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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出や生産が増加し、企業収益の改善により設備投資が増加するなど、景気は緩やかな回復が続きました。しかしながら、後半にかけて軟調に転じた輸出や原油・素材価格の高騰の影響を受け、主要な経済指標に停滞感が見られるなど、なお景気の先行きに不安を残すところとなりました。また、依然としてデフレ状況は改善されず、将来に対する不安や不透明感などから個人消費は横ばいが続き、天候不順や自然災害の影響もあって小売販売額は低調な動きで推移しました。

  このような状況のなか当社グループは、「商品力強化」と「マーケットの拡大」を最重点課題として捉え、グループ各社の自主自立と一層の連携強化に取り組んでまいりました。

  繊維製品等卸売事業は、厳しい消費環境や天候不順の影響等による衣料品の不振で苦戦しましたが、靴下製造卸の㈱上田靴下が新しく連結対象の子会社となったことや上海亜士泰時装有限公司が本格稼働したことなどにより増収となりました。ジュエリー等小売事業も、㈱エフ・ディ・シィ・プロダクツが好調に推移したことから増収となりましたが、不動産賃貸事業は一部賃料の改定等により前年同期を下回りました。

この結果、連結営業収益は444億75百万円(前年同期比1.5%増)となりました。利益面におきましては、㈱エフ・ディ・シィ・プロダクツの大幅な増益と、㈱上田靴下による利益の増加が貢献し、連結経常利益は34億93百万円(前年同期比5.7%増)となりましたが、連結当期純利益は、特別損失の計上もあり14億47百万円(前年同期比8.3%減)となりました。なお、連結経常利益は過去最高を更新することとなりました。

 

 事業のセグメント別の業績は、次のとおりであります。

(繊維製品等卸売事業)

売上高   214億48百万円  前年同期比    1.7%増

営業利益   3億52百万円  前年同期比   178.1%増

 

当社では、商品力強化のための重点課題として、主力ブランドの育成・強化を進めました。強化ブランドを絞り込み、他社と差別化できる商品提案を目指して、ブランドイメージの浸透、認知度の向上に取り組みました。その結果、主力ブランドトータルでは前年同期比20%以上の伸びとなり、次年度につながる足がかりとなりました。

また、販売促進部の機能を強化し、重点得意先との取り組み強化を図るとともに、関東マーケットの拡充と東北地区の市場開拓を進めました。関東マーケットは、商社・アパレル、専門店などの業態を中心に前年同期比2.2%増と順調に推移いたしましたが、既存主力得意先に対する売上高の減少や地域卸部門の苦戦により、売上高は前年同期を下回りました。

部門別では、アパレル5部(婦人)やアパレル4部(OEM他)が伸びましたが、アパレル2部(肌着・靴下等)や地域卸部門(ラポール営業部・営業部)などがダウンとなり、商品提案力や対応力に課題を残しました。

ベビー服等製造卸の㈱アスコットも、少子化による厳しいベビー業界の影響を受け苦戦しましたが、靴下製造卸の㈱上田靴下が新しく連結対象の子会社となり、売上増に大きく貢献しました。さらに、玩具・雑貨等の輸入販売を行うラ シェール㈱の健闘や、工場運営に課題を残しながらも当連結会計年度より本格稼働した上海亜士泰時装有限公司の売上がプラスとなって、繊維製品等卸売事業の売上高は前年同期を上回りました。

営業利益につきましても、ラ シェール㈱の健闘や㈱上田靴下による増加分が大きく貢献し、増益となりました。

 

(ジュエリー等小売事業)

売上高   209億42百万円  前年同期比   1.6%増

営業利益   18億3百万円  前年同期比   8.0%増

 

ジュエリー等小売事業の㈱エフ・ディ・シィ・プロダクツは、ジュエリー事業の更なる強化のため、「4℃」ブランドでは、ブライダルゾーンにおける他社との差別化、新規商材の投入、路面店の出店・改装によるブランドイメージの向上などに取り組みました。また、「RUGIADA(ルジアダ)」ブランドでは、商品構成の見直しや、ブライダル商品の投入、効果的な販売促進活動などを進めました。その結果、既存店、ブランド全体とも、売上高は前年同期を上回りました。一方、アパレル事業では、キャリア女性に向けたスタイル提案の強化や、イベントの実施、ジュエリーと関連した商品の提案等を行いましたが、非効率店舗の撤退などにより売上高は前年同期を下回りました。アパレル事業は苦戦しましたが、ジュエリー事業の牽引により売上高は前年同期を上回り、営業利益も、コストの抑制等による販管費の低減もあって増益となりました。

㈱アージュにつきましては、収益改善のため積極的にスクラップ&ビルドに取り組み、デイリーファッション業態(「MASUDA」、「パレット」)では、7店舗を新規出店する一方、不採算店6店舗を閉鎖しました。下期には、「MASUDA」と「パレット」の2形態を統一する新システムの導入と物流の整備を行い、新生「パレット」として営業力の強化を図りました。また、婦人服専門店LOU(ルウ)ショップも、新たに3店舗を出店して拡大を図るとともに、POSシステムの導入による店舗管理の強化を進めました。4℃のFC及び販売代行も、チャレンジ店舗として初めて出店したバッグ単独店が好調に推移しましたが、全体では、閉鎖店舗の影響や既存店舗の不振が響き、売上高は前年同期を下回りました。

 

(不動産賃貸事業)

売上高    20億84百万円  前年同期比   1.1%減

営業利益   11億23百万円  前年同期比   0.1%減

ディベロッパー事業におきましては、松山ビーフラットビルや札幌パレードビルなど効率的なリーシングに努めましたが、一部賃料の改定等もあり、不動産賃貸収入は前年同期を下回りました。

 

(注) セグメント別の業績において、売上高については「外部顧客に対する売上高」を記載し、営業利益については「消去又は全社」控除前の金額を記載しております。

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ9億68百万円増加し、当連結会計年度末には19億14百万円(前年同期比102.3%増)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果、資金の増加は、32億円(前年同期比19.6%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が31億88百万円(前年同期比5.3%増)となったものの、法人税等の支払額14億63百万円(前年同期比92.0%増)等により相殺されたためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動の結果、資金の減少は、1億6百万円(前年同期比92.9%減)となりました。これは主に、連結子会社株式の売却による収入が2億67百万円となったものの、㈱エフ・ディ・シィ・プロダクツの銀座晴海通り店の出店並びに路面店の改装(新宿店及び元町店)を含む有形固定資産の取得5億88百万円(前年同期比48.8%減)等により相殺されたためであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動の結果、資金の減少は、21億20百万円(前年同期比109.6%増)となりました。これは主に、短期借入金の純減少が5億66百万円(前年同期比284.0%増)、長期借入金の返済12億20百万円(前年同期比5.1%減)及び配当金の支払い2億58百万円(前年同期比18.2%増)等によるものであります。

 

2 【仕入及び販売の状況】

(1) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品等卸売事業

17,571,804

△2.7

ジュエリー等小売事業

8,177,901

+0.2

合計

25,749,706

△1.8

(注) 1 上記金額は、仕入価格によっております。

2 上記金額には、消費税等を含めておりません。

 

(2) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品等卸売事業

21,448,375

+1.7

ジュエリー等小売事業

20,942,454

+1.6

不動産賃貸事業

2,084,848

△1.1

合計

44,475,677

+1.5

(注) 上記金額には、消費税等を含めておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは、21世紀に成長し続けるため、独自性を大切にしながら強い企業集団を目指します。高い視点で掲げた目標に向けて更なる飛躍を遂げるため、平成15年度をスタートとする第五次新中期経営計画を策定しました。そのなかで、①海外一貫管理体制の更なる充実  ②マーケットの拡大・創造 ③主力ブランドの確立 ④情報システム・物流システムの再構築 ⑤アスティグループの連携強化 の5項目を基本方針として掲げ、アパレルメーカーとして安定した収益基盤の確立と財務体質の強化を目指して、各年度の重点施策に取り組んでおります。 

なお、平成18年度以降につきましては、今年度中に次期中期経営計画の策定を行ってまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)衣料消費の動向や気象条件によるリスクについて

当社グループは、売上の大部分を国内の量販店や百貨店の売上に依存しており、個人消費、衣料消費の動向に左右されることが考えられます。また、冷夏、暖冬などの気象条件が市場動向を大きく左右し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)カントリーリスクについて

当社では、海外一貫管理体制の構築に向けて、ベトナムや中国など、海外生産背景の充実・強化に取り組んでおります。しかしながら、海外の生産拠点において、政治・経済情勢の悪化、政変、治安の悪化、テロ・戦争等の発生により生産活動に問題が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)為替リスクについて

当社グループにおける海外生産商品については、現地工場との直取引のウエイトが上がってきております。これの決済通貨はUSドルが主体となっており、円貨の対USドルレートの変動によっては経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)ブランドの競合によるリスクについて

小売事業の主力商品であるジュエリー、ウエア、バッグなどのファッション商品は、海外ブランドも含め多くの競合ブランドが存在しています。オリジナリティのある、高品質な商品とサービスの提供に全力を傾注してまいりますが、予測しえない競合状況が発生し、ブランド競争力が低下した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)自然災害・事故によるリスクについて

不動産賃貸事業は、効率的なリーシングに努めて参りますが、予測し得ない自然災害や事故等により賃料収入が激減した場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)個人情報流出等のリスクについて

当社グループは、平成17年4月からの個人情報保護法全面施行に備えて、プライバシーポリシー、個人情報管理規定、個人情報取扱細則等を策定し、コンプライアンスの重要性を含めて全社員に教育を実施するとともに、システムセキュリティについてもレベルアップを行いました。しかしながら、以上のような対策を講じたにもかかわらず、個人情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動につきましては、ジュエリー等小売事業におきまして、「4℃」をはじめとする各種ブランドイメージの維持・向上のため、企画・デザイン開発を行っております。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は1億19百万円であります。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態の分析

① 流動資産

当連結会計年度末における流動資産の残高は126億8百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億12百万円の増加となりました。これは主に、受取手形及び売掛金の減少7億77百万円があったものの、現金及び預金の増加9億68百万円及びたな卸資産の増加5億7百万円等により相殺されたためであります。

 

② 固定資産

当連結会計年度末における固定資産の残高は341億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億72百万円の増加となりました。これは主に、前払年金費用の増加10億36百万円等によるものであります。

 

③ 流動負債

当連結会計年度末における流動負債の残高は120億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億4百万円の減少となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の減少2億82百万円等によるものであります。

 

④ 固定負債

当連結会計年度末における固定負債の残高は50億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億76百万円の増加となりました。これは主に、長期借入金の減少9億51百万円があったもの、退職給付引当金の増加10億27百万円及び繰延税金負債の増加1億48百万円等により相殺されたためであります。

 

⑤ 資本

当連結会計年度末における資本合計は267億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億16百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金の増加11億40百万円等によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの分析

「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(3) 経営成績の分析

「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照ください。

 





出典: 株式会社ヨンドシーホールディングス、2005-02-28 期 有価証券報告書