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セクション一覧

第2【事業の状況】

 

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益の改善を背景に設備投資も継続的に拡大し、景気は緩やかに回復を続けました。その一方で、原資材価格の高騰や個人消費に伸び悩みが見られ、先行き不安を払拭できておりません。

 当社グループ(当社および連結子会社、以下同じ)の主な販売先である外食・中食産業の市場は、ここ数年、一般飲食分野の既存店業績が低迷し、全体として市場規模は縮小傾向で推移してまいりましたが、昨年は既存店業績が前年比プラスに転じるなど、景気回復に伴い市場好転の兆しが見え始めてまいりました。

 しかしながら業務用厨房機器業界におきましては、主原料となるステンレス価格の高騰が続いており、同業各社による激しい競合の中で、販売価格への転嫁もできない厳しい状況が続いております。

 このような状況のもと、当社グループは企業理念であるお客様第一主義を貫き、適正な価格で、より質の高い製品並びにサービスを提供し、お客様に貢献することに全力を注ぎ、一方ではメーカーとして積極的な新製品開発とその販売強化に努めて、シェアアップと利益確保に取り組んでまいりました。

 当連結会計年度の売上高といたしましては、主力の厨房部門では前連結会計年度に比べ4.6%の増収を達成し、ほぼ計画通りとなりましたが、ベーカリー部門が前期における大幅な売上増の反動等により減収となったことから、357億85百万円(前連結会計年度比2.9%増)となりました。経常利益に関しましては、ベーカリー部門における売上高の減少、および原資材の値上がり等により28億35百万円(同7.9%減)、当期純利益は16億6百万円(同1.7%減)となりました。

 事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。

①厨房部門「業務用厨房機器製造販売業」

   主力の厨房部門におきましては、全国80カ所の営業事業所体制を活かしたきめ細かな訪問活動を行い、かつ提案型の営業スタイルの強化を図り、当社グループが売上拡大の要として重要な拡販先と定める集団給食関係6業種、外食チェーン、スーパーマーケットの主要8攻略先への営業展開を強化してまいりました。あわせて全国の一般飲食店等の小口・単品販売につきましては、若手営業マンによる徹底した訪問活動を実施し、マルゼン製品およびマルゼンブランドが全国各地域に根を張り、浸透して、将来に渡り当社グループの強固な基盤となるよう取り組んでまいりました。

   製品開発の状況といたしましても、学校給食向けの大型機器「昇降式食器消毒保管庫」やイニシャルコストを抑えて導入しやすいスチームコンベクションオーブン「スーパースチーム・シンプル」、さらに省スペース、小ロットでのベーカリー展開に対応した「ベーカーシェフMシリーズ」等、様々な業種に向けて新製品を開発いたしました。既存製品の改良に関しましても「ブラスト中華レンジ」、「パワークックガスレンジ」、「スタンダードフライヤー」等について、より安全に使いやすく、リーズナブルをモットーにモデルチェンジを実施いたしました。

   以上の結果、厨房部門の売上高は331億73百万円(前連結会計年度比4.6%増)となりましたが、原資材価格の高騰が続いており、かつ同業各社間での激しい競合の中では販売価格への転嫁もままならず、営業利益は28億76百万円(同2.5%減)となりました。

②ベーカリー部門「ベーカリー機器製造販売業」

   ベーカリー部門の株式会社フジサワ・マルゼンにおきましては、前期における大幅な売上増の反動等があり、21億17百万円(前連結会計年度比17.3%減)となりました。営業利益は売上高の減少と生産の効率化の推進不十分等により93百万円(同60.0%減)となりました。

   なお、製品開発の状況といたしましては、旧来よりフジサワブランドで圧倒的な知名度を誇る「プリンスベーカリーデッキオーブン」について全面改良を実施いたしました。

③ビル賃貸部門「ビル賃貸業」

   ビル賃貸部門につきましては、業績は計画通り推移し、売上高は4億94百万円(前連結会計年度比0.3%増)、営業利益は2億22百万円(同13.1%増)となりました。

 

 (2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が28億82百万円(前連結会計年度比6.5%減)で前連結会計年度末とほぼ同水準となりましたが、当社東日本物流センターおよび子会社マル厨工業株式会社埼玉工場の移転先建設代金の中間金の手形決済が次連結会計年度にずれ込んだこと等により当連結会計年度末には33億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億75百万円(同12.6%増)増加しました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が28億82百万円計上されましたが、役員退職慰労金の支払4億13百万円および法人税等の支払額が2億76百万円(同20.4%増)増加したこと等により、前連結会計年度に比べ9億99百万円(同34.5%減)減少の18億94百万円の収入となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、当社東日本物流センターおよび子会社マル厨工業株式会社埼玉工場の移転先の土地購入代金等により有形固定資産の取得による支出が11億38百万円(同33.7%減)ありましたが、前連結会計年度に比べ4億78百万円(同28.9%減)減少の11億74百万円の支出となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の約定返済4億66百万円(同180.0%増)および配当金の支払2億77百万円(同0.1%増)を行った結果、前連結会計年度に比べ1億99百万円(同137.6%増)支出が増加し3億44百万円の支出となりました。


2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループの事業は、「業務用厨房機器の製造、仕入および販売」、「ベーカリー機器の製造、仕入および販売」および「ビルの賃貸」を主たる業務としております。

 当連結会計年度の「生産、受注及び販売」の状況を事業の種類別セグメントごとに示すと、以下のとおりであり、「業務用厨房機器製造販売業(熱機器、作業機器規格、作業機器オーダー、部品他、冷機器および調理サービス機器)」および「ベーカリー機器製造販売業(ベーカリー機器およびベーカリー関連機器)」については品目別の実績を提示しております。

 なお、ビル賃貸業については、「生産実績、製商品仕入実績および受注実績」の該当事項はありません。

 

(1)品目別生産実績

区分

当連結会計年度

(自 平成18年3月1日

至 平成19年2月28日)

前年同期比(%)

熱機器(千円)

8,499,070

98.3

作業機器規格(千円)

1,437,470

70.0

作業機器オーダー(千円)

3,080,741

107.0

ベーカリー機器(千円)

2,032,747

104.8

合計(千円)

15,050,029

97.0

 (注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。

 

(2)品目別製品仕入実績

区分

当連結会計年度

(自 平成18年3月1日

至 平成19年2月28日)

前年同期比(%)

熱機器(千円)

62,967

96.4

作業機器規格(千円)

182,351

82.7

ベーカリー機器(千円)

306,191

53.9

合計(千円)

551,511

64.6

 (注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。

 

(3)品目別商品仕入実績

区分

当連結会計年度

(自 平成18年3月1日

至 平成19年2月28日)

前年同期比(%)

冷機器(千円)

6,143,456

108.0

調理サービス機器(千円)

10,380,115

105.7

ベーカリー関連機器(千円)

13,664

64.0

合計(千円)

16,537,236

106.5

 (注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。


(4)品目別受注実績

区分

当連結会計年度

(自 平成18年3月1日

至 平成19年2月28日)

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比(%)

作業機器オーダー(注)1

3,162,561

111.3

507,095

86.8

ベーカリー機器

1,897,002

117.2

300,152

149.3

合計

5,059,564

113.4

807,247

102.8

 (注)1.業務用厨房機器製造販売業受注の作業機器オーダーであり、規格品および部品他については見込生産を行っているため、該当事項はありません。

2.金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。

 

(5)品目別販売実績

区分

当連結会計年度

(自 平成18年3月1日

至 平成19年2月28日)

前年同期比(%)

製品

 

 

熱機器(千円)

8,578,270

99.0

作業機器規格(千円)

1,930,507

93.2

作業機器オーダー(千円)

3,239,706

110.0

部品他(千円)

2,717,373

103.0

ベーカリー機器(千円)

2,104,106

82.8

小計(千円)

18,569,964

98.5

商品

 

 

冷機器(千円)

6,686,470

108.2

調理サービス機器(千円)

10,020,931

108.6

ベーカリー関連機器(千円)

13,664

64.0

小計(千円)

16,721,066

108.4

製商品計(千円)

35,291,030

102.9

ビル賃貸業計(千円)

494,556

100.3

合計(千円)

35,785,587

102.9

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。

3.「ベーカリー機器」には、アフターメンテナンスサービス分を含んでおります。

 


3【対処すべき課題】

 現在、我が国の経済は着実に回復基調を辿っておりますが、原資材価格の高騰に加えて金利引き上げ等もあり、当業界におきましても厳しい経営環境が続くものと予測されます。

 当社グループといたしましては、適正利益を確保した中でシェア10%となる売上高400億円を第一ステップの目標としており、これの実現のために、メーカーとしてますます新製品開発に注力することが必要と捉えております。それらは安全性が高く高品質、高機能、リーズナブルで、かつお客様の繁栄に役立つ機器の開発であり、あわせて営業部門ではその販売強化に努めてまいります。

 業務用厨房機器製造販売業の営業部門におきましては、売上拡大の要である主要攻略先への拡販に当たっては自社製品を中心とした営業スタイルをベースとするほか、全国の一般飲食店に対する訪問活動を強化し、マルゼン製品およびマルゼンブランドが全国各地域に根を張り、浸透して、将来に渡り会社の強固な基盤となるよう取り組んでまいります。製造部門におきましては、生産設備の稼働率向上や内製化の推進等により生産性アップとコストダウンに努め、原資材価格高騰分の吸収に努めてまいります。次連結会計年度(平成19年度)におきましては、製造部門の子会社マル厨工業株式会社埼玉工場(新名称:首都圏工場)並びに物流部門の当社東日本物流センターの移転が決定しており、5月より稼動を開始いたします。首都圏工場は、大手のお客様特有のご要望である特注オーダー品の生産に特化し、一方、東日本物流センターについては倉庫収容能力を現在の約2.5倍に拡張することで短納期を実現し、膨大な市場を有する首都圏需要を取り込み、シェア拡大を図ってまいります。なお、埼玉工場跡地につきましては、既に賃貸先が決定いたしております。

 ベーカリー部門につきましては、今後ともグループによる協力体制のもと、訪問活動強化により拡販を進め、既存顧客の繋ぎ込みと新規顧客の開拓を推進してマーケットシェアの拡大に全力を注いでまいります。

 ビル賃貸部門につきましては、計画どおりの業績を見込んでおります。

 


4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績、財政状態等、また投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は以下のようなものがあります。

なお、本項目における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)販売先市場の動向について

当社グループの製品の主な販売先は外食・中食産業であります。外食産業に含まれる福祉・老健施設や中食産業の市場は年々拡大傾向にあり、当社グループはこれらの業種に対する拡販体制を強化する営業政策を採っております。しかしながら最も大きな外食産業の市場である一般飲食店市場は近年縮少傾向にあり、経済情勢やBSE等の外的要因により民間設備投資が大きく減退する局面においてはこの傾向がなお一層強まり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)製品の安全性・品質について

当社グループでは、社内検査体制の強化等により製品の安全性と品質確保に努めておりますが、万が一、製品の安全性等でトラブルが発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当社グループは、平成15年に当社グループの製品の一機種について、リコールを実施いたしました。改修作業に関しましては、そのほとんどについて完了しておりますが、一部不明分は現在も探索を続けており、一方では社内の安全対策を強化し再発防止に全力で取り組んでおります。

 

(3)法的規則について

当社グループの事業においては、製造物責任法、消費生活用製品安全法、電気用品安全法等、様々な法的規則の適用を受けております。これらの法的規則が変更、強化された場合、または予測し得ない法的規則が新たに施行された場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)自社製品への依存について

当社グループはメーカーでありますが、営業政策上、自社製品の販売だけでなく仕入商品の販売も併せて行っております。しかしながら利益確保の観点からは、当社グループにおける自社製品の販売強化が要諦であり、全売上高に対する自社製品の販売比率が何らかの事情により著しく低下した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)調達資材の価格変動について

当社グループの製品の生産活動に当たっては、鋼材や部品等の資材を適宜に調達しておりますが、原油や原材料の価格が高騰する局面においては、取引業者から仕入価格の引き上げ要請があるものと予想されます。当社グループといたしましては、常に市況価格に留意しながら、随時価格交渉を行っておりますが、市況価格が大幅に高騰し、かつ製品の販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)災害等について

当社グループの製造工場は福岡県、青森県、埼玉県および兵庫県に立地しておりますが、これらの地域において何らかの災害が発生し、かつ他の製造工場で生産をカバーできなかった場合には生産活動のみならず営業活動にも支障を来し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 





出典: 株式会社マルゼン、2007-02-28 期 有価証券報告書