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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

 (1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境は堅調に推移しましたが、上期は円高により企業収益が圧迫されました。下期以降は新興国の成長鈍化はあるものの、米国は好調を維持し、英国のEU離脱で心配された欧州経済への大きな影響もなく、円安に転じて輸出が好調に推移し、企業収益が改善し景気は緩やかに回復いたしました。

 このような環境のもと当社グループは、顧客密着を重視した営業力強化を目的として事業本部制から営業本部制へ組織改編し、将来の柱として期待する技術の開発と全社の品質管理を強化する目的で、開発推進部隊の新設および品質・環境管理部門を再編して業務運営体制を一新し、さらに営業拠点を新設して、営業・物流体制の強化と注力市場分野・主要顧客に対する深耕等、グローカル(グローバル&ローカル)に事業を推進し、積極的な増拡販活動に取り組んでまいりました。

しかしながら、上期の為替環境による収益圧迫と太陽光発電の需要減退が続いたことなどにより、当連結会計年度の売上高は74,371百万円と前期比4,744百万円の減収となりました。一方、営業利益は3,171百万円と、営業資産の評価損失の計上を行った前期に比べ1,132百万円の増益、経常利益は3,466百万円と前期比1,180百万円の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は2,385百万円と前期比919百万円の増益となりました。

 

  セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、地域に密着した営業活動を強化する為、各セグメントに属していた事業の一部を「その他の地域営業等」に移管し、報告セグメントの区分方法を変更しております。

これに伴い、以下に記載のセグメント業績の前期比は、変更後のセグメント区分で組み替えた前期実績を基に算出しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

 

  ①情報通信関連事業

 情報通信関連事業では、デジカメ、車載・監視カメラなどの分野に参入し、販売拡大を積極的に進めたものの、東アジアにおいてスマートフォン関連部品の販売が減少したことにより、全体として売上高は6,772百万円と前期比541百万円(7.4%)の減収となりました。営業利益は高利益部品の比率が上昇したことに加え、前連結会計年度において営業資産の評価損失の計上を行ったこと等から、270百万円と前期比1,389百万円(前期は1,119百万円の営業損失)の増益となりました。

 

  ②自動車関連事業

 自動車関連事業では、北米および東アジアの連結子会社において現地通貨ベースでは増収となったものの、為替の影響があったこと等により、全体として売上高は25,323百万円と前期比649百万円(2.5%)の減収となりました。営業利益は拡販案件の寄与、経費削減効果で2,116百万円と前期比128百万円(6.4%)の増益となりました。

 

  ③電機・電子関連事業

 電機・電子関連事業では、日本において車載電池関連の新規立上げ等により販売が増加し、東南アジアにおいては空調機器関連部品の売上が好調を持続したものの、東アジアにおいてノートパソコンの価格競争激化の影響および為替の影響もあったこと等により、全体として売上高は16,689百万円と前期比313百万円(1.8%)の減収となりました。営業利益は619百万円と前期比16百万円(2.5%)の減益となりました。

 

  ④住建・住設関連事業

 住建・住設関連事業では、北米および日本において太陽光関連部品の販売が減少し、かつ住宅着工件数は回復傾向にあったものの、戸建て向け関連の需要が伸びず、全体として売上高は10,359百万円と前期比2,506百万円(19.5%)の減収となりました。営業損失は127百万円(前期は2百万円の営業損失)となりました。

 

  ⑤産業機器関連事業

 産業機器関連事業では、既存得意先の建設機械用部品や、医療機器関連装置の需要が減少し、全体として売上高は5,822百万円と前期比321百万円(5.2%)の減収となりました。営業損失は6百万円(前期は104百万円の営業利益)となりました。

 

  ⑥その他の地域営業等

 その他の地域営業等では、一部得意先の販売不振による自動車関連部品の生産減および在庫調整、設備機器関連等の販売に期ずれが生じたこと等により、全体として売上高は9,404百万円と前期比411百万円(4.2%)の減収となりました。営業利益は経費削減効果で306百万円と前期比49百万円(19.1%)の増益となりました。

 

 (2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して2,065百万円増加し当連結会計年度末には15,319百万円となりました。

 

   (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、3,944百万円(前連結会計年度は4,757百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等877百万円の支払(前連結会計年度は755百万円の支払)があったものの、税金等調整前当期純利益3,566百万円の計上(前連結会計年度は2,285百万円の利益)、仕入債務1,054百万円の増加(前連結会計年度は1,224百万円の減少)があったことによるものであります。

 

   (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、41百万円(前連結会計年度は780百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の預け入れによる支出が440百万円(前連結会計年度は391百万円の支出)、定期預金の払戻しによる収入が375百万円(前連結会計年度は37百万円の収入)あったことによるものであります。

 

   (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、1,716百万円(前連結会計年度は1,071百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,700百万円(前連結会計年度は−百万円の支出)、配当金の支払454百万円(前連結会計年度は385百万円の支払)があったことによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1)仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

  至 平成29年3月31日)

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

情報通信関連事業

5,368

92.0

自動車関連事業

19,378

98.8

電機・電子関連事業

12,946

99.0

住建・住設関連事業

7,886

75.9

産業機器関連事業

4,651

95.0

その他の地域営業等

7,085

95.3

合計

57,316

93.6

 

(注)1.金額は、実際仕入価格によっております。

   2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

   3.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2)受注実績

 得意先への販売が短納期であること及び受注に基づく在庫の積み増しがないこと等により記載を省略しております。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

  至 平成29年3月31日)

販売高(百万円)

前年同期比(%)

情報通信関連事業

6,772

92.6

自動車関連事業

25,323

97.5

電機・電子関連事業

16,689

98.2

住建・住設関連事業

10,359

80.5

産業機器関連事業

5,822

94.8

その他の地域営業等

9,404

95.8

合計

74,371

94.0

 

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

   2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「お客様第一」を基本とし、これまで培ったノウハウや知識、多様な仕入先の商品力・技術力、更にはエンジニアリング・カンパニーとしての「もの作り」における知見を背景に、ユーザーの求める高付加価値の製品・技術を提供するとともに、社会の持続可能な発展に貢献することを企業の使命としております。また、企業の社会的責任を自覚し、高い企業倫理を堅持する中で、環境と安全に配慮し、ユーザー、仕入先、従業員を含めたステークホルダーの満足度向上に努め、株主価値の拡大を図ることを経営の基本方針としております。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、2015年に2020年度を目標年度とした中長期経営ビジョン「Vision2020」を策定し公表しております。2020年度の到達水準として、連結売上高1,300億円、営業利益70億円を目標に掲げ、既存事業領域の拡大と新規事業の創出、高付加価値化に取り組みます。これらを達成しROE8%を確保するとともに、株主還元を向上させる事業運営を進めてまいります。

 

(3)中長期的な成長基本戦略

 当社グループは、自動車関連・エレクトロニクス関連・住宅・産業インフラ・エネルギー関連の主要市場分野に対して、永年の事業を通じて培った知見と、エンジニアリング・カンパニーとしてのナレッジを活かし、鋲螺・金属加工品・化成品をはじめ、ガラス・液晶・デバイス等の部品・部材を中核製品として、開発提案型の営業を強化しQ、C、D各面での高い付加価値とサービス(Value)をグローカル(グローバル&ローカル)に提供し、お客様に『選ばれる企業』として事業の拡大を図ります。また、内外の需要動向を見極め、グローバルな成長を加速し、事業機会と市場領域の拡大のためのアライアンスや提携・協業についても積極的な検討を進めてまいります。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

 今後の見通しにつきましては、国内は賃金の伸びは鈍化すると見られますが、雇用・所得環境の改善、消費の回復は続き、海外では米国経済などを中心に堅調に推移し、円安・ドル高により輸出は好調を維持し景気は底堅く推移すると思われます。しかしながら、北朝鮮やシリア情勢など地政学リスクや、各国の自国第一主義の台頭による経済への悪影響も想定され景気の先行きは予断を許しません。

 このような状況のもと当社グループは、売上の拡大、収益力の強化、業務運営品質の改善・現場力向上を重点課題とし、仕入先様、国内・海外関係会社20社との連携により、国内外の注力市場分野・主要顧客への深耕と新規顧客の開拓に努めてまいります。2020年度を到達目標とした中長期経営ビジョン「Vision2020」の達成に向け、創立以来の主力製品である鋲螺類の営業力を強化し、先を見て開発を企画し、グループの開発力、提案力により幅広い市場分野、成長期待分野に対し、積極的な増拡販活動を展開してまいります。国内では拠点の最適配置によって営業・物流体制の強化・効率化を図り、グループを挙げて物流コストの低減や経費の節減など総原価低減を進めるとともに、海外においては、ベトナムの現地法人設立やメキシコへの製造進出等、グローカル(グローバル&ローカル)に事業を推進してまいります。拡大する海外拠点のマネジメント力を強化するため、グローバル人材を育成するための教育・研修等も拡充してまいります。また、コンプライアンスを遵守し、BCPを基本においたリスク対策、内部統制システムの充実に取り組み、安全・環境・品質の継続強化等、ガバナンス体制の強化に努めてまいります。さらに、事業活動における電力使用量の低減、社有車の低燃費化と効率運用、LED照明の導入、廃棄物の再資源化、エコ製品の品揃え充実など環境保全活動に引き続き取り組み、社会の持続可能な発展に貢献していく所存でございます。

 当社グループは、経営理念と事業精神「心と心の絆」を基本に、ステークホルダーの皆さまとの絆を重視し、開発提案型営業を積極的に展開し、お客様と仕入先様との間でより良きインテグレーターとなることを目指して活動しております。引き続き、深い専門知識と能力とを持ってお客様に安心と満足を提供すると同時に、事業の拡大と更なる経営効率化を進め、業績向上に努める所存でございます。

 

4 【事業等のリスク】

 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済情勢・需要動向に係るリスク

 当社グループは、情報通信関連、自動車関連、電機・電子関連、住建・住設関連、産業機器関連、及びその他の地域営業等の各分野にわたって事業を行っており、また地域的には日本の他、北米、東南アジア、中国、欧州で事業を展開しております。このため、各市場分野や各地域における需要変動、各国の政治経済情勢、法律・規制の変更などが当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)為替レートの変動によるリスク

    当社グループは、在外連結子会社及び在外持分法適用会社(合計15社)の個別財務諸表を現地通貨ベースで作成しており、連結財務諸表の作成時に円換算しております。従って、現地通貨ベースでの業績に大きな変動がない場合でも、円換算時の米国ドル、香港ドル、人民元等の為替レートの変動が業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、連結売上高に占める海外売上高比率は当連結会計年度において37.8%であり、今後も海外における事業のウェイトは高くなると予想されることから、為替変動によるリスクは、高まる傾向にあります。

    短期的な為替変動の影響に対しては、為替予約取引等の手段によりリスク軽減を図っておりますが、中長期にわたる大幅な為替変動は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)与信リスク

    当社グループは、販売顧客の業容・財政状態に応じて与信枠の設定を行うとともに、一定期間ごとに継続して信用状態を把握し、与信管理を行う事で、不良債権発生の未然防止に努めております。

    しかしながら、販売顧客の急激な業績悪化等により、債権が回収不能となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)原材料等の市場価格上昇のリスク

    原材料価格の高騰などにより当社グループの仕入調達価格が上昇する場合があります。その際に価格上昇分を販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)製品の品質に係るリスク

    当社グループでは、品質・環境管理部において、購入先の品質監査や品質改善活動および購入製品の試験、測定による品質確認などを通じ、製品及び取扱商品の品質確保に万全の対策を講じておりますが、製品の欠陥やクレームの発生を皆無にすることは困難であります。

    今後とも製品の品質に係るリスクについては、できる限り低減するべく努めてまいりますが、重大な欠陥やクレームが発生した場合は、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)災害等のリスク

    当社グループは、日本・北米・アジアを中心に世界各地で事業を展開しており、これら地域における大規模な自然災害、疫病、紛争、テロやストライキ等の社会的混乱の発生が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表及び財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」に記載のとおりであります。

 

(3)当連結会計年度の財政状態の分析

 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,504百万円増の47,391百万円、固定資産は、前連結会計年度末に比べて410百万円減の12,823百万円となりました。その結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,094百万円増の60,214百万円となりました。

 また負債合計は、前連結会計年度末に比べて169百万円増の16,227百万円となり、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,924百万円増の43,987百万円となりました。

 流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金が2,134百万円増加したことによるもの、固定資産の減少の主な要因は、減価償却費の計上等により有形固定資産が599百万円減少したことによるものであります。

 負債の増加の主な要因は、繰延税金負債の増加等により固定負債が124百万円増加したことによるもの、純資産の増加の主な要因は、利益剰余金が1,930百万円増加したことによるものであります。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。





出典: 株式会社テクノアソシエ、2017-03-31 期 有価証券報告書