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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、中国をはじめとするアジア経済の成長や政府による経済対策の効果に支えられ、一部業種においては企業収益の改善がみられるものの依然として雇用情勢は厳しい状態にあり、また、円高とデフレの影響が懸念されるなど、景気は先行き不安のまま推移いたしました。
 宝飾業界におきましては、景気の不安定感からの個人消費の冷え込みと業界内の競争激化等により業績低迷が余儀なくされ、環境は厳しい状況下にありました。
 このような状況のもと、当社グループは新CI導入をはじめとする新ブランド戦略を引き続き推進し、昨年4月にフラッグシップ店舗である銀座本店のリニューアル・オープンを、また、10月に大阪に本町ガーデンシティ店をオープンし、販売拡大を進めております。
 売上面におきましては、個人消費環境の引き続きの低迷、及び、それに伴う当社グループの既存ビジネスの想定以上の沈み込み等により売上高は減少いたしました。また、売上の落ち込みを補う効果が期待される新ブランド戦略については、銀座本店の店頭売上が前年を上回るなど着実に実績は出ているものの、既存ビジネスの落ち込みをカバーするには至りませんでした。
 一方、海外子会社においてもグローバルな景気後退の影響は避けられず、海外ビジネス再構築のため一部子会社を事業縮小したこともあり減少いたしました。
 以上の結果、当連結会計年度における売上高は152億32百万円(前年同期比81.1%)となりました。
 利益面におきましては、生産体制の合理化と組織改革による原価率の改善、並びに、販売費及び一般管理費の削減に注力いたしましたが、売上の落ち込みの影響が大きく、営業損益は23億円の損失(前年同期は97百万円の利益)、経常損益は営業外費用に為替差損1億73百万円を計上したこと等により27億50百万円の損失(前年同期は3億70百万円の損失)となりました。
 また、当期純損益は特別利益に固定資産売却益1億4百万円、特別損失に収益性の悪化等に伴なう減損会計適用による減損損失2億70百万円を計上したこと等により、税効果会計を加味した結果、26億91百万円の損失(前年同期は74億5百万円の損失)となりました。

 

事業の種類別セグメントの概況は、以下のとおりであります。

(小売事業)

小売事業の売上高は、85億66百万円で、国内市場の個人消費低迷による売上不振が影響し前年同期と比べ29億89百万円(前年同期比25.9%)減少しました。営業損失は8百万円(前年同期は12億70百万円の利益)となりました。

(卸売事業)

卸売事業の売上高は、66億66百万円で、海外ビジネス再構築のため一部子会社を事業縮小したこともあり前年同期と比べ5億61百万円(前年同期比7.8%)減少しました。営業損失は2億33百万円(前年同期は4億95百万円の利益)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純損失28億66百万円に、棚卸資産の減少額11億37百万円、売上債権の減少額11億10百万円、減損損失2億70百万円、減価償却費4億58百万円等により、4億6百万円の増加(前年同期は7億50百万円の増加)となりました。

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、有形固定資産の取得による支出14億97百万円、有形固定資産の売却による収入6億44百万円等により、8億74百万円の減少(前年同期は27億70百万円の増加)となりました。

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、長期借入金の返済による支出15億4百万円等により、15億4百万円の減少(前年同期は53億75百万円の減少)となりました。 

この結果、「現金及び現金同等物の期末残高」は、前連結会計年度末に比べ20億42百万円減少し35億52万円となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

① 養殖真珠浜揚実績

 

 
当連結会計年度
(自 平成21年11月1日
至 平成22年10月31日)
前年同期比(%)
アコヤ真珠養殖(千貝)
287
9.9
南洋真珠養殖(千貝)
198
99.6
合計(千貝)
485
15.7

 

② 真珠製品加工実績(ネックレス・バラ珠)

 

 
当連結会計年度
(自 平成21年11月1日
至 平成22年10月31日)
前年同期比(%)
アコヤ真珠(千円)
420,349
127.9
淡水真珠(千円)
38,765
36.8
マベ真珠(千円)
14,893
20.7
合計(千円)
474,007
93.7

(注) 1 加工実績には消費税等を含んでおりません。

2 金額は、製造原価によっております。

 

③ 宝飾品加工実績(細工品)

 

 
当連結会計年度
(自 平成21年11月1日
至 平成22年10月31日)
前年同期比(%)
真珠製品(千円)
751,661
153.6
マベ真珠製品(千円)
67,579
69.6
南洋真珠製品(千円)
1,288,723
232.3
貴石・半貴石製品(千円)
2,068,964
85.0
貴金属製品(千円)
490,344
102.6
その他(千円)
33,970
473.2
合計(千円)
4,701,243
115.8

(注) 1 加工実績には消費税等を含んでおりません。

2 金額は、製造原価によっております。

 

(2) 受注実績

当社グループは、原則として見込生産を行っているため該当事項はありません。

 

 

(3)販売実績

 

事業の種類別セグメントの名称
当連結会計年度
(自 平成21年11月1日
至 平成22年10月31日)
前年同期比(%)
小売事業(千円)
8,566,254
74.1
卸売事業(千円)
6,666,258
92.2
合計(千円)
15,232,513
81.1

(注) 販売実績には消費税等を含んでおりません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 当面の対処すべき課題の内容等

当社グループは、すべてのお客様に対し、当社グループの制作する製品を通して、それを身につけることによる最高の満足を感じていただけるために、最高の品質、最高のデザイン、最高のサービスを提供することを基本方針としております。
 製品に対するゆるぎのない自信を貫くため、他社製品を取扱わず、あくまで自社独自の製販一貫体制にこだわり続けます。
 この基本方針を基に高収益化を図るために、次のような課題を掲げており、解決に取り組んで行く所存であります。

①当社グループは、財務基盤を強化し業績回復を実現することを早急の目標課題と致します。

②ブランド価値刷新・向上の実現
当社グループは、ブランド価値刷新・向上を目的として、商品デザインの強化、広告宣伝の拡充、国内小売店舗のスクラップ&ビルド(新規出店、不採算店舗の統廃合等)を実現することを課題として取り組んで参ります。

③海外への事業展開
当社グループは、高い成長力が見込まれる中国を含むアジア市場において、販売体制の整備、大都市圏での積極的な展開を課題として取り組んでまいります。

④収益力の回復
当社グループは、現状の戦略に基づき、財務体質を維持し、資金の使途・運用の効率化を図りながら、収益力の回復を目指して参ります。

⑤合理化(コスト削減)の実施
当社グループは、早期の業績回復と、収益性の回復を実現するため、事業規模に見合った人員の適正化を図ります。また、これに伴い、会社組織の見直しやシステム・間接コストの整理・合理化を進めることを課題として取り組んでまいります。

⑥在庫のさらなる適正化
当社グループは、より一層、在庫内容・在庫金額の分析・検討を行い、売上規模にリンクさせるよう在庫の適正化を引き続き推進して参ります。

⑦内部統制・コンプライアンス
当社グループは、平成20年11月から内部統制制度を導入しておりますが、これに合わせ、社内における統制・順法を更に強化整備することを課題として取り組んでまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

以下に記載する事項は、当社グループの事業に関してリスク要因と考えられる主な事項であります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 海外に生産拠点及び販売拠点をもっているため、その国の政治的経済的な安定度により影響を受ける可能性があります。

生産拠点
………
中国(上海市)における真珠その他宝飾品の加工
ミャンマーにおける南洋真珠の養殖(同国は現在、軍事政権下にあります)
販売拠点
………
中国(香港を含む)における宝飾品の販売
台湾における宝飾品の販売
大韓民国における宝飾品の販売

 

(2) 宝飾品の原材料であるダイヤ、色石、真珠、貴金属等は国際商品市場に左右される可能性があります。販売市場の需給関係により原材料高を販売価格に完全に転嫁できない可能性があります。

 

(3) 輸出入を行っているため、為替変動による為替差損益が発生する可能性があります。

 

(4) 真珠の養殖事業を行っていることに対し、日本国内で法的規制を受けております。漁業法及び水産業協同組合法による免許制であり、知事の認可が必要であります。

 

(5) 真珠の養殖は自然を相手とする事業であり、気象条件や海況条件と真珠貝の斃死とは深い因果関係があります。

 

(6) 金融機関からの資金調達において、金利の変動が支払利息に連動し損益に影響を及ぼす可能性があります。また、借入金の契約に財務制限条項が付されております。

 

(7) 当社グループは、前連結会計年度で5期連続の当期純損失を計上し、当連結会計年度においても当期純損失を計上することとなり、継続企業の前提に関する重要事象が生じております。なお、当該状況を解消すべく、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) 継続企業の前提に関する重要事象の対応について」に記載しております施策を実施中であります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、生産部門において、真珠製品、宝飾細工製品の加工技術の研究開発を行っており、当連結会計年度における当社グループの研究開発費総額は32百万円であります。

なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

当連結会計年度における売上高は、個人消費環境の引き続きの低迷、及び、それに伴う当社グループの既存ビジネスの想定以上の沈み込み等により売上高は減少いたしました。また、売上の落ち込みを補う効果が期待される新ブランド戦略については、銀座本店の店頭売上が前年を上回るなど着実に実績は出ているものの、既存ビジネスの落ち込みをカバーするには至りませんでした。
 一方、海外子会社においてもグローバルな景気後退の影響は避けられず、海外ビジネス再構築のため一部子会社を事業縮小したこともあり減少いたしました。
 以上の結果、当連結会計年度における売上高は152億32百万円、営業損益は23億円の損失、経常損益は27億50百万円の損失となりました。
 また、当期純損益は特別利益に固定資産売却益1億4百万円、特別損失に収益性の悪化等に伴なう減損会計適用による減損損失2億70百万円を計上したこと等により、税効果会計を加味した結果、26億91百万円の損失となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ42億89百万円減少し215億83百万円となりました。これは、主に流動資産においては現金及び預金の減少19億93百万円、たな卸資産の減少12億52百万円、及び、受取手形及び売掛金の減少11億4百万円、固定資産においては有形固定資産の増加4億30百万円によるものであります。
 負債の部につきましては、前連結会計年度末と比べ15億65百万円減少し79億81百万円となりました。これは、主に有利子負債の減少15億4百万円、及び、未払費用の減少2億21百万円、支払手形及び買掛金の減少1億円によるものであります。
 純資産の部につきましては、前連結会計年度末と比べ27億24百万円減少し136億1百万円となりました。これは、主に当連結会計年度の純損失計上による利益剰余金の減少26億91百万円によるものであります。
 なお、平成22年1月22日開催の定時株主総会の決議に基づき、平成22年2月26日付で減資を実施したことにより、資本金が126億64百万円及び資本剰余金が109億1百万円各々減少し、利益剰余金が235億66百万円増加しております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要」に記載しております。

 

(4) 継続企業の前提に関する重要事象の対応について

当社グループは、前連結会計年度で5期連続の当期純損失を計上し、当連結会計年度においても当期純損失を計上することとなり、継続企業の前提に関する重要事象は生じておりますが、当該状況を解消すべく、以下の施策を実施中であります。
 平成20年10月に70億円の増資、及び、これによる取引銀行とのリファイナンスが完了し、手許流動性等の資金面は大きく改善いたしました。今後さらなる有利子負債の削減等、財務体質の改善を図って参ります。
 また、平成21年1月より、ブランドの刷新・価値向上に向け、事業構造改革を強力に進めております。
 以上の施策により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと考えております。
 当社グループは、これらの施策を遂行することにより、早期の業績回復と企業価値の増大を目指しております。





出典: 株式会社TASAKI、2010-10-31 期 有価証券報告書