループは、片面板世界トップシェアである強みを活かし、片面板市場における圧倒的トップシェアの獲得を目指してまいります。
③グローバル戦略
 現在の市場環境は、当社グループの顧客であるセットメーカーの開発拠点が中国をはじめとするアジア各地に移管している状態にあり、顧客の海外シフトが加速しております。当社グループでは、国内での技術の確立を進め、その技術を海外グループ会社へ水平展開することにより海外での生産の拡大を図ってまいります。
④収益力強化戦略
 現在の市場環境は、技術革新による販売価格の下落のスピードが速く、従来の生産体制のままでは、利益の確保が難しい状態にあります。当社グループでは、内製化率の向上、新工法の開発をはじめとする独自技術開発の推進及び購買体制の革新を進め、技術革新及びコスト対応力の強化により収益力の向上を図ってまいります。
⑤新規事業戦略
 当社グループは、従来より、プリント配線板事業を中心にグローバル展開を進めてまいりましたが、近年実装関連事業にも力を入れております。今後、プリント配線板・実装関連事業に次ぐ第3の柱となる事業として、印刷技術を活用した新商品(太陽電池・部品内蔵基板関連等)の開発を進め、新事業としての確立を目指してまいります。

 次期につきましては、上記戦略を推進する上で、
①活力ある人材育成のしくみ構築
②環境対応商品の推進
③顧客満足№1のQ、C、Dの推進
④グローバル体制の構築推進
⑤新事業の構築
を重点課題といたしまして対処していく所存であります。

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) グローバルな事業活動に係るもの

当社グループの特徴は、電子機器メーカーであるユーザーの需要動向に対応して、日本、中国、インドネシアにそれぞれ生産拠点を有し、ユーザー各社に対しグローバルな体制でタイムリーな製品提供が可能な点にあります。進出地が分散しているため、リスクも分散していると言えますが、反面、それぞれの国における政治情勢、税制等の政策の変化、通貨の変動、電力等インフラ、賃金の上昇、衛生及び治安情勢の変化等、海外での事業展開に伴うリスクにさらされる可能性があります。

 

(2) 主材料価格の変動に係るもの

当社グループの主力製品である片面・両面プリント配線板は、材料仕入先、製品販売先とも大手企業中心であり、厳しいコスト対応が要求されます。原油、ガラス、銅、パルプ等基礎素材価格の上昇は、当社グループが使う主材料価格に敏感に反映される一方、当社顧客である電子機器メーカーは、最終製品価格の低減に努めていることから、プリント配線板は安定価格を要求されており、主材料価格が急激に上昇した場合は上昇分を販売価格に即座に転嫁できない可能性があります。

 

(3) 為替レートの変動に係るもの

当社から海外グループ会社への販売及び、主材料仕入れの約半分は外貨建てで行っておりますが、今後グローバルに仕入・販売を拡充していく所存であり、当社は「デリバティブ取引のリスク管理規定」により極力為替予約等によるリスクヘッジを行ってまいりますが、想定外の為替変動により連結業績に影響を受ける可能性があります。

 

(4) 製品需要の中国を始めとしたアジア地域へのシフトに係るもの

当社グループの主力製品である片面・両面プリント配線板の需要は、中国を始めとしたアジア地域へのシフトが続いております。当社グループはこのような状況に対応するために、北米での生産を中止し、より競争力のある中国及びインドネシアへの生産移管を行いました。また、国内におきましては、大量生産品の需要は漸減しているとはいえ高密度品や試作、少ロット生産への要求はさらに強まってくると思われます。当社は培ってきたこれらに対応する技術・ノウハウを駆使し、国内における適正価格による受注の確保と生産の効率化を図る所存でありますが、予想以上に中国を始めとしたアジア地域へ需要のシフトが進行した場合、国内における受注に影響を受ける可能性があります。

 

(5) 新製品の立上げに係るもの

当社グループは、新製品として次世代配線板パラップ及び自社開発のマジキャリー、マジディッパー等の実装用治具の戦力化を図っておりますが、これら新製品の立上げ期においては、技術上及び販売上通常にないリスクを伴います。技術の開発及び製品・サービスへの適用が予定どおり進展しなかった場合は、連結業績に影響を受ける可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 当社が販売を支援又は受託している契約

 

相手方の名称
国名
契約の内容
契約期間
新旭電子工業㈱
日本
プリント配線板等に関する販売業務委託契約
平成21年5月23日から
平成22年5月22日まで

(注) 上記については、売上高に対して所定の委託料の支払いを受けております。

 

6 【研究開発活動】

プリント配線板は、電子・電気機器の高機能化、小型軽量化やユーザーニーズの多様化に対応して、一層の高密度化、信頼性の向上と短納期化が要求されております。

当社は、技術部門及び工場の連携のもとに、細線化技術の開発と生産の効率化並びに次世代配線板PALAPの生産技術の開発及びマジキャリー、マジディッパー等の実装用治具の量産化を進めるとともに、環境対応技術(放熱、粉レス)の研究開発を行っており、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は58百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、現金及び預金の増加等を主因に794百万円増加し、6,870百万円(前連結会計年度末は6,075百万円)となりました。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、繰延税金資産の減少等を主因に259百万円減少し、3,937百万円(前連結会計年度末は4,197百万円)となりました。 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、支払手形及び買掛金の増加等を主因に164百万円増加し、6,118百万円(前連結会計年度末は5,953百万円)となりました。 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、長期借入金の増加等を主因に46百万円増加し、2,036百万円(前連結会計年度末は1,990百万円)となりました。 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、利益剰余金の増加等を主因に324百万円増加し、2,653百万円(前連結会計年度末は2,328百万円)となりました。

 

(2) キャッシュフローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より433百万円増加し、2,568百万円となりました。各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は1,497百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益649百万円、減価償却費526百万円、売上債権の増加319百万円、仕入債務の増加650百万円によるものであります。
 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少額は353百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出328百万円と投資有価証券の取得による支出66百万円によるものであります。
 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少額は697百万円となりました。これは主に短期借入金の減少額542百万円、長期借入れによる収入800百万円、長期借入金の返済による支出827百万円によるものであります。

(3) 経営成績の分析

① 概要

 当連結会計年度における世界経済は、上期においては前連結会計年度における金融市場の混乱にともなう、急激な景気の低迷が引き続き影響し、投資の抑制や個人消費の低迷が続くなど経済活動は低調に推移いたしましたが、下期においては各国政府による緊急景気対策の効果や、急速な景気悪化に対応した在庫調整の進展及び中国等の新興国の経済成長により、緩やかな景気回復の動きが見られました。
 わが国経済におきましても、こうした世界経済の動きと同様、政府による自動車・家電の購入促進策等による緊急経済対策や海外経済の回復により、下期においては景気回復の動きが見られたものの、不安定な情勢下において雇用情勢は好転せず、また企業の設備投資が抑制される等、依然厳しい状況で推移いたしました。
 当社が属するプリント配線板業界におきましても、中国市場を中心に需要の回復が続きましたが、企業業績の回復は一様ではなく、依然厳しい状況が続きました。
 このような状況の中当社グループは、グローバル体制を活かした拡販や、新製品の開発及び品質向上に努めるとともに、原価・経費の削減等を鋭意進めるなど、一層の経営基盤の強化に努めてまいりました。 

 

② 売上高

当社グループが主力とする片面・両面プリント配線板につきましては、第2四半期以降自動車関連分野やアミューズメント関連分野を中心に回復傾向で推移いたしましたが、第1四半期における需要の低迷及び円高の為替の影響等により、当連結会計年度における売上高は、13,725百万円(前連結会計年度比9.5%減)となりました。 

 

③ 営業利益

当連結会計年度における営業利益は681百万円(前連結会計年度比332.0%増)となりました。売上高の減少はありましたものの、経営体質強化のための特別対策を進めた結果、変動費率の改善及び固定費の圧縮等の効果によるものです。 

 

④ 経常利益

当連結会計年度における経常利益は664百万円(前連結会計年度比44.8%増)となりました。支払利息の減少等ありましたものの、主に上記営業利益の状況から増益となりました。

 

⑤ 当期純利益

税金等調整前当期純利益は649百万円(前連結会計年度比88.8%増)となり、税効果会計適用後の法人税負担額は291百万円となりました。その結果、当連結会計年度における当期純利益は350百万円(前連結会計年度比99.3%増)となりました。

 





出典: 株式会社京写、2010-03-31 期 有価証券報告書