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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な世界経済と円安基調を背景に輸出を主体に自動車などの輸送機械や電子部品が好調に推移し、企業収益は改善され、設備投資も堅調に推移しました。雇用も拡大しつつあり、人手不足が懸念されるようになり、所得についても若干ながら改善傾向がみられるようになりました。他方、原油高や円安の影響で輸入も増加いたしました。下半期に入り米国経済が減速気味になったことにより、製造業の景況感はやや悪化したものの、全般的に安定成長軌道を持続いたしております。
 このような環境のもと当社グループは、産業構造や市場動向の変化に対応する為、人員増強による国内外での営業力強化はもとより、エンジニアリングカンパニーとして開発力・品質管理力の更なる拡充を図り、中国上海における冷間鍛造部品工場の本格稼働や、東欧地域における合弁事業の開始等の事業基盤の拡充を進める一方、経営効率向上のため、拠点の統廃合(及び組織の改編)を進めるなどの体制整備を行い、自動車関連分野、情報通信分野、住宅・建材・住設分野他への積極的な増拡販活動に取組んでまいりました。また、8月には創立60周年を機に事業実態をより明確に表し、更なる新規事業領域での拡大、真のグローバル企業への成長実現を目指し、企業価値の向上を図ることを目的として、社名変更を実施いたしました。
 この結果、当期の連結売上高は94,143百万円と前期比8,559百万円(10.0%)の増収となりました。また経常利益は4,614百万円と前期比1,319百万円(40.1%)の増益、当期純利益も2,567百万円と前期比837百万円(48.4%)の増益となりました。

 

1) 事業の種類別セグメントの業績を示すと次のとおりであります。

 

①鋲螺事業

鋲螺事業は、電機・電子向け及び輸送機関連を中心に国内を始め米国、中国等で需要が増加し、売上高は19,874百万円と前期比2,870百万円(16.9%)の増収となりました。営業利益は1,335百万円と前連結会計年度に比べ466百万円(53.6%)の増加となりました。

②加工品事業

加工品事業は、国内で携帯電話を中心とする電機・電子向け、自動車関連部品など輸送機向けが大幅に増収となり、一般機械向けも堅調に推移し、海外においても中国での需要が引き続き伸長したことにより、住宅・建材関連の減少はありましたが、売上高は51,078百万円と前期比5,568百万円(12.2%)の増収となりました。営業利益も2,293百万円と前連結会計年度に比べ745百万円(48.1%)の増加となりました。

③金属・電材・化成品事業

金属・電材・化成品事業は、建材向け及び電機・電子向けの伸長はありましたが、輸送機関連で金属素材、ゴム製品等の売上が減少したため、売上高は17,576百万円と前期比450百万円(2.5%)の減収となりました。営業利益は、売上原価率の改善と販管費の減少に伴い546百万円と前連結会計年度に比べ81百万円(17.4%)の増加となりました。

④その他の事業

その他の事業は、国内で産業用機器向けが堅調に推移したことに加え、自動車関連及び電機・電子関連の堅調による金型及び試作・開発関係の需要が増加したことから、売上高は5,614百万円と前期比571百万円(11.3%)の増収となりました。営業利益も217百万円と前連結会計年度に比べ16百万円(8.0%)の増加となりました。

 

2) 所在地別セグメントの業績を示すと次のとおりであります。

 

①日本

当社は、情報通信を中心に電機・電子向けの鋲螺及び加工品が二桁の増収となったほか、輸送機向けの加工品も大幅増収となったことにより、売上高は76,304百万円と前連結会計年度にに比べ5,563百万円(7.9%)の増収となりました。また、営業利益も2,992百万円と前連結会計年度に比べ633百万円(26.8%)の増加となりました。

②その他の地域

米国では、情報通信向けの一部に需要減少はありましたが、薄型テレビ等の家電関連の需要が堅調であったことにより、増収となりました。東アジアでは、一部、情報通信機器関連等で伸び悩みはありましたが、エアコン等の家電関連部品を中心に上海および香港等で増収となりました。東南アジアでは、シンガポールおよびマレーシアにおいて国外への生産シフトが進んだことにより減収となりましたが、タイで電機・電子向け、輸送機向けを中心に需要増となったことにより増収となりました。その結果、売上高は17,839百万円と前連結会計年度に比べ2,995百万円(20.2%)の増収、また、営業利益も1,461百万円と前連結会計年度に比べ717百万円(96.5%)の増加となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、当連結会計年度末には2,093百万円と前連結会計年度末に比べ420百万円(25.2%)の増加となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、1,263百万円(前連結会計年度は1,392百万円の収入)となりました。これは主に、国内で電子・電機向けと輸送機向けで大幅に増収となったことにより、売上債権が大幅に増加したこと、及び、たな卸資産の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、819百万円(前連結会計年度は690百万円の収入)となりました。これは主に、ソフトウェア等の無形固定資産の増加によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、111百万円(前連結会計年度は1,607百万円の支出)となりました。これは主に、運転資金としての短期借入金の増加によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメント
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
金額(百万円)
前年同期比(%)
鋲螺事業
15,136
15.9
加工品事業
42,522
11.4
金属・電材・化成品事業
15,227
△2.7
その他の事業
5,045
12.3
合計
77,933
9.2

(注) 1 金額は、実際仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

得意先への販売が短納期であること及び受注に基づく在庫の積み増しがないこと等により記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメント
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
金額(百万円)
前年同期比(%)
鋲螺事業
19,874
16.9
加工品事業
51,078
12.2
金属・電材・化成品事業
17,576
△2.5
その他の事業
5,614
11.3
合計
94,143
10.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

今後の経済の見通しは、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の増加や、企業の設備投資の増加基調での推移等、内需が景気の下支え役になれば、景気は持続力を保つと考えられます。米国景気の先行き不透明感や円高への基調変化など一部には懸念材料も残りますが、景気のけん引役が「輸出型」から「内需型」に円滑にシフトすれば、安定成長軌道を持続できるものと期待されます。
 このような状況のもと、当社グループは、引き続き国内外拠点の統廃合や整備拡充による営業・物流・品質保証体制の強化と人員増強、10月稼働を目指して構築を進めている新しい情報システム導入による更なる生産性の向上、国内外製造関係会社との連携によるエンジニアリング機能の充実、日本、アジア、北米、欧州におけるグローバルネットワークの一層の活用やe-ビジネスの拡充等、グループ一体となり機動的な増拡販活動を継続し、引き続きお得意様のニーズにお応えし、新商品・新技術・新ビジネスの開拓・開発に注力してまいります。
 当社グループは、地球環境保全と事業活動における環境負荷の低減へ向け継続した取り組みを行っており、既に数年前に国内全部署で「ISO14001」の認証を取得し、海外全拠点でも認証取得の活動を継続しております。また、品質保証体制強化の一環として、2007年3月までに「ISO9001」の認証を国内全営業拠点と関連部署で取得し、海外全拠点においても認証取得を目指した活動を継続しております。昨年スタートした品質・信頼性向上全社運動も継続して推進し、安心感・信頼感をお届けする企業として、エコロジー(環境)・リサイクル・安全をキーワードに社会の持続可能な発展に貢献していく所存でございます。
 当社グループは、事業精神「RAPPORT:心と心の絆」を基本に、開発提案型営業を積極的に展開し、得意先様と仕入先様との間でより良きインテグレーターとなることを目指して活動しております。また、深い専門知識と能力とを持ってお客様に安心感と満足感を提供するエンジニアリングカンパニーとして、21世紀ビジョン「強い会社になろう」を合言葉に更なる経営効率化を進め、業績向上に努める所存でございます。
 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済情勢・需要動向に係るリスク

当社グループは、電機・電子関連、自動車関連、住宅・建材関連などの各分野にわたって事業を行っており、また地域的には日本の他、北米、東南アジア、中国、欧州で事業を展開しております。このため、各市場分野や各地域における需要変動、各国の政治経済情勢、法律・規制の変更などが当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 為替変動のリスク

当社グループの海外関係会社は14社となっており、連結売上高に占める海外売上高比率は当連結会計年度において19.2%であり、今後も海外における事業のウェイトは高くなると予想されます。このことから、連結財務諸表作成時における米国ドル、香港ドル、人民元等の主要通貨の為替レートの変動がグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、短期的な為替変動に対しては為替予約取引などによるリスク軽減を図っておりますが、海外取引が増加傾向にあることなど、為替変動が当社グループの業績及び財政状態に及ぼす影響が拡大する可能性があります。

 

(3) 与信リスク

当社グループの与信管理は販売顧客の業容・財政状態に応じて与信枠の設定を行うとともに、一定期間ごとに継続して信用状態の把握を行い、不良債権の発生を防止しております。当社グループの製品の得意先は業界大手・中堅及びその関連企業が中心でありますが、近年、得意先の納入業者への直接販売となるケースも増加しており、貸倒引当金の積み増し設定を要する可能性があります。

 

(4) 原材料等の市況価格上昇のリスク

原材料価格の高騰などにより当社グループの仕入調達価格が上昇する場合があります。その際に価格上昇分を販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 製品の品質に係るリスク

当社グループでは、製品及び取扱い商品の品質確保に万全の対策を講じておりますが、製品の欠陥やクレームの発生を皆無にすることは困難であります。当社グループでは今後とも製品及び取扱い商品の品質確保・品質保証体制の整備拡充に注力してまいりますが、重大な欠陥やクレームの発生が当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 災害等のリスク

当社グループは、日本・北米・アジアを中心に世界各地で事業を展開しており、これら地域における大規模な自然災害、疾病、紛争、テロやストライキ等の社会的混乱の発生が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 連単倍率及び為替レートの影響

損益の円換算レートが米ドルにおいて4円77銭円安となったことを始めとして各国通貨で円安となりましたが、売上高では海外を中心にアメリカ、タイ、中国特に香港、上海で増収となったため、連単倍率は1.17と前連結会計年度に比べ0.02の増加となり、経常利益も1.42と前連結会計年度に比べ0.14の増加となりました。
 また、海外売上高は、アメリカで売上高が前連結会計年度に比べ1,177百万円(17.3%)の増加となり、また中国においても前連結会計年度に比べ1,584百万円(35.1%)の増加となったこと等により、売上高に占める割合は19.2%と前連結会計年度に比べ1.5%高くなっております。

 

(2)損益

①親会社

売上高は、金属素材・電材品分野での特殊鋼や電線の需要減による減収はありましたが、加工品事業において自動車関連を中心とした輸送機向け及び携帯電話関連など情報通信向けの需要が増加し、鋲螺事業もエアコンやデジタル家電向けの需要増から二桁の伸びとなり、全体では8.1%の増収となりました。
 販売費及び一般管理費では、人員増に伴う給与諸手当及び平成18年8月に実施した社名変更に関わる費用などにより増加しております。
 営業外損益は、為替差益の発生はありましたが、固定資産売却損の発生などから前年度比悪化いたしました。
 当事業年度においては、減損会計適用に伴う売却予定資産の減損損失を計上しております。

 

②子会社

国内子会社では、トーブツテクノ(株)では化成品加工の需要増などから前連結会計年度に比べて3.1%の増収となりましたが、トーブツ興産(株)では、建材関連のセット加工などが減少し前連結会計年度に比べて14.7%の減収となりました。
  海外子会社においては、北米地区ではT・A・アメリカが、家電向け部品の減少はあったものの、自動車関連部品の増加により現地通貨ベースでは前連結会計年度に比べ12.7%の増収となりました。東南アジア地区ではテクノアソシエ・シンガポールでAV関連を中心に中国等への生産シフトが進み、現地通貨ベースで前連結会計年度に比べ15.0%の減収となりました。一方、テクノアソシエ・タイでは家電、自動車関連の販売増から現地通貨ベースで前連結会計年度に比べ39.9%の増収となりました。中華圏においては、中国経済が堅調を維持する中、テクノアソシエ・エンジニアリングが自動車用品の組立などが堅調に推移し現地通貨ベースで前連結会計年度に比べ15.6%の増収となりました。また、テクノアソシエ・ホンコン、テクノアソシエ・シャンハイにおいてもIT関連、エアコン関連向け部品の販売が伸張し、それぞれ現地通貨ベースで前連結会計年度に比べ9.3%、57.1%の増収となりました。

 

(3)財政状態

資産総額は4,304百万円(9.5%)増加いたしました。その主な要因は、コンピュータシステム関連について無形固定資産が増加したものの、減損損失の計上による有形固定資産の減少があったため、固定資産が17百万円減少しましたが、一方で売上高の増加に伴う売上債権の増加や物流の増加によるたな卸資産の増加等により、流動資産が4,321百万円増加したことにあります。
 負債総額は1,832百万円(11.3%)増加いたしました。その主な要因は取引高の増加に伴う仕入債務の増加や未払法人税の増加によるものであります。

 





出典: 株式会社テクノアソシエ、2007-03-31 期 有価証券報告書