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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の拡大が続き、設備投資が好調に続くなど、拡大基調で推移いたしました。海外におきましては、米国では個人消費は好調であったものの住宅投資と設備投資の落ち込みなどもあり、低調な成長率が続きました。欧州では景気の回復が進みました。また中国を中心とするアジア圏やインドにおいても景気の拡大が続きました。

当社グループの関連する自動車業界では、2006年度の国内総生産台数は、好調な輸出に支えられ前年度対比5.6%増の1,150万台となり、5年連続で前年度を上回り、また14年ぶりに1,100万台を超えました。また、2006年暦年での日系メーカーの海外生産は、前年対比3.5%増の1,097万台となり、堅調さを保ちました。

このような経営環境の中で当社グループは、グローバルな自動車内装部品メーカーとしての地位を確立すべく、構造改革を積極的に推進するとともに、製品開発力・技術力の強化を図り、海外を含む新規取引先への拡販を積極的に進めてまいりましたが、主要得意先の販売台数減少等の影響により、当期の連結売上高は1,348億14百万円と前期比9億43百万円(△0.7%)の減収となりました。

一方、利益面につきましては、特に国内の売上減に加え、材料コストの上昇並びに設計関連費用の増加等により連結営業利益は32億72百万円と前期比13億3百万円(△28.5%)、連結経常利益は29億12百万円と前期比12億78百万円(△30.5%)の減益となりましたが、連結当期純利益は投資有価証券売却益等により、21億38百万円と前期比4億10百万円(+23.8%)の増益となりました。

 

事業の種類別セグメントの業績は、自動車内装部品事業が前期及び当期とも全セグメントの売上高の90%を超えていますので記載を省略しております。

 

所在地別セグメントの業績は次のとおりであります。

①日本

 軽自動車志向による普通車販売の大幅な減少の影響等から、売上高は532億82百万円と前期比47億35百万円(△8.2%)の減収となり、また設計関連費用増等により1億8百万円の営業損失(前期は12億53百万円の営業利益)となりました。

②北米

 厳しい市場競争の中で、堅調な日本車への需要と円安効果があったものの、主要得意先の販売減少等の影響により、売上高は632億43百万円と前期比6億26百万円(△1.0%)の減収、営業利益は、22億61百万円と前期比3億48百万円(△13.4%)の減益となりました。

③欧州

 好調な市況、新車並びに円安効果により、売上高は155億2百万円と前期比31億42百万円(+25.4%)の増収となり、営業利益も4億4百万円と前期比1億10百万円(+37.6%)の増益となりました。

④その他の地域

 好景気の中国地域における新車効果もあり、売上高は27億85百万円と前期比12億75百万円(+84.5%)の増収となり、営業利益も6億52百万円と前期比3億94百万円(+152.4%)の増益となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、8億31百万円と前連結会計年度末に比べ、4億18百万円増加いたしました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度末に比べ66億14百万円減少し、38億42百万円となりました。これは主に、仕入債務が18億21百万円、退職給付引当金が7億63百万円減少したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度末に比べ7億61百万円減少し、97億29百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、63億12百万円(前連結会計年度は1億66百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済や社債の償還で49億64百万円減少した一方で、短期及び長期借入金が115億95百万円増加したこと並びに配当金の支払い3億35百万円によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりである。

 

事業部門の名称
生産高(百万円)
前年同期比(%)
自動車内装部品事業
133,038
−0.5
その他の事業
1,870
−14.8
合計
134,908
−0.8

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

 

事業部門の名称
受注高(百万円)
前年同期比(%)
受注残高(百万円)
前年同期比(%)
自動車内装部品事業
133,065
−0.3
10,618
+1.1
その他の事業
1,839
−15.1
128
−19.4
合計
134,904
−0.5
10,746
+0.8

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

 

事業部門の名称
販売高(百万円)
前年同期比(%)
自動車内装部品事業
132,944
−0.5
その他の事業
1,870
−14.8
合計
134,814
−0.7

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
販売高(百万円)
割合(%)
販売高(百万円)
割合(%)
日産自動車株式会社
85,269
62.8
80,821
60.0
本田技研工業株式会社
35,953
26.5
37,810
28.0

4 上記の日産自動車株式会社の販売高には、同社の子会社(NISSAN NORTH AMERICA,INC.、NISSAN MEXICANA,S.A.DE C.V.、NISSAN MOTOR MANUFACTURING(UK)LTD.、日産車体株式会社、東風汽車有限公司の5社)向けの販売高を含めております。

5 上記の本田技研工業株式会社の販売高には、同社の子会社(Honda of America Mfg.,Inc.、Honda Canada.,Inc.、Honda of the UK Manufacturing Ltd.、Honda Manufacturing of Alabama,LLC、本田汽車用品(広東)有限公司の5社)向けの販売高を含めております。

6 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 対処すべき課題

 今後の自動車業界につきましては、原油高等のエネルギー問題の深刻化とそれがもたらす世界経済への影響が懸念される中、世界的な自動車メーカー統廃合の進行と国内自動車メーカーの海外への生産シフトが加速し、グローバルでのシェア獲得と生産現地化対応等の経営戦略が益々求められてくるものと考えております。

このような中で、当社グループは、長期ビジョンとして、『エクセレントカンパニーの確立』の理念のもと、グローバル市場での自動車内装部品企業としての地位を確立すべく、長期計画を策定し、諸施策を実行中であります。

特に、自動車メーカーの車両開発期間短縮への対応及び総合開発効率向上をめざした「KIS(Kasai Innovation System:河西版短縮プロセスの構築)」の推進、総原価低減活動によるコスト競争力の強化、省燃費に寄与する軽量化技術の開発と顧客への提案、グローバルでの品質向上と品質保証体制の強化等の諸施策を実施してまいりました。

当社グループの海外売上高比率は、当連結会計年度で60.7%となっており、今後もこの比率は更に増加していくものと見込んでおります。こうした状況の中、グローバルレベルでの製造・販売の基盤拡充や人材育成の強化に取り組み、今後の成長を支える経営基盤の確立を図ってまいります。また、グローバル供給体制の更なる確立のため、新市場での拠点整備を業務提携や資本提携なども視野に入れつつ、積極的に検討・実行してまいります。

なお、当連結会計年度における主要な取り組みは次のとおりであります。

① トヨタ自動車㈱グループの「関東自動車工業㈱」(岩手工場)との新規取引開始に伴い、平成17年6月に岩手県北上市に「岩手河西㈱」を設立し、平成18年9月より操業を開始いたしました。

② 魅力ある製品、競争力をもった製品づくりを狙い、製品の共同開発、生産の相互委託、拠点(施設、設備等)の共同活用といったシナジー効果を目的に、㈱タチエスと業務提携をいたしました(平成18年11月)。

③ 自動車需要の拡大が今後も見込まれるアセアン市場において製造拠点を確保し、域内での事業基盤の確立を図るとともに、日本をはじめ周辺地域への部品供給を拡大することを狙った「Kasai Teck See Co.,Ltd.」を設立いたしました(平成19年3月設立 タイ国アユタヤ県)。

④ ダイハツ工業㈱はじめ、トヨタ自動車㈱グループ各社工場向け取引における最適な生産体制構築を狙った「三重河西㈱滋賀工場」の建設に着手いたしました(平成19年7月より操業開始予定)。

⑤ 将来の設計・開発需要の拡大への対応と人材確保をめざした設計エンジニア派遣会社「河西テクノ㈱」の設立に向けて準備中であります(平成19年5月設立 河西工業100%出資 神奈川県高座郡寒川町)。

 

(2) 株式会社の支配に関する基本方針

① 基本方針

当社は、自動車内装部品の専門メーカーとして、最高の品質と価格競争力をもった製品をグローバルに供給することによって、お客様に満足していただくとともに、環境への影響を十分配慮した製品造りを通じて、社会に貢献できる収益力ある企業を目指しております。創業以来培ってきた高い志に基づく経営理念、品質、技術、そして企業文化を共有する人材という、有形無形の財産が当社グループを継続的発展、ひいては、広く社会から信頼される企業へと導き、企業価値・株主共同の利益の確保・向上を可能にするものと考えております。

かかる状況下、当社の財務及び事業の方針の決定を支配するということは、すなわち、当社の経営理念、企業文化、あるいは将来のビジョンを理解・実践し、企業価値・株主共同の利益の向上と社会的貢献に継続的に取組む責務を有するものであると考えております。

② 当社株式の大量買付等が発生する場合の取組み

当社株式の大量買付等が発生する場合は、その買付等の実行に先立ち、買付者に対し、当該内容の検討に必要な情報を提供していただくよう要請いたします。その上で、当該内容を慎重に判断するとともに、必要に応じ、下記a)、b)、c)に沿った適切な対応策を講じることといたします。

a) 当該対応策が上記基本方針に沿うものであること。
b) 当該対応策が当社の株主の共同の利益に資するものであること。
c) 当該対応策が当社の役員の地位の維持を目的とするものではないこと。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりであります。

なお、将来に関する事項は有価証券報告書提出日(平成19年6月28日)現在において判断したものであります。

(1)経済状況等

当社グループの連結売上高は、今日までの積極的な海外展開により、その海外比率が年々上昇してきております。従って、当社グループの自動車関連製品の需要は、日本はもとより、進出先の国及び地域の経済状況の影響を受けます。特に北米地域の連結売上高に占めるシェアが高く、同地域の自動車市場の景気動向と需要変動が、日本での景気変動とともに、当社グループの経営成績等に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)特定の取引先への依存

当社グループの主な販売先は、日産自動車㈱グループと本田技研工業㈱グループであり、当連結会計年度における連結売上高に占める割合は88.0%となっております。当社グループは両社グループとの取引関係を維持発展させつつ、販売先の多様化を推進しておりますが、両社の自動車販売動向が、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)グローバル展開

当社グループは、今日まで積極的に海外展開を行い、また今後も販売先の多様化等に伴い、海外生産拠点を増設していく方針でおります。海外生産拠点に予期しない政治・経済の不安定化、法律または税制の変更、あるいはテロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等により事業の遂行に問題が生じる可能性があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)為替レートの変動

当社グループの連結売上高に占める海外売上高比率は、当連結会計年度で60.7%(前連結会計年度57.6%)となっており、今後もこの比率が上昇する見込みのため、換算時の為替レートにより、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。

 

(5)自然災害、事故等

当社グループでは、防災設備を整え、生産設備の定期的な点検・検査を行っておりますが、予期しない自然災害、不慮の事故等に起因する生産施設・設備の火災・故障、停電等により、生産や納品等に関し、遅延や停止が起きることが想定されます。場合によっては、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)価格競争

自動車業界の価格競争の激化を受け、自動車メーカーから部品メーカーに対する価格引下げ要請は、近年特に強まってきております。当社グループの製品は価格的、品質的、技術的に十分競争力を有していると考えておりますが、価格競争の激化による競合先の低販売価格に対して、販売を維持、拡大し、収益性を保つことができなくなる可能性があります。この場合には、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。

 

(7)原材料等の供給不足・供給価格の高騰

当社グループの事業にとっては、十分な品質の原材料、部品、サービス等を調達することが不可欠であります。しかし、供給業者での不慮の事故などにより供給が中断した場合や業界内で需要が増加した場合、当社グループの事業が悪影響を受ける可能性があります。また、当社グループと供給業者は、契約によりその供給価格を決定しておりますが、原油価格上昇等により原材料・部品価格が高騰する可能性があり、この場合には当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。

 

(8)新製品開発力・技術力

当社グループは、品質競争力・コスト競争力の維持・強化のため、また社会的要請である環境に配慮した軽量化技術の開発など、製品開発力・技術力の強化を積極的に図っております。しかしながら、予測を超えた環境の変化や市場の変化により、魅力の高いあるいは低コストの新製品や新技術を開発できない場合やタイムリーに提供できない場合、将来の成長と収益性を低下させ、あるいは投下資金の負担により、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)製品の欠陥・品質

当社グループは、関連法規及び国際的に認知されている品質管理基準に従って設計・製造を行い品質確保を図っております。しかしながら、予期せぬ製品の欠陥や品質面の不備が発生した場合、その欠陥や不備の内容によっては多額のコストが発生したり、当社グループの評価が低下したりすることにより、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)知的財産権

当社は、事業活動を展開する上で、製品・製造技術などに関連する特許などの知的財産権を取得しており、また、第三者からの訴訟やクレームを受けることを未然に防止するため随時特許調査を行っております。しかしながら、当社グループの製品または製造技術が、将来的に他社の知的財産権を侵害していると判断される場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)有利子負債依存度、支払利息の増加

当社グループは、設備投資、システム投資及び研究開発投資等のための資金調達を主に金融機関からの借入金に依存しており、当連結会計年度末現在における連結総資産に占める有利子負債依存度は32.7%であります。そのため、借入金利の上昇による支払利息の増加から、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

第72期
平成15年3月期
第73期
平成16年3月期
第74期
平成17年3月期
第75期
平成18年3月期
第76期
平成19年3月期
総資産額(百万円)
65,057
70,217
66,768
76,425
82,724
有利子負債額(百万円)
21,946
24,672
19,666
20,280
27,039
有利子負債依存度(%)
33.7
35.1
29.5
26.5
32.7
売上高(百万円)
97,052
109,389
122,199
135,758
134,814
支払利息(百万円)
429
407
464
616
710
支払利息/売上高(%)
0.4
0.4
0.4
0.5
0.5

 

(12)人材の確保

当社グループは、グローバル規模で事業の拡大を図るためには、国内外での優秀な人材及び良質な労働力の確保が必要不可欠と考えております。当社グループは、新卒者・中途採用者の採用、成果・能力主義を重視した人事制度の運用などにより人材・労働力の確保に努めておりますが、労働力市場の逼迫等によりこれらの施策がうまく機能せず、当社グループの求める人材・労働力の確保、育成が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業展開が制約される可能性及び当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、当社グループで経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、自動車内装部品専門メーカーとして、カーインテリアのトータルコーディネートをテーマに、時代をリードする魅力ある商品群の創造を目指し、積極的な研究開発活動を行っております。

研究開発は当社の開発本部・生産本部を中心に実施しており、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は544百万円であり、主な成果は次のとおりであります。

 

当社グループは確固たる内装ティア1メーカー(1次サプライヤー)の地位を築くため、得意先ニーズ、お客様の要求、社会環境要求に応え、また材料・工法の開発にとどまらず、魅力ある商品開発も進めてまいりました。それらの成果に基づき、得意先からのシステム受注の拡大、新規得意先への拡販と、積極的かつ着実に事業を展開しております。

具体的には、開発競争に勝つためのアイテム…軽量化・コストダウン、社会環境要請…脱溶剤・脱PVC(塩化ビニール)、石油由来材料の代替、次世代アイテム…モジュール・衝突安全解析等に加えお客様にとっての付加価値の創造に重点をおいて研究開発活動を行っております。

1 技術力

  省燃費に寄与する軽量化技術としてKSP(カサイ・シンクロ・プレス)工法を開発し、量産車ドア内装品で量産準備中であります。この工法は従来工法によるドア内装品の重量を約半減させる可能性を秘めており、超軽量内装品を具現化する画期的な工法であり、省燃費に必要な軽量を実現する手段として有効であり、採用拡大を期待しております。また、射出成形工法、KPM(カサイ・プレス・モールディング)工法の応用技術として、軽量化のための発泡成形でも塗装を必要とせず、良好な外観品質を確保できる技術を開発し、量産準備中であります。天井内装品につきましても軽量化技術として、発泡基材を実用化いたしました。

2 安全性

   車室内の安全性に寄与するエネルギー吸収部品を、特徴ある設計構造を有する射出成形品にて実現し、量産車に採用されました。また、CAE(コンピュータ・シミュレーション)を駆使した側面衝突解析技術は台上実験での検証を裏付けに実用精度に到達し、量産車の安全性確保に寄与しております。

3 地球環境保全

   接着剤、洗浄剤等に含まれるVOC(揮発性有機化学物質)の削減のため、粘着剤、水溶性接着剤への変更及び各種材料の脱VOCを推進しております。また、塩化ビニール材については、TPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)、TPU(ウレタン系熱可塑性エラストマー)への変更を推進しております。
 サーマルリサイクルへの取組みとして、天井内装品の脱ガラス繊維についても鉱物繊維への代替を開発し、量産車に採用されました。この鉱物繊維代替は、米国のプラスチック技術者協会から高い評価を受けております。
 地球温暖化の一要因と言われるCO
2(二酸化炭素)の発生を削減する取組みとして、石油由来材料を植物由来材料に替える開発を進め、提案できる段階にあります。

4 快適車内空間

   内装品の防音性能の更なる向上を狙い、自由度の高い形状設計、多面的材料選択、高精度、高品質の製品開発にCAEを導入いたしました。利便性装備品についてもベンチマーク活動を基にした開発企画を得意先に提案しております。

5 品質

   プラスチック成形品の外観品質を安定化させる応用技術を開発し、工程不良の防止・削減を達成し収益性にも寄与しております。また、得意先ニーズによるシャープな形状にも対応出来るように外観品質の向上に努めております。

 6 付加価値の創造

   お客様にとって魅力的な内装を創造する一つとして、ドアウエストオーナメントに代表されるような加飾部品について、新規意匠塗装、加飾技術の開発を進めております。また、好触感製品として、やわらかく、しっとりとしたドア内装品を開発し提案しております。
 更には、車室内空間をお客様のもてなしの空間として捉え、間接照明と加飾部品を組み合わせながら、内装部品の新しい付加価値を創造していく取組みも継続しております。

 

  なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、827億24百万円と前連結会計年度末に比べ、62億98百万円増加しました。各項目別の主な要因は、次のとおりであります。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ、2億48百万円増加し、307億85百万円となりました。これは主に売上債権の増加によるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ、60億50百万円増加し、519億38百万円となりました。これは主に設備投資による有形固定資産の増加によるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ、92百万円増加し、379億41百万円となりました。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ、36億1百万円増加し、203億48百万円となりました。これは主に長期借入金の増加によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ、43億98百万円増加し、244億33百万円となりました。これは主に純資産の区分変更により少数株主持分が純資産の部に組み入れられたこと及び当期純利益の計上によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの分析

当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは前連結会計年度より66億14百万円少ない38億42百万円の資金を獲得いたしました。前連結会計年度に比べ減少したのは、主に仕入債務及び退職給付引当金が減少したためであります。

投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より7億61百万円少ない97億29百万円の資金を使用いたしました。前連結会計年度に比べ資金の使用が減少したのは、主に当社本社社屋、三重河西㈱、岩手河西㈱の工場及びM-TEK INC.、カサイメヒカーナにおける生産設備の増強等、有形固定資産の取得の一方で、投資有価証券の売却収入があったことによるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より64億79百万円多い63億12百万円の資金を獲得いたしました。前連結会計年度に比べ資金の獲得が増加したのは、主に短期借入金の増加によるものであります。

これらの活動の結果、当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物は8億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億18百万円(+101.3%)増加いたしました。

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績は、国内及び北米地域における普通車販売の減少の影響から、連結売上高は1,348億14百万円と前連結会計年度に比べ9億43百万円(△0.7%)の減収となりました。

利益面につきましては、売上減に加え、材料コストの上昇並びに設計関連費用の増加等により、連結営業利益は32億72百万円と前連結会計年度に比べ13億3百万円(△28.5%)、連結経常利益は29億12百万円と前連結会計年度に比べ12億78百万円(△30.5%)の減益となりましたが、連結当期純利益は投資有価証券売却益等により、21億38百万円と前連結会計年度に比べ4億10百万円(+23.8%)の増益となりました。

 





出典: 河西工業株式会社、2007-03-31 期 有価証券報告書