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第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
当事業年度のわが国経済は、個人消費の伸び悩みや米国経済のかげりが拡がる中で、企業の設備投資は堅調に推移し、中国や新興国での高い経済成長も続いて輸出が伸長したこと、さらには雇用情勢の改善もあって、景気の拡大基調が継続するかにみえました。しかしながら、年明け以降は、米国のサブプライムローン問題を背景とした急激な円高の進行や株価の下落、さらには資源エネルギー関連の一段の価格高騰により、これまでの景気拡大の牽引役を果たしてきた企業業績にも明確なかげりが見え始め、景気は一転して調整局面を迎えました。
 このような情勢下、当社は引き続き高付加価値製品に関連したビジネスへ経営資源を重点的に投入し、強靭な経営基盤の確立とビジネスの拡大に努めてまいりました。特に当社が得意とする電子部品業界や自動車部品関連業界向けには積極的なマーケティングや新製品の投入・販売活動等を行い、さらに、中国・アジア市場を中心としたグローバル展開強化に向けた現地拠点構築も行ってまいりました。また、平成20年度から新たに施行される内部統制報告制度に対応した内部統制の構築強化も進め、経営基盤の強化にも努めてまいりました。
 こうした活動により、製造販売では、機能性粘着フィルムや光学遮光フィルム等のコーティング製品、電気絶縁用樹脂等の高機能樹脂製品、さらにはフレキシブル回路基板用ベース材加工品といった製品の販売が伸長し増収(前期比3.5%増)となりました。一方仕入販売では、関連業界での需要は回復傾向で推移したものの、市場での競争激化による販売価格の低下等の影響で、ほぼ横ばい(前期比0.3%増)となりました。
 その結果、全体として当事業年度の業績は、売上高は372億1千万円(前期比1.1%増)と微増に留まりました。利益面では、生産性の向上やコストの削減で諸施策を鋭意実施しましたが、原材料やエネルギー等の価格アップという厳しい状況下により、営業利益は11億2千6百万円(前期比2.3%減)、経常利益は10億8千万円(前期比4.0%減)となりました。また、税引前当期純利益は、投資有価証券の満期償還に伴う特別利益等があり、14億7千3百万円(前期比9.1%増)となりましたが、法人税等を差し引いた当期純利益は、7億4千4百万円(前期比26.4%減)となりました。
次に、営業の状況についてご説明申し上げます。
[製造販売]
(コーティング製品)
  高機能フィルムは、フレキシブル回路基板業界や電子部品業界向けの工程用フィルム、デジタルカメラを主体とした光学分野への高遮光フィルム等が積極的な開発と営業活動により増収となりました。画像用フィルムは、設計複写業界で引き続く公共投資の削減やデジタル化への技術トレンドの影響で需要が減少し、かなりの減収となりました。その結果、コーティング製品全体では売上高は35億2千9百万円(前期比0.4%減)とほぼ横ばいになりました。
(高機能樹脂製品)
電気絶縁用樹脂は、自動車電装品向け需要が引き続き堅調に推移したことに加え、小型モータ−向けの開拓も進んで販売が伸長し、その他電子部品向け接着・封止樹脂の一部低迷をカバーして増収となりました。液晶関連ビジネスは、海外市場での価格下落の影響を受け総じて横ばいに推移しました。その結果、高機能樹脂製品全体では売上高は39億4千4百万円(前期比4.5%増)に伸長しました。
 
(ファインケミカルズ)
製紙業界向け歩留剤・凝結剤は、新規開発製品の優れた機能評価が顧客に定着するとともに、積極的な営業活動の継続で増収となりました。一方、工業用殺菌剤は、新規開発製品が下半期後半から着実に実績化してきましたが、従来製品の減少を十分カバーするには至りませんでした。その結果、ファインケミカルズ全体では売上高は14億9千7百万円(前期比0.3%増)と微増に留まりました。
(その他)
フレキシブル回路基板用ベース材加工品が、主要顧客の海外エンドユーザー向け特殊用途需要が好転し、的確な販売活動と相まって好調に推移した結果、全体では売上高は8億8千6百万円(前期比24.8%増)と大きく増加しました。
[仕入販売]
(電子材料)
フレキシブル回路基板材料は、新規高機能フィルムが市場開拓の着実な進展で販売が増加しましたが、主力の基板材料においては主要顧客の海外エンドユーザー向け需要が依然として低迷したため、横ばいとなりました。また薄型テレビ向け電子材料は、当該業界で主要顧客のシェアダウンの影響を受け、減収となりました。リジッド基板用材料は、市場での厳しい競争の中、半導体パッケージ基板や海外携帯電話基板等、的を絞った営業活動に注力しましたが、微減となりました。電気絶縁用アラミッド材料は、材料供給タイトな状況下、自動車部品や重電関連部品等できめ細かな営業活動により、増収となりました。その結果、電子材料全体では売上高は108億5千1百万円(前期比0.1%減)と横ばいに留まりました。
  (機能性樹脂)
熱硬化性樹脂は、薄型テレビを筆頭に家電、OA機器、自動車部品等の半導体パッケージ基板が好調に推移し、増収となりました。また熱可塑性樹脂は、家電製品の高機能化に伴うエンプラ材料のニーズが高まり、的確な営業活動と相まって着実に伸長しました。その結果、機能性樹脂全体では売上高は64億3千3百万円(前期比5.9%増)と増加しました。
(製紙用化学品)
紙塗工用バインダーは、化学品粗原料価格の上昇に対応したバインダー販売価格の値上げ浸透に注力したものの、一方では主力顧客でのシェアダウンもあったため、減収となりました。その他の製紙用化学品は、既存商品の拡販や販売価格の値上げの浸透に努め、一部商品の商流変更に基づく減収要因を補って、増収となりました。その結果、製紙用化学品全体では売上高は86億9千万円(前期比0.7%減)と微減になりました。
(その他)
食品材料は、加工食品向け増粘安定剤で主要顧客の一部でシェアダウンがあり、また乾燥野菜で大手加工食品関連顧客の需要減少があったため、減収となりました。その他のアイテムも需要の減少で減収となりました。その結果、その他全体では売上高は13億7千6百万円(前期比13.3%減)と減少しました。
 (注) なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益が14億7千3百万円(前期比9.1%増)の増益となったこと等により、前事業年度末と比較して22億3千4百万円増加して、45億5千5百万円となりました。
なお、各項目の増減は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、15億9千6百万円の資金増加(前事業年度は17億5千2百万円の増加)となりました。その主な要因は、税引前当期純利益を14億7千3百万円計上したこと、前事業年度末が休日であった影響等により仕入債務が9億6千8百万円減少したものの、逆に売上債権が15億5千5百万円減少したこと、及び減価償却費を6億2千7百万円計上したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、11億8千9百万円の資金増加(前事業年度は21億1千1百万円の減少)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得に4億4千2百万円、関係会社の増資引受に3億5千6百万円を支出したものの、関係会社株式の売却により12億6千5百万円、投資有価証券の償還により7億6千2百万円の収入があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、5億5千1百万円の資金減少(前事業年度は10億1千2百万円の増加)となりました。その主な要因は、長期借入金の約定返済により5億5千万円支出したこと、及び配当金として1億9千5百万円を支払ったことによるものです。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
事業部門別
第61期
(自 平成19年 4月 1日
至 平成20年 3月31日)
前期比(%)
コーティング製品(千円)
2,355,439
98.9
高機能樹脂製品(千円)
2,767,671
107.9
ファインケミカルズ(千円)
1,073,118
111.3
その他(千円)
802,419
122.4
合計(千円)
6,998,649
106.6
 (注)1.金額は製造原価によって表示しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)仕入実績
事業部門別
第61期
(自 平成19年 4月 1日
至 平成20年 3月31日)
前期比(%)
電子材料(千円)
10,163,053
96.9
機能性樹脂(千円)
6,095,591
105.6
製紙用化学品(千円)
8,377,365
98.8
その他(千円)
1,101,142
87.6
合計(千円)
25,737,152
99.0
 (注)1.金額は仕入原価によって表示しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
 当社は一部を除いて受注生産は行っておりません。
(4)販売実績
事業部門別
第61期
(自 平成19年 4月 1日
至 平成20年 3月31日)
前期比(%)
製造販売
コーティング製品(千円)
3,529,133
99.6
高機能樹脂製品(千円)
3,944,576
104.5
ファインケミカルズ(千円)
1,497,552
100.3
その他(千円)
886,808
124.8
小計(千円)
9,858,070
103.5
仕入販売
電子材料(千円)
10,851,987
99.9
機能性樹脂(千円)
6,433,299
105.9
製紙用化学品(千円)
8,690,421
99.3
その他(千円)
1,376,591
86.7
小計(千円)
27,352,299
100.3
合計(千円)
37,210,370
101.1
 (注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先別
第60期
(自 平成18年 4月 1日
 至 平成19年 3月31日)
第61期
(自 平成19年 4月 1日
 至 平成20年 3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
日本製紙㈱
5,998,259
16.3
5,377,773
14.5
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
今後の見通しにつきましては、米国住宅市場関連問題の影響や原油価格の高騰高止まりといった先行きへの不透明感が懸念されますが、このような情勢のもとで、当社は「グローバルな競争が激化するなかで、当社が勝ち抜くために、独自技術を背景としたグローバルで真に評価される企業を目指す」ことを、中期的な経営ビジョンとして、以下の事項を主な経営施策として進めていく方針であります。
 
(1)重点コア事業の一層の強化
コア事業であるコーティング製品・高機能樹脂製品について新規製品の開発及び既存製品の拡販に注力してまいります。
(2)中国での海外生産の推進とグローバル展開
中国国内の顧客向け製品の製造販売と商品の仕入販売を目的として設立した当社の100%孫会社である索馬龍精細化工(珠海)有限公司を拠点とし、当社の主な顧客である自動車電装品メーカーや電子部品メーカーの中国進出に伴ったそれら顧客の要望に迅速に対応するために、電気絶縁樹脂、表面実装用樹脂の製造販売等を推進する計画であります。
4【事業等のリスク】
 当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあり、これらのリスクは投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項と考えております。なお、当社はこれらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存でございます。
 文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
(1)全般的事項
当社の事業は、コーティング製品・高機能樹脂製品・ファインケミカルズ等の製造販売、電子材料・機能性樹脂・製紙用化学品等の仕入販売とに大別されます。
 製造販売については、競合他社との品質や価格の競争激化に加え、国際的な原油価格の市況や為替レートの変動等により当社の原材料の仕入価格が上昇した場合、技術開発部門が研究開発の成果として販売先の要求や市場動向に合せてタイムリーに新製品を投入できない場合、製品に欠陥が生じた場合等には、販売数量の減少、販売価格の下落及び製造原価の上昇により、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
 仕入販売については、販売先の業界及び最終製品を製造する業界全体の動向に加えて、当社の仕入先の生産供給体制により販売数量及び価格が変動する可能性があります。
 また、競合他社が同種品を廉価で販売したり、高機能・高付加価値の新商品を市場に新規投入する等によって価格競争が激化し、あるいは仕入先と販売先が直取引をすることにより、販売数量が減少・販売価格が下落した場合は、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
 上記以外に、国内の景気変動だけでなく海外における景気変動や政治情勢の変化、通貨価値の変動、社会的混乱、火災等の災害、環境・リサイクル・食品等当社の取扱製品・商品に関する規制を含めた法制度の変化等により、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(2)債権の回収可能性について
    必要充分な債権管理は実施しておりますが、当社の取引先が債権の弁済に重大な問題が生じた場合等には、引当金の追加計上または貸倒損失の発生により、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(3)退職給付債務について
当社は、従業員に対して確定給付型退職金制度として適格退職年金制度を設けており、さらに日本電子回路厚生年金基金(総合型)に加入しております。今後の割引率の低下及び運用利回りの悪化は退職給付費用及び未認識数理計算上の差異の増加となり、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(4)特定の取引先への依存について
当社は、製紙用化学品の仕入商品である紙塗工用バインダーや回路基板材料を中心とした電子材料・機能性樹脂関連の仕入商品の一定割合を特定の取引先から購入しております。
 また、当事業年度において売上高の10%以上を販売している取引先が1社あります。
 当社とこれらの特定の取引先とはこれまで長期間に亘り緊密かつ良好な関係にあり、今後もこれまでの取引関係を維持・発展させていく方針でありますが、特定の取引先の今後の経営方針が当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)保有する有価証券の価格変動について
当社は、金融機関や取引に関連する会社等の株式及び外国投資信託等を保有していますが、株式市場及び為替の動向並びに投資先企業の状況等によっては、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
 該当事項はありません。
6【研究開発活動】
 当社では、顧客のニーズに応えるために新素材、新製品の開発を積極的に行っております。 
 当社がこれまで蓄積してきた技術資源、ノウハウを基盤として、今後有望視される分野での市場開発と技術開発に注力すると共に、ユーザーニーズの変化に対応すべく新素材の製品群への応用、既存製品・システムに関する改良・開発、さらに、製品製造における生産技術に関連した開発や顧客に対する技術サービスにも注力しております。 
 当事業年度の研究開発費の総額は2億7千9百万円となりました。
 当事業年度における各主要事業部門別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
(1)基礎研究開発
 基礎研究として新素材、新技術の開発を行っております。当社の重点コア技術で使用されているポリマーの合成、高分子設計、ポリマーアロイの技術、新システムの開発等顧客のニーズに応えるための提案を行っております。なお、基礎研究における当事業年度の研究開発費は2千4百万円であります。
(2)コーティング製品
プリント回路基板、磁気ヘッドや各種ディスプレイ等の微細加工を要する基材、ウェハー等の製造工程で使用される各種工程フィルムや特殊表面処理(コーティング及びその他物理的・化学的表面改質)、及びラミネート技術を用いた機能性フィルム製品の研究開発を行っております。なお、コーティング製品における当事業年度の研究開発費は9千7百万円であります。
(3)高機能樹脂製品
電気・電子部品用絶縁材料、接着剤として用いられるエポキシ樹脂やその他の樹脂をフォーミュレートし、機能性樹脂製品とするための研究開発を行っております。なお、高機能樹脂製品における当事業年度の研究開発費は9千9百万円であります。
(4)ファインケミカルズ
各種機能性化学材料や助剤をフォーミュレートし、製紙業界における製紙工程や塗工工程で使用される抄紙用薬剤、塗料改質剤、殺菌剤を製品化するための研究開発を行っております。なお、ファインケミカルズにおける当事業年度の研究開発費は5千7百万円であります。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び記載内容に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」において記載しておりますが、特に以下に記載する重要な会計方針が財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 有価証券の減損処理
     当社は、金融機関や取引に関連する会社等の株式及び外国投資信託を保有しておりますが、これらの有価証券 は株式市場及び為替の変動リスクを負っています。当社は、合理的な評価基準に基づき有価証券の減損処理を実施しております。
② 貸倒引当金の計上基準
     当社は、売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。
③ 退職給付債務について
     当社は、従業員に対して確定給付型退職金制度として適格退職年金制度を設けており、さらに日本電子回路厚生年金基金(総合型)に加入しております。退職給付債務及び退職給付引当金の計算における年金資産については、割引率・期待運用収益率等各種比率に基づき合理的な基準による見積り計算を実施しております。
④ 繰延税金資産の回収可能性の評価
     当社は、過年度において重要な税務上の繰越欠損金が発生したため、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産を計上しております。
(2)当事業年度の経営成績の分析
当社の当事業年度の経営成績は、売上高372億1千万円(前期比1.1%増)、営業利益11億2千6百万円(前期比2.3%減)、経常利益10億8千万円(前期比4.0%減)、当期純利益7億4千4百万円(前期比26.4%減)となりました。
① 売上高の分析
     製造販売に関しては、高機能樹脂製品が自動車用電装品向けに堅調に推移したことに加え、小型モーター向けの開拓も進んで販売が伸長しました。また、フレキシブル回路基板用ベース材加工品が、主要顧客の海外エンドユーザー向け特殊用途において好調に推移したことにより、製造販売の売上高は前事業年度に比べ3億3千5百万円増加(前期比3.5%増)しました。
 仕入販売に関しては、食品材料が加工食品向け増粘安定剤で主要顧客の一部のシェアダウンがあり、また、乾燥野菜で大手加工食品関連顧客の需要減少があったため減収となりましたが、機能性樹脂が薄型テレビを筆頭に家電、OA機器、自動車部品等の半導体パッケージ基板が好調に推移したことと、家電製品の高機能化に伴うエンプラ材料のニーズの高まりにより増収となり、仕入販売の売上高は前事業年度に比べ7千6百万円増加(前期比0.3%増)しました。
 この結果全体としては、前事業年度に比べ4億1千1百万円(前期比1.1%増)の増収となる372億1千万円となりました。
② 販売費及び一般管理費の分析
     新規商権の獲得、新製品の開発などの販売活動に伴う販売費の増加を、組織及び業務構造の簡素化による人件費の減少及び業務効率化等による更なるコスト削減努力によりカバーした結果、全体としては、前事業年度とほぼ同水準の31億2百万円となりました。
③ 営業外損益の分析
     当事業年度は、円安により為替差益の計上がなくなりましたが、受取配当金の増加及び受入手数料の計上により、営業外収益は前事業年度に比べ1千5百万円増加(前期比29.4%増)の6千7百万円となりました。また、円安の影響で為替差損を計上したこと及び借入金の期中残高の増加に伴い支払利息が増加したことにより、営業外費用は前事業年度に比べ3千3百万円増加(前期比41.7%増)の1億1千4百万円となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の事業は、製造販売と仕入販売に大別され、これらの事業環境は近年の更なる競争激化により一層厳しさを増しております。
 製造販売については、自動車・電子部品業界等当社の製品が流通・加工・消費される業界全体の動向、特に当社の販売先の属する市場の動向及び販売先のその市場における位置づけが当社の販売数量及び販売価格に影響を与える可能性があります。
 また、高機能樹脂製品を中心に海外等の低廉な労働力を背景にした廉価品の台頭による販売価格の下落、原油価格の上昇等に起因する原材料価格の上昇による製造コストの増加により、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
 仕入販売については、製紙業界やIT関連業界等当社の仕入商品が流通・加工・消費される業界全体の動向に加えて、当社の仕入先の生産供給体制と販売先の需要のバランスが販売数量及び価格に影響を与える可能性があります。
 また、競合他社による廉価販売や新商品の投入により、既存の商流・商権が変化すること等により、当社の販売数量の減少及び販売価格の下落を引き起こす可能性があります。
(4)戦略的現状と見通し
当社としては、これらの状況を踏まえて将来的に成長が期待できる分野に重点的に経営資源を集中させ、「スピードある変化への対応」によりビジネス領域の拡大及び強化に努めてまいります。
 具体的には、製造販売については好調な電子部品業界や自動車部品業界等へのコーティング製品及び高機能樹脂製品の新規開発品の市場投入による販売拡大に注力し、仕入販売については既存商品の販売拡大及び新規商権の獲得に注力してまいります。
 また当社の子会社を基点として、中国を含むアジア地域に対して製造販売及び仕入販売を推進してまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当事業年度の現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度に比べ22億3千4百万円増加し、45億5千5百万円となりました。これは、長期借入金の返済等により財務活動によるキャッシュ・フローが5億5千1百万円の資金減少となりましたが、税引前当期純利益が14億7千3百万円となり、減価償却費を6億2千7百万円計上したことにより営業活動によるキャッシュ・フローが15億9千6百万円の資金増加となったことに加え、関係会社株式の売却及び投資有価証券の償還により投資活動によるキャッシュ・フローが11億8千9百万円の資金増加となったためであります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、最新の経営環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案すべく尽力していますが、今後も経営環境はさらに厳しさを増し、急激に変化していくものと予想されます。
当社としては、今後もこの現状を正確かつ的確に把握して、適時に対応していく方針であります。




出典: ソマール株式会社、2008-03-31 期 有価証券報告書