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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比27.5%減の1,116,628百万円となりました。また、損益面につきましては、市況・需要ともに低水準で推移したことによる販売収益の減少などにより、営業利益は前連結会計年度比34.6%減の11,420百万円、経常利益は前連結会計年度比37.3%減の9,412百万円となりました。一方、当期純利益は法人税等の減少などにより、前連結会計年度比93.1%増の11,579百万円となりました。

 

事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりであります。

① 鉄鋼事業

市況水準が前期に比べ低レベルにあったことや国内の建築や店売り分野での需要減少などにより、売上高は前連結会計年度比30.9%減の606,205百万円、営業利益は前連結会計年度比4.5%減の9,769百万円となりました。

② 金属原料事業

鉄鋼・ステンレスメーカーの生産水準の低下による原料購入の減少や市況の低迷などにより、売上高は前連結会計年度比44.8%減の86,081百万円となりましたが、営業利益は合金鉄価格が比較的堅調に推移したことから前連結会計年度比22.1%増の2,554百万円となりました。

③  非鉄金属事業

主な取扱商品が前期に比べ低い価格水準にあったことやアルミスクラップ事業の収益低下などにより、売上高は前連結会計年度比1.9%増の52,823百万円、営業利益は前連結会計年度比23.5%減の817百万円となりました。

④ 食品事業

依然として需要、市況ともに低調に推移したことなどにより、売上高は前連結会計年度比11.8%減の72,557百万円、営業利益は前連結会計年度比42.4%減の947百万円となりました。

⑤ 石油・化成品事業

前期より価格水準が大きく下がったことや景気低迷による燃料需要の減少などにより、売上高は前連結会計年度比20.2%減の255,867百万円、営業利益は前連結会計年度比66.9%減の1,590百万円となりました。

⑥ その他の事業

主に住宅需要の低迷による木材製品価格の低下や設備投資の減少による産業機械販売の減少などにより、売上高は前連結会計年度比15.2%減の43,092百万円、営業利益は前連結会計年度比53.4%減の1,576百万円となりました。

 

なお、所在地別セグメントの業績については、前連結会計年度及び当連結会計年度における全セグメントの売上高の合計及び全セグメントの資産額の合計額に占める本邦の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、10,531百万円(30.0%)減少し、24,514百万円となりました。

これは主に運転資金需要の低下により、借入金の返済が増加したことによるものであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による収入は、46,250百万円となりました(前連結会計年度は5,742百万円の支出)。これは棚卸資産の減少幅が拡大したことや前連結会計年度に大幅に減少した仕入債務が回復基調の中で増加に転じたことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による支出は12,991百万円となり、前連結会計年度比6,544百万円(33.5%)の減少となりました。これは主に投資有価証券の取得に係る支出が減少したことによるものであります。

 

この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、33,258百万円の収入となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による支出は、43,669百万円となりました(前連結会計年度は46,591百万円の収入)。これは主に運転資金需要の低下により、借入金の返済を進めたことによるものであります。

 

2 【受注及び販売の状況】

(1) 受注実績

受注実績と販売実績との差異は僅少なため、受注実績の記載は省略しております。

 

(2) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の種類別
セグメントの名称
金額(百万円)
前連結会計年度比増減率(%)
鉄           鋼
606,205
△30.9
金   属   原   料
86,081
△44.8
非    鉄      金   属
52,823
1.9
食           品
72,557
△11.8
石 油  ・  化 成 品
255,867
△20.2
そ     の     他
43,092
△15.2
1,116,628
△27.5

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、前連結会計年度及び当連結会計年度における当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 次期の見通し

世界レベルでの金融危機は最悪期を脱しつつありますが、欧州経済の先行きに懸念がある他、為替や金利動向、不良債権問題などについても依然不透明な状態にあります。また、実体経済面でも、米国など先進諸国の回復はまだ力強さに欠け、依然として中国を始めとする新興国需要の増加に依存する状況が続くと思われます。

また、日本経済につきましても、国内製造業の回復は中国での需要の増加や各国の景気刺激策による要素が大きく、今後の為替や海外需要の動向によっては失速も懸念されます。設備投資や建設需要などの内需が依然低調な中では、先行きについてまだ予断を許さない状況にあると思われます。

 

(2) 中期経営計画について

当社グループ(当社及び連結子会社)は、平成19年度から平成21年度までの3ヵ年にわたる中期経営計画を策定し、重点課題の達成に向けた取り組みを進めてまいりましたが、当連結会計年度においてその計画期間は終了いたしました。今回の中期計画対象期間においては、平成20年9月のいわゆるリーマン・ショックを境に事業環境が激変し、当社の業況も大きくその影響を受け、当初の定量目標に対しては、未達項目が多くなりました。しかしながら、計画に掲げておりました重点戦略については国内外での拠点網やコイルセンターなど加工機能の充実や、金属原料・石油製品の取扱量の増加など着実に遂行してまいりました。

 
平成21年度
最終目標
 
平成19年度
実績
平成20年度
実績
平成21年度
実績
売上高(億円)
16,000
 
15,075
15,392
11,166
営業利益(億円)
250
 
237
174
114
経常利益(億円)
230
 
212
150
94
ROA(%)
2.4
 
2.7
1.2
2.5
ROE(%)
11.0
 
13.3
6.2
11.6
BPS(円)
600
 
474
450
512
ネットDER(倍)
1.5
 
1.5
1.9
1.4

 

当連結会計年度における進捗状況は、次の通りです。

鉄鋼事業では、アメリカ・カリフォルニア州において、コイルセンターを買収し、SAN DIEGO VISTA STEEL SERVICE CORPORATIONを稼動させた他、マレーシアのメッキ鋼板製造業者への出資など海外での事業体制を充実させました。また北関東営業所や沖縄営業所の開設など国内販売網の充実にも努めました。

金属原料事業では、海外サプライヤーとのネットワーク作りを継続し、中国・大連に金属シリコンの合弁製造会社 大連太陽谷硅業有限公司を設立しました。また、平成22年4月にチタンリサイクル加工業の昭和メタル株式会社に51%まで追加出資し、グループ会社としました。

非鉄金属事業では、アルミサッシスクラップの加工が軌道に乗ってきた他、鉛滓や貴金属スクラップなどバーゼル条約対象商品の取引も拡大しました。

食品事業では、アメリカでの合弁販社であるSEATTLE SHRIMP & SEAFOOD COMPANY, INC.の大手スーパー向販売が伸び、主力のエビに加えてカニなど扱い商品も増えております。

石油・化成品事業では、ホームセンターなど小売向石油製品の販売やバス会社などへの軽油販売が伸びております。またレジ袋など合成樹脂製雑貨類の販売も拡大しております。

 

企業体制面につきましては、引き続きコンプライアンスを徹底し、事業活動を通じて企業の社会的責任を実現していくCSR経営を推進しております。また、コーポレート・ガバナンス、内部統制については、「内部統制システム構築に関する基本方針」に則って運営しており、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制報告制度への対応としては、内部統制推進室が当社の業務フローを検証し、内部統制システムの有効性検証、システム改善を継続して実施しております。

 

これらの結果を踏まえて、当社グループは平成22年5月に、平成22年度から平成24年度までの3ヵ年にわたる中期経営計画を新たに策定いたしました。

今中期経営計画では「激動する環境変化に適応し、独自性の高い揺るぎなき事業基盤と収益構造を構築する。」をテーマに掲げ、以下のような3つの基本課題を設定し、その課題の実現に向けて6つの成長戦略に基づいた活動を進めてまいります。

《基本課題》

国内市場での競争優位性の向上
環境・リサイクル分野への対応
海外展開の更なる強化

《成長戦略》

ユーザー系商社としてのコア事業の強化
拠点強化とマンパワー投入による海外への積極展開
リサイクル事業の強化と総合化の推進
環境・エネルギー関連ビジネスでの展開強化
積極的な事業投資やパートナーシップの構築
高い機能を提供できるプロフェッショナル人材の育成

今中期経営計画では、飽和状態の国内市場と成長が見込まれる海外市場の双方にしっかりと対応し、常にユーザーの要望に対して、迅速に応える当社のミッションを遂行して事業基盤を堅固なものとすると共に、新たなビジネスチャンスを積極的に追求することで、確かな収益構造を構築することを目指しております。

当社グループとしましては、これらの事業戦略を実行していくことで、阪和グループの総合的な企業価値の向上と持続的な企業成長を実現させ、更なる顧客満足の向上と社会貢献を目指してまいります。

 

(3) 株式会社の支配に関する基本方針

① 基本方針の内容

当社は、独立系専門商社として鉄鋼をはじめ金属原料、非鉄金属、食品、石油・化成品、木材、機械など広範な商品を取扱い、国内はもとより海外にも数多くの子会社・関連会社を有し、グローバルな営業戦略を展開しております。従いまして、当社の経営には、広範な商品に対する幅広い知識と各業界に関する習熟した経験が必要であり、また、株主の皆様や従業員、取引先など当社のステークホルダーとの間に築かれた長年の関係に対する十分な理解を欠くことはできないと考えます。

当社は、平成22年5月に平成22年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定しました。この中期経営計画において掲げられた経営目標の達成に向け抽出した重点事業戦略を推進することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益の最大化が実現できるものと考えます。

 

当社としては、支配権の移動を伴う当社株式の大規模買付行為であっても、当社の企業価値の向上、株主共同の利益に資するものであれば、当該行為を否定するものではありません。しかしながら、最近は対象企業の経営陣との十分な協議や合意のプロセスを経ることなく大規模買付行為が進められることが少なくありません。このような場合は、結果として企業価値、ひいては株主共同の利益が毀損されることも否定できません。当社は、このような濫用的な当社株式の大規模買付行為に対し一定のルールを求め必要な対抗措置を講じることは、当社の企業価値の向上及び株主の皆様の共同利益に資することと考えております。

 

② 不適切な支配の防止のための取組み

当社は、平成21年6月26日開催の当社第62回定時株主総会において、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるため、基本方針に照らして不適切な支配の防止のための取組みとして、「当社株式に対する大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の一部改定及び継続の件」を上程し、株主の皆様のご承認をいただきました。(以下、承認後の対応方針を「現対応方針」といいます。)

当社は、当社株式の大規模買付行為がなされる際には、大規模買付者から事前に、株主の皆様が大規模買付行為に応諾するか否かを適切に判断するに足る必要かつ十分な情報が提供されるべきであると考えております。そこで現対応方針におきまして、上記の情報提供に関する一定のルールを定めるとともに、ルールを遵守しない場合や当社の企業価値や株主共同の利益を毀損することが明らかであると当社取締役会が判断する場合には、一定の対抗措置を講じることがある旨を公表しております。また、大規模買付行為を評価・検討する際や、対抗措置を発動する際等には、当社取締役会は独立第三者により構成される特別委員会に諮問し、特別委員会の助言・勧告を最大限尊重することとしております。特別委員会は学識経験者、社外取締役、社外監査役の中から選任された3名以上の委員から構成され、これにより当社取締役会の行う判断の公正性、透明性が確保できるものと考えます。

現対応方針の詳細につきましては、当社ホームページに掲載のIRニュース「当社株式に対する大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の一部改定及び継続について」をご覧ください。

 

③ 上記取組みについての取締役会の判断

当社取締役会は、上記②の取組みが上記①の当社の基本方針に沿って策定され、当社の企業価値、株主共同の利益を確保するための取組みであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えます。また、取締役会による恣意的な判断がなされることを防止するため、独立第三者により構成される特別委員会を設置し、取締役会が対抗措置を発動する際等には特別委員会の助言・勧告を最大限尊重することにより、現対応方針に係る取締役会の恣意的な判断を排除する仕組みを確保しております。

また、当社は、現対応方針の有効期限を当社第62回定時株主総会終結のときから3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結のときまでとしておりますので、平成24年開催の当社第65回定時株主総会において現対応方針の継続等を付議し、改めまして現対応方針に関する株主の皆様の総体的なご意思を確認することとしております。当該株主総会において出席株主の議決権の過半数のご賛同が得られなかった場合には、現対応方針はその時点で廃止されるものといたします。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価および財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経済状況の変動

当社グループの全世界における営業収入は、当社グループが商品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従いまして、日本、北米、欧州、アジア(特に中国を中心とする東アジア)等を含む当社グループの主要市場における景気後退、およびそれに伴う需要の縮小は、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 商品市況の変動

当社グループでは、鉄鋼製品、金属原料、非鉄金属、食品および石油・化成品等について流通在庫を有しております。これらは市況商品であるため、需給状況や為替動向が市況に与える影響が大きく、市況の変動への適切な対応ができなかった場合、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性が生じることになります。

(3) 為替レートの変動

当社グループの事業には、全世界における商品の仕入と販売が含まれております。各地域における収益、費用、資産及び負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算しております。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に他の通貨に対する円高(特に当社グループの売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は当社グループの輸出取引に対しては悪影響を及ぼしますが、輸入取引には好影響を及ぼし、円安は輸入取引に対しては悪影響を及ぼしますが、輸出取引には好影響を及ぼします。

(4) 金利の変動

当社グループは、営業取引及び投融資活動において、金融機関からの借入および社債等資本市場からの資金調達を行っております。このうち変動金利による調達につきましては、一部に金利スワップ等を利用して金利変動リスクの軽減に努めておりますが、今後の金利動向によっては、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 株価の変動

当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っております。平成20年5月に取得したフィンランドのルーキーグループPLC株式の他、保有する日本国内の上場株式について、株価の動向により、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 信用リスク

当社グループの事業における売上債権の大部分は、販売先ごとに一定の信用を供与し、掛売りを行ったものであります。当社グループにおいては厳格かつ機敏な与信管理を行っておりますが、必ずしも全額の回収が行われる保証はありません。従いまして、販売先の不測の倒産・民事再生手続等は、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 事業投資リスク

当社グループは、既存事業の強化や事業領域の拡大等を図るための事業投資を行っております。これらの投資に際しては、投資等審査委員会において検討を行うなど投資内容や投資金額に応じた所定の手続きを経て実行の是非を決定しておりますが、投資先の企業価値の低下や所期の投資採算が確保できない場合は、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、資源関係でフェロクロム及びクロム鉱石事業への参画と商権の獲得を目的として事業投資を行いましたが、事業化の進展状況や収益環境の動向に留意してまいります。

(8) 国際的活動および海外進出に潜在するリスク

当社グループは、近年中国を中心とするアジア市場や米国、欧州等の市場に対して積極的に事業進出を行っております。これらの海外市場への事業進出には以下に掲げるようないくつかのリスクが内在しております。

① 予期しない法律または関税などの輸出入規制の変更

② 不利な政治的・経済的変動や国際通貨の変動

③ 人材の採用と確保の難しさ

④ 未整備のインフラが当社グループの活動に悪影響を及ぼす、または当社グループの製品やサービスに対する顧客の支持を低下させる可能性

⑤ 企業活動にとって不利な税制度への変更

⑥ テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱

従いまして、これらの事象は当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 法的規制等

当社グループは、事業展開する各国において、事業・投資の許認可、国家安全保障またはその他の理由による輸出入および販売制限、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、租税、為替管理、食品の安全規制、環境・リサイクル関連等の法規制の適用も受けております。これらの規制により、当社グループの活動が制限される可能性があるだけでなく、規制への対応がコストの増加につながる可能性もあります。従いまして、これらの規制は当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 退職給付債務

当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率や期待運用収益率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。従いまして、割引率の低下や運用利回りの悪化は当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

① 概要

当連結会計年度における世界経済は、各国政府による金融緩和政策や景気刺激策の効果により前年度下半期の急落から底入れし、回復局面に入りました。先進諸国はまだ回復の足取りが鈍いものの、中国においては大規模な公共投資や消費奨励策の実施が実需を底上げしており、アジア圏の経済回復を牽引しております。一方、国内経済におきましては、製造業の分野では業界により景況感に差はあるものの、外需の回復に牽引されて製造レベルは概ね回復段階にありますが、設備投資や建設需要などの国内需要については依然低調な状況が続きました。

このような環境において、当連結会計年度の連結売上高は、前期が第2四半期までの市況・需要上昇局面での高収益が寄与していたことに対し、当連結会計年度は回復基調にはあったものの、市況、需要ともに低水準に推移したことなどにより、前期比27.5%減の1,116,628百万円となりました。また利益面でも、石油製品はじめ各商品価格の低下や販売量の減少による販売収益の減少などにより、営業利益、経常利益はそれぞれ前期比34.6%減の11,420百万円、37.3%減の9,412百万円となりました。一方、当期純利益は、特別損失として固定資産の減損損失を計上したものの、法人税等の減少などにより、前期比93.1%増の11,579百万円となりました。なお、法人税等の減少は、過年度に減損損失等を計上した土地等を当連結会計年度において譲渡したことに伴い、税務上の損金算入を行ったことによるものであります。

② 売上高

売上高は、前連結会計年度に比べ27.5%減の1,116,628百万円となりました。そのうち、国内売上高は前連結会計年度に比べ30.4%減の834,408百万円、海外売上高は前連結会計年度に比べ17.0%減の282,220百万円となりました。

鉄鋼事業の売上高は、前連結会計年度の市況・需要の急落を受けて、年度を通じた販売価格が総じて低水準にあったことや、国内需要、特に建築や店売り分野での需要低迷などの影響が大きく、海外需要の回復により輸出取引は増加したものの、前連結会計年度に比べ30.9%減の606,205百万円となりました。

金属原料事業の売上高は、前連結会計年度からの普通鋼材やステンレス製品需要の低迷により、鉄鋼メーカー・ステンレスメーカーの生産量が低下し、合金鉄やステンレススクラップなどの原料購入が抑えられたことに加え、太陽電池需要の低迷による関連商品の不振などにより、前連結会計年度に比べ44.8%減の86,081百万円となりました。

非鉄金属事業の売上高は、主に海外での銅需要の回復や自動車向けなどでのアルミニウム需要の回復により取扱量は回復したものの、市況が前連結会計年度に比べ総じて低水準に推移したことなどにより、前連結会計年度に比べ1.9%増の52,823百万円にとどまりました。

食品事業の売上高は、主力のエビやサバ、アジなどの国内需要の低迷が続き、価格水準もジリ安傾向で推移した結果、前連結会計年度に比べ11.8%減の72,557百万円になりました。

石油・化成品事業の売上高は、冬場の需要増から灯油の販売が増えた他、舶用石油も着実に販売量を伸ばしたものの、原油や石油製品の価格水準が前連結会計年度から大きく低下したことなどにより、前連結会計年度に比べ20.2%減の255,867百万円となりました。

その他の事業の売上高は、依然として続く住宅需要の減少に加え円高などに伴う木材市況の下落や設備投資意欲の低迷による産業機械販売の減少などにより、前連結会計年度に比べ15.2%減の43,092百万円となりました。

③ 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は仕入価格が低下したことに加え、売上数量の低下に伴う仕入数量の減少も相まって、前連結会計年度に比べ27.9%減の1,076,039百万円となりました。

販売費及び一般管理費は、当連結会計年度には大きな不良債権の発生がなかったことから貸倒引当金繰入額が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ3.6%減の29,169百万円となりました。

④ 営業利益

営業利益は、販売収益の減少に加え売上高販売管理費比率が相対的に上昇したことなどにより、前連結会計年度の17,451百万円に対して34.6%減益の11,420百万円となり、売上高営業利益率は1.0%と前連結会計年度に対し0.1ポイント低下しました。

鉄鋼事業の営業利益は、鋼材市況が前連結会計年度に比べ低い水準にあったことによる利益幅の縮小に加え、期初から第3四半期末頃にかけて市況が低下したことによる在庫商品の評価損計上などにより、前連結会計年度に比べ4.5%減益の9,769百万円となりました。

金属原料事業の営業利益は、普通鋼やステンレス向けの原料需要は前連結会計年度に比べ低調でしたが、たな卸資産評価損を計上した前連結会計年度に対し、当連結会計年度は取扱商品の価格が上昇基調にあったことなどにより、前連結会計年度に比べ22.1%増益の2,554百万円となりました。

非鉄金属事業の営業利益は、自動車向けや海外での建築向け需要が回復する中で、アルミニウムスクラップの発生量が低水準であったためにスクラップの仕入価格が上昇した結果、リサイクル事業の採算が悪化したことなどにより、前連結会計年度に比べ23.5%減益の817百万円となりました。

食品事業の営業利益は、国内需要が依然低調に推移しており、市況も低下傾向にあったことから販売量と利益幅の確保に苦労する展開となった結果、前連結会計年度に比べて42.4%減益の947百万円となりました。

石油・化成品事業の営業利益は、石油元売の市況連動価格体系への移行が進む中で、原油市況の変動が激しかったために、販売価格に反映することに苦労し収益率が低下したことなどにより、前連結会計年度に比べて66.9%減益の1,590百万円となりました。

その他の事業の営業利益は、木材事業での輸入木材製品の市況下落からの利益幅縮小などにより、前連結会計年度に比べ53.4%減益の1,576百万円となりました。

⑤ 営業外損益

営業外収益は、受取利息や受取配当金が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ28.6%減少し3,043百万円となりました。また営業外費用は、支払利息や支払手数料の減少などにより、前連結会計年度に比べ24.7%減少となる5,050百万円となりました。

⑥ 特別損益

特別損失は、当連結会計年度に譲渡した土地等について譲渡契約締結時に帳簿価額を正味売却価額まで切り下げた減損損失及び時価が下落した賃貸不動産の減損損失等により、3,270百万円となりました。なお、特別利益は、当連結会計年度におきましては発生しておりません。

⑦ 法人税等

当連結会計年度におきましては、税金等調整前当期純利益は6,142百万円となりましたが、当連結会計年度において譲渡した土地等の過年度に計上した減損損失等が税務上の損金に算入されることにより、法人税等が前連結会計年度の5,355百万円の計上に対し、5,404百万円の戻し入れとなりました。

⑧ 当期純利益

当期純利益は、前連結会計年度に比べ93.1%増加し、11,579百万円となりました。その結果、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度の28.47円に対し55.46円となりました。

 

(2) 資本の財源および資金の流動性に係る情報

① 財政状態

当連結会計年度末の総資産につきましては、売上高の低下に伴う売上債権の減少やたな卸資産の圧縮などにより、前連結会計年度末比7.5%減の443,444百万円となりました。

負債につきましては、運転資金需要の低下に伴う借入金の減少などにより、前連結会計年度末比12.5%減の336,589百万円となりました。そのうち、有利子負債につきましては、前連結会年度末に比べ18.2%減の175,578百万円となり、当連結会計年度末のネット負債倍率は、1.4倍となりました。

純資産につきましては、当期純利益の積み上がりやその他有価証券評価差額金の改善などにより、前連結会計年度末比12.6%増の106,855百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の19.7%から24.0%になりました。

② キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、前連結会計年度が5,742百万円の支出であったことに対し、当連結会計年度におきましては46,250百万円の収入となりました。これは、売上高の減少に伴うたな卸資産の大幅な圧縮や、前連結会計年度は仕入を抑制した結果、大きく仕入債務が減少したのに対し、当連結会計年度は仕入債務が4,393百万円の増加となり、前連結会計年度に比べ仕入債務の増減額が40,858百万円増加したことによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、前連結会計年度に比べて6,544百万円少ない12,991百万円の支出となりました。これは、投資有価証券の取得による支出が前連結会計年度にはルーキーグループPLCへの出資などで15,555百万円ありましたが、当連結会計年度は6,719百万円にとどまり、8,836百万円減少したことなどによるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、前連結会計年度が46,591百万円の収入であったことに対し、当連結会計年度におきましては43,669百万円の支出となりました。これは、前連結会計年度の金融危機による信用収縮が落ち着きを見せ、当連結会計年度において資金調達環境が改善したことに加えて、資金需要の減少を受けて運転資金用の銀行借入金を一部返済したことによるものであります。

③ 財務政策

当社グループは、運転資金及び投融資資金につきましては、銀行借入による調達を主としておりますが、安定的・機動的な流動性確保のため、資金調達ソースの多様化を図り、資本市場における社債並びにコマーシャル・ペーパー発行による調達も随時行っております。

銀行借入につきましては、運転資金の調達には、主に変動金利の長期借入金を利用することで安定的な資金を確保するとともに、日常の資金需要の変動については期限が1年以内の短期借入金により対応しております。なお、海外の連結子会社は、それぞれ現地において銀行借入を利用しております。また、設備投資などの長期資金については、海外分も含めて原則として日本において長期借入金により調達しております。当連結会計年度末現在の短期借入金残高は25,622百万円であり、主な通貨は日本円であります。長期借入金残高は1年以内の返済予定額24,102百万円を含めて138,457百万円であります。

社債につきましては、主に運転資金の調達や借入金の返済を目的に利用しており、当連結会計年度末現在の社債発行残高は、普通社債10,000百万円(平成19年8月発行 年限3年)であります。当社は市場環境や財政状態の変化に対応した機動的な社債発行を可能にするため、発行登録制度を利用しており、当連結会計年度末現在の国内公募普通社債発行登録枠の未使用枠は、30,000百万円であります。

当社グループは「攻めの経営」を標榜する成長戦略をとっており、事業の拡大に必要な資金需要に対応した効率的な資金調達を図ると同時に、外部負債規模については、ネット負債倍率を指標とした管理を行うことにより、健全な財務バランスを追求していく方針であります。

 





出典: 阪和興業株式会社、2010-03-31 期 有価証券報告書