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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、継続的な原油・原材料価格の高騰による影響や米国経済の減速懸念等から先行きに不透明感が広がりましたが、好調な輸出や企業収益の改善を背景とした設備投資の増加等に支えられ、全般的には緩やかな景気拡大を続けてまいりました。

このような経済環境下、平成19年度の自動車(四輪車)生産台数は6年連続で1千万台の大台を上回りました。

こうした事業環境のもと、当社では期間限定の海外向け大口受注の終了に伴う売上減少を補うべく国内販売の確保や値上げ交渉など積極的な営業活動を展開したことや、好調なKD輸出に支えられ当社主力のエンジンバルブを含む製品事業部門の売上高は19,867百万円(前期比625百万円増)となりました。商品(機械等)事業部門の売上は、関連会社向け機械設備販売は好調に推移しましたが、大型投資が一段落したことにより、売上高は563百万円(前期比521百万円減)に留まりました。技術事業部門は、海外関連会社の売上が好調に推移し、ロイヤルティ収入等は567百万円(前期比65百万円増)となりました。流通・サービス・その他事業部門の売上高は771百万円(前期比16百万円減)となり、当社グループ合計売上高は21,768百万円(前期比153百万円増)となりました。

一方、損益面については、自動車各社からの強い原価低減要請、原油・原材料価格の高止まりに加え、今年に入り円高が進んだ影響から為替差損が大きく発生したことなど経営環境としては厳しい状況になりましたが、生産部門の原価低減、生産性向上活動の推進をし、営業利益は1,832百万円(前期比32百万円増)、経常利益は1,882百万円(前期比55百万円減)、当期純利益は1,226百万円(前期比93百万円増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,509百万円と前年同期と比べ432百万円の増加となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払が790百万円と前年同期と比べ476百万円減少したことなどにより1,930百万円と前年同期と比べ288百万円の増加となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得等により△581百万円と前年同期と比べ△853百万円の減少となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金返済及び配当金等の支払により△908百万円と前年同期と比べ△607百万円の増加となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
エンジンバルブ
16,415,879
107.5
バルブシート
483,039
106.1
コッタ
1,185,077
105.5
ローテータ
826,974
115.4
アルミリテーナ
656,961
99.5
アルミタペット
265,013
78.1
その他
286,322
227.9
20,119,264
107.7

(注) 1 金額は販売価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

商品(機械等)仕入実績

 

区分
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
販売用機械設備、付属品
306,616
45.0
306,616
45.0

(注) 1 金額は仕入価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

受注の状況

当連結会計年度の受注状況を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
製品事業部門
エンジンバルブ
16,216,686
102.5
1,234,883
102.0
バルブシート
489,724
105.1
46,762
130.7
コッタ
1,179,895
105.5
89,919
97.8
ローテータ
800,664
107.5
64,656
95.3
アルミリテーナ
650,706
100.1
46,879
91.8
アルミタペット
310,261
104.6
42,512
237.1
その他
264,528
196.6
22,659
82.6
小計
19,912,464
103.6
1,548,270
103.0
商品(機械等)事業部門
461,623
42.9
14,854
12.8
技術事業部門
567,199
113.0
流通・サービス・その他
事業部門
770,898
98.0
総合計
21,712,184
100.6
1,563,124
96.6

(注) 1 金額は販売価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
エンジンバルブ
16,192,309
102.1
バルブシート
478,736
102.5
コッタ
1,181,915
105.6
ローテータ
803,873
109.4
アルミリテーナ
654,921
100.7
アルミタペット
285,680
96.1
その他
269,291
235.1
小計
19,866,724
103.2
商品(機械等)事業部門
562,733
51.9
技術事業部門
567,199
113.0
流通・サービス・その他事業部門
770,898
98.0
総合計
21,767,555
100.7

 

(注) 1 主な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

販売先名
前連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
トヨタ自動車㈱
3,248,972
15.0 
4,001,235
18.4
日産自動車㈱
3,054,037
14.1
3,021,703
13.9

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しといたしましては、原材料価格や原油価格の高騰、サブプライム問題に端を発した金融市場の混乱などによる米国の景気減速懸念、更には、円高基調の為替動向や株安などの要因も重なり、景気の先行きには不透明感が漂っております。

このような経済環境の中、当社の主力のエンジンバルブは、世界的な自動車生産の増大や高性能化ニーズの高まりで、事業の拡大する機会も増え好調に推移すると思われますが、客先からの絶え間ない値引き要求、原材料・原油価格の高騰に伴う材料、諸資材の値上り等、当社にとって厳しい情勢も継続するものと思われます。

こうした中、当社は主力のエンジンバルブの国内生産を静岡工場に集約したのを機に、物造りの基本を徹底し、技術力と生産性に裏付けされたコスト・品質競争力の確保やリードタイムの大幅短縮に努め、収益の拡大を図ってまいります。

また、社内技術レベルの向上、自主保全活動の強化および、実効ある能力開発を推し進め、人材育成ムードの高揚を図ってまいります。

エンジンバルブ以外については、有望な製品、事業分野への積極的な開発展開を行い本格的な取り組みに着手してまいります。

国内・海外の関連会社については、関連各社と共に業容の拡大、体質改善、経営基盤の強化等に取り組み、収益の確保、雇用の創出、顧客のグローバル展開への広範囲に深い支援を推進してまいります。

更には、お客様、株主の方々、従業員、パートナー、地域や社会の期待に応えていくために、企業不祥事などを未然に防止するため法令遵守を徹底させるだけでなく、環境保護、収益の確保、安全職場の確保や地域貢献などに積極的に取り組み、CSR体制の構築と実践を図ってまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、本文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在(平成20年6月26日現在)に判断したものであります。

 

(1) 国内市場への依存について

自動車メーカー各社は海外での現地生産・現地調達を進めており国内での生産は将来的に漸減するとの予測もあります。これに伴い当社グループの国内顧客への売上高が同じような傾向で漸減するのと併せて、生産設備の余剰等が発生する可能性があります。

 

(2) 競合について

当社グループが事業を展開する自動車メーカーのエンジン市場は、メーカーのグローバル調達が拡大し国内の競合ばかりではなく全世界の規模で競合状態となっております。これに加えて、自動車メーカーの合従連衡に伴い同一エンジンが大量に作られることになり、ひとつの受注を失することが生産面・販売面へ深刻な圧力となって作用しており当社グループの販売量や収益力を悪化させる可能性があります。

 

(3) 原材料等の調達について

当社グループ製品の原材料は、国際市場価格に大きく左右される金属元素を多く含んでおり、これらの金属元素価格が高騰することにより、入手する原材料価格が上昇し製品価格へ転嫁できない部分で業績が悪化する可能性があります。

 

(4) 為替のリスクについて

当社グループの製品事業において、一部外貨建ての取引があり急激な円高は売上高・収益に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 地震等のリスクについて

当社グループの主要な事業であるエンジンバルブ・コッタ・アルミリテーナの生産拠点は静岡県西部を拠点としております。

静岡県西部はマグニチュード8クラスの巨大地震である東海地震の防災対策強化地域となっております。

当社グループは将来予測される大地震の発生に備え、人的安全を第一に考えなおかつ建物、生産設備、仕掛品、製品などの資産が地震により損傷・損失しないよう対策を講じるなど充分配慮しておりますが、その対策には限界があります。また大地震発生後は一時的に生産活動が停止する可能性があります。

このように、当社グループの主要な事業拠点である静岡県西部において大地震等の自然災害や火災等の事故等、重大な影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社グループが受ける影響は甚大なものになるおそれがあります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術相互援助契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Automotive U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払
TRW Automotive 
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払

 

(2) 技術供与契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
五洲汽門工業股
有限公司
台湾
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年3月14日
から自動延長制
契約品目の純売上高につき一定の比率
五洲汽門工業股
有限公司
台湾
コッタ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成18年6月30日
至平成23年6月29日
契約品目の純売上高につき一定の比率
新韓バルブ工業
株式会社
韓国
エンジンバルブ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成17年9月29日
至平成20年9月28日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Serina
Co., Ltd.
タイ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成18年1月1日
至平成23年12月31日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Valve 
Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
昭和63年9月15日からJV解消まで
契約品目の純売上高につき一定の比率
Shriram Pistons & 
Rings Limited
インド
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年12月5日
至平成24年12月4日
契約品目の純売上高につき一定の比率

 

(3) 販売の提携(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Automotive U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
その他
アメリカにおける販売権の許諾
昭和62年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
その他
日本における販売権の受諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive 
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパ(17ヵ所)における販売権の許諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパの日本自動車メーカーに対する販売支援
平成5年1月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率

 

6 【研究開発活動】

当社グループの製品事業部門において、研究開発活動は当社のみが行っており、その活動内容は以下の通りであります。

 当社は自動車用、汎用を主とし、陸用、船用を含む動弁系部品専門メーカーとして、新製品、新技術の研究開発を通じてエンジンの進歩発展に寄与する事により、社会に貢献すべく活動を続けております。

 特に自動車産業界は近年の車社会における環境にやさしく、エネルギー消費の少ないエンジン開発を強力に進めており、当社もこれに応えるべく、今まで以上に積極的にエンジンバルブを主体とした動弁系部品の軽量化、高温強度及び耐摩耗性の向上と言った内容に関し、お客様のニーズに対し迅速的確に信頼性の高い製品を提供すべく、各種の研究開発に努力しております。

 この様な背景を踏まえつつ当連結会計年度は研究体制の強化とともに、高強度材を用いたバルブの製造技術確立及び軽量部品や高耐摩耗材料の研究開発を進めております。

当連結会計年度における研究開発費は200百万円であります。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、23,145百万円と前連結会計年度末に比べ502百万円の減少となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産は11,987百万円と前連結会計年度末に比べ83百万円の減少となりました。
これは主として商品(機械等)事業部門の関連会社向け機械設備販売減少等により受取手形及び売掛金が608百万円減少したこと、現金及び預金、その他に含まれる預け金が432百万円増加したことなどによります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産は11,157百万円と前連結会計年度末に比べ419百万円の減少となりました。有形固定資産が636百万円減少、投資その他の資産が216百万円増加したことが、主な要因であります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末の流動負債は4,043百万円と前連結会計年度末に比べ1,394百万円の減少となりました。
これは主として短期借入金の減少620百万円、支払手形及び買掛金の減少427百万円などによります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末の固定負債は118百万円と前連結会計年度末に比べ52百万円減少となりました。
これは主として役員退職慰労引当金の減少41百万円などによります。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産の残高は、18,984百万円と前連結会計年度末に比べ944百万円の増加となりました。その主なものは、利益剰余金の増加であります。

 

(2) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」と言う)は前連結会計年度末に比べ432百万円増加し、当連結会計年度末には、3,509百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,930百万円(前期比17.5%増)となりました。収入の主な内訳は税金等調整前当期純利益1,885百万円、減価償却費1,166百万円であり支出の主な内訳は棚卸資産の増加額309百万円及び法人税等の支払額790百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は581百万円(前期比59.5%減)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出の減少によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により支出した資金は908百万円(前期比202.2%増)となりました。これは、主に短期借入金の返済による支出620百万円及び配当金の支払額288百万円によるものであります。

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は、21,768百万円と前事業年度に比べ153百万円の増収となりました。事業部門別の増減要因については、「1.業績等の概要」に記載しております。

 コスト面では自動車各社からの強い原価低減要請の影響に加え、非鉄金属などの価格高騰による材料価格の上昇、原油価格及び資材価格の上昇や今年に入り円高が進んだ影響から為替差損が大きく発生した事など経営環境としては厳しい状況になりました。

この結果、損益面については営業利益1,832百万円(前期比1.8%増)、経常利益1,882百万円(前期比2.9%減)、当期純利益は1,226百万円(前期比8.2%増)となりました。

 





出典: フジオーゼックス株式会社、2008-03-31 期 有価証券報告書