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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国の経済状況は、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に景気の持ち直し傾向が見られましたが、3月に発生した東日本大震災の影響による経済活動の停滞により、厳しい状況に転じております。

当社グループの事業における需要も、当連結会計年度における影響は少なかったものの、震災以降大きく落ち込み、電力不足の長期化や部品供給網の立て直しの遅れにより停滞が長期化することが懸念されます。

こうした事業環境のもと当社グループの売上高は16,063百万円(前期比2,466百万円増)、営業利益は1,804百万円(前期比1,057百万円増)、経常利益は1,765百万円(前期比890百万円増)、当期純利益は937百万円(前期比448百万円増)となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりです。

① 自動車部品製造

当セグメントにおきましては、生産性向上活動、変動費・固定費削減活動の実施、海外関連会社の設備投資の好調等があり、売上高は15,136百万円(前期比2,336百万円増)、セグメント利益(営業利益)は1,601百万円(前期比1,014百万円増)となりました。

② 流通

当セグメントにおきましては、業務拡大により、売上高は1,428百万円(前期比223百万円増)、セグメント利益(営業利益)は89百万円(前期比44百万円増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」と言う)は前連結会計年度末に比べ1,793百万円増加し、当連結会計年度末には、8,548百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得られた資金は2,342百万円(前連結会計年度比18.4%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,636百万円、減価償却費663百万円、仕入債務の増加358百万円であり、支出の主な内訳はたな卸資産の増加133百万円、法人税等の支払額634百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は607百万円(前連結会計年度比773.9%増)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出601百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により獲得した資金は62百万円(前連結会計年度は144百万円の支出)となりました。これは、主に配当金の支払額205百万円と富士气門(広東)有限公司設立に伴う、少数株主からの払込みによる収入267百万円によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
生産高(千円)
前年同期比(%)
自動車部品製造
14,591,942
120.6%

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
仕入高(千円)
前年同期比(%)
自動車部品製造
397,110
577.0%

(注) 1 金額は、仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注実績

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
自動車部品製造
14,826,604
112.5
905,627
74.8
流通
930,956
116.4
-
-
合計
15,757,560
112.7
905,627
74.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(4)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
自動車部品製造
15,131,721
118.2
流通
930,956
116.4
合計
16,062,678
118.1

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
販売高(千円)
割合(%)
販売高(千円)
割合(%)
日産自動車㈱
2,389,653
17.6
2,798,474
17.4

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) 事業の収益力の強化

今後の見通しとしましては、東日本大震災の被害によるサプライチェーンの分断、及び電力供給問題が長期化することが懸念されます。また、個人消費の冷え込み、雇用環境の悪化により、日本経済全般は一層の厳しさが増すことが予想され、自動車分野では、自動車メーカーの海外現地生産や、現地での部品調達の流れが加速することが予想されます。

このような厳しい経済環境の中、11年度の基本方針はスローガンを「挑戦!自ら変化を起こし、新たな文化を育む」とし、(1)現場改善力と技術開発力の強化(2)富士气門早期事業化と次幕の提案(3)少数精鋭体制と雇用確保への布石を3つの柱とし、積極的に自ら変革することで更なる成長を目指し、収益の向上に努めてまいります。

 

(2) 海外事業戦略

また、海外については中国広東省に設立した富士气門(広東)有限公司の早期事業化に加え、新たな海外事業基地展開の検討を進め、経営基盤の強化、収益の確保、顧客のグローバル展開への対応などに亘り支援を推進してまいります。

 

(3) CSR経営の取組み

更に、お客様、株主の方々、従業員、取引先パートナー、地域や社会の期待に応えていくために企業不祥事などを未然に防止する法令遵守を徹底するだけでなく、環境保護、安全職場の確保や地域貢献などに積極的に取り組み、CSR体制の実践を図ってまいります。

 

(4) その他、会社の経営上重要な事項

 持分法投資利益減少について

当社の持分法適用関連会社である新韓バルブ工業株式会社(韓国)において、今般、内部告発及び当社の内部調査によって、新韓バルブ工業株式会社(以下新韓バルブ)の社長理事による不正融資に伴う損失が判明いたしました。
 融資先であった実弟が経営する企業が破綻したことから、新韓バルブに貸し倒れ損失が発生したものでこれにより当社の持分法投資利益が平成22年度で221百万円減少したものであります。
 当社としては「内部統制の一部に不備があった」ことを反省し、再発防止のため、新韓バルブの内部統制強化を図ってまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
 

①世界市場について
 現在の自動車産業は海外での販売が大きなウエイトを占めていることから世界不況等のあおりで自動車産業に影響が出た場合には生産台数が落ち込み、これに比例し大きく当社の売上高も減少する可能性があります。
 
②国内市場への依存について
 自動車メーカー各社は海外での現地生産・現地調達を進めており国内での生産は将来的に漸減するとの予測もあります。これに伴い当社グループの国内顧客への売上高が同じような傾向で漸減するのと併せて、生産設備の余剰等が発生する可能性もあります。
 
③競合について
 当社グループが事業を展開する自動車メーカーのエンジン市場は、メーカーのグローバル調達が拡大し国内の競合ばかりでなく全世界の規模で競合状態となっております。これに加えて、自動車メーカーの合従連衡に伴い同一エンジンが大量に作られることになり、ひとつの受注を失することが生産面・販売面へ深刻な圧力となって作用しており当社グループの販売量や収益力を悪化させる可能性があります。
 
④原材料等の調達について
 当社グループ製品の原材料は、国際市場価格に大きく左右される金属元素を多く含んでおり、これらの金属元素価格が高騰することにより、入手する原材料価格が上昇し製品価格へ転嫁できない部分で業績が悪化する可能性があります。
 
⑤為替のリスクについて
 当社グループの製品事業において、一部外貨建て取引があり急激な円高は売上高・収益に悪影響を与える可能性があります。

 

⑥地震等のリスクについて
 当社グループの主要な事業であるエンジン用小型バルブ・コッタ・アルミリテーナの生産拠点は静岡県西部を拠点としております。
 静岡県西部はマグニチュード8クラスの巨大地震である東海地震の防災対策強化地域となっております。
 当社グループは将来予測される大地震の発生に備え、人的安全を第一に考えなおかつ建物、生産設備、仕掛品、製品などの資産が地震により損傷・損失しないよう対策を講じるなど充分配慮しておりますが、その対策には限界があります。また大地震発生後は一時的に生産活動が停止する可能性があります。
 このように、当社グループの主要な事業拠点である静岡県西部において大地震等の自然災害や火災等の事故等、重大な影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社グループが受ける影響は甚大なものになるおそれがあります。 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

(1) 技術相互援助契約(提出会社)

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Automotive
U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
平成8年1月1日
から自動延長制
毎年一定額の相互支払

 

(2) 技術供与契約(提出会社)

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
五洲汽門工業股
有限公司
台湾
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年3月14日
至平成23年6月29日
契約品目の純売上高につき一定の比率
五洲汽門工業股
有限公司
台湾
コッタ
製造、販売、使用の独占的実施権の許諾
自平成18年6月30日
至平成23年6月29日
契約品目の純売上高につき一定の比率
新韓バルブ工業
株式会社
韓国
エンジンバルブ
製造、販売の独占的実施権の許諾
自平成20年9月29日
至平成23年9月28日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Serina
Co., Ltd.
タイ
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成23年1月1日
至平成27年12月31日
契約品目の純売上高につき一定の比率
TRW Fuji Valve 
Inc.
アメリカ
エンジンバルブ、バルブアジャスタ、コッタ、弁座
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
昭和63年9月15日からJV解消まで
契約品目の純売上高につき一定の比率
Shriram Pistons & 
Rings Limited
インド
エンジンバルブ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成17年12月5日
至平成24年12月4日
契約品目の純売上高につき一定の比率
富士气門(広東)有限公司
中国
エンジンバルブ、コッタ、リテーナ
製造、販売、使用の非独占的実施権の許諾
自平成22年10月1日
至平成25年9月30日
契約品目の純売上高につき一定の比率

 

(3) 販売の提携(提出会社)

提携先
国籍
契約品目
契約の内容
契約期間
対価の算定
TRW Automotive
U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
その他
アメリカにおける販売権の許諾
昭和62年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive
U.S.LLC
アメリカ
エンジンバルブ
その他
日本における販売権の受諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパ(17ヵ所)における販売権の許諾
平成2年4月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率
TRW Automotive
GmbH.
ドイツ
エンジンバルブ
その他
ヨーロッパの日本自動車メーカーに対する販売支援
平成5年1月1日から自動延長制
純売上高の一定の比率

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、自動車部品製造のみが行っており、その活動内容は以下のとおりであります。

 自動車部品製造では自動車用、汎用を主とし、陸用、舶用を含む動弁系部品専門メーカーとして、新製品、新技術の研究開発を通じてエンジンの進歩発展に寄与する事により、社会に貢献すべく活動を続けております。

 特に自動車産業界は近年の車社会における環境にやさしく、エネルギー消費の少ないエンジン開発を強力に進めており、当社もこれに応えるべく、今まで以上に積極的にエンジンバルブを主体とした動弁系部品の軽量化、高温強度及び耐摩耗性の向上と言った内容に関し、お客様のニーズに対し迅速的確に信頼性の高い製品を提供すべく、各種の研究開発に努力しております。

 この様な背景を踏まえつつ当連結会計年度は研究体制の強化とともに、高強度材を用いたバルブの製造技術確立及び軽量部品や高耐摩耗材料の研究開発を進めております。

当連結会計年度における研究開発費は182百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針および見積り

当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針につきましては、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付引当金等の各引当金の計上、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。ただし見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、22,742百万円と前連結会計年度末に比べ1,672万円の増加となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産は14,151百万円と前連結会計年度末に比べ1,847百万円の増加となりました。

主な要因は

・売掛金の回収、経費の削減等により現金及び預金が1,791百万円増加したことによるものです。

 

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産は8,590百万円と前連結会計年度末に比べ176百万円減少しております。

主な要因は

・収益確保のため設備投資を抑制した結果、有形固定資産が83百万円減少したことによるものです。

 

(流動負債)

当連結会計年度末の流動負債は3,111百万円と前連結会計年度末に比べ710百万円増加となりました。

主な要因は

・売上高の増加に伴い支払手形及び買掛金が358百万円増加したことによるものです。

・収益確保により課税所得が増加した結果、未払法人税等が227百万円増加したことによるものです。

 

(固定負債)

当連結会計年度末の固定負債は165百万円と前連結会計年度末に比べ50百万円の減少となりました。

主な要因は

・繰延税金負債が47百万円減少したことによるものです。

 

(純資産)

   当連結会計年度末の純資産の残高は、19,465百万円と前連結会計年度末に比べ1,011百万円増加しております。

 

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度売上高は、16,063百万円と前事業年度に比べ2,466百万円の増収となりました。セグメントごとの増減要因については、「1.業績等の概要」に記載しております。

わが国の自動車業界においても、東日本大震災の被害によるサプライチェーンの分断、及び電力供給問題が長期化することが懸念されます。また、自動車メーカーの海外現地生産や、現地での部品調達の流れが加速すると予想されます。
 このような厳しい環境の中、当社グループは引き続き徹底したコスト改善に向けた抜本的構造改革を推進する一方、収益確保と体質の強化を基本方針に掲げ、たな卸資産圧縮によるキャッシュ・フローの改善、変動費の低減、固定費の圧縮など徹底した経費削減活動により財務体質改善に努めてまいりました。

この結果、損益面については営業利益1,804百万円(前連結会計年度比141.7%増)、経常利益1,765百万円(前連結会計年度比101.9%増)、当期純利益は937百万円(前連結会計年度比91.7%増)となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」と言う。)は前連結会計年度末に比べ1,793百万円増加し、当連結会計年度末には、8,548百万円となりました。

①営業活動によるキャッシュ・フロー

  営業活動の結果、得られた資金は2,342百万円(前連結会計年度末比18.4%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,636百万円、減価償却費663百万円、仕入債務の増加358百万円であり支出の主な内訳はたな卸資産の増加133百万円、法人税等の支払額634百万円であります。

 

②投資活動によるキャッシュ・フロー

  投資活動の結果、使用した資金は607百万円(前連結会計年度末比773.9%増)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出601百万円によるものであります。

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

  財務活動により支出した資金は62百万円(前連結会計年度は144百万円の支出)となりました。これは、主に配当金の支払額205百万円と富士气門(広東)有限公司設立に伴う、少数株主からの払込みによる収入267百万円によるものであります。

 





出典: フジオーゼックス株式会社、2011-03-31 期 有価証券報告書