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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当連結会計年度におけるわが国経済は、円安、株高、原油価格の高騰などを背景に、内需主導で緩やかながら息の長い回復基調をたどってまいりました。
 個人消費や設備投資も堅調に推移するなど、景気も明るい見通しがたってまいりました。
 宝飾品業界はまだ景気好転の影響は定かではありませんが、潜在的な動きは始まっているものと思われます。
 このような状況の中で、当企業集団はグローバルな視点から、継続して経費の削減やヒトの効率的配置に重点を置いて利益体質の強化に努めるとともに、新製品の開発にも注力し、真珠ロングネックレス・パールヴァリエなどを発売いたしました。地域別で特筆すべきものは、中国における売上・利益が大幅に伸びました。生産拠点としては、ミャンマーにおける南洋真珠の養殖が順調でありました。
 また一方では、財務体質健全化のため、在庫商品の見直しを行い、長期保有のもので原価が最近の相場と一定率以上乖離しているものについて、12億9百万円の評価損を特別損失として計上いたしました。
 当連結会計年度の業績につきましては、売上高が285億55百万円(前年同期比2.5%減)、営業利益は18億58百万円(同3.9%減)、経常利益は8億99百万円(同0.3%増)、当期純損失は5億34百万円(前年同期は1億30百万円の利益)となりました。
事業の種類別セグメントの概況は、以下のとおりであります。
(小売事業)
 小売事業の売上高は172億21百万円で前年同期比1.4%(2億43百万円)の減収となりました。これは主に、国内市場におけるダイヤ製品の売上が前年同期のトリロジー製品売上の盛況時期との比較において減少したためであります。営業利益は、営業費用が1億89百万円減少し、54百万円減益の29億80百万円となりました。
(卸売事業)
 卸売事業の売上高は109億59百万円で前年同期比3.5%(3億94百万円)の減収となりました。これは主に、小売事業と同じ理由によるダイヤ製品の不振によるものであります。営業利益は、営業費用が4億70百万円減少したことにより、82百万円増益の10億60百万円となりました。
(その他事業)
 その他事業は外食事業でありますが、売上高は3億74百万円で前年同期比21.1%(1億円)の減収となりました。これは、既存店の売上高減少によるものであります。営業利益は、営業費用が69百万円減少し、58百万円の損失(前年同期は27百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
 「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純損失5億58百万円に、減価償却費6億円、売上債権の減少額4億65百万円などを加え、たな卸資産の増加額4億27百万円などを差引き、1億64百万円の減少(前年同期は25億77百万円の増加)となりました。
 「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、定期預金の純減少額7億94百万円、有価証券の売却による収入6億51百万円、有形固定資産の売却による収入9億8百万円などの増加から、投資有価証券の取得による支出2億17百万円などを差引き、19億94百万円の増加(前年同期は16億93百万円の減少)となりました。
 「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、長期借入による収入59億円に対し、社債満期償還による支出43億20百万円、長期借入金の返済による支出8億65百万円、短期借入金の純減少額22億73百万円などの支出を差引き、19億70百万円の減少(前年同期は34億89百万円の減少)となりました。
 この結果、「現金及び現金同等物の期末残高」は、前年度に比べ1億16百万円減少し25億44百万円となりました。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
① 養殖真珠浜揚実績
 
当連結会計年度
(自 平成16年11月1日
至 平成17年10月31日)
前年同期比(%)
アコヤ真珠養殖(千貝)
1,823
68.6
マベ真珠養殖(千貝)
99
82.8
南洋真珠養殖(千貝)
268
111.6
合計(千貝)
2,191
72.6
② 真珠製品加工実績(ネックレス・バラ珠)
 
当連結会計年度
(自 平成16年11月1日
至 平成17年10月31日)
前年同期比(%)
アコヤ真珠(千円)
3,252,528
109.8
淡水真珠(千円)
230,410
104.4
マベ真珠(千円)
321,712
102.4
合計(千円)
3,804,650
108.8
 (注)1.加工実績には消費税等を含んでおりません。
2.金額は、製造原価によっております。
③ 宝飾品加工実績(細工品)
 
当連結会計年度
(自 平成16年11月1日
至 平成17年10月31日)
前年同期比(%)
真珠製品(千円)
1,123,295
121.2
マベ真珠製品(千円)
279,586
81.4
南洋真珠製品(千円)
1,887,929
125.2
貴石・半貴石製品(千円)
5,426,276
103.4
貴金属製品(千円)
805,212
128.1
その他(千円)
26,046
110.9
合計(千円)
9,548,346
110.0
 (注)1.加工実績には消費税等を含んでおりません。
2.金額は、製造原価によっております。
(2)受注実績
 当社グループは、原則として見込生産を行っているため該当事項はありません。
(3)販売実績
事業の種類別セグメントの名称
当連結会計年度
(自 平成16年11月1日
至 平成17年10月31日)
前年同期比(%)
小売事業(千円)
17,221,821
98.6
卸売事業(千円)
10,959,248
96.5
その他事業(千円)
374,569
78.9
合計(千円)
28,555,638
97.5
 (注) 販売実績には消費税等を含んでおりません。
3【対処すべき課題】
 当社グループの基本的経営戦略は、製販一貫体制による高付加価値を獲得することであります。当社グループは、真珠製品については真珠貝の養殖から、ダイヤ製品についてはダイヤ原石の海外入手から、それぞれ加工工程を経て完成品とし、国内・海外における小売・卸売と広範囲にわたる事業活動の中から付加価値を産み出す仕組みをもっております。
 この構造をさらに高収益化するために、中長期にわたり次のような課題を掲げ、計画的に遂行して行く所存であります。
 ①売上増強
・顧客の要求を真摯に受けとめ、魅力ある商品の創造。
・店舗のスクラップ・アンド・ビルドとリニューアル。
・販売員の教育・訓練。
・新規顧客の開拓。
・ブランドを活かす広告宣伝。
 ②財務強化
・営業活動によるキャッシュ・フローを年間20億円以上生み出し、有利子負債の削減と将来に対する投資原資を作る。そのために、売上と仕入と在庫の回転をうまくコントロールする。ムダな経費を徹底して無くす。
 ③目標管理の徹底
・月次の目標管理を徹底する。
・目標に対する責任の所在を明確にする。
4【事業等のリスク】
 以下に記載する事項は、当社グループの事業に関してリスク要因と考えられる事項であります。
 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成18年1月25日)において当社グループが判断したものであります。
(1)海外に生産拠点及び販売拠点をもっているため、その国の政治的経済的な安定度により影響を受ける可能性があります。
生産拠点
………
中国(上海市)における真珠その他宝飾品の加工
ミャンマーにおける南洋真珠の養殖(同国は現在、軍事政権下にあります)
販売拠点
………
中国(香港を含む)における宝飾品の販売
台湾における宝飾品の販売
アメリカ合衆国における宝飾品の販売
ベルギーにおける宝飾品の販売
(2)宝飾品の原材料であるダイヤ、色石、真珠、貴金属等は国際商品市場に左右される可能性があります。販売市場の需給関係により原材料高を販売価格に完全に転嫁できない可能性があります。
(3)輸出入を行っているため、為替変動による為替差損益が発生する可能性があります。
(4)真珠の養殖事業を行っていることに対し、日本国内で法的規制を受けております。漁業法及び水産業協同組合法による免許制であり、知事の認可が必要であります。
(5)真珠の養殖は自然を相手とする事業であり、気象条件や海況条件と真珠貝の斃死とは深い因果関係があります。
(6)有利子負債残高が多額にのぼるため、金利の変動が損益に大きく影響を及ぼす可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
6【研究開発活動】
  当社グループでは、高品質の真珠を安定的に生産できるように、その養殖技術等の研究開発のため、前連結会計年度に引き続き、主に徳島県海部郡日和佐町にある田崎海洋生物研究所にて生物学的基礎研究から養殖技術まで幅広く研究を行ってきました。 
 その主な内容は、真珠貝に関して飼料、寄生虫、病理水質等物理環境、交配などの研究や、新しい養殖管理技術の開発などであります。当連結会計年度における研究所の研究開発費は53百万円であります。
 さらに、上記養殖研究開発のほか、他生産部門においても、真珠製品、宝飾細工製品の加工技術の研究を行っており、それらを含め当連結会計年度における当社グループの研究開発費総額は67百万円であります。
 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1)財政状態
 当連結会計年度末における資産合計は864億21百万円で前連結会計年度末と比べ12億21百万円減少いたしました。その主なものは、現金及び預金の減少9億10百万円、受取手形及び売掛金の減少4億18百万円、有価証券の減少6億51百万円、たな卸資産の増加6億42百万円、有形固定資産の減少11億97百万円、投資有価証券の増加8億77百万円並びに繰延税金資産の増加3億90百万円などであります。
 一方、これら資産の減少に見合う形で有利子負債(借入金及び社債)が16億12百万円減少いたしました。
 引き続き今後も資産のスリム化と有利子負債の減少を目指してまいります。
(2)経営成績
 海外子会社の原価率が改善されたため、売上総利益率が0.7%上昇しました。そのため、売上高は7億38百万円減少しましたが、売上総利益は1億88百万円の減少に抑えることができました。販売費及び一般管理費は、減価償却費などの減少により、1億12百万円の減少となりました。
  この結果、営業利益は75百万円の減少となりました。営業外損益では、為替差益が96百万円発生したことなどにより経常利益は2百万円の増加となりました。また、当期純損失では、特別損失にたな卸資産評価損を12億9百万円計上したことなどにより、税効果計算の結果5億34百万円の損失となりました。




出典: 株式会社TASAKI、2005-10-31 期 有価証券報告書