有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、米国・中国向け輸出に支えられた外需主導の成長から、企業収益、所得環境の改善を背景に設備投資及び個人消費が牽引する内需主導の成長に移行し、その結果として安定的な景気回復が持続しました。

このような経済環境下、平成17年度の自動車(四輪車)生産台数は4年連続で1千万台の大台を上回りました。

こうした事業環境に加え、期間限定の海外向大口受注により製品事業部門の売上高は主力のエンジンバルブが販売本数・金額ともに増加し、米国アルミタペットの不振を補って、20,025百万円(前期比10.5%増)となりました。商品(機械等)事業部門の売上も、海外関連会社向け機械設備販売が好調で、売上高は769百万円(前期比63.2%増)となりました。技術事業部門も、海外関連会社の売上が好調で、ロイヤルティ収入は497百万円(前期比5.6%増)となりました。流通・サービス・その他事業部門の売上高は764百万円(前期比17.4%増)となり、当社グループ合計売上高は22,055百万円(前期比11.9%増)となりました。

一方、損益面については、自動車メーカー各社からの強い原価低減要請の影響を受けましたが、生産部門の原価低減、生産性の向上も着実に進展し、営業利益は2,736百万円(前期比19.9%増)、経常利益は3,424百万円(前期比41.8%増)、当期純利益は2,186百万円(前期比23.6%増)を確保することができました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フロー重視の経営を促進し、営業活動によるキャッシュ・フローは1,916百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得(静岡工場の新設設備や自家発電設備等により1,668百万円の減少)等により1,776百万円の減少となり、営業活動と投資活動を合わせたキャッシュ・フローは139百万円のプラスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債削減により969百万円の減少となり、当連結会計年度における連結ベ−スの現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ776百万円減少し、当連結会計年度末には、3,165百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,916百万円(前期比1,394百万円減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が3,434百万円の確保及び減価償却費の内部留保1,075百万円による一方、法人税の支払が1,893百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1,776百万円(前期は84百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は969百万円(前期比798百万円減)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出等によるものであります。

2 【生産、受注及び販売の状況】

生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
エンジン用小型バルブ
16,381,758
108.6
バルブシート
558,800
103.4
コッタ
1,143,492
104.9
ローテータ
718,364
98.1
アルミリテーナ
677,889
117.2
アルミタペット
446,132
67.2
その他
151,294
104.9
20,077,729
106.6

(注) 1 金額は販売価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

商品(機械等)仕入実績

 

区分
当連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
販売用機械設備、付属品
558,358
197.9
558,358
197.9

(注) 1 金額は仕入価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

受注の状況

当連結会計年度の受注状況を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
製品事業部門
エンジン用小型バルブ
16,261,703
110.0
1,254,246
95.6
バルブシート
523,007
98.3
36,793
64.2
コッタ
1,160,110
107.7
93,404
98.8
ローテータ
701,835
103.4
57,878
83.5
アルミリテーナ
662,426
112.4
51,039
86.1
アルミタペット
465,004
91.8
18,794
46.3
その他
122,149
98.2
7,381
47.1
小計
19,896,234
108.8
1,519,535
92.2
商品(機械等)事業部門
777,942
187.9
123,893
107.8
技術事業部門
496,588
105.6
流通・サービス・その他
事業部門
764,494
117.4
総合計
21,935,258
110.7
1,643,428
93.2

(注) 1 金額は販売価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
エンジン用小型バルブ
16,319,122
111.5
バルブシート
543,479
101.3
コッタ
1,161,213
109.3
ローテータ
713,258
106.0
アルミリテーナ
670,680
117.4
アルミタペット
486,839
92.4
その他
130,430
111.3
小計
20,025,020
110.5
商品(機械等)事業部門
768,976
163.2
技術事業部門
496,588
105.6
流通・サービス・その他事業部門
764,494
117.4
総合計
22,055,079
111.9

 

(注) 1 主な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

販売先名
前連結会計年度
(自 平成16年4月1日
至 平成17年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
日産自動車㈱
3,240,324
16.4
3,346,302
15.2
トヨタ自動車㈱
2,198,442
11.1
2,870,014
13.0

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

日本自動車産業の好調を受け今後も当面は好調な受注が見込まれますが、エネルギー、資源価格の高騰に伴う原材料、諸資材の値上り、客先からの絶え間ない値引き要求等当社にとって厳しい情勢も継続するものと思われます。

こうした中、当社では本業であるエンジンバルブ製造の競争力を一層強固なものにするため、静岡工場への集約を始めとする徹底した合理化計画を推進してまいります。

当社は、45年にわたり自動車部品の世界的メーカーであるTRW社と技術・業務提携を続けており、米国、タイ、韓国、台湾に合弁会社を有している他、欧州、米国、東南アジア、インド等の提携企業に技術や当社開発設備の供与を行い、顧客のグローバル展開を支援しております。

本年3月29日には、韓国の新韓バルブ工業株式会社(株主構成は当社25%、TRW社25%、韓国地場グループ50%の合弁会社)の100%中国子会社の新韓北京汽車配件系統有限公司(Shin Han Beijing Automobile Parts System Co.,Ltd)に当社は直接出資する契約を締結し、中国自動車部品市場への参入を強化します。なお、新韓北京汽車配件系統有限公司の株主構成は、当社30%、TRW社30%、新韓バルブ工業株式会社40%となります。今秋よりこの会社を通じ日系企業への生産販売を開始いたします。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、本文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在(平成18年6月29日現在)に判断したものであります。

 

(1) 国内市場への依存について

自動車メーカー各社は海外での現地生産・現地調達を進めており国内での生産は将来的に漸減するとの予測もあります。これに伴い当社グループの国内顧客への売上高が同じような傾向で漸減するのと併せて、生産設備の余剰等が発生する可能性があります。

 

(2) 競合について

当社グループが事業を展開する自動車メーカーのエンジン市場は、メーカーのグローバル調達が拡大し国内の競合ばかりではなく全世界の規模で競合状態となっております。これに加えて、自動車メーカーの合従連衡に伴い同一エンジンが大量に作られることになり、ひとつの受注を失することが生産面・販売面へ深刻な圧力となって作用しており当社グループの販売量や収益力を悪化させる可能性があります。

 

(3) 原材料等の調達について

当社グループ製品の原材料は、国際市場価格に大きく左右される金属元素を多く含んでおり、これらの金属元素価格が高騰することにより、入手する原材料価格が上昇し製品価格へ転嫁できない部分で業績が悪化する可能性があります。

 

(4) 為替のリスクについて

当社グループの製品事業において、一部外貨建ての取引があり急激な円高は売上高・収益に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 地震等のリスクについて

当社グループの主要な事業であるエンジンバルブ・コッタ・アルミリテーナの生産拠点は静岡県西部を拠点としております。

静岡県西部はマグニチュード8クラスの巨大地震である東海地震の防災対策強化地域となっております。

当社グループは将来予測される大地震の発生に備え、人的安全を第一に考えなおかつ建物、生産設備、仕掛品、製品などの資産が地震により損傷・損失しないよう対策を講じるなど充分配慮しておりますが、その対応には限界があります。また大地震発生後は一時的に生産活動が停止する可能性があります。

このように、当社グループの主要な事業拠点である静岡県西部において大地震等の自然災害や火災等の事故等、重大な影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社グループが受ける影響は甚大なものになるおそれがあります。

 

 

 

 

 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術相互援助契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払
TRW Deutschland
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払

 

(2) 技術供与契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
五州汽門工業股
有限公司
台湾
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年3月14日
から自動延長制
契約品目の純売上高につき一定の比率
五州汽門工業股
有限公司
台湾
コッタ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成13年6月30日
至平成18年6月29日
契約品目の純売上高につき一定の比率
新韓バルブ工業
株式会社
韓国
エンジンバルブ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成17年9月29日
至平成20年9月28日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW FujiSerina
Co., Ltd.
タイ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成18年1月1日
至平成23年12月31日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Valve
Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
昭和63年9月15日からJV解消まで
契約品目の純売上高につき一定の比率
Shriram Pistons &
Rings Limited
インド
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年12月5日
至平成24年12月4日
契約品目の純売上高につき一定の比率

 

(3) 販売の提携(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
その他
アメリカにおける販売権の許諾
昭和62年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
その他
日本における販売権の受諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Deutschland
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパ(17ヵ所)における販売権の許諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Deutschland
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパの日本自動車メーカーに対する販売支援
平成5年1月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率

 

6 【研究開発活動】

当社グループの製品事業部門においての研究開発活動は当社のみが行っております。その研究活動は以下のとおりであります。

 当社は自動車用、陸用及び船舶用の動弁系専門メーカーとして、新製品、新技術の研究開発を通じてエンジンの進歩発展とそれに伴う社会貢献に寄与すべく活動を続けております。

 製品を構成する新材料、新工法の適合性評価や、エンジン動弁系に対する試験評価技術も有しており、お客様のニーズに対して迅速的確に信頼性の高い製品開発及び提供を行っております。

 自動車産業は国内的には成熟し需要も安定期に入りつつありますが、世界的にはさらに発展することが見込まれ、それと共に今以上に環境に優しく、エネルギー消費の少ないエンジン開発が法的規制を背景に強く求められております。

 当社も軽量化、高強度、高耐熱性及び低価格と言ったキーワードを捉えこれらの要求に応え世界に貢献できる製品開発を目指しております。

 このような背景を踏まえつつ当連結会計年度は、エンジンフリクションロスの改善、騒音、振動の低減を目的に軽量バルブ用新素材開発及びアルミ製品開発等を継続的に進めており、一定の成果を上げております。

当連結会計年度における研究開発費は142百万円であります。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、23,025百万円と前連結会計年度末に比べ1,239百万円の増加となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産は11,511百万円と前連結会計年度末に比べ108百万円の増加となりました。受取手形及び売掛金の増加(453百万円)と棚卸資産の増加(335百万円)が主な増加原因であります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産は11,513百万円と前連結会計年度末に比べ1,131百万円の増加となりました。有形固定資産の増加(639百万円)、投資有価証券の増加(475百万円)が主な増加要因であります。

 

(流動負債)

短期借入金の減少(700百万円)、未払法人税等の減少(644百万円)により当連結会計年度末の流動負債は5,749百万円と前連結会計年度末に比べ753百万円の減少となりました。

 

(固定負債)

長期未払金の減少(113百万円)により当連結会計年度末の固定負債は224百万円と前連結会計年度末に比べ133百万円の減少となりました。

 

(資本)

当連結会計年度末の資本の残高は、17,051百万円と前連結会計年度末に比べ2,125百万円の増加となりました。その主なものは、利益剰余金の増加であります。

 

(2) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より776百万円減少し、3,165百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは1,916百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得(静岡工場の新設設備や自家発電設備等により1,668百万円の減少)等により1,776百万円の減少となり、営業活動と投資活動を合わせたキャッシュ・フローは139百万円のプラスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債削減により969百万円の減少となりました。

 

(キャッシュ・フロー指標)

 

平成17年3月期
平成18年3月期
自己資本比率(%)
68.5
74.1
時価ベースの自己資本比率(%)
52.4
93.7
債務償還年数(年)
0.4
0.3
インタレスト・カバレッジ・レシオ
160.1
219.4

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

・各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

・株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。

・営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は、22,055百万円と前事業年度に比べ2,337百万円の増収となりました。事業部門別の増減要因については、「1.業績等の概要」に記載しております。

 売上原価は17,000百万円、販売費及び一般管理費は 2,319百万円に抑えられたことにより、営業利益は2,736百万円(前期比453百万円増)となりました。これは増収にもかかわらず、コスト面では見合いの変動費の増加に収まったことによるもので、稼働率向上が利益を大きく押し上げました。持分法による利益を加えて経常利益は3,424百万円となりました。特別利益として、不動産の売却益10百万円を計上し、税金等調整前当期純利益は3,434百万円(前期比556百万円増)、当期純利益は2,186百万円(前期比418百万円増)となりました。

 





出典: フジオーゼックス株式会社、2006-03-31 期 有価証券報告書