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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、東日本大震災の復興需要等により持ち直しの動きが見られましたが、欧州債務危機などを背景とした海外経済の減速や長期化する円高と株価低迷の影響から、引き続き厳しい状況のまま推移いたしました。
 宝飾業界におきましては、景気の先行き不透明感からの消費の低迷と顧客嗜好の多様化、また業界内の競争激化等により、環境は厳しい状況下にありました。
 このような状況にありながらも、当社グループは従来より重点的に進めてきましたブランド戦略が確実に成果を現してきており、国内においては、関東及び関西地域を中心に有力百貨店においての出店はもとより、ポップアップ店舗も順次実施、企画されております。引き続き主要百貨店出店を推進してまいります。また、TASAKIブランドの商品の先端性が認められ、バーニーズニューヨーク銀座店、ドーバーストリートマーケットなどの主要セレクトショップでの取り扱いが開始されております。一方、海外においては、この6月に中国北京に北京国貿旗艦店をオープンするなど引き続き中国市場を中心として国内同様にブランド認知向上と売上増を図っております。
 加えて、販売費及び一般管理費につきましては、広告宣伝費・販売促進費など戦略的な支出を維持しつつも、それ以外の経費につきましては大幅な削減を実現いたしました。
 以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高は149億81百万円(前年同期比4.8%増)、営業損益は5億16百万円の損失(前年同期は12億64百万円の損失)、経常損益は6億68百万円の損失(前年同期は14億97百万円の損失)、当期純損益は7億67百万円の損失(前年同期は21億42百万円の損失)となりました。また、当社グループの経営指標として重要視しておりますEBITDA(※)は、前々年同期△17億37百万円、前年同期△6億37百万円の赤字から脱却し63百万円の黒字となりました。
※EBITDA=営業利益+減価償却費+その他償却費+現金流出を伴わない費用

 

セグメントの概況は、以下のとおりであります。

(小売事業)

小売事業につきましては、ブランド戦略が効果を現し百貨店売上が増加したこと等により、当連結会計年度の売上高は115億62百万円(前年同期比7.8%増)、セグメント損失は9億20百万円(前年同期は15億81百万円の損失)となりました。 

(卸売事業)

卸売事業につきましては、主にダイヤモンドの素材販売が減少したこと等により、当連結会計年度の売上高は34億19百万円(前年同期比4.4%減)、セグメント利益は4億9百万円(前年同期比33.1%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純損失7億30百万円に、棚卸資産の減少額6億89百万円、未収入金の増加額1億34百万円、仕入債務の減少額97百万円、減価償却費5億3百万円等により、4億4百万円の増加(前年同期は15億4百万円の減少)となりました。
 「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、有形固定資産の取得による支出2億53百万円、敷金及び保証金の回収による収入2億56百万円等により、15百万円の減少(前年同期は2億51百万円の増加)となりました。

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、長期借入金の返済による支出2億15百万円等により、2億15百万円の減少(前年同期は4億45百万円の減少)となりました。
この結果、「現金及び現金同等物の期末残高」は、前期末に比べ1億85百万円増加し20億24百万円となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループの生産活動は、全てのセグメントに対する製品の生産を行っていることから、販売形態を基礎とした報告セグメントごとに区分することが困難であるため、セグメントごとの記載はしておりません。

① 養殖真珠浜揚実績

 

 
当連結会計年度
(自 平成23年11月1日
至 平成24年10月31日)
前年同期比(%)
アコヤ真珠養殖(千貝)
597
154.2
南洋真珠養殖(千貝)
213
96.2
合計(千貝)
810
133.1

 

② 真珠製品加工実績(ネックレス・バラ珠)

 

 
当連結会計年度
(自 平成23年11月1日
至 平成24年10月31日)
前年同期比(%)
アコヤ真珠(千円)
352,715
78.5
淡水真珠(千円)
57,665
53.1
マベ真珠(千円)
11,433
393.0
合計(千円)
421,815
75.2

(注) 1 加工実績には消費税等を含んでおりません。

2 金額は、製造原価によっております。

 

③ 宝飾品加工実績(細工品)

 

 
当連結会計年度
(自 平成23年11月1日
至 平成24年10月31日)
前年同期比(%)
真珠製品(千円)
781,897
156.2
マベ真珠製品(千円)
76,511
86.5
南洋真珠製品(千円)
938,724
93.5
貴石・半貴石製品(千円)
2,682,148
111.0
貴金属製品(千円)
632,114
86.2
その他(千円)
60,610
124.5
合計(千円)
5,172,006
107.9

(注) 1 加工実績には消費税等を含んでおりません。

2 金額は、製造原価によっております。

 

(2) 受注実績

当社グループは、原則として見込生産を行っているため該当事項はありません。

 

 

(3)販売実績

 

セグメントの名称
当連結会計年度
(自 平成23年11月1日
至 平成24年10月31日)
前年同期比(%)
小売事業(千円)
11,562,574
107.8
卸売事業(千円)
3,419,080
95.6
合計(千円)
14,981,655
104.8

(注) 販売実績には消費税等を含んでおりません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 当面の対処すべき課題の内容等

当社グループは、すべてのお客様に対し、当社グループの制作する製品を通して、それを身につけることによる最高の満足を感じていただけるために、最高の品質、最高のデザイン、最高のサービスを提供することを基本方針としております。
 製品に対するゆるぎのない自信を貫くため、他社製品を取扱わず、あくまで自社独自の製販一貫体制にこだわり続けます。
 この基本方針を基に高収益化を図るために、次のような課題を掲げており、解決に取り組んで行く所存であります。

①当社グループは、財務基盤を強化し業績回復を実現することを早急の目標課題と致します。

②ブランド価値刷新・向上の実現
当社グループは、ブランド価値刷新・向上を目的として、商品デザインの強化、広告宣伝の拡充、国内小売店舗のスクラップ&ビルド(新規出店、不採算店舗の統廃合等)を実現することを課題として取り組んでまいります。

③海外への事業展開
当社グループは、高い成長力が見込まれる中国を含むアジア市場において、販売体制の整備、大都市圏での積極的な展開を課題として取り組んでまいります。

④合理化(コスト削減)の実施
当社グループは、早期の業績回復と、収益性の回復を実現するため、事業規模に見合った人員の適正化を図ります。また、これに伴い、会社組織の見直しやシステム・間接コストの整理・合理化を進めることを課題として取り組んでまいります。

⑤在庫の適正化
当社グループは、引き続き、在庫内容・在庫金額の分析・検討を行い、市場の需要にリンクさせるよう在庫の適正化を推進してまいります。

⑥内部統制・コンプライアンス
当社グループは、平成20年11月から内部統制制度を導入しておりますが、これに合わせ、社内における統制・順法を更に強化整備することを課題として取り組んでまいります。

⑦財務体質の改善
当社グループは、財務体質改善のため、更なる棚卸資産の圧縮、および遊休不動産の売却による有利子負債の削減に取組んでまいります。また、当社グループは、資金の使途・運用の効率化を図ってまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

以下に記載する事項は、当社グループの事業に関してリスク要因と考えられる主な事項であります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 海外に生産拠点及び販売拠点をもっているため、その国の政治的経済的な安定度により影響を受ける可能性があります。

生産拠点
………
中国(上海市)における宝飾品の加工
ミャンマーにおける南洋真珠の養殖
販売拠点
………
中国における宝飾品の販売
台湾における宝飾品の販売
大韓民国における宝飾品の販売

 

(2) 宝飾品の原材料であるダイヤモンド、色石、真珠、貴金属等は国際商品市場に左右される可能性があります。販売市場の需給関係により原材料高を販売価格に完全に転嫁できない可能性があります。

 

(3) 輸出入を行っているため、為替変動による為替差損益が発生する可能性があります。

 

(4) 真珠の養殖事業を行っていることに対し、日本国内で法的規制を受けております。漁業法及び水産業協同組合法による免許制であり、知事の認可が必要であります。

 

(5) 真珠の養殖は自然を相手とする事業であり、気象条件や海況条件など災害を含む自然条件に生産量が左右されることがあります。

 

(6) 金融機関からの資金調達において、金利の変動が支払利息に連動し損益に影響を及ぼす可能性があります。また、借入金の契約に財務制限条項が付されております。

 

(7) 当社グループは、前連結会計年度で7期連続の当期純損失を計上し、当連結会計年度においても当期純損失を計上することとなり、継続企業の前提に関する重要事象があります。
また、翌連結会計年度末には現在の借入契約の期限が到来いたしますが、借換を前提としております。
なお、当該状況を解消すべく、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(4)継続企業の前提に関する重要事象の対応について」に記載しております施策を実施中であります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、生産部門において、真珠製品、宝飾細工製品の加工技術の研究開発を行っており、当連結会計年度における当社グループの研究開発費総額は48百万円であります。

なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

売上面におきましては、小売事業は当社グループが従来より重点的に進めてまいりましたブランド戦略が効果を現し増加いたしました。一方、卸売事業は主にダイヤモンドの素材販売が減少したこと等により減少いたしました。 

利益面におきましては、販売費及び一般管理費につきまして広告宣伝費・販売促進費など戦略的な支出を維持しつつも、それ以外の経費につきましては大幅な削減を実現いたしました。 

以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高は149億81百万円(前年同期比4.8%増)、営業損益は5億16百万円の損失(前年同期は12億64百万円の損失)、経常損益は6億68百万円の損失(前年同期は14億97百万円の損失)、当期純損益は7億67百万円の損失(前年同期は21億42百万円の損失)となりました。 

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ10億17百万円減少し172億99百万円となりました。なかでも、主に流動資産においては棚卸資産が6億34百万円減少し、固定資産においては敷金及び保証金が2億29百万円減少しております。
 負債の部につきましては、前連結会計年度末と比べ4億2百万円減少し66億円となりました。これは、主に有利子負債の減少2億15百万円、及び、支払手形及び買掛金の減少84百万円によるものであります。
 純資産の部につきましては、前連結会計年度末と比べ6億15百万円減少し106億99百万円となりました。これは、主に当連結会計年度の純損失計上による利益剰余金の減少7億67百万円によるものであります。なお、平成24年1月27日開催の定時株主総会の決議に基づき平成24年3月1日付で減資を実施したことにより、資本金が74億円減少し、資本剰余金が28億20百万円及び利益剰余金が45億79百万円各々増加しております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要」に記載しております。

 

(4) 継続企業の前提に関する重要事象の対応について

当社グループは、前連結会計年度で7期連続の当期純損失を計上し、当連結会計年度においても当期純損失を計上し、継続企業の前提に関する重要事象は生じております。しかしながら、新ブランド戦略の推進、継続的なコスト削減および在庫最適化の成果もあり、当該状況は改善の途上にあると考えております。
 営業キャッシュ・フローについては、前連結会計年度の15億4百万円の大幅なマイナスからV字回復を果たし、プラス4億4百万円を計上しております。
 また、連結EBITDA(※)におきましても、当連結会計年度の63百万円は、前々連結会計年度の△17億37百万円、前連結会計年度の△6億37百万円の赤字から脱却し黒字となりました。
 これらの状況に鑑み、金融機関からも継続的にご支援を得ており、当連結会計年度の財務制限条項の抵触も回避しております。その為、翌連結会計年度末には融資期限が到来いたしますが、引続き協力を得られるものと考えております。
 なお、翌連結会計年度において事業継続のために必要な資金は十分に確保しております。
 また、「1 業績等の概要 (1) 業績」に記載してありますように、ブランドの刷新・価値向上を強力に進めております。
 以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと考えております。
 当社グループは、これらを遂行することにより、早期の業績回復と企業価値の増大を目指しております。
 ※EBITDA=営業利益+減価償却費+その他償却費+現金流出を伴わない費用





出典: 株式会社TASAKI、2012-10-31 期 有価証券報告書