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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、原油価格の高騰により、素材価格、運送費の上昇等で、企業収益面で厳しい状況が続きました。

しかし、米国、中国等のアジア地域の経済成長が続き、わが国経済は、多くの企業で収益が改善し、設備投資の増加も見られました。

このような環境のなか、当社グループは、設備投資が比較的好調な自動車、自動車部品、液晶、運輸業界に重点をおいた営業に全社を挙げて取り組みました。

バーコード関連事業につきましては、2次元コードリーダ(イメージャー)、プリンタ関連は順調に伸展いたしましたが、バーコードリーダは、販売価格の下落等により、売上高が減少いたしました。一方、売上増加要因として見込んでいた新型イメージャーシリーズは、発売時期が期末近かったことから、当連結会計年度の売上高にはあまり貢献することができませんでした。その結果、バーコード関連事業全体の売上高は、前連結会計年度比10.8%減の42億64百万円となりました。

X線事業につきましては、リチウムイオン電池業界向けの電池用検査機の売上高が大幅に増加いたしました。また、半導体、電子部品業界向けには、従来のX線顕微鏡の高解像度平面透過画像に、3次元立体透過動画によるCT検査機能を追加することにより、立体不良分析に対応することができ、X線顕微鏡の売上高増加に貢献することができました。その結果、X線事業の売上高は、前連結会計年度比100.8%増の10億77百万円となりました。

全体の当連結会計年度の連結売上高は、前連結会計年度比0.4%増の53億41百万円となりました。

また、利益面につきましては、売上総利益率の低下、新規連結対象会社となる新設子会社2社の業績が、立ち上げ期にあり赤字であったこと等により、経常利益は前連結会計年度比53.8%減の71百万円、当期純利益は前連結会計年度比85.6%減の13百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」)は7億47百万円であり、前連結会計年度比では2億13百万円の増加となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加等により、1億5百万円の資金の減少となり、前連結会計年度比でも、2億8百万円の資金の減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出や投資有価証券の取得による支出等により、11百万円の資金の減少となりましたが、前連結会計年度比では、投資有価証券の取得による支出の減少及び売却による収入の増加等により、99百万円の資金の増加となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行による収入等により、2億64百万円の資金の増加となり、前連結会計年度比でも、借入れによる収入の減少及び返済による支出の増加がありましたが、3億68百万円の資金の増加となりました。

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

バーコード関連事業

1,396,610

△8.6

X線事業

503,517

+88.0

合計

1,900,127

+5.8

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

   2 金額は、販売価格によっております。

   3 金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

バーコード関連事業

1,998,707

△13.5

X線事業

429,907

+146.9

合計

2,428,614

△2.2

(注) 1 金額は、仕入価格によっております。

   2 金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

当社製品の大部分は見込生産であるため、記載を省略しております。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

バーコード関連事業

4,264,243

△10.8

X線事業

1,077,561

+100.8

合計

5,341,804

+0.4

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

   2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。

   3 金額には、消費税等は含まれておりません。

3 【対処すべき課題】

当社グループは、営業力、技術開発力を一層強化するため、技術部門の組織改革の実施と代理店戦略の強化により、経営環境の変化に即応できる経営体制を構築してまいります。また、ヨーロッパ、中国などの国際市場の進出を検討してまいります。

バーコード関連事業においては、自動車部品を含めた自動車業界、デジタル家電、携帯電話の好調に支えられた電子部品及び半導体業界、トレーサビリティの必要性が高まる薬品業界を最重点業界としてとらえ、製造、物流の現場と密着した営業活動を行ってまいります。また、機械装置等に部品として組み込み使用する小型の2次元コードリーダや、携帯電話の画面に表示した2次元コードを読み取る新型2次元コードリーダの開発により、2次元コードリーダ(イメージャー)のシリーズを充実し、売上増大を図る計画であります。

X線事業においては、高解像度低価格X線顕微鏡の開発を強化し、X線顕微鏡のシリーズ化を図ってまいります。また、X線ナノCT検査装置の販売強化を行うとともに、CT製品のシリーズ化を図ってまいります。

RF-ID対応製品については、市場動向を見据え60ギガヘルツミリ波帯の超高速、高品位の画像通信システムの商品化を進めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 当社グループの事業内容等について

①事業内容について

当社グループは、「バーコード関連事業」及び「X線事業」の製造・仕入・販売を行っております。

平成18年4月期における売上実績は次のとおりであり、バーコード関連事業の売上構成比率が79.8%と高くなっております。

 

事業の種類別セグメントの名称

売上高(千円)

構成比(%)

バーコード関連事業

4,264,243

79.8

X線事業

1,077,561

20.2

合計

5,341,804

100.0

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 金額には、消費税等は含まれておりません。

当社グループの売上構成比率が高いバーコード関連事業における製品・商品については、主に製造業において使用されております。したがって、当社グループの経営成績は製造業の設備投資動向に影響を受けることがあります。

 

②技術導入契約及び販売提携契約について

当社グループにおいて、売上構成比率が高いバーコード関連事業においては、技術導入契約を米国企業2社と締結しており、それぞれ契約に基づくロイヤリティを支払っております。契約更新時の取引条件の変更等により、あるいは契約の更新がなされなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

なお、技術導入契約及び販売提携契約の内容については、「第2 事業の状況 5 経営上の重要な契約等」をご参照下さい。

 

③競合等について

当社グループが主に事業展開をしているバーコード関連事業におけるバーコードリーダについては、世界的に競合メーカーが存在しております。その中で、当社グループは積極的に特許権の取得・出願をしておりますが、必ずしも競合会社をこれによって排除できるものではありません。したがって、当社グループは競合会社の影響を受ける可能性があります。

当社グループとしては、競合に対応するため、毎期多額の研究開発費を投入しており、平成18年4月期は4億4百万円(バーコード関連事業においては、2億92百万円)を投入いたしました。今後についても、新製品開発及び新技術開発といった研究開発活動に積極的に経営資源を投入していく方針であります。しかしながら、競合他社による革新的技術導入や競合の激化による販売価格の下落によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループにおいては、前述②に記載のとおり、海外からの一部技術導入を図り、2次元コードリーダ(イメージャー)の開発・製造・販売を平成10年2月から開始しております。2次元コードリーダ(イメージャー)を使用して読み取る2次元コードについては、バーコードに比べ、多くの情報量を小スペースに印字でき、また、一部が汚れたり破損しても読み取れる等の利点があるため、当社グループとしては積極的に2次元コードリーダ(イメージャー)の開発・製造・販売に取り組んでおります。しかしながら、今後の2次元コードの普及状況によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

④新製品開発について

当社グループが主に事業展開をしているバーコード関連事業の属する自動認識分野においては、技術的な進歩や顧客のニーズの多様化が激しく、当社グループが新技術を正確に予測し、新製品の提供を常に的確にできる保証はありません。技術変化の波に乗り遅れた場合や、顧客のニーズに対応した製品開発ができない場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 業績の季節変動について

当社グループの業績は例年、第2四半期と第4四半期に売上が増加する傾向となっております。

主な要因としては、顧客である大企業の設備投資が上期・下期のそれぞれの後半に集中する傾向にあること、また当社グループの販売政策等が考えられます。

これらの要因を受け、当社グループの業績は、売上高等の変動項目と販売費及び一般管理費等の固定項目の影響から、第2四半期及び第4四半期偏重となっております。

なお、平成18年4月期の四半期ごとの売上高を示すと、次のとおりであります。

 

 

売上高(千円)

構成比(%)

第1四半期

859,911

16.1

第2四半期

1,549,345

29.0

第3四半期

890,020

16.7

第4四半期

2,042,526

38.2

合計

5,341,804

100.0

(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。

 

5 【経営上の重要な契約等】

技術導入契約

 

会社名

相手方の名称

国名

契約内容

契約期間

株式会社

東研

(当社)

United Parcel

Service General

Services Co.

米国

当社は非独占でロイヤリティの発生する技術のライセンスを供与される。これによりその技術を使用した製品を販売したり、使用する権利を有する。

平成9年2月13日から10年間

以降は毎年自動更新

株式会社

東研

(当社)

OMNIPLANAR,Inc.

米国

当社の手動式2次元コードリーダ(イメージャー)内に入れられたOMNIPLANAR社のソフトウェアの全部又は一部又は派生仕様の全世界における非独占使用権を有する。

平成9年6月30日から1年間

以降は毎年自動更新

(注) 上記の契約においては、それぞれロイヤリティを支払っております。

 

販売提携契約

 

会社名

相手方の名称

国名

販売提携の内容

契約期間

株式会社

東研

(当社)

SICK.AG

ドイツ

当社は相手先の特定製品の医療分析器用途を除く日本における非独占販売権及び同製品の日本の医療分析器用途市場及びアジア市場における非独占販売権を有する。

相手先は当社の2次元コードリーダ(イメージャー)の特定製品のヨーロッパ、アメリカ、カナダにおける非独占販売権を有する。

平成11年7月1日から平成13年12月31日

以降は毎年自動更新

株式会社

東研

(当社)

Robotic Vision

Systems, Inc.

米国

当社は相手先の2次元コードリーダ(イメージャー)の特定製品の日本における独占販売権及び同製品のアジア特定諸国における非独占販売権を有する。

相手先は当社の2次元コードリーダ(イメージャー)の特定製品のアメリカ、カナダ、メキシコにおける独占販売権及び同製品の上記地域以外で独占販売権を持つ第三者がいる地域を除く全世界における非独占販売権を有する。

平成12年6月20日から3年間

以降は毎年自動更新

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、光学技術、X線技術、電波応用技術、画像処理技術、さらに最先端のマイコン技術を複合した製品を中心に研究開発を進めております。可視光を利用しているものがバーコード関連機器、X線を利用しているものがX線応用装置、また電波技術・画像処理技術を利用しているものが高速・高品位画像伝送装置であります。高解像度化と処理速度の高速化を独自の技術でレベルアップするとともに、ユーザーニーズに合わせた製品群の開発を進めております。

研究開発の体制としては、バーコードリーダ・2次元コードリーダ(イメージャー)の研究開発を主とするIT機器技術本部とX線応用装置を研究開発するX線技術本部に分れております。各開発段階で設計のレビューを行い、工程の効率的推進と技術及び品質の向上を図っております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、4億4百万円であります。

事業の種類別セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

(1) バーコード関連事業

当連結会計年度においては、製品開発部門と基盤研究部門とに組織を再編し、業務の効率化を図りました。

製品開発部門では、カラーカメラを搭載した130万画素超小型2次元イメージャーユニットを開発し、搭載機種の多様化を進めております。また、電子部品や自動車部品に2次元コードが直接印字されたダイレクトマーキングについて、読み取り精度の向上を進めるとともに、業界に先駆けてLAN対応を可能といたしました。さらに、省電力かつ設置を簡易化した運輸・物流業界向けのコンベア用大型2次元スキャナを開発いたしました。また、当社グループの主力である2次元コードリーダ(イメージャー)製品の小型・高速・高解像度化を、一層推進すべく開発を進めております。基盤研究部門では、データ量の増加等の将来のニーズに応えるべく、60ギガヘルツミリ波帯によるイメージ伝送、高速イメージ処理の開発を進めております。

バーコード関連事業に係る研究開発費は、2億92百万円であります。

 

(2) X線事業

X線事業では、分解能0.6ミクロンで高圧回路部と電子銃一体式の小型線源を搭載し、大型の実装基板にも対応した顕微装置、及び既存の分解能0.4ミクロン顕微装置に後付け可能な3次元立体透過動画によるCT検査装置を開発いたしました。また、検査器を傾けることにより斜め方向から観察が可能な傾斜CTの継続的開発や、分解能0.1ミクロン顕微装置の信頼性向上、分解能0.4ミクロン顕微装置の0.3ミクロン化等の改良研究にも引き続き取り組み、透過、CTを含めたX線顕微装置のシリーズを充実してまいります。さらに、次世代電子源の研究開発も行っており、超微小焦点で高輝度な新しいチップの実用化を目指しております。

X線事業に係る研究開発費は、1億11百万円であります。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態

(資産)

総資産は、前連結会計年度比4億39百円増の69億52百万円となりました。これは主として、現金及び預金が1億92百万円増加、売上債権が3億71百万円増加したことによるものであります。

(負債)

負債は、前連結会計年度比6億51百万円減の41億48百万円となりました。これは主として、借入金が7億62百万円減少したことによるものであります。

(資本)

資本は、前連結会計年度比10億91百万円増の28億4百万円となりました。これは主として、資本金及び資本剰余金が、第三者割当増資が行われたことにより11億90百万円増加したこと及びストックオプション(旧商法第280条ノ19に基づく新株引受権)の権利行使により50百万円増加したことによるものであります。

 

(2) 経営成績

①売上高

売上高は、前連結会計年度比22百万円増(0.4%増加)の53億41百万円となりました。これをセグメント別にみますと、バーコード関連事業の売上高が前連結会計年度比10.8%減の42億64百万円、X線事業の売上高が前連結会計年度比100.8%増の10億77百万円となっております。

②営業利益

売上原価は、売上高の増加に伴い前連結会計年度比1億17百万円増の34億84百万円となりました。売上高に占める割合は65.2%と1.9ポイントの増加となりました。

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比9百万円減の17億50百万円となりました。主な要因は、研究開発費が29百万円増加した一方で、役員報酬が13百万円、退職給付費用が26百万円それぞれ減少したことによるためであります。

その結果、営業利益は、前連結会計年度比85百万円減(44.5%減少)の1億7百万円となりました。

③経常利益

営業外収益は、業務支援収入が減少しましたが、助成金収入の計上等により前連結会計年度比1百万円増の23百万円となりました。

営業外費用は、新株発行費の計上がありましたが、支払利息の減少等により前連結会計年度比1百万円減の59百万円となりました。

その結果、経常利益は、前連結会計年度比82百万円減(53.8%減少)の71百万円となりました。

④当期純利益

特別利益は、投資有価証券の売却益により10百万円となりました。

特別損失は、固定資産の減損に係る会計基準の適用による減損損失により4百万円となりました。

その結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比69百万円減(47.5%減少)の77百万円となりました。

また、当期純利益は、法人税、住民税及び事業税の増加により前連結会計年度比78百万円減(85.6%減少)の13百万円となりました。





出典: 株式会社 東研、2006-04-30 期 有価証券報告書