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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国の経済状況は、サブプライムローン問題、原油・原材料価格の高騰、米国の証券会社リーマン・ブラザース破綻に端を発した、世界的経済の急激な悪化により金融危機に陥り、世界同時不況となり、日本へも大きく影響し、為替のドル安円高、株価下落等、景気の後退へとつながりました。

当社グループの事業における需要も、11月以降、製品事業部門の主力であるエンジンバルブは、自動車各社における生産台数の大幅な減産の影響を受け、大きく落ち込みました。

こうした事業環境のもと生産体制の見直しや、経費の削減、原価低減等の合理化活動を進めてまいりましたが、当社主力のエンジンバルブを含む製品事業部門の売上高は15,897百万円(前期比3,970百万円減)となりました。
 商品(機械等)事業部門の売上高は、海外関連会社の設備投資が一段落したこともあり、売上高は267百万円(前期比295百万円減)に留まりました。
 技術事業部門は、海外関連会社の売上も減少したことに伴い、ロイヤルティ収入等は409百万円(前期比158百万円減)となりました。
 流通・サービス・その他事業部門の売上高は、拡販に努めた結果807百万円(前期比36百万円増)となり、当社グループ合計売上高は、17,380百万円(前期比4,388百万円減)となりました。

一方、損益面につきましては売上の大幅な減収、自動車各社からの強い原価低減要請、円高の影響による為替差損が生じたことなど、経営環境としては厳しい状況となり、合理化を推進してまいりましたが、営業利益は710百万円(前期比1,122百万円減)、経常利益は678百万円(前期比1,204百万円減)、当期純利益は90百万円(前期比1,136百万円減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」と言う)は前連結会計年度末に比べ1,479百万円増加し、当連結会計年度末には、4,987百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は2,261百万円(前期比17.2%増)となりました。主な増加要因としては、売上債権の減少による収入2,556百万円がありました。一方、減少要因としては仕入債務の減少による支出1,955百万円がありました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は442百万円(前期比23.8%減)となりました。これは、主に有形固定資産の取得470百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は309百万円(前期比66.0%減)となりました。これは主に配当金の支払額308百万円によるものです。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
15,634,694
77.7

(注) 1 金額は販売価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)仕入実績

 

区分
当連結会計年度
(自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
商品(機械等)事業部門
145,267
47.4

(注) 1 金額は仕入価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注実績

当連結会計年度の受注状況を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日)
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
製品事業部門
15,175,596
76.2
826,886
53.4
商品(機械等)事業部門
255,966
55.4
3,544
23.9
技術事業部門
408,991
72.1
流通・サービス・その他
事業部門
806,798
104.7
合計
16,647,351
76.7
830,431
53.1

(注) 1 金額は販売価格で表示しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4)販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。

 

区分
当連結会計年度
(自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
製品事業部門
15,896,980
80.0
商品(機械等)事業部門
267,275
47.5
技術事業部門
408,991
72.1
流通・サービス・その他事業部門
806,798
104.7
合計
17,380,045
79.8

 

(注) 1 主な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

販売先名
前連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
トヨタ自動車㈱
4,001,235
18.4
2,455,597
14.1
日産自動車㈱
3,021,703
13.9
2,299,266
13.2

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しといたしましては、戦後最悪の景気後退といわれ、マイナス成長に陥ると予測されている日本経済において、自動車産業も大幅な減産へと追い込まれ、当社にとっても非常に厳しい環境となっております。

このような経済環境の中、当社は「収益確保と体質の強化」を09年度の基本方針とし、主力エンジンバルブの生産体制の見直し、在庫圧縮を含む資産のスリム化、人員の効率的配置、及び原価低減活動を推進し、収益の確保を図ってまいります。  

また、社内技術レベルの向上、自主保全活動の強化及び、実効ある能力開発を推し進め、人材育成を図ってまいります。

海外関連会社であるOOZX USA Inc.は、アルミタペット搭載エンジンの生産終了に伴い、供給が終了し、2008年12月末で生産を停止、09年度末を目標に会社清算の準備に入りました。尚、工場閉鎖により退職金等の費用が一時的に生じますが、会社清算に伴う大きな損失は発生しない予定です。

このような状況の中、海外の関連会社については、事業のレヴューを関連各社と共に行い、事業の構築を図り、経営基盤の強化、収益の確保、顧客のグローバル展開への広範囲に亘り支援を推進してまいります。
更に、お客様、株主の方々、従業員、パートナー、地域や社会の期待に答えていくために企業不祥事などを未然に防止するため法令遵守を徹底させるだけでなく、環境保護、安全職場の確保や地域貢献などに積極的に取り組み、CSR体制の実践を図ってまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
 

①世界市場について
 現在の自動車産業は海外での販売が大きなウエイトを占めていることから世界不況等のあおりで自動車産業に影響が出た場合には生産台数が落ち込み、これに比例し大きく当社の売上高も減少する可能性があります。

②国内市場への依存について
 自動車メーカー各社は海外での現地生産・現地調達を進めており国内での生産は将来的に漸減するとの予測もあります。これに伴い当社グループの国内顧客への売上高が同じような傾向で漸減するのと併せて、生産設備の余剰等が発生する可能性もあります。

③競合について
 当社グループが事業を展開する自動車メーカーのエンジン市場は、メーカーのグローバル調達が拡大し国内の競合ばかりでなく全世界の規模で競合状態となっております。これに加えて、自動車メーカーの合従連衡に伴い同一エンジンが大量に作られることになり、ひとつの受注を失することが生産面・販売面へ深刻な圧力となって作用しており当社グループの販売量や収益力を悪化させる可能性があります。

④原材料等の調達について
 当社グループ製品の原材料は、国際市場価格に大きく左右される金属元素を多く含んでおり、これらの金属元素価格が高騰することにより、入手する原材料価格が上昇し製品価格へ転嫁できない部分で業績が悪化する可能性があります。


⑤為替のリスクについて
 当社グループの製品事業において、一部外貨建て取引があり急激な円高は売上高・収益に悪影響を与える可能性があります。
 
⑥地震等のリスクについて
 当社グループの主要な事業であるエンジン用小型バルブ・コッタ・アルミリテーナの生産拠点は静岡県西部を拠点としております。
 静岡県西部はマグニチュード8クラスの巨大地震である東海地震の防災対策強化地域となっております。
 当社グループは将来予測される大地震の発生に備え、人的安全を第一に考えなおかつ建物、生産設備、仕掛品、製品などの資産が地震により損傷・損失しないよう対策を講じるなど充分配慮しておりますが、その対策には限界があります。また大地震発生後は一時的に生産活動が停止する可能性があります。
 このように、当社グループの主要な事業拠点である静岡県西部において大地震等の自然災害や火災等の事故等、重大な影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社グループが受ける影響は甚大なものになるおそれがあります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術相互援助契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Automotive
U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払

 

(2) 技術供与契約(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
五洲汽門工業股
有限公司
台湾
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年3月14日
から自動延長制
契約品目の純売上高につき一定の比率
五洲汽門工業股
有限公司
台湾
コッタ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成18年6月30日
至平成23年6月29日
契約品目の純売上高につき一定の比率
新韓バルブ工業
株式会社
韓国
エンジンバルブ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成20年9月29日
至平成23年9月28日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Serina
Co., Ltd.
タイ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成18年1月1日
至平成23年12月31日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Valve 
Inc.
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
昭和63年9月15日からJV解消まで
契約品目の純売上高につき一定の比率
Shriram Pistons & 
Rings Limited
インド
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年12月5日
至平成24年12月4日
契約品目の純売上高につき一定の比率

 

(3) 販売の提携(提出会社)

 

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Automotive
U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
その他
アメリカにおける販売権の許諾
昭和62年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive
U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
その他
日本における販売権の受諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパ(17ヵ所)における販売権の許諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパの日本自動車メーカーに対する販売支援
平成5年1月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率

 

6 【研究開発活動】

当社グループの製品事業部門において、研究開発活動は当社のみが行っており、その活動内容は以下の通りであります。

 当社は自動車用、汎用を主とし、陸用、舶用を含む動弁系部品専門メーカーとして、新製品、新技術の研究開発を通じてエンジンの進歩発展に寄与する事により、社会に貢献すべく活動を続けております。

 特に自動車産業界は近年の車社会における環境にやさしく、エネルギー消費の少ないエンジン開発を強力に進めており、当社もこれに応えるべく、今まで以上に積極的にエンジンバルブを主体とした動弁系部品の軽量化、高温強度及び耐摩耗性の向上と言った内容に関し、お客様のニーズに対し迅速的確に信頼性の高い製品を提供すべく、各種の研究開発に努力しております。

 この様な背景を踏まえつつ当連結会計年度は研究体制の強化とともに、高強度材を用いたバルブの製造技術確立及び軽量部品や高耐摩耗材料の研究開発を進めております。

当連結会計年度における研究開発費は155百万円であります。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、19,855百万円と前連結会計年度末に比べ3,290百万円の減少となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産は10,496百万円と前連結会計年度末に比べ1,491百万円の減少となりました。

主な要因は

・売上高の減少により受取手形及び売掛金が2,564百万円減少しております。

・製品や仕掛、原材料等のたな卸資産について資産圧縮活動を行った結果475百万円を圧縮しており
  ます。

・設備投資の減少及び諸経費の低減などの活動により現金及び預金が1,120百万円、関係会社預け金が
  359百万円が増加しております。

 

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産は9,358百万円と前連結会計年度末に比べ1,800百万円の減少となりました。

主な要因は

・前年度末をもって藤沢工場から静岡工場への移設が終了したことで当期は設備投資が減少したため
  有形固定資産が869百万円減少しております。

・持分法適用関連会社に適用する為替変動により投資有価証券が665百万円減少しております。

 

(流動負債)

当連結会計年度末の流動負債は1,713百万円と前連結会計年度末に比べ2,329百万円の減少となりました。

主な要因は

・受注減少により製造経費低減及び固定費圧縮活動の結果、各種経費が圧縮された事で支払手形及び
  買掛金等の債務が1,985百万円減少しております。

 

(固定負債)

当連結会計年度末の固定負債は152百万円と前連結会計年度末に比べ34百万の円増加となりました。

主な要因は

・役員退職慰労引当金が24百万円増加しております。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産の残高は、17,989百万円と前連結会計年度末に比べ995百万円の減少となりました。

主な要因は

・持分法適用関連会社に適用する為替変動により為替換算調整勘定が776百万円増加しております。

 

(2) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ1,479百万円増加し、当連結会計年度末には、4,987百万円となっております。
 営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ収入が331百万円増加し2,261百万円となりました。前連結会計年度末に比べ営業活動によるキャッシュ・フローが増加した主な増加要因としては、売上債権が減少したことで前連結会計年度末に比べ1,950百万円収入が増加しております。
一方、減少要因としては売上減少の影響により製造原価の減少及び固定費圧縮活動による諸経費の低減等の活動により仕入債務が前連結会計年度末に比べ支出が1,528百万円減少しております。
 投資活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ支出が138百万円減少し△442百万円となりました。
主な減少要因は藤沢工場から静岡工場への移設が終了したことにより設備投資が減少したためです。
 財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ支出が599百万円減少し△309百万円となりました。
 前連結会計年度末に比べ減少している主な要因は短期借入金620百万円を前期で返済したことによる支出の減少によるものであります。

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度売上高は、17,380百万円と前連結会計年度に比べ4,388百万円の減収となりました。事業部門別の増減要因については、「1 業績等の概要」に記載しております。

 コスト面では自動車各社からの強い原価低減要請の影響に加え、100%子会社であるOOZX USA Inc.を2009年度に清算する予定であるため従業員等に対する退職金64百万円の費用計上、また当期の収益に対する繰延税金資産の計上について、回収可能性を慎重に検討した結果、64百万円の計上を見送っております。

この結果、損益面については営業利益710百万円(前期比61.2%減)、経常利益678百万円(前期比64.0%減)、当期純利益は90百万円(前期比92.6%減)となりました。

 





出典: フジオーゼックス株式会社、2009-03-31 期 有価証券報告書