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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出の増加と国内設備投資の拡大により堅調に回復してまいりましたが、年度後半には原油価格の高騰並びに輸出の減速により景気回復の動きは緩やかなものに留まりました。

このような経済環境下、平成16年度の自動車(四輪車)生産台数は、前年度比2.5%増の1,062万台と3年連続で1千万台の大台を上回りました。また、当社が高いシェアを占めるトラックについては関東圏排ガス規制特需の反動による減少を懸念いたしましたが、近畿圏での排ガス規制導入による需要と海外需要も旺盛であったことにより前年度比1.5%減と予想以上に堅調な需要となりました。

こうした事業環境のもと、海外での新規受注も好調で、当社グル−プで連結売上高は19,718百万円(前期比9.8%増)となりました。

一方、損益面については、自動車各社からの強い原価低減要請の影響を受けましたが、生産部門の原価低減、生産性の向上も着実に進展し、営業利益は2,283百万円(前期比67.4%増)、経常利益は2,415百万円(前期比66.7%増)を確保することができました。さらに藤沢工場独身寮の土地及び建物売却益439百万円を特別利益として計上した結果、当期純利益は1,768百万円(前期比69.6%増)となりました。

事業部門別の業績は、次のとおりであります。

① 製品部門

主力のバルブは販売本数・金額とも増加し、米国アルミタペットの不振を補い、当事業部門の売上高は18,125百万円(前期比9.0%増)となりました。

② 商品(機械等)部門

海外子会社、関連会社向け機械設備販売が回復し、売上高は471百万円(前期比39.2%増)となりました。

③ 技術部門

海外関連会社の売上が好調で、ロイヤリティ収入は470百万円(前期比20.6%増)となりました。

④ 物流・サ−ビス・その他部門

売上高は651百万円(前期比8.6%増)となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フロー重視の経営を促進し、営業活動によるキャッシュ・フローは3,309百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは固定資産の取得(静岡工場第5工場の新設設備等)により529百万円の減少、土地及び建物の売却の収入等により569百万円増加で投資活動として84百万円の増加となり、営業活動と合わせて3,393百万円のプラスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債削減により、1,767百万円の減少となり、当連結会計年度における連結ベ−スの現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ1,615百万円増加し、当連結会計年度末には、3,941百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は3,309百万円(前期比73.0%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が2,878百万円確保できたこと及び減価償却費の内部留保1,147百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は84百万円(前期は982百万の使用)となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は1,767百万円(前期比1,548百万円増)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出等によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成16年4月1日
至 平成17年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
エンジン用小型バルブ
15,087,153
112.6
バルブシート
540,599
99.9
コッタ
1,089,709
113.1
ローテータ
732,233
131.8
アルミリテーナ
578,572
140.0
アルミタペット関連
711,053
79.6
その他
96,709
113.8
18,836,028
111.8

(注) 1 金額は販売価格で表示してあります。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

商品(機械等)仕入実績

 

区分
当連結会計年度
(自 平成16年4月1日
至 平成17年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
販売用機械設備、付属品
282,100
133.2
282,100
133.2

(注) 1 金額は仕入価格で表示してあります。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

受注の状況

当連結会計年度の受注状況を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成16年4月1日
至 平成17年3月31日)
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
製品事業部門
エンジン用小型バルブ
14,778,446
111.1
1,311,665
112.0
バルブシート
532,102
98.5
57,266
93.2
コッタ
1,077,289
109.9
94,506
118.3
ローテータ
678,450
118.3
69,301
109.1
アルミリテーナ
589,515
136.4
59,293
143.9
アルミタペット関連
506,385
61.6
40,629
66.4
その他
124,397
115.8
15,661
184.3
小計
18,286,584
109.1
1,648,321
110.8
商品(機械等)事業部門
414,115
88.6
114,927
66.8
技術事業部門
470,097
120.6
流通・サービス・その他
事業部門
651,459
108.6
総合計
19,822,255
108.8
1,763,249
106.3

(注) 1 金額は販売価格で表示してあります。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成16年4月1日
至 平成17年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
エンジン用小型バルブ
14,638,273
111.1
バルブシート
536,266
101.4
コッタ
1,062,700
108.7
ローテータ
672,658
118.1
アルミリテーナ
571,431
136.3
アルミタペット関連
526,935
61.7
その他
117,235
108.6
小計
18,125,498
109.0
商品(機械等)事業部門
471,138
139.2
技術事業部門
470,097
120.6
流通・サービス・その他事業部門
651,459
108.6
総合計
19,718,192
109.8

 

(注) 1 主な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

販売先名
前連結会計年度
(自 平成15年4月1日
至 平成16年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成16年4月1日
至 平成17年3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
日産自動車㈱
3,349,040
18.6
3,240,324
16.4
トヨタ自動車㈱
1,904,331
10.6
2,198,442
11.1

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

日本自動車産業の好調を受け来期も当面は好調な受注が見込まれますが、エネルギー、資源価格の高騰に伴う原材料、諸資材の値上り、客先からの絶え間ない値下げ要求等当社にとって厳しい情勢も継続するものと思われます。

こうした中、当社では本業であるエンジンバルブ製造の競争力を一層強固なものにする為、静岡工場への集約を始めとする徹底した合理化計画を推進してまいります。

組織的には、平成15年7月に、本社組織を藤沢から主力の工場がある静岡へ移転し、各種業務の徹底的効率化により業務基盤を強化してまいりました。平成16年1月には、事業開発部、中国開設室を新設し、主力事業の一層の深耕に加えて、新規市場・商品の開拓・拡大に努め、事業基盤のさらなる確立を図ってまいります。平成16年6月には、環境エネルギー部を新設し、地域社会への環境保全を初め、省エネルギーにも積極的に取り組んでまいります。

また当社は、44年に亘り自動車部品の世界的メーカーであるTRW社と技術・業務提携を続けており、米国、タイ、韓国、台湾に合弁会社を有している他、欧州、米国、東南アジア、インド等の提携企業に技術や当社開発設備の供与を行い、顧客のグローバル展開を支援しております。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、本文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在(平成17年6月29日現在)に判断したものであります。

 

(1) 国内市場への依存について

当社グループの国内自動車メーカーへの売上高構成比は、平成17年3月期において83.5%を占めております。自動車メーカーは海外での現地生産・現地調達を進めており国内での生産は将来的に漸減するとの予測もあります。これに伴い当社グループの国内顧客への売上高が同じような傾向で漸減するのと併せて、生産設備の余剰等が発生する可能性もあります。

 

(2) 競合について

当社グループが事業を展開する自動車メーカーのエンジン市場は、メーカーのグローバル調達が拡大し国内の競合ばかりではなく全世界の規模で競合状態となっております。これに加えて、自動車メーカーの合従連衡に伴い同一エンジンが大量に生産されることとなり、ひとつの受注を失することが生産面・販売面への大きな影響を与える状況となっております。このような厳しい環境はさらに製品販売価格低下へ深刻な圧力となって作用しており当社グループの販売量や収益力を悪化させる可能性があります。

 

(3) 原材料等の調達について

当社グループ製品の原材料は、国際市場価格に大きく左右される金属元素を多く含んでおり、中国での旺盛な需要のためこれらの金属元素価格が高騰する傾向にあります。これにより、入手する原材料価格が上昇し製品価格へ転嫁できない部分で業績が悪化する可能性があります。

 

(4) 為替のリスクについて

当社グループの製品事業において、一部外貨建て取引があり急激な円高は売上高・収益に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 地震等のリスクについて

当社グループの主要な事業であるエンジン用小型バルブ・コッタ・アルミリテーナの生産拠点は静岡県西部を拠点としております。
 静岡県西部マグニチュード8クラスの巨大地震である東海地震の防災対策強化地域となっております。
 当社グループは将来予測される大地震の発生に備え、人的安全を第一に考え尚且つ建物、生産設備、仕掛品、製品などの資産が地震により損傷・損失しないよう対策を講じるなど充分配慮しておりますが、その対応には限界があります。また大地震発生後は一時的に生産活動が停止する可能性があります。
 このように、当社グループの主要な事業拠点である静岡県西部において大地震等の自然災害や火災等の事故等、重大な影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社グループが受ける影響は甚大なものになるおそれがあります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術相互援助契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払
TRW Deutschland
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払

 

(2) 技術供与契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
五州汽門工業股
有限公司
台湾
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年3月14日
至平成18年3月13日
契約品目の純売上高につき一定の比率
五州汽門工業股
有限公司
台湾
コッタ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成13年6月30日
至平成18年6月29日
契約品目の純売上高につき一定の比率
新韓バルブ工業
株式会社
韓国
エンジンバルブ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成16年9月29日
至平成17年9月28日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Serina
Co., Ltd.
タイ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成13年1月1日
至平成17年12月31日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Valve
Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
昭和63年9月15日からJV解消まで
契約品目の純売上高につき一定の比率
Shriram Pistons &
Rings Limited
インド
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成10年12月5日
至平成17年12月4日
契約品目の純売上高につき一定の比率

 

(3) 販売の提携(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
その他
アメリカにおける販売権の許諾
昭和62年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
その他
日本における販売権の受諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Deutschland
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパ(17ヵ所)における販売権の許諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Deutschland
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパの日本自動車メーカーに対する販売支援
平成5年1月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率

 

6 【研究開発活動】

当社グループの製品事業部門において、研究開発活動は、当社のみが行っております。
 当社の研究開発は、以下のとおりであります。
 当社は自動車用を主とし、その他陸用、舶用、及び汎用のの動弁系のメーカーとして新製品、新技術の研究開発を行うことにより、エンジンの進歩発展を通して社会生活に貢献すべく活動を続けております。
 自動車産業は、成熟し需要も安定期に入りましたが、本年2月に環境改善に関する京都議定書が発効されましたように、今後ますます環境に配慮した、エネルギー消費の少ないエンジン開発が強くもとめられております。当社もこれらの要求に応えるべく、製品の軽量化、耐熱性、高精度及び低価格と言ったキーワードを観点に、各種製品の研究開発を目指しております。
 この様な背景を踏まえつつ、当連結会計年度は、耐熱性のある高強度バルブの製品化及び軽量化ニーズに沿ったアルミ製品の開発など、技術力による製品の研究開発と差別化を進めており、成果を上げております。
 当連結会計年度における研究開発費は151百万円であります。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、21,786百万円と前連結会計年度末に比べ1,630百万円の増加となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産は、11,403百万円と前連結会計年度末に比べ2,533百万円の増加となりました。現金及び預金の増加(1,615百万円)、受取手形及び売掛金の増加(628百万円)と棚卸資産の増加(247百万円)が主な増加要因であります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産は、10,382百万円と前連結会計年度末に比べ903百万円の減少となりました。設備投資額が少なく、有形固定資産が減価償却により1,147百万円減少したことが主な減少要因であります。

 

(流動負債)

短期借入金は1,530百万円減少しましたが、未払法人税等が1,252百万円増加、支払手形及び買掛金が638百万円増加したので、当連結会計年度末の流動負債は、6,502百万円と前連結会計年度末に比べ230百万円の増加となりました。

 

(固定負債)

長期未払金の減少(113百万円)により当連結会計年度末の固定負債は、358百万円と前連結会計年度末に比べ118百万円の減少となりました。

 

(資本)

当連結会計年度末の資本の残高は、14,926百万円と前連結会計年度末に比べ1,519百万円の増加となりました。その主なものは、利益剰余金の増加であります。

 

(2) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より1,615百万円増加し、3,941百万円となりました。

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、経営成績が好調であり税金等調整前当期純利益が2,878百万円確保できたことにより、3,309百万円(前期比1,397百万円増)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産売却による収入が569百万円あったことにより、有形固定資産取得による支出529百万円をカバーして84百万円(前期は982百万円の使用)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、1,582百万円の借入金返済を行った結果、△1,767百万円(前期比1,548百万円増)となりました。

 

(キャッシュ・フロー指標)

 

平成16年3月期
平成17年3月期
自己資本比率(%)
66.5
68.5
時価ベースの自己資本比率(%)
33.5
52.4
債務償還年数(年)
1.5
0.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ
43.4
160.1

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

・各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

・株式時価総額は、期末株価終値×(期末発行済株式総数−自己株式数)により算出しております。

・営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は、19,718百万円と前連結会計年度に比べ1,757百万円の増収となりました。事業部門別の増減要因については、「1.業績等の概要」に記載しております。
 売上原価は15,468百万円、販売費及び一般管理費は1,967百万円に抑えられたことにより、営業利益は2,283百万円(前期比919百万円増)となりました。これは増収にもかかわらず、コスト面では見合いの変動費の増加に収まったことによるもので、稼動率向上が利益を大きく押し上げました。持分法による利益を加えて、経常利益は2,415百万円(前期比966百万円増)となりました。特別利益として、不動産の売却益439百万円を計上し、税金等調整前当期純利益は2,878百万円(前期比1,099百万円増)、最終の当期純利益は1,768百万円(前期比726百万円増)となりました。

 





出典: フジオーゼックス株式会社、2005-03-31 期 有価証券報告書