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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比25.0%増の1,396,103百万円となりました。また、損益面につきましては、景気水準の回復により販売収益が増加したことなどにより、営業利益は前連結会計年度比21.3%増の13,853百万円、経常利益は前連結会計年度比43.3%増の13,490百万円となりました。一方、当期純利益は投資有価証券評価損の計上や前期の法人税等の減少の反動などにより、前連結会計年度比50.0%減の5,793百万円となりました。

 

セグメント別の業績(売上高には内部売上高を含む。)は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度から「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準委員会 平成21年3月27日 企業会計基準第17号) 及び「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準委員会 平成20年3月21日 企業会計基準適用指針第20号)を適用しており、従来、取扱商品によって区分しておりました事業セグメントを経営管理上の事業区分に変更しております。

① 鉄鋼事業

鋼材需要は国内外の製造業向けを中心に堅調な推移となったものの、鋼材価格については、鉄鉱石や原料炭、鉄スクラップ価格の動向や中国の需給動向の影響を受けて振幅の大きな推移となり、店売り分野を中心に収益確保が難しい年度となりました。これらを背景に、当事業の売上高は693,048百万円、セグメント利益は9,422百万円となりました。

② 金属原料事業

ニッケルや合金鉄の価格は投機資金の流入や中国の需給動向などに左右され、不安定な状況にありました。実需についてはステンレス製品において生産調整の局面が続いたものの、一般鋼材の生産回復により堅調に推移しました。これらの結果、当事業の売上高は124,036百万円、セグメント利益は2,265百万円となりました。

③ 非鉄金属事業

国際商品価格は需要の先行きや金融動向の変化を反映した変動の激しい展開となりました。スクラップ需給のタイト化による仕入れ価格の上昇などによりリサイクル事業の収益環境は厳しい状況にありましたが、アルミニウムや銅の実需が好調に推移した結果、当事業の売上高は60,026百万円、セグメント利益は715百万円となりました。

④ 食品事業

国内流通在庫がタイトな状況にあった中で、一部の魚種の漁獲量が低水準に留まったことや海外市況の上昇などを受けて、国内市況及び当社の取扱いも堅調に推移しました。これらの結果、当事業の売上高は80,067百万円、セグメント利益は1,777百万円となりました。

⑤ 石油・化成品事業

舶用石油やガソリン・灯油などの拡販に努めたものの、原油価格が中東情勢や投機資金の動向などにより激しく変動する中で、価格対応に苦労する展開が続きました。これらの結果、当事業の売上高は370,036百万円、セグメント利益は2,197百万円となりました。

⑥ その他の事業

主に木材需要の回復や海外販売子会社の業績が堅調に推移したことなどにより、売上高は124,400百万円、セグメント利益は763百万円となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、3,928百万円(16.0%)減少し、20,586百万円となりました。

これは主に売上高の回復に伴う運転資金需要の増加が、借入金やコマーシャル・ペーパーによる調達を上回ったことによるものであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による支出は、46,948百万円となりました(前連結会計年度は46,250百万円の収入)。これは主に売上高が増加したことに伴い、売上債権やたな卸資産が増加に転じたことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による支出は7,610百万円となり、前連結会計年度比5,381百万円(41.4%)の減少となりました。これは主に有形固定資産や投資有価証券の取得に係る支出が減少したことによるものであります。

 

この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、54,559百万円の支出となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による収入は、51,271百万円となりました(前連結会計年度は43,669百万円の支出)。これは主に売上高の増加に伴う堅調な運転資金需要に対し、借入金やコマーシャル・ペーパーによる調達を増加させたことによるものであります。

 

 

2 【受注及び販売の状況】

(1) 受注実績

受注実績と販売実績との差異は僅少なため、受注実績の記載は省略しております。

 

(2) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
外部顧客への売上高(百万円)
前連結会計年度比増減率(%)
鉄       鋼      事       業
674,300
金  属  原  料   事  業
121,784
非  鉄  金  属   事  業
57,941
食       品      事       業
79,585
石 油 ・ 化 成 品 事 業
369,423
そ      の      他
93,068
1,396,103
25.0

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、前連結会計年度及び当連結会計年度における当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

3 当連結会計年度から「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準委員会 平成21年3月27日 企業会計基準第17号)及び「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準委員会 平成20年3月21日 企業会計基準適用指針第20号)を適用しております。
なお、取扱商品によって区分しておりました事業セグメントを経営管理上の事業区分に変更したため、「前連結会計年度比増減率」のセグメントごとの記載は省略しております。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 次期の見通し

世界経済は米欧経済の回復への停滞懸念から金融市場や為替動向などが不安定な状況にあり、中国経済においても実需は底堅いものの、インフレ抑制への金融規制などにより調整色を強めております。

また、日本経済は設備投資や建設需要などの内需が依然低調で、消費奨励策の終了などによる需要低迷も懸念される中で、外需により下支えされている製造業も多く、海外需要や為替の動向に左右される不安定な状態にあります。加えて東日本大震災の影響による原材料・部品の調達や物流の回復、電力供給不安の解消に向けた進捗状況によっては、国内外経済の停滞に拍車がかかる可能性もあり、先行きについては不透明な状況にあると思われます。

 

(2) 中期経営計画について

当社グループ(当社及び連結子会社)は、平成22年5月に、平成22年度から平成24年度までの3ヵ年にわたる中期経営計画を策定いたしました。

今中期経営計画では「激動する環境変化に適応し、独自性の高い揺るぎなき事業基盤と収益構造を構築する。」をテーマに掲げ、以下のような3つの基本課題を設定し、その課題の実現に向けて6つの成長戦略に基づいた活動を進めております。

《基本課題》

国内市場での競争優位性の向上
環境・リサイクル分野への対応
海外展開の更なる強化

《成長戦略》

ユーザー系商社としてのコア事業の強化
拠点強化とマンパワー投入による海外への積極展開
リサイクル事業の強化と総合化の推進
環境・エネルギー関連ビジネスでの展開強化
積極的な事業投資やパートナーシップの構築
高い機能を提供できるプロフェッショナル人材の育成

上記の基本課題、成長戦略に係る当連結会計年度における主な進捗状況は、次の通りです。

鉄鋼事業では、国内営業拠点として、平成22年4月の沖縄に続き、平成23年4月に水戸、厚木への営業所に加えて、八戸にも東北支店としての事務所を開設し、地域需要に対するキメ細かな営業体制を構築した他、鋼板加工業のダイコースチール㈱や中古鋼材卸売業の太洋鋼材㈱を新たに当グループに加え、機能強化を図っております。また、海外でもベトナムやマレーシア、中国などで地元資本の加工業者や卸売業者との関係強化を進めるとともに、中東や欧州向けの取引も拡大させております。

金属原料事業では、平成22年4月にチタンリサイクル加工業の昭和メタル㈱に追加出資をして51%持分のグループ会社とした他、9月にはステンレススクラップ集荷業の㈱ナニワ特殊金属から事業譲渡を受け、リサイクル事業を強化しました。また、インドやASEAN、中東などの海外サプライヤーとのネットワーク構築により、仕入れソースの多様化を進めると共に、硫酸ニッケル等のニッケル化合品の取引も強化しております。

非鉄金属事業では、鉛滓や貴金属スクラップなどバーゼル条約対象商品の取引などリサイクル事業での多品種展開を引き続き推進させた他、伸銅品や電子材料など非鉄金属製品の販売にも注力しております。

食品事業では、米国での合弁販社であるSEATTLE SHRIMP & SEAFOOD COMPANY, INC.による米国内での小売流通業者向け販売が拡大しました。また、日本産海産物の輸出や海外での食品加工拠点の開拓などネットワークの多角化も進めております。

石油・化成品事業では、平成22年10月にトーヨーエナジー㈱をグループ会社化し、軽油輸入や保有する油槽施設を活用した事業展開を進めると共に、ホームセンターなど小売業向けの販売も拡充させております。また、レジ袋など合成樹脂製雑貨類の販売もコンビニ業界向けなどで拡大させております。

その他の事業では、木材事業において、国土保全や環境問題、国産資源の活用などの観点から、最近、関心が高まっている間伐材の利用促進の一環として、中国や台湾などへの間伐材輸出に取り組み、成果を上げております。また、東日本大震災からの復興にあたり、不足する合板の緊急輸入にも取り組んでおります。

企業体制面につきましては、引き続きコンプライアンスの徹底と、企業の社会的責任を実現していくCSR経営を推進しております。また、コーポレート・ガバナンスや内部統制については、「内部統制システム整備に関する基本方針」に則って運営しており、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制報告制度への対応としては、内部統制推進室が当社の業務フローを検証し、内部統制システムの有効性検証、システム改善を継続して実施しております。

当社グループとしましては、これらの事業戦略を実行していくことで、阪和グループの総合的な企業価値の向上と持続的な企業成長を実現させ、更なる顧客満足の向上と社会貢献を目指してまいります。

 

(3) 株式会社の支配に関する基本方針

① 基本方針の内容

当社は、独立系専門商社として鉄鋼をはじめ金属原料、非鉄金属、食品、石油・化成品、木材、機械など広範な商品を取扱い、国内はもとより海外にも数多くの子会社・関連会社を有し、グローバルな営業戦略を展開しております。従いまして、当社の経営には、広範な商品に対する幅広い知識と各業界に関する習熟した経験が必要であり、また、株主の皆様や従業員、取引先など当社のステークホルダーとの間に築かれた長年の関係に対する十分な理解を欠くことはできないと考えております。

当社は、平成22年5月に平成22年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定しました。この中期経営計画において掲げられた経営目標の達成に向け抽出した重点事業戦略を推進することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益の最大化が実現できるものと考えております。

当社としては、支配権の移動を伴う当社株式の大規模買付行為であっても、当社の企業価値の向上、株主共同の利益に資するものであれば、当該行為を否定するものではありません。しかしながら、最近は対象企業の経営陣との十分な協議や合意のプロセスを経ることなく大規模買付行為が進められることが少なくありません。このような場合は、結果として企業価値、ひいては株主共同の利益が毀損されることも否定できません。当社は、このような濫用的な当社株式の大規模買付行為に対し一定のルールを求め必要な対抗措置を講じることは、当社の企業価値の向上及び株主の皆様の共同利益に資することと考えております。

 

② 不適切な支配の防止のための取組み

当社は、平成21年6月26日開催の当社第62回定時株主総会において、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるため、基本方針に照らして不適切な支配の防止のための取組みとして、「当社株式に対する大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の一部改定及び継続の件」を上程し、株主の皆様のご承認をいただきました。(以下、承認後の対応方針を「現対応方針」といいます。)

当社は、当社株式の大規模買付行為がなされる際には、大規模買付者から事前に、株主の皆様が大規模買付行為に応諾するか否かを適切に判断するに足る必要かつ十分な情報が提供されるべきであると考えております。そこで現対応方針におきまして、上記の情報提供に関する一定のルールを定めるとともに、ルールを遵守しない場合や当社の企業価値や株主共同の利益を毀損することが明らかであると当社取締役会が判断する場合には、一定の対抗措置を講じることがある旨を公表しております。また、大規模買付行為を評価・検討する際や、対抗措置を発動する際等には、当社取締役会は独立第三者により構成される特別委員会に諮問し、特別委員会の助言・勧告を最大限尊重することとしております。特別委員会は学識経験者、社外取締役、社外監査役の中から選任された3名以上の委員から構成され、これにより当社取締役会の行う判断の公正性、透明性が確保できるものと考えております。

現対応方針の詳細につきましては、当社ホームページに掲載のIRニュース「当社株式に対する大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の一部改定及び継続について」をご覧ください。

 

③ 上記取組みについての取締役会の判断

当社取締役会は、上記②の取組みが上記①の当社の基本方針に沿って策定され、当社の企業価値、株主共同の利益を確保するための取組みであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えます。また、取締役会による恣意的な判断がなされることを防止するため、独立第三者により構成される特別委員会を設置し、取締役会が対抗措置を発動する際等には特別委員会の助言・勧告を最大限尊重することにより、現対応方針に係る取締役会の恣意的な判断を排除する仕組みを確保しております。

また、当社は、現対応方針の有効期限を当社第62回定時株主総会終結のときから3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結のときまでとしておりますので、平成24年開催の当社第65回定時株主総会において現対応方針の継続等を付議し、改めまして現対応方針に関する株主の皆様の総体的なご意思を確認することとしております。当該株主総会において出席株主の議決権の過半数のご賛同が得られなかった場合には、現対応方針はその時点で廃止されるものといたします。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価および財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経済状況の変動に係るリスク

当社グループの全世界における営業収入は、当社グループが商品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従いまして、日本、北米、欧州、アジア(特に中国を中心とする東アジア)等を含む当社グループの主要市場における景気後退およびそれに伴う需要の縮小は、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 商品市況の変動に係るリスク

当社グループでは、鉄鋼製品、金属原料、非鉄金属、食品および石油・化成品等について流通在庫を有しております。これらは市況商品であるため、需給状況や為替動向が市況に与える影響が大きく、市況の変動への適切な対応ができなかった場合、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性が生じることになります。

(3) 為替レートの変動に係るリスク

当社グループの事業には、全世界における商品の仕入と販売が含まれております。各地域における収益、費用、資産、負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算しております。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に他の通貨に対する円高(特に当社グループの売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は当社グループの輸出取引に対しては悪影響を及ぼしますが、輸入取引には好影響を及ぼし、円安は輸入取引に対しては悪影響を及ぼしますが、輸出取引には好影響を及ぼします。

(4) 金利の変動に係るリスク

当社グループは、営業取引及び投融資活動において、金融機関からの借入および社債等資本市場からの資金調達を行っております。このうち変動金利による調達につきましては、一部に金利スワップ等を利用して金利変動リスクの軽減に努めておりますが、今後の金利動向によっては、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 株価の変動に係るリスク

当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っております。従いまして、保有する上場株式の株価動向によっては、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 取引先の信用に係るリスク

当社グループの事業における売上債権の大部分は、販売先ごとに一定の信用を供与し、掛売りを行ったものであります。当社グループにおいては厳格かつ機敏な与信管理を行っておりますが、必ずしも全額の回収が行われる保証はありません。従いまして、販売先の不測の倒産・民事再生手続等は、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 事業投資に係るリスク

当社グループは、既存事業の強化や事業領域の拡大等を図るための事業投資を行っております。これらの投資に際しては、投資等審査委員会において検討を行うなど投資内容や投資金額に応じた所定の手続きを経て実行の是非を決定しておりますが、投資先の企業価値の低下や所期の投資採算が確保できない場合は、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 資金の流動性に係るリスク

当社グループは、営業取引及び投融資活動において、金融機関からの借入および社債等資本市場からの資金調達を行っております。資金調達に当たっては、資金需要見通しに基づき、手元流動性の確保に努めておりますが、国内外の金融市場の混乱や金融規制の変更、当社グループへの信用格付の引き下げまたは金融機関の融資方針の変更など調達環境に大きな変化が生じた場合には、資金調達の制約や調達コストの増加などにより、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 国際的活動および海外進出に潜在するリスク

当社グループは、近年中国を中心とするアジア市場や米国、欧州等の市場に対して積極的に事業進出を行っております。これらの海外市場への事業進出には以下に掲げるようないくつかのリスクが内在しております。

① 予期しない法律または関税などの貿易取引規制の変更

② 不利な政治的・経済的変動や国際通貨の変動

③ 人材の採用と確保の難しさ

④ 未整備のインフラが当社グループの活動に悪影響を及ぼす、または当社グループの製品やサービスに対する顧客の支持を低下させる可能性

⑤ 企業活動にとって不利な税制度への変更

⑥ テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱

従いまして、これらの事象は当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 法的規制等に係るリスク

当社グループは、事業展開する各国において、事業・投資の許認可、国家安全保障またはその他の理由による輸出入および販売制限、関税をはじめとするその他の貿易取引規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、租税、為替管理、食品の安全規制、環境・リサイクル関連等の法規制の適用も受けております。これらの規制により、当社グループの活動が制限される可能性があるだけでなく、規制への対応がコストの増加につながる可能性もあります。従いまして、これらの規制は当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11) 自然災害等に係るリスク

当社グループは、地震等の自然災害やインフルエンザ等の感染症の発生に備えて、危機管理マニュアルや事業継続計画の整備、安否確認システムの導入、耐震対策や防災訓練などの対策を実施しております。しかしながら当社グループの各事業所及び社員の活動は広範囲に及んでおり、自然災害等が発生した際にはその被害を完全に回避できるものではありません。想定を超える被害が発生した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12) 退職給付債務に係るリスク

当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率や期待運用収益率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。従いまして、割引率の低下や運用利回りの悪化は当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

RUUKKI GROUP PLC.の株式譲渡契約

当社は平成23年3月30日にRUUKKI GROUP PLC.の株式27,000千株を平成23年12月28日までに譲渡する契約をFINALINE BUSINESS LIMITEDと締結いたしました。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

① 概要

当連結会計年度における世界経済は、新興国を中心とした需要は概ね堅調だったものの、欧州でのソブリンリスク懸念やアメリカ経済の回復鈍化、さらにこれまで世界経済の回復を牽引していた中国経済においても一部に景気過熱感が懸念され、金融規制策がとられるなど調整色を強めたことなどにより、回復基調に減速感が見られました。また、国内経済は依然として建設需要や設備投資などが低水準に推移しており、輸出向けを中心に回復基調にあった分野においても、外需の変調や円高などにより停滞感が漂う中で、平成23年3月に発生した東日本大震災により、先行きの一層見通せない状況になりました。

このような環境において、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比25.0%増の1,396,103百万円となりました。損益面では、販売収益の回復を反映して、営業利益は前連結会計年度比21.3%増の13,853百万円、経常利益は前連結会計年度比43.3%増の13,490百万円となりました。また、当期純利益については、譲渡契約を締結した投資有価証券の減損処理に加え、前期において不動産譲渡に伴う繰延税金資産の計上による法人税等の減少の増益効果があったため、前連結会計年度比50.0%減の5,793百万円となりました。

② 売上高

売上高は、年央には回復ペースが鈍化したものの、全般的には景気水準が回復し、販売量が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ25.0%増の1,396,103百万円となりました。そのうち、国内売上高は前連結会計年度に比べ26.3%増の1,054,081百万円、海外売上高は前連結会計年度に比べ21.2%増の342,021百万円となりました。

③ 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は売上数量の増加に伴う仕入数量の増加に加え、仕入価格が総じて上昇したことなどにより、前連結会計年度に比べ25.7%増の1,352,359百万円となりました。

販売費及び一般管理費は、東京本社移転に伴う地代家賃の発生や人件費の増加などにより、前連結会計年度に比べ2.5%増の29,890百万円となりました。

④ 営業利益

営業利益は、販売収益の増加に加え、販売管理費が微増に留まったことなどにより、前連結会計年度の11,420百万円に対して21.3%増の13,853百万円となりました。なお、売上高営業利益率は1.0%と前連結会計年度と同水準となりました。

⑤ 営業外損益

営業外収益は、受取利息や賃貸料が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ35.7%増加し4,130百万円となりました。また営業外費用は、支払利息や支払保証料の減少などにより、前連結会計年度に比べ11.0%減少し4,493百万円となりました。

 

⑥ 特別損益

特別損失は、当連結会計年度に譲渡契約を締結した投資有価証券について引渡しが翌年度になるため減損処理を行ったことや上場株式価格の下落による投資有価証券評価損、物流センターの鋼板加工設備についての減損損失及び東日本大震災によるたな卸資産の評価損などの損失により、3,485百万円となりました。なお、特別利益は、当連結会計年度におきましては発生しておりません。

⑦ 法人税等

法人税等は、前連結会計年度においては、譲渡した土地等の過年度に計上した減損損失等が税務上の損金に算入されたことにより、5,404百万円の戻し入れとなりましたが、当連結会計年度においては、4,154百万円となりました。

⑧ 当期純利益

当期純利益は、前連結会計年度に比べ50.0%減少し、5,793百万円となりました。その結果、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度の55.46円に対し27.95円となりました。

⑨ セグメントの状況

鉄鋼事業においては、売上高は693,048百万円、セグメント利益は9,422百万円となりました。鉄鋼市況が期初から原料価格の上昇などに反応して上昇、その後中国需給の変調により下落、年度末に再び原料高に連動して上昇するなど今年度は振幅の大きな動きとなりましたが、製造業中心に需要家の業況が堅調に推移したことから鉄鋼需要は回復し、当社の取扱量も増加しました。一方、損益面では市況の変動が大きかったことから、価格・仕入政策の判断が難しく、特に店売り市場においては採算性の維持に苦労する展開となりました。

金属原料事業においては、売上高は124,036百万円、セグメント利益は2,265百万円となりました。ニッケルや合金鉄の価格は投機資金の動きや中国での電力規制などによる供給のタイト化などにより不安定でしたが、実需についてはステンレスメーカーに生産調整の局面が一時あったものの、普通鋼を中心とした鋼材生産は製造業向けが堅調に推移したことにより回復し、原料需要も増加しました。

非鉄金属事業においては、売上高は60,026百万円、セグメント利益は715百万円となりました。国際商品市況は金融市場での投機資金の動向や金属需要の先行き見込みの変動により激しい動きが継続しましたが、中国などでの銅需要や自動車や飲料缶向けなどでのアルミニウム需要は旺盛に推移しました。一方、採算面では旺盛なスクラップ需要に対し、発生が低水準にあったことから、仕入れコストが上昇し、厳しい状況となりました。

食品事業においては、売上高は80,067百万円、セグメント利益は1,777百万円となりました。日本国内の水産物消費自体は低い水準にありながらも、海外において旺盛な需要や一部魚種の不漁などにより市況が高止まりしていたことや、国内流通在庫の水準も低かったことなどから、国内市況も堅調に推移し、当社の収益も比較的好調に推移しました。

石油・化成品事業においては、売上高は370,036百万円、セグメント利益は2,197百万円となりました。原油価格は中東情勢や投機資金の動きなどにより乱高下していましたが、石油製品の仕入れ価格は概ね高値圏にある中で、販売面では価格競争が激しく、収益的には苦労する展開が続きました。一方、取扱量については、冬場の需要増から灯油が好調だったことに加え、舶用石油・ガソリンも伸ばすことができました。

その他の事業においては、売上高は124,400百万円、セグメント利益は763百万円となりました。木材需要の回復による市況水準の上昇や、海外の販売子会社の業績が堅調に推移したことなどが寄与しました。

 

(2) 資本の財源および資金の流動性に係る情報

① 財政状態

当連結会計年度末の総資産につきましては、売上高の増加に伴い売上債権やたな卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末比20.1%増の532,797百万円となりました。

負債につきましては、販売水準の回復に伴う仕入債務の増加や旺盛な運転資金需要に対応した借入金やコマーシャル・ペーパーの増加などにより、前連結会計年度末比25.5%増の422,338百万円となりました。そのうち、有利子負債につきましては、前連結会計年度末比34.0%増の235,204百万円となり、当連結会計年度末のネット負債倍率は、2.0倍となりました。

純資産は、当期純利益の積み上がりなどにより、前連結会計年度末比3.4%増の110,458百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の24.0%から20.6%になりました。

② キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、前連結会計年度が46,250百万円の収入であったことに対し、当連結会計年度におきましては46,948百万円の支出となりました。これは、売上高の回復に伴う売上債権やたな卸資産の増減額が85,121百万円の増加となり、前連結会計年度に比べ122,073百万円増加したことによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、前連結会計年度に比べて5,381百万円少ない7,610百万円の支出となりました。これは、有形固定資産や投資有価証券の取得による支出が当連結会計年度は6,283百万円にとどまり、前連結会計年度に比べ8,171百万円減少したことなどによるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、前連結会計年度が43,669百万円の支出であったことに対し、当連結会計年度におきましては51,271百万円の収入となりました。これは、売上高の増加を受けて資金需要が増加したことに対し、銀行借入金やコマーシャル・ペーパーによる調達を増加させたことによるものであります。

③ 財務政策

当社グループは、運転資金及び投融資資金につきましては、銀行借入による調達を主としておりますが、安定的かつ機動的な流動性確保のため、資金調達ソースの多様化を図り、資本市場における社債並びにコマーシャル・ペーパー発行による調達も随時行っております。

銀行借入につきましては、運転資金の調達には、主に変動金利の長期借入金を利用することで安定的な資金を確保するとともに、日常の資金需要の変動については短期借入金により対応しております。なお、海外の連結子会社は、それぞれ現地において銀行借入を利用しております。また、設備投資などの長期資金については、海外分も含めて原則として日本において長期借入金により調達しております。当連結会計年度末現在の短期借入金残高は79,609百万円であり、主な通貨は日本円であります。長期借入金残高は1年以内の返済予定額11,333百万円を含めて126,408百万円であります。

普通社債につきましては、主に運転資金の調達を目的に利用しており、当連結会計年度末現在の社債発行残高は、普通社債10,250百万円であります。当社は市場環境や財政状態の変化に対応した機動的な社債発行を可能にするため、発行登録制度を利用しており、当連結会計年度末現在の国内公募普通社債発行登録枠の未使用枠は、20,000百万円であります。

当社グループは総合的な企業価値の向上と持続的な企業成長を標榜しており、事業の拡大に必要な資金需要に対応した効率的な資金調達を図り、健全な財務バランスを追求していく方針であります。

 





出典: 阪和興業株式会社、2011-03-31 期 有価証券報告書