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セクション一覧

第2 【事業の状況】

(注)  当社グループは、主にプリント配線板及びこれに付随する電子部品等の製造販売をしており、国内においては、当社、三和電子㈱、㈱京写プロセス・ラボ・ミクロンが、海外においては、中国をKyosha Hong Kong Company Limited、Guangzhou Kyosha Circuit Technology Co.,Ltd.、Kyosha North America,Inc.、 Kyosha(Thailand)Co.,Ltd.が、インドネシアをPT. Kyosha Indonesiaが、それぞれ担当しております。各社はそれぞれ独立した経営単位であり、取り扱う製品について各地域の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
 したがって、当社グループは、生産・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「中国」、及び「インドネシア」の3つを報告セグメントとしております。

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当社が属するプリント配線板業界の当連結会計年度の状況は、東日本大震災やタイ洪水によるサプライチェーンの混乱や、欧州の金融不安による円高、中国経済の成長鈍化等、厳しい状況が続きましたが、第2四半期以降はサプライチェーンの復旧が進み自動車関連分野の需要を中心に回復し、また、新しい需要として環境関連分野のLED照明が活発化する等の明るい動きが見られました。
 このような状況の中で当社グループは、グローバル体制を活かした更なる受注の獲得と、生産体制の拡充や新製品の開発・品質向上に取組み、一層の経営基盤の強化に努めてまいりました。
 この結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、期初に需要が低迷したもののLED照明の需要取り込みや、新規販売拠点における東南アジア地域の販路拡大、自動車関連の需要回復等により、主力のプリント配線板事業が好調に推移したことで、国内外とも現地通貨での売上高は前期実績を上回りましたが、歴史的な円高の進行により海外拠点の実績を円換算する際の目減りが影響したため、売上高は16,156百万円(前年同期比1.3%減210百万円の減収)となりました。利益面については、実装関連事業が期初にサプライチェーンの寸断の影響で低迷したことと、海外拠点での最低賃金の引き上げ等による人件費の増加と円換算する際の目減りが影響し、営業利益は716百万円(前年同期比26.0%減252百万円の減益)、経常利益は796百万円(前年同期比19.1%減187百万円の減益)となりました。当期純利益は、法人税等調整額の減少により614百万円(前年同期比15.0%増80百万円の増益)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

①日本

日本では、片面プリント配線板はLED照明の需要が好調に推移したことや自動車関連の需要が回復したことで、売上高は、2,586百万円(前年同期比17.1%増377百万円の増収)と前年を上回りましたが、両面プリント配線板は自動車関連分野やアミューズメント関連分野で回復が続いたものの、期初のサプライチェーン寸断と映像関連分野や電子部品等の需要低迷により売上高は、2,640百万円(前年同期比5.3%減147百万円の減収)となりました。その他の売上高は、プリント配線板の生産に使用する付帯品の売上が期後半に増加しましたが、実装関連事業の低迷により2,174百万円(前年同期比0.1%減2百万円の減収)となりました。この結果、日本国内の売上高は7,401百万円(セグメント間の内部取引高を含む、前年同期比3.2%増228百万円の増収)、セグメント利益は156百万円(前年同期比226.4%増108百万円の増益)となりました。

 

②中国

中国では、主力の片面プリント配線板は、事務機分野及びエアコン等の家電製品分野が好調に受注を伸ばし、現地通貨ベースでは前年同期を上回りましたが、売上高は4,155百万円(前年同期比3.7%減158百万円の減収)となりました。両面プリント配線板は、事務機分野や自動車関連分野は好調に推移しましたが、薄型テレビ等の映像関連分野での需要の一巡や、家庭用ゲーム機を主とするアミューズメント分野の需要の低迷等により、売上高は2,475百万円(前年同期比5.3%減139百万円の減収)となりました。この結果、中国での売上高は、その他の売上高380百万円(前年同期比2.8%増10百万円の増収)を含めまして7,011百万円(セグメント間の内部取引高を含む、前年同期比3.9%減287百万円の減収)、セグメント利益は、人件費の増加や修繕費他の製造経費の増加の影響もあり489百万円(前年同期比42.1%減355百万円の減益)となりました。

③インドネシア

インドネシアでは、タイに開設した新規販売拠点における拡販の効果や、照明機器等の家電製品や自動車関連製品が引き続き好調に推移しましたが、主力の薄型テレビ等の映像関連分野の需要低迷を受け、片面プリント配線板の売上高は2,156百万円(前年同期比8.3%減194百万円の減収)となりました。また当期より開始した両面プリント配線板の売上高は134百万円となりました。この結果、インドネシアでの売上高は、その他の売上高315百万円(前年同期比16.3%増44百万円の増収)を含めまして2,606百万円(セグメント間の内部取引高を含む、前年同期比0.6%減15百万円の減収)となり、セグメント利益は、人件費が増加したことの影響を受け67百万円(前年同期比8.3%減6百万円の減益)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度より449百万円増加し、3,111百万円となりました。各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加額は、547百万円(前年同期は1,054百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益774百万円、減価償却費506百万円、売上債権の増加525百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少額は、245百万円(前年同期は553百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出357百万円、定期預金の預入による支出342百万円、定期預金の払戻による収入469百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の増加額は、197百万円(前年同期は242百万円の減少)となりました。これは主に長期借入れによる収入500百万円、長期借入金の返済による支出568百万円、短期借入金の純増加358百万円によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
生産高(千円)
前年同期比(%)
日 本
5,581,856
+ 8.7
中 国
5,678,858
+ 6.6
インドネシア
2,133,718
△ 9.7
合計
13,394,434
+ 4.5

(注) 1 上記金額は、販売価格で表示しております。

2 上記金額は、セグメント間の内部取引高を含んでおります。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
日 本
7,470,630
+3.8
497,489
+16.3
中 国
6,988,667
△5.2
642,843
△ 3.4
インドネシア
2,610,960
△1.6
187,252
+ 2.5
合計
17,070,257
△0.9
1,327,585
+ 4.0

(注) 1 上記金額は、販売価格で表示しております。

2 上記金額は、セグメント間の内部取引高を含んでおります。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
日 本
7,401,060
+ 3.2
中 国
7,011,437
△ 3.9
インドネシア
2,606,466
△ 0.6
合計
17,018,964
△ 0.4

(注) 1 上記金額は、セグメント間の内部取引高を含んでおります。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

「当社グループはグローバル市場において顧客満足を第一とし、『地に足のついた経営』を進め持続した成長を目指す」ことを基本とし、そのために以下を経営基本方針といたしております。

①すべての事業活動において「安全の確保、法令の遵守、環境保全」を最優先する。

②顧客のニーズに応え、新技術、新工法の開発と品質向上にたゆまぬ努力を傾注する。

③選択と集中を進め、自社の強みを活かした分野に経営資源を集中する。

 また、2010年度から2014年度の中期経営計画を策定し、2015年3月期における売上高250億円、営業利益率8.0%、ROA(総資産利益率)8.0%を中期経営目標とし、その目標を達成するための戦略として以下の5つを掲げております。
①環境対応戦略
 現在の市場環境は、LED関連市場(照明、映像機器)の急速な成長、省エネ家電の普及、低炭素社会に向けたエコカー(ハイブリッドカー・電気自動車)が増加するなど、環境対応分野の成長が著しい状態にあります。当社グループは、片面板メーカーとして、唯一、総合的な環境対応技術(放熱、粉レス)の研究開発と製品提供が可能な体制にあり、その強みを活かし、環境対応の成長分野において技術優位性を確立し、他社との差別化を推進してまいります。
②ボリュームゾーン戦略
 現在の市場環境は、製品の低価格化が進み、成長し最多購買の見込まれる商品(ボリュームゾーン)の市場が先進国から新興国へと拡大し、生産量の大幅な増加とそれに伴う片面板需要の拡大が見込まれる状態にあります。当社グループは、片面板世界トップシェアである強みを活かし、片面板市場における圧倒的トップシェアの獲得を目指してまいります。
③グローバル戦略
 現在の市場環境は、当社グループの顧客であるセットメーカーの開発拠点が中国をはじめとするアジア各地に移管している状態にあり、顧客の海外シフトが加速しております。当社グループでは、国内での技術の確立を進め、その技術を海外グループ会社へ水平展開することにより海外での生産の拡大を図ってまいります。
④収益力強化戦略
 現在の市場環境は、技術革新による販売価格の下落のスピードが速く、従来の生産体制のままでは、利益の確保が難しい状態にあります。当社グループでは、内製化率の向上、新工法の開発をはじめとする独自技術開発の推進及び購買体制の革新を進め、技術革新及びコスト対応力の強化により収益力の向上を図ってまいります。
⑤新規事業戦略
 当社グループは、従来より、プリント配線板事業を中心にグローバル展開を進めてまいりましたが、近年実装関連事業にも力を入れております。今後、プリント配線板・実装関連事業に次ぐ第3の柱となる事業として、印刷技術を活用した新商品の開発を進め、新事業としての確立を目指してまいります。

次期につきましては、上記戦略を推進する上で、
①次世代を担う人材育成と活用
②環境関連商品(ECOMAP)の拡販・量産化
③顧客目線のものづくり
④新事業の早期事業化
⑤京写標準の構築による効率化推進
を重点課題といたしまして対処していく所存であります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) グローバルな事業活動に係るもの

当社グループの特徴は、電子機器メーカーであるユーザーの需要動向に対応して、日本、中国、インドネシアにそれぞれ生産拠点を有し、ユーザー各社に対しグローバルな体制でタイムリーな製品提供が可能な点にあります。進出地が分散しているため、リスクも分散していると言えますが、反面、それぞれの国における政治情勢、税制等の政策の変化、通貨の変動、電力等インフラ、賃金の上昇、衛生及び治安情勢の変化等、海外での事業展開に伴うリスクにさらされる可能性があります。

 

(2) 主材料価格の変動に係るもの

当社グループの主力製品である片面・両面プリント配線板は、材料仕入先、製品販売先とも大手企業中心であり、厳しいコスト対応が要求されます。原油、ガラス、銅、パルプ等基礎素材価格の上昇は、当社グループが使う主材料価格に敏感に反映される一方、当社顧客である電子機器メーカーは、最終製品価格の低減に努めていることから、プリント配線板は安定価格を要求されており、主材料価格が急激に上昇した場合は上昇分を販売価格に即座に転嫁できない可能性があります。

 

(3) 為替レートの変動に係るもの

当社から海外グループ会社への販売及び、主材料仕入れの約半分は外貨建てで行っておりますが、今後グローバルに仕入・販売を拡充していく所存であり、当社は「デリバティブ取引のリスク管理規程」により極力為替予約等によるリスクヘッジを行ってまいりますが、想定外の為替変動により連結業績に影響を受ける可能性があります。

 

(4) 製品需要の中国を始めとしたアジア地域へのシフトに係るもの

当社グループの主力製品である片面・両面プリント配線板の需要は、中国を始めとしたアジア地域へのシフトが続いております。当社グループはこのような状況に対応するために、北米での生産を中止し、より競争力のある中国及びインドネシアへの生産移管を行いました。また、国内におきましては、大量生産品の需要は漸減しているとはいえ高密度品や試作、少ロット生産への要求はさらに強まってくると思われます。当社は培ってきたこれらに対応する技術・ノウハウを駆使し、国内における適正価格による受注の確保と生産の効率化を図る所存でありますが、予想以上に中国を始めとしたアジア地域へ需要のシフトが進行した場合、国内における受注に影響を受ける可能性があります。

 

(5) 新製品の立上げに係るもの

当社グループは、新製品として、電気自動車(大電流)、新エネルギー(太陽光)、LED光源といった環境配慮型商品へ供給される環境対応技術を活かしたプリント配線板製品群である「ECOMAP」の早期市場導入を図っておりますが、これら新製品の立上げ期においては、技術上及び販売上通常にないリスクを伴います。技術の開発及び製品・サービスへの適用が予定どおり進展しなかった場合は、連結業績に影響を受ける可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 当社が販売を支援又は受託している契約

 

相手方の名称
国名
契約の内容
契約期間
新旭電子工業㈱
日本
プリント配線板等に関する販売業務委託契約
平成24年6月15日から
平成25年6月14日まで

(注) 上記については、売上高に対して所定の委託料の支払いを受けております。

 

6 【研究開発活動】

プリント配線板は、電子・電気機器の高機能化、小型軽量化やユーザーニーズの多様化に対応して、一層の高密度化、信頼性の向上と短納期化が要求されております。

当社は、技術部門及び工場の連携のもとに、細線化技術の開発と生産の効率化並びに、電気自動車(大電流)、新エネルギー(太陽光)、LED光源といった環境配慮型商品へ供給される環境対応技術を活かしたプリント配線板製品群である「ECOMAP」の研究開発を行っており、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は以下のとおりであります。

 
 
 
 
(単位:百万円)
 
報告セグメント
その他
合計
日本
中国
インドネシア
  研究開発費
67
4
72
72

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、現金及び預金の増加、受取手形及び売掛金の増加等を主因に792百万円増加し、8,049百万円(前連結会計年度末は7,257百万円)となりました。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、建物及び構築物の減少等を主因に130百万円減少し、3,409百万円(前連結会計年度末は3,540百万円)となりました。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、短期借入金の増加等を主因に444百万円増加し、6,138百万円(前連結会計年度末は5,693百万円)となりました。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、長期借入金の減少等を主因に299百万円減少し、1,973百万円(前連結会計年度末は2,273百万円)となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、利益剰余金の増加等を主因に516百万円増加し、3,346百万円(前連結会計年度末は2,829百万円)となりました。

 

 

(2) 経営成績の分析

① 概要

当社が属するプリント配線板業界の当連結会計年度の状況は、東日本大震災やタイ洪水によるサプライチェーンの混乱や、欧州の金融不安による円高、中国経済の成長鈍化等、厳しい状況が続きましたが、第2四半期以降はサプライチェーンの復旧が進み自動車関連分野の需要を中心に回復し、また、新しい需要として環境関連分野のLED照明が活発化する等の明るい動きが見られました。
 このような状況の中で当社グループは、グローバル体制を活かした更なる受注の獲得と、生産体制の拡充や新製品の開発・品質向上に取組み、一層の経営基盤の強化に努めてまいりました。

② 売上高

当社グループが主力とする片面・両面プリント配線板につきましては、片面プリント配線板はLED照明及びエアコン等の家電製品分野が好調に推移し、両面プリント配線板につきましても、自動車関連分野やアミューズメント関連分野で受注の回復が続いたものの、期初のサプライチェーンの寸断と海外における薄型テレビ等の映像関連分野の需要の低迷等により、当連結会計年度における売上高は、16,156百万円(前連結会計年度比1.3%減)となりました。

③ 営業利益

当連結会計年度における営業利益は716百万円(前連結会計年度比26.0%減)となりました。前述の売上高減少に伴う売上総利益の減少によるものであります。

④ 経常利益

当連結会計年度における経常利益は796百万円(前連結会計年度比19.1%減)となりました。為替差益の発生等ありましたものの、主に上記営業利益の状況から減益となりました。

⑤ 当期純利益

税金等調整前当期純利益は774百万円(前連結会計年度比7.3%減)となり、税効果会計適用後の法人税負担額は147百万円となりました。その結果、少数株主損益調整前当期純利益は626百万円となり、当連結会計年度における当期純利益は614百万円(前連結会計年度比15.0%増)となりました。

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2事業の状況、1業績等の概要、(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 





出典: 株式会社京写、2012-03-31 期 有価証券報告書