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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当連結会計年度における我が国経済は、米国のサブプライムローン問題に端を発した世界的な金融危機が実体経済にも影響を及ぼし、雇用情勢の悪化へと発展したことから、消費者の節約志向は益々高まりました。
 このような状況下、当社グループでは、変化対応型リスクマネジメント経営を主体に、外部環境の変化への柔軟な対応と経営資源の有効活用による収益構造の改善を図り、より強固な経営体質づくりに重点を置き、取り組んでまいりました。
 売上高におきましては、プライベートブランド(PB)ビジネスモデルが35,726百万円(前年同期比105.6%)、ギフト(NB加工)ビジネスモデルが18,611百万円(前年同期比112.3%)と引き続き堅調に推移しましたが、消費者の買い控え傾向の影響を大きく受けたインポートブランド関連商品の販売が伸び悩んだことで、有名ブランド(FB)ビジネスモデルが22,946百万円(前年同期比79.8%)となり、当社グループ全体では80,898百万円(前年同期比97.3%)となりました。
 利益面では、利益率の高いプライベートブランド(PB)ビジネスモデルとギフト(NB加工)ビジネスモデルの売上伸長による利益額の増加と、有名ブランド(FB)ビジネスモデルにおきましても円高ユーロ安を背景とした仕入価格の見直しに取り組んだことで利益率の改善に繋がりました。
 その結果、当連結会計年度の業績は、売上高80,898百万円(前年同期比97.3%)、売上総利益19,649百万円(前年同期比102.7%)、営業利益5,014百万円(前年同期比97.5%)、経常利益5,131百万円(前年同期比99.0%)、当期純利益2,558百万円(前年同期比89.8%)となりました。
 また、為替と株価の急激な変動等に伴い、デリバティブ解約損、投資有価証券評価損、関係会社株式評価損を特別損失として計上しております。
<ビジネスモデル群別売上高>
ビジネスモデル群別
売上高(百万円)
前年同期比(%)
構成比(%)
有名ブランド(FB)ビジネスモデル
22,946
79.8
28.4
プライベートブランド(PB)ビジネスモデル
35,726
105.6
44.1
ギフト(NB加工)ビジネスモデル
18,611
112.3
23.0
その他
3,613
90.3
4.5
合計
80,898
97.3
100.0
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
 「有名ブランド(FB)ビジネスモデル」におきましては、消費者の買い控え傾向の影響を大きく受け、時計やバッグ、アクセサリーなどのインポートブランドの中でも特に高額商品の販売が苦戦しました。
 お得意先である小売店の店頭での販売を促進させるため、低価格帯のカジュアルブランド商品や自社オリジナル開発商品の導入強化を図りましたが、市場全体の落ち込みを補うまでには至りませんでした。しかし、円高ユーロ安を背景とした仕入価格の見直しや利益率の高い自社開発商品の販売拡大により、全体の利益率が大きく改善しました。
 「プライベートブランド(PB)ビジネスモデル」におきましては、カジュアルスポーツウェアやケイパブランドのシューズを中心としたアパレル関連、地デジ対応テレビが中心のA&V関連、加湿器や調理家電などデザインと機能性を重視したデザイン家電関連、新型音声ガイド付き地球儀等々、商品開発体制の強化を背景とした新商品の充実と、雑貨専門店や通販関連等の販路拡大により、全般的に販売が堅調に推移しました。
 「ギフト(NB加工)ビジネスモデル」におきましては、ギフト関連では低価格帯商品の充実によりお中元やお歳暮ギフトで大幅伸長を続ける一方、それ以外の時期においても当社が得意とする半額ギフトが今の消費者の節約志向に合致して需要を取り込み、通年ギフト事業として好調に推移しております。食品・酒関連では、輸入ワイン企画やバレンタインチョコレート企画、有名人や有名店とのタイアップ商品の販売が好調に推移しました。
(2)キャッシュ・フロー
 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は12,360百万円となり、前連結会計年度末より1,484百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果増加した資金は2,551百万円(前年同期比556百万円増)となりました。
 これは主に、税金等調整前当期純利益4,623百万円、売上債権の減少額147百万円による増加及びたな卸資産の増加額417百万円、仕入債務の減少額171百万円、法人税等の支払額2,294百万円による減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果減少した資金は183百万円(前年同期比1,684百万円増)となりました。
 これは主に、有形固定資産の売却による収入20百万円、貸付金の回収による収入137百万円及び投資有価証券の取得による支出11百万円、貸付による支出69百万円、有形固定資産の取得による支出176百万円、関係会社株式の取得による支出60百万円による減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果減少した資金は916百万円(前年同期比2,059百万円増)となりました。
 これは主に、自己株式の取得による支出2百万円、長期借入金の返済による支出13百万円、配当金の支払額825百万円及び社債償還による支出62百万円による減少によるものであります。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
 該当事項はありません。
(2)受注状況
 該当事項はありません。
(3)販売実績
 当連結会計年度の販売実績をビジネスモデル群別に示すと、次のとおりであります。
ビジネスモデル群別
当連結会計年度
(自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日)
前年同期比(%)
有名ブランド(FB)ビジネスモデル(千円)
22,946,863
79.8
プライベートブランド(PB)ビジネスモデル(千円)
35,726,690
105.6
ギフト(NB加工)ビジネスモデル(千円)
18,611,977
112.3
その他(千円)
3,613,362
90.3
合計(千円)
80,898,892
97.3
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(4)仕入実績
 当連結会計年度の仕入実績をビジネスモデル群別に示すと、次のとおりであります。
ビジネスモデル群別
当連結会計年度
(自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日)
前年同期比(%)
有名ブランド(FB)ビジネスモデル(千円)
19,171,071
77.3
プライベートブランド(PB)ビジネスモデル(千円)
26,268,149
108.8
ギフト(NB加工)ビジネスモデル(千円)
14,921,341
112.8
その他(千円)
1,982,056
81.3
合計(千円)
62,342,618
96.5
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
 我が国の消費環境は、少子高齢化社会の到来や雇用情勢の悪化により、今後も厳しい状況が続くと認識しております。このような状況下、当社グループといたしましては、全従業員へ経営理念と哲学の浸透を一層深め、「今、できることは何でもやろう」というスローガンのもと、原点に立ち返り、以下の課題に取り組んでまいります。
「徹底した在庫削減によるキャッシュフローの向上」
 単品ごとの販売・仕入・在庫の流れを一元コントロールする単品管理システムの運用を強化し、「売りと仕入」をより細かく連動させた管理を徹底することで、「在庫20回転」を指標とした適切な在庫運用に取り組んでまいります。 
「収益性向上に向けた徹底した経費削減」
 「経営は入りと出のバランス」という認識のもと、収益に見合った経費運用を行うため、広告宣伝費や販促費、物流費、間接部門経費に至るまで、全社をあげて徹底した経費削減に取り組んでまいります。
「重点得意先への販売強化と新規開拓の強化」
 当連結会計年度より取り組みを開始した全事業部横断型の強化得意先プロジェクトの活動を更に推し進める一方、既存の得意先及び業態にとらわれず、事業部間の連携による新たな販路の開拓に取り組んでまいります。
平成22年3月期ドウシシャグループ経営方針
「今、できることは何でもやろう!」で、大転換期を乗り越えよう!
1.「売りと仕入、利益と経費バランス」を実現しよう!
2.東阪のテリトリー関係なく、新規開拓をしよう!
3.基本に返ろう!
  ①在庫問題解決
  ②商品開発・品質強化
4【事業等のリスク】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)の事業の状況、経理の状況等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとしては、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資者に対する情報開示の観点から開示しております。
 なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
 また、本項中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
1.経済及び業界の動向
当社グループの製品はさまざまな形態の小売業を通じて消費者の皆様へ販売しております。従いまして、国内景気動向や消費に直接影響を及ぼす天候不順等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、競合他社との競合はさらに激化すると予想されるため、今後の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
2.為替レートの変動
当社グループの事業は欧州、中国といった海外からの製品輸入を中心としており、為替の変動リスクを回避するために為替予約を行っております。また、商品コストについては為替の変動を商品原価に組み入れリスクを少なくしております。為替レートの急激な変動が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
3.価格競争
当社グループの取扱商品の各製品市場において、小売業間の競争、競合他社との価格競争等さまざまな状況が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。この状況を乗り切る為に、商品の調達コスト、生産コスト等の見直し、付加価値商品への転換、物流コストの見直し等は今後も適時行ってまいります。
4.カントリーリスク
当社グループの取扱商品で、特に「プライベートブランド(PB)ビジネスモデル」群の中の生活関連用品において、その製品の大半を中国にて生産しております。商品コストの問題も含めて中国沿岸地域から内陸部や他の諸国での生産拠点の検討も進めております。当社グループの製品流通に直接影響を及ぼす重大な事件等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
5.セキュリティ管理
当社グループの事業において業務の性格上、多数のお客様の情報を保有しております。当社グループでは、コーポレート・ガバナンスの一環として個人情報保護法の施行に対応すべく、各種規程の制定と技術的措置による情報漏洩を防ぐ施策と社内教育にも力を注いでおります。このような対策にもかかわらず、当社グループからの情報漏洩が万が一にも発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
 該当事項はありません。
6【研究開発活動】
 該当事項はありません。
7【財政状態及び経営成績の分析】
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。
1.財政状態の分析
(1)流動資産
当連結会計年度における流動資産の残高は、31,329百万円(前連結会計年度29,959百万円)となり、1,370百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金1,484百万円、商品及び製品531百万円並びにデリバティブ債権262百万円の増加、受取手形及び売掛金181百万円、繰延税金資産491百万円、短期貸付金110百万円及び前渡金159百万円の減少によるものであります。
(2)固定資産
当連結会計年度における固定資産の残高は、11,417百万円(前連結会計年度11,595百万円)となり、177百万円減少いたしました。これは主に、建物及び構築物103百万円の増加、投資有価証券57百万円の減少によるものであります。
(3)流動負債
当連結会計年度における流動負債の残高は、8,079百万円(前連結会計年度7,147百万円)となり、931百万円増加いたしました。これは主に、1年内償還予定の社債2,187百万円の増加及び未払法人税等384百万円、デリバティブ債務886百万円の減少によるものであります。
(4)固定負債
当連結会計年度における固定負債の残高は、346百万円(前連結会計年度2,547百万円)となり、2,200百万円減少いたしました。これは主に、リース債務76百万円の増加、社債2,250百万円の減少によるものであります。
(5)純資産
当連結会計年度における純資産の残高は、34,320百万円(前連結会計年度31,859百万円)となり、2,461百万円増加いたしました。これは主に、当期純利益の計上による2,558百万円及び繰延ヘッジ損益628百万円の増加、配当金の支払による816百万円及びその他有価証券評価差額金37百万円の減少によるものであります。
2.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、12,360百万円(前連結会計年度10,875百万円)となり、1,484百万円増加いたしました。これは、営業活動によるキャッシュ・フロー2,551百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フロー183百万円減少、財務活動によるキャッシュ・フロー916百万円減少によるものであり、各活動によるキャッシュ・フローの分析については、第2〔事業の状況〕1〔業績等の概要〕(2)キャッシュ・フロー項目に記載のとおりであります。
(当社グループのキャッシュ・フロー指標トレンド)
 
第29期
平成17年3月期
第30期
平成18年3月期
第31期
平成19年3月期
第32期
平成20月3月期
第33期
平成21月3月期
自己資本比率(%)
70.0
76.5
75.8
76.1
79.5
時価ベースの自己資本比率(%)
121.7
123.8
108.0
71.2
52.6
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)
125.2
106.3
63.8
116.7
92.1
インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)
71.1
123.3
184.8
60.7
71.2
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資本
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
5.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
6.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しております。
7.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
3.経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は80,898百万円(前年同期比2.7%減)、販売費及び一般管理費14,634百万円(前年同期比4.6%増)、経常利益5,131百万円(前年同期比1.0%減)、当期純利益2,558百万円(前年同期比10.2%減)となりました。売上高の分析及び商品群別売上高については、第2〔事業の状況〕1〔業績等の概要〕(1)業績項目に記載のとおりであります。
4.経営者の今後の方針について
当社グループは創業以来一貫して、「つぶれないロマンのある会社づくり」を経営理念として掲げ、変化対応型リスクマネジメント経営の実践に取り組んでおります。そのため、収益悪化の兆候がみられる事業は、問題を先送りせず、早期に組織体制も含めて事業の再構築に着手する一方、与信管理システムにより、貸倒れの影響を最小限に留める仕組みの運用も継続して行ってまいります。在庫問題につきましても、キャッシュフローの向上に向けて在庫の適正化に取り組んでまいります。
 また、スピードと柔軟性を維持しながらニッチ市場で競争優位な事業展開をするため、1つのビジネス単位を年商50億円とし、そこからシナジー効果が生み出せる事業を50個に拡大させる「50億50DIV構想」の実現に向け、M&Aも含めて事業の拡大に取り組んでまいります。




出典: 株式会社ドウシシャ、2009-03-31 期 有価証券報告書