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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新興国の需要拡大及び政府による経済対策の効果等により景気回復の兆しは見られましたが、平成23年3月に発生した東日本大震災が経済に膨大な影響を与え、また、円高傾向も引き続き、厳しい状況のまま推移いたしました。
 宝飾業界におきましては、景気の先行き不透明感による消費の低迷、及び、業界内の競争激化等により、環境は厳しい状況下にありました。
 このような状況のもと、当社グループは新CI導入をはじめとする新ブランド戦略を引き続き推進しており、当連結会計年度には、東京都千代田区に紀尾井町店、東京都立川市に立川高島屋店、京都市に京都高島屋店、福岡市に博多阪急店、広島市に福屋八丁堀本店をオープンし、販売拡大を進めております。また、営業社員に対する販売スキル研修による接客能力のさらなる向上に注力しております。一方、雑誌広告や銀座本店でのイベント開催等によりブランド認知力の向上に努めております。
 以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高は142億98百万円(前年同期比93.9%)、営業損益は12億64百万円の損失(前年同期は23億円の損失)、経常損益は営業外費用に財務制限条項の変更等に係る手数料等を借入手数料として77百万円計上したこと等により14億97百万円の損失(前年同期は27億50百万円の損失)となりました。
 また、当期純損益は特別利益に新株予約権戻入益1億20百万円、特別損失に資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額88百万円、及び、減損損失6億33百万円を計上したこと等により、21億42百万円の損失(前年同期は26億91百万円の損失)となりました。

 

セグメントの概況は、以下のとおりであります。

(小売事業)

小売事業の売上高は、107億23百万円で、国内市場の個人消費低迷の中、ブランド戦略による効果があり前年同期と比べ1億41百万円(前年同期比1.3%)増加しました。セグメント損失は15億81百万円(前年同期は24億11百万円の損失)となりました。

(卸売事業)

卸売事業の売上高は、35億74百万円で、国内ビジネスの再構築に取組中のため前年同期と比べ10億76百万円(前年同期比23.1%)減少しました。セグメント利益は3億7百万円(前年同期は38百万円の利益)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純損失20億96百万円に、棚卸資産の増加額4億7百万円、減損損失6億33百万円、減価償却費6億27百万円等により、15億4百万円の減少(前年同期は4億6百万円の増加)となりました。

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、有形固定資産の取得による支出6億22百万円、定期預金の払戻による収入6億2百万円、敷金及び保証金の回収による収入2億97百万円等により、2億51百万円の増加(前年同期は8億74百万円の減少)となりました。

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、長期借入による収入20億円、長期借入金の返済による支出24億44百万円等により、4億45百万円の減少(前年同期は15億4百万円の減少)となりました。

この結果、「現金及び現金同等物の期末残高」は、前連結会計年度末に比べ17億12百万円減少し18億39万円となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループの生産活動は、全てのセグメントに対する製品の生産を行っていることから、販売形態を基礎とした報告セグメントごとに区分することが困難であるため、セグメントごとの記載はしておりません。

① 養殖真珠浜揚実績

 

 
当連結会計年度
(自 平成22年11月1日
至 平成23年10月31日)
前年同期比(%)
アコヤ真珠養殖(千貝)
387
135.0
南洋真珠養殖(千貝)
221
111.7
合計(千貝)
609
125.5

 

② 真珠製品加工実績(ネックレス・バラ珠)

 

 
当連結会計年度
(自 平成22年11月1日
至 平成23年10月31日)
前年同期比(%)
アコヤ真珠(千円)
449,248
106.9
淡水真珠(千円)
108,580
280.1
マベ真珠(千円)
2,909
19.5
合計(千円)
560,738
118.3

(注) 1 加工実績には消費税等を含んでおりません。

2 金額は、製造原価によっております。

 

③ 宝飾品加工実績(細工品)

 

 
当連結会計年度
(自 平成22年11月1日
至 平成23年10月31日)
前年同期比(%)
真珠製品(千円)
500,457
66.6
マベ真珠製品(千円)
88,482
130.9
南洋真珠製品(千円)
1,003,846
77.9
貴石・半貴石製品(千円)
2,416,911
116.6
貴金属製品(千円)
733,394
149.6
その他(千円)
48,692
143.3
合計(千円)
4,791,786
101.9

(注) 1 加工実績には消費税等を含んでおりません。

2 金額は、製造原価によっております。

 

(2) 受注実績

当社グループは、原則として見込生産を行っているため該当事項はありません。

 

 

(3)販売実績

 

セグメントの名称
当連結会計年度
(自 平成22年11月1日
至 平成23年10月31日)
前年同期比(%)
小売事業(千円)
10,723,299
101.3
卸売事業(千円)
3,574,748
76.9
合計(千円)
14,298,048
93.9

(注) 販売実績には消費税等を含んでおりません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 当面の対処すべき課題の内容等

当社グループは、すべてのお客様に対し、当社グループの制作する製品を通して、それを身につけることによる最高の満足を感じていただけるために、最高の品質、最高のデザイン、最高のサービスを提供することを基本方針としております。
 製品に対するゆるぎのない自信を貫くため、他社製品を取扱わず、あくまで自社独自の製販一貫体制にこだわり続けます。
 この基本方針を基に高収益化を図るために、次のような課題を掲げており、解決に取り組んで行く所存であります。

①当社グループは、財務基盤を強化し業績回復を実現することを早急の目標課題と致します。

②ブランド価値刷新・向上の実現
当社グループは、ブランド価値刷新・向上を目的として、商品デザインの強化、広告宣伝の拡充、国内小売店舗のスクラップ&ビルド(新規出店、不採算店舗の統廃合等)を実現することを課題として取り組んで参ります。

③海外への事業展開
当社グループは、高い成長力が見込まれる中国を含むアジア市場において、販売体制の整備、大都市圏での積極的な展開を課題として取り組んでまいります。

④合理化(コスト削減)の実施
当社グループは、早期の業績回復と、収益性の回復を実現するため、事業規模に見合った人員の適正化を図ります。また、これに伴い、会社組織の見直しやシステム・間接コストの整理・合理化を進めることを課題として取り組んでまいります。

⑤在庫の適正化
当社グループは、引き続き、在庫内容・在庫金額の分析・検討を行い、市場の需要にリンクさせるよう在庫の適正化を推進して参ります。

⑥内部統制・コンプライアンス
当社グループは、平成20年11月から内部統制制度を導入しておりますが、これに合わせ、社内における統制・順法を更に強化整備することを課題として取り組んでまいります。

⑦財務体質の改善
当社グループは、財務体質改善のため、更なる棚卸資産の圧縮、および遊休不動産の売却による有利子負債の削減に取組んで参ります。また、当社グループは、資金の使途・運用の効率化を図って参ります。

 

 

4 【事業等のリスク】

以下に記載する事項は、当社グループの事業に関してリスク要因と考えられる主な事項であります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 海外に生産拠点及び販売拠点をもっているため、その国の政治的経済的な安定度により影響を受ける可能性があります。

生産拠点
………
中国(上海市)における真珠その他宝飾品の加工
ミャンマーにおける南洋真珠の養殖(同国は現在、軍事政権下にあります)
販売拠点
………
中国における宝飾品の販売
台湾における宝飾品の販売
大韓民国における宝飾品の販売

 

(2) 宝飾品の原材料であるダイヤ、色石、真珠、貴金属等は国際商品市場に左右される可能性があります。販売市場の需給関係により原材料高を販売価格に完全に転嫁できない可能性があります。

 

(3) 輸出入を行っているため、為替変動による為替差損益が発生する可能性があります。

 

(4) 真珠の養殖事業を行っていることに対し、日本国内で法的規制を受けております。漁業法及び水産業協同組合法による免許制であり、知事の認可が必要であります。

 

(5) 真珠の養殖は自然を相手とする事業であり、気象条件や海況条件と真珠貝の斃死とは深い因果関係があります。

 

(6) 金融機関からの資金調達において、金利の変動が支払利息に連動し損益に影響を及ぼす可能性があります。また、借入金の契約に財務制限条項が付されております。

 

(7) 当社グループは、前連結会計年度で6期連続の当期純損失を計上し、当連結会計年度においても当期純損失を計上し、かつ重要なマイナスの営業キャッシュ・フローを計上することとなり、継続企業の前提に関する重要事象が生じております。なお、当該状況を解消すべく、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) 継続企業の前提に関する重要事象の対応について」に記載しております施策を実施中であります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、生産部門において、真珠製品、宝飾細工製品の加工技術の研究開発を行っており、当連結会計年度における当社グループの研究開発費総額は45百万円であります。

なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

売上面におきましては、小売事業は個人消費の冷え込み及び平成23年3月に発生した東日本大震災等の影響の中、ブランド戦略による効果があり微増いたしました。一方卸売事業は国内ビジネスの再構築に取組中のため減少いたしました。

利益面におきましては、生産体制の合理化による原価率の改善及び販売費及び一般管理費の削減を継続して実行いたしました。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は142億98百万円、営業損益は12億64百万円の損失、経常損益は14億97百万円の損失となりました。
 また、当期純損益は特別利益に新株予約権戻入益1億20百万円、特別損失に資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額88百万円、及び、減損損失6億33百万円を計上したこと等により、21億42百万円の損失となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ32億65百万円減少し183億17百万円となりました。これは、主に流動資産においては現金及び預金の減少17億87百万円、及び、たな卸資産の増加3億88百万円、固定資産においては有形固定資産の減少6億42百万円によるものであります。

負債の部につきましては、前連結会計年度末と比べ9億78百万円減少し70億3百万円となりました。これは、主に有利子負債の減少4億44百万円、及び、未払金の減少4億63百万円、支払手形及び買掛金の減少1億64百万円によるものであります。

純資産の部につきましては、前連結会計年度末と比べ22億87百万円減少し113億14百万円となりました。これは、主に当連結会計年度の純損失計上による利益剰余金の減少21億42百万円によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要」に記載しております。

 

(4) 継続企業の前提に関する重要事象の対応について

当社グループは、前連結会計年度で6期連続の当期純損失を計上し、当連結会計年度においても当期純損失を計上し、かつ重要なマイナスの営業キャッシュ・フローを計上することとなり、継続企業の前提に関する重要事象は生じておりますが、当該状況を解消すべく、以下の施策を実施中であります。
 財務面におきましては、主力金融機関より事業構造改革のためのご支援とご理解を得て、財務制限条項の諸条件変更の合意により財務制限条項の抵触を回避しております。
 なお、翌連結会計年度において事業継続のために必要な資金は十分に確保しております。
 また、平成21年1月より、ブランドの刷新・価値向上に向け、事業構造改革を強力に進めております。
 主なブランド向上策として、平成22年4月にフラッグシップ店舗である銀座本店のリニューアルをスタートとし、既存店改装・新店舗開設を順次おこなっております。平成23年においては、2月に東京都立川市に立川高島屋店、3月に京都市に京都高島屋店及び福岡市に博多阪急店、10月に広島市に福屋八丁堀本店をオープンし、店舗のスクラップビルドを加速させて販売拡大を進めております。加えて今般、商号の変更を行うこととして、ブランド統一のより浸透を図ってまいります。
 以上の施策により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと考えております。
 当社グループは、これらの施策を遂行することにより、早期の業績回復と企業価値の増大を目指しております。





出典: 株式会社TASAKI、2011-10-31 期 有価証券報告書