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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、米国経済の減速懸念、原油価格の高騰、個人消費の伸び悩みなど懸念材料があったものの、企業収益の改善による設備投資の増加や雇用情勢の改善がみられるなど、景気は緩やかながらも回復基調で推移いたしました。

このような経済環境下、平成18年度の自動車(四輪車)生産台数は5年連続で1千万台の大台を上回りました。

こうした事業環境のもと、当社では期間限定の海外大口受注の終了に伴う売上減少を補うべく海外輸出KDセットの拡販など積極的な営業活動を展開いたしましたが、当社主力エンジンバルブを含む製品事業部門の売上高は19,242百万円(前年同期比3.9%減)に留まりました。商品(機械等)事業部門の売上は、関連会社向け機械設備販売が好調で、売上高は1,083百万円(前年同期比40.9%増)となりました。技術事業部門は、海外関連会社向け売上はロイヤルティ収入を含め502百万円(前年同期比1.1%増)となりました。流通・サービス・その他事業部門の売上高は787百万円(前年同期比2.9%増)となり、当社グループ合計売上高は21,614百万円(前年同期比2.0%減)となりました。

一方、損益面については、自動車メーカー各社からの強い原価低減要請の影響に加え、非鉄金属(特にニッケルなど)の価格高騰による影響を客先への売価へ直ちに反映することが難しかったこともあり生産部門の原価低減、生産性向上活動の推移にもかかわらず、営業利益は1,800百万円(前年同期比34.2%減)、経常利益は1,937百万円(前年同期比43.4%減)、当期純利益は1,134百万円(前年同期比48.1%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フロー重視の経営を促進し、営業活動によるキャッシュ・フローは1,641百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得(新設設備への投資及びテクニカルセンター建設等により1,426百万円の減少)等により1,434百万円の減少となり、営業活動と投資活動を合わせたキャッシュ・フローは208百万円のプラスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金等の支払により300百万円の減少となり、当連結会計年度における連結ベ−スの現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ88百万円減少し、当連結会計年度末には、3,077百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,642百万円(前年同期比14.3%減)となりました。収入の主な内訳は税金等調整前当期純利益が2,012百万円、減価償却費1,123百万円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払が1,266百万円です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1,434百万円(前年同期比19.3%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は300百万円(前年同期比69.0%減)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
エンジンバルブ
15,266,249
93.2
バルブシート
455,164
81.5
コッタ
1,123,667
98.3
ローテータ
716,447
99.7
アルミリテーナ
660,581
97.4
アルミタペット
339,320
76.1
その他
125,635
83.0
18,687,063
93.1

(注) 1 金額は販売価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

商品(機械等)仕入実績

 

区分
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
販売用機械設備、付属品
681,658
122.1
681,658
122.1

(注) 1 金額は仕入価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

受注の状況

当連結会計年度の受注状況を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
製品事業部門
エンジンバルブ
15,814,959
97.3
1,210,505
96.5
バルブシート
465,969
89.1
35,774
97.2
コッタ
1,117,867
96.4
91,939
98.4
ローテータ
744,905
106.1
67,865
117.3
アルミリテーナ
650,242
98.2
51,093
100.1
アルミタペット
296,530
63.8
17,931
95.4
その他
134,581
110.2
27,422
371.5
小計
19,225,053
96.6
1,502,530
98.9
商品(機械等)事業部門
1,075,310
138.2
115,965
93.6
技術事業部門
502,162
101.1
流通・サービス・その他
事業部門
786,659
102.9
総合計
21,589,185
98.4
1,618,495
98.5

(注) 1 金額は販売価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
エンジンバルブ
15,858,700
97.2
バルブシート
466,988
85.9
コッタ
1,119,331
96.4
ローテータ
734,918
103.0
アルミリテーナ
650,188
96.9
アルミタペット
297,393
61.1
その他
114,540
87.8
小計
19,242,058
96.1
商品(機械等)事業部門
1,083,238
140.9
技術事業部門
502,162
101.1
流通・サービス・その他事業部門
786,659
102.9
総合計
21,614,118
98.0

 

(注) 1 主な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

販売先名
前連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
日産自動車㈱
3,346,302
15.2
3,054,037
14.1
トヨタ自動車㈱
2,870,014
13.0
3,248,972
15.0

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しといたしましては、米国経済の先行き懸念、非鉄金属などの原材料価格や原油価格の動向等、不安材料もありますが、世界経済は欧州・アジア地域を中心に引き続き順調に推移するものと思われます。国内経済は金利の上昇や為替相場の変動など不安定要因はあるものの、当面は設備投資や企業収益の改善に支えられた景気回復が続くものと予想されます。

このような経済環境の中、当社の主力エンジンバルブは、世界的な自動車生産の増大や高性能化ニーズの高まりで、事業の拡大する機会も増え好調に推移すると思われますが、客先からの絶え間ない値引き要求、非鉄金属・原油価格の高騰に伴う原材料、諸資材の値上り等、当社にとって厳しい情勢も継続するものと思われます。

こうした中、当社は主力のエンジンバルブの国内生産を静岡工場に集約するのを機に、物造りの基本を徹底し、生産性向上及び歩留まり向上を図り、リードタイムの大幅短縮や、コスト競争力の向上に努め、収益の拡大を図ってまいります。

また、昨年12月に「テクニカルセンター」が竣工し、大地震等の災害発生時にも万全の保全体制を確保し速やかな復旧ができるように保全部門を集約いたしました。加えて研究や試験・検査など技術部門も集約し、「テクニカルセンター」内に従業員トレーニング等の教育機能を備え”設備に強い人作り”を当面のモットーとし、教育カリキュラムの充実を図ってまいります。

エンジンバルブ以外については、有望な製品、事業分野への積極的な開発展開を行い本格的な取り組みに着手してまいります。

国内・海外の関連会社については、関連各社と共に業容の拡大、体質改善、経営基盤の強化等、に取り組み、収益の確保、雇用の創出、顧客のグローバル展開への支援を推進してまいります。

さらには、企業不祥事などを未然に防止するため法令遵守を徹底させるだけでなく、コーポレート・ガバナンスの強化や公明・公正な開かれた経営を目指し、実効性のある内部統制システムを構築してまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、本文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在(平成19年6月28日現在)に判断したものであります。

 

(1) 国内市場への依存について

自動車メーカー各社は海外での現地生産・現地調達を進めており国内での生産は将来的に漸減するとの予測もあります。これに伴い当社グループの国内顧客への売上高が同じような傾向で漸減するのと併せて、生産設備の余剰等が発生する可能性があります。

 

(2) 競合について

当社グループが事業を展開する自動車メーカーのエンジン市場は、メーカーのグローバル調達が拡大し国内の競合ばかりではなく全世界の規模で競合状態となっております。これに加えて、自動車メーカーの合従連衡に伴い同一エンジンが大量に作られることになり、ひとつの受注を失することが生産面・販売面へ深刻な圧力となって作用しており当社グループの販売量や収益力を悪化させる可能性があります。

 

(3) 原材料等の調達について

当社グループ製品の原材料は、国際市場価格に大きく左右される金属元素を多く含んでおり、これらの金属元素価格が高騰することにより、入手する原材料価格が上昇し製品価格へ転嫁できない部分で業績が悪化する可能性があります。

 

(4) 為替のリスクについて

当社グループの製品事業において、一部外貨建ての取引があり急激な円高は売上高・収益に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 地震等のリスクについて

当社グループの主要な事業であるエンジンバルブ・コッタ・アルミリテーナの生産拠点は静岡県西部を拠点としております。

静岡県西部はマグニチュード8クラスの巨大地震である東海地震の防災対策強化地域となっております。

当社グループは将来予測される大地震の発生に備え、人的安全を第一に考えなおかつ建物、生産設備、仕掛品、製品などの資産が地震により損傷・損失しないよう対策を講じるなど充分配慮しておりますが、その対応には限界があります。また大地震発生後は一時的に生産活動が停止する可能性があります。

このように、当社グループの主要な事業拠点である静岡県西部において大地震等の自然災害や火災等の事故等、重大な影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社グループが受ける影響は甚大なものになるおそれがあります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術相互援助契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Automotive U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払

 

(2) 技術供与契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
五洲汽門工業股
有限公司
台湾
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年3月14日
から自動延長制
契約品目の純売上高につき一定の比率
五洲汽門工業股
有限公司
台湾
コッタ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成18年6月30日
至平成23年6月29日
契約品目の純売上高につき一定の比率
新韓バルブ工業
株式会社
韓国
エンジンバルブ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成17年9月29日
至平成20年9月28日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW FujiSerina
Co., Ltd.
タイ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成18年1月1日
至平成23年12月31日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Valve
Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
昭和63年9月15日からJV解消まで
契約品目の純売上高につき一定の比率
Shriram Pistons &
Rings Limited
インド
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年12月5日
至平成24年12月4日
契約品目の純売上高につき一定の比率

 

(3) 販売の提携(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Automotive U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
その他
アメリカにおける販売権の許諾
昭和62年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
その他
日本における販売権の受諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパ(17ヵ所)における販売権の許諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパの日本自動車メーカーに対する販売支援
平成5年1月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率

 

6 【研究開発活動】

当社グループの製品事業部門においての研究開発活動は当社のみが行っております。その研究活動は以下のとおりであります。

 当社は自動車用、汎用を主としその他に陸用、船用の動弁系専用メーカーとして、新製品、新技術の研究開発を通じてエンジンの進歩発展に寄与する事により、社会に貢献すべく活動を続けております。

 特に自動車産業界は近年の車社会における環境にやさしく、エネルギー消費の少ないエンジン開発を強力に進めており、当社もこれに応えるべく、今まで以上に積極的にエンジンバルブを主体とした、動弁系部品の軽量化、高強度化と言った内容に関し、お客様のニーズに対し迅速的確に信頼性の高い製品を提供すべく、各種の研究開発に努力しております。

 このような背景を踏まえつつ当連結会計年度は、研究体制の強化とともに、高強度材を用いたバルブの製造技術確立及び軽量部品の研究開発を進めております。

当連結会計年度における研究開発費は142百万円であります。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、23,647百万円と前連結会計年度末に比べ622百万円の増加となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産は12,070百万円と前連結会計年度末に比べ559百万円の増加となりました。
これは主として商品(機械等)事業部門の関連会社向け機械設備販売増加等により売掛金が776百万円増加したことなどによります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産は11,576百万円と前連結会計年度末に比べ63百万円の増加となりました。有形固定資産の減少(335百万円)、投資その他の資産の増加(400百万円)が主な増加要因であります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末の流動負債は5,437百万円と前連結会計年度末に比べ312百万円の減少となりました。
これは主として設備投資額の減少による未払金の減少などによります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末の固定負債は長期未払金の減少(42百万円)により170百万円と前連結会計年度末に比べ54百万円の減少となりました。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産の残高は、18,040百万円と前連結会計年度末に比べ989百万円の増加となりました。その主なものは、利益剰余金の増加であります。

 

(2) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より88百万円減少し、3,077百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは1,642百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得(新設設備投資やテクニカルセンター建設等により1,426百万円の減少)等により1,434百万円の減少となり、営業活動と投資活動を合わせたキャッシュ・フローは208百万円のプラスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金等の支払により300百万円の減少となりました。

 

(キャッシュ・フロー指標)

 

平成18年3月期
平成19年3月期
自己資本比率(%)
74.1
76.3
時価ベースの自己資本比率(%)
93.7
50.3
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)
33.0
37.8
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)
219.4
245.5

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

・各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

・株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。

・営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は、21,614百万円と前事業年度に比べ441百万円の減収となりました。事業部門別の増減要因については、「1.業績等の概要」に記載しております。

 売上原価は17,808百万円、販売費及び一般管理費は2,006百万円であったことにより、営業利益は1,800百万円(前期比936百万円減)となりました。主な減収要因は非鉄金属(特にニッケルなど)の価格高騰による影響を客先への売価へ直ちに反映することが難しかったことなどから営業利益が大きく減少しております。持分法による投資利益を加えた経常利益は1,937百万円となりました。特別利益として、受取違約金260百万円、新規産業立地事業費補助金84百万円を計上し、特別損失に減損損失269百万円を計上した結果、税金等調整前当期純利益は2,012百万円(前期比1,422百万円減)、当期純利益は1,134百万円(前期比1,052百万円減)となりました。

 





出典: フジオーゼックス株式会社、2007-03-31 期 有価証券報告書