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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当連結会計年度における経営環境は、国内では企業収益の増加に伴う活発な設備投資が行われ、また雇用状況も改善していることから景気全体は回復基調で推移いたしました。海外では新興国を中心とした経済成長によって企業の輸出が全般的に好調でありました。
 このような中、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)では環境に左右されにくい企業体質を構築するべく、市場ニーズの変化に迅速に対応し、高付加価値商品の提供に努めました。
当連結会計年度の業績は、売上高が396億97百万円(前年同期比26.0%増)、営業利益は8億20百万円(前年同期比35.9%減)、経常利益は8億39百万円(前年同期比36.6%減)、当期純利益は4億87百万円(前年同期比36.2%減)となりました。
当連結会計年度の売上高を商品部門別に見ますと、次のとおりであります。
〔不織布部門〕
 不織布部門の販売先のうち、エレクトロニクス分野におきましては、国内では液晶やPDP製品向けの需要が高く販売は順調に推移し、前期を上回る売上高となりましたが、海外への販売では他社競合品との競争が厳しく、当分野の売上高は前年同期比で微増にとどまりました。
 メディカル分野におきましては、主力の医療用不織布ガーゼは価格競争が続いておりますが、介護製品などの販売は順調であり、当分野全体の売上高は前年同期をわずかに上回りました。
 コンシューマー分野では、フェイスマスクなどのコスメティック向けやティーバッグなどの食品向けの販売、また産業用の各種テープの販売が好調であり、売上高は前年同期を上回りました。
 子会社の日本プラントシーダー㈱が販売する不織布製の播種(はしゅ)用シーダーテープは、高まる食の安全を背景に国内農業の効率化に貢献し、売上高は前年同期を上回りました。
 これらの結果、不織布部門全体の売上高は129億99百万円となり、前年同期比で3.5%の増加となりました。
〔家庭紙・日用雑貨部門〕
 家庭紙・日用雑貨部門では、平成18年9月に新規に連結子会社となりました㈱紙叶の6ヵ月分の実績が加算されております。従いまして、部門全体の売上高は250億57百万円となり前年同期比で45.4%の増加となりました。
 事業環境を見ますと、期中における家庭紙(ティシュペーパー、トイレットペーパー)の市場価格が期首予想を下回る状況が続いたこと、また一方で販売数量増加による運搬費の計上などにより減益となりました。
〔洋紙・紙製品部門〕
 洋紙・紙製品部門では、付加価値の高い紙の最終製品を供給する事業へと転換を図っております。包装紙やタックシールなどの製品販売に注力しておりますが、売上高は13億60百万円となり、前年同期比で4.0%の減少となりました。
〔和紙部門〕
 和紙部門は、文化教室やギャラリー、当社の歴史を展示した史料館を併設し、幅広い層のお客様に対して商品とサービスを提供しながら、和文化の継承という当社のメセナ(文化貢献)の役割を担っております。当期は、インターネット上の商品紹介や販売、また日本橋三越本店で行われた催事出展などを行った結果、売上高は1億79百万円となり、前年同期比で0.2%の増加となりました。
 
(2)キャッシュ・フロー
 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フロー増加額が1億99百万円(前年同期比8億13百万円減)、投資活動によるキャッシュ・フロー減少額が20百万円(前年同期比2億11百万円減)、財務活動によるキャッシュ・フロー減少額が1億97百万円(前年同期比12百万円増)となり、当連結会計年度末の残高は37億19百万円(前年同期比5百万円減)となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの増減の要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は1億99百万円(前年同期比8億13百万円減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が8億79百万円計上されたものの、法人税等の支払額が7億50百万円あったこと、および減価償却費が2億39百万円、貸倒引当金が2億20百万円増加したものの、役員退職慰労引当金が1億86百万円減少したことを反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は20百万円(前年同期比2億11百万円減)となりました。これは、主に有形固定資産取得による支出が51百万円あったことおよび新規連結子会社取得による支出が40百万円あったものの、保険金の受取額が82百万円あったことを反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1億97百万円(前年同期比12百万円増)となりました。これは主に配当金の支払額が1億89百万円あったこと、および長期借入金の返済による支出が4億26百万円あったものの、長期借入金の借入による収入が6億円あったこと、また、社債の償還による支出が3億20百万円あったものの、社債の発行による収入が1億98百万円あったことを反映したものであります。
2【生産、受注および販売の状況】
(1)生産の状況
 該当事項はありません。
(2)受注の状況
 該当事項はありません。
(3)販売の状況
 事業の種類別セグメント情報の記載をしておりませんので、事業部門別の販売実績を示すと次のとおりであります。
事業部門の名称
当連結会計年度
(自 平成18年6月1日
至 平成19年5月31日)
前年同期比(%)
不織布(千円)
12,999,586
3.5
家庭紙・日用雑貨(千円)
25,057,417
45.4
洋紙・紙製品(千円)
1,360,040
△4.0
和紙(千円)
179,782
0.2
その他(千円)
101,116
△19.7
計(千円)
39,697,942
26.0
 (注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
㈱セイジョー
3,466,965
11.0
3,876,441
9.8
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
当社グループは、理想として描く企業グループの姿に近づくために以下の課題に取り組んでまいります。
第一に、競合他社との競争が激化する中、差別化を進めて当社グループの優位性を明確にしてゆくために、次世代の核となる新しい商品の開発を目指してまいります。具体的には、当社グループの得意とする商品分野であるエレクトロニクス、メディカル、コンシューマーの市場を中心に必要な投資を行い、新規商品の開拓を進めてまいります。
第二に、家庭紙・日用雑貨事業の拡大を図るために平成18年9月に㈱紙叶を子会社化いたしましたが、さらに同社と当社の家庭紙・日用雑貨事業を平成19年12月をもって統合いたします。これによって関東圏における家庭紙の専門卸としての地位を確保し、また競争力を高めるために物流網の整理、管理業務の集約化等を実施して、一層のローコストオペレーションを実現いたします。
第三に統制に関しては、ステークホルダーの皆様からの信頼を高めるために、財務報告に係る内部統制の体制構築を積極的に推進すること、適時情報開示の姿勢を守ること、CSRを重視した行動をとることを心がけ、グループ全体の経営の健全性、安全性の向上に継続的に取り組んでまいる所存であります。
 
4【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成19年8月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。
 (1)不織布部門
①販売先が属する業界の需要動向、市況による影響
当社グループの不織布部門における主力製品は、エレクトロニクス、半導体業界および医療業界向けであり、同業界の需要動向、市況などは業績に大きな影響を与えます。
②製品品質
当社グループの不織布製品の多くは、素材を旭化成せんい㈱より仕入れ、当社グループの加工関係会社2社で製品化しております。
加工関係会社では十分な品質管理を行っておりますが、製品やサービスに関する不良欠陥が発生しないという保証はなく、大規模な製品クレームが発生した場合、製品回収や製造物責任賠償などに関する費用が発生し、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
③災害による影響
素材の主要仕入先である旭化成せんい㈱、または当社グループの加工関係会社2社が大規模な地震などの災害により損害を被った場合、操業中断によるメーカーからの素材供給量の低下、もしくは当社グループ内の製品加工子会社の生産能力が減退することにより、売上高、利益が減少いたします。
また、設備の修復のための費用の増加により、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④海外市場の動向
当社グループのエレクトロニクス用不織布ワイパーは、海外での販売の比重が年々増加しており、国内の加工関係会社2社以外にマレーシアの協力工場においても生産を行い、東南アジア、中国などを中心に販売を行っております。
従いまして、当社が販売を行っている各国において政治、経済、社会情勢の変化などの予期せぬ事象が発生し、販売活動に支障が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)家庭紙・日用雑貨部門
消費動向による影響
当部門は、ティシュペーパー、トイレットペーパー、ヘアーケア商品など一般消費者向けの商品を取り扱っております。従いまして、当部門の業績は消費動向や天候などの要因によって影響を受ける可能性があります。
(3)為替変動による影響について
 当社グループは、マーケットの拡大が期待されるアジア地区における生産供給体制の確立と強化を図っており、今後も海外取引の比重は高まる傾向にあります。
外貨建ての輸出または輸入取引に関連して、為替相場の大幅な変動による影響を受けた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
 当連結会計年度において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。
株式会社紙叶の全株式取得
 1.取得の目的
 株式会社紙叶を子会社とし、家庭紙事業の更なる事業基盤の拡大、収益力の向上を図るためであります。
 2.子会社の名称、住所、代表者の氏名、資本金及び事業の内容
 (1)名称 株式会社紙叶
 (2)住所 東京都小平市上水本町二丁目11番30号
 (3)代表者の氏名 山田 大介
 (4)資本金 30,000千円
 (5)事業の内容 紙類の製造、販売並びに輸出入
 3.異動年月日 平成18年9月15日 取締役会決議、株式譲渡契約締結日、株券引渡日
※  当社は、平成19年7月24日開催の当社取締役会において、分社型吸収分割の方法により、平成19年12月1日を効力発生日として、家庭紙・日用雑貨事業を分割し、当社の完全子会社である株式会社紙叶(平成19年12月1日をもって商号をアズフィット株式会社に変更予定)に承継(吸収分割)させることを決議いたしました。同日付において分割契約を締結し、平成19年8月29日に開催の定時株主総会において、本会社分割は、承認を受けております。
 詳細につきましては、第5 経理の状況の1.連結財務諸表等の(1)連結財務諸表の(重要な後発事象)、第5 経理の状況の2.財務諸表等の(1)財務諸表の(重要な後発事象)に記載しております。
6【研究開発活動】
 当社グループにおける連結子会社である日本プラントシーダー㈱では、食の安全に対する関心の高まりを背景に、国内農業の省力化と生産性向上という課題に取り組んでおります。シーダーテープを使用した農法の精度向上、関連する機械の技術開発を継続して市場の拡大を図っております。
 当連結会計年度の研究開発費の総額は、42,983千円であります。
7【財政状態及び経営成績の分析】
当連結会計年度における財政状態および経営成績の分析は、以下のとおりであります。なお、本項に記載の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成19年8月30日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の分析
①売上高
 当連結会計年度の売上高は、前年同期比26.0%増加の396億97百万円となりました
不織布部門の販売先のうち、エレクトロニクス分野におきましては、国内では液晶やPDP製品向けの需要が高く販売は順調に推移し、前年同期を上回る売上高となりましたが、海外への販売では他社競合品との競争が厳しく、当分野の売上高は前期比で微増にとどまりました。
 メディカル分野におきましては、主力の医療用不織布ガーゼは価格競争が続いておりますが、介護製品などの販売は順調であり、当分野全体の売上高は前年同期をわずかに上回りました。
 コンシューマー分野では、フェイスマスクなどのコスメティック向けやティーバッグなどの食品向けの販売、また産業用の各種テープの販売が好調であり、売上高は前年同期を上回りました。
 子会社の日本プラントシーダー㈱が販売する不織布製の播種(はしゅ)用シーダーテープは、高まる食の安全を背景に国内農業の効率化に貢献し、売上高は前年同期を上回りました。
 これらの結果、不織布部門全体の売上高は129億99百万円となり、前年同期比で3.5%の増加となりました。
 家庭紙・日用雑貨部門では、平成18年9月に新規に連結子会社となりました㈱紙叶の6ヵ月分の実績が加算されております。従いまして、部門全体の売上高は250億57百万円となり前年同期比で45.4%の増加となりました。
事業環境を見ますと、期中における家庭紙(ティシュペーパー、トイレットペーパー)の市場価格が期首予想を下回る状況が続いたこと、また一方で販売数量増加による運搬費の計上などにより減益となりました。
②営業利益
 当連結会計年度の営業利益は、前年同期比35.9%減少の8億20百万円となりました。
 売上総利益は、前連結会計年度より9億96百万円増加し、66億75百万円となりました。主な要因としては、当連結会計年度より㈱紙叶を連結の範囲に含めたことによるものであります。
 販売費及び一般管理費については、前年同期比14億55百万円増加の58億55百万円となりました。これは、連結子会社の増加による増加要因もありますが、当社の取引先の民事再生手続開始の申立に係る「貸倒引当金繰入額」が2億6百万円増加したことや家庭紙・日用雑貨部門の物流量増加に係る「荷造運搬費」が4億47百万円増加が主な増加要因となっております。
③経常利益
 当連結会計年度の経常利益は、前年同期比36.6%減少の8億39百万円となりました。
 営業外収益および費用では、収益においては「仕入割引」の減少があったものの、「受取利息」「受取配当金」の増加もあり、4百万円の増加が見られました。費用においては、「支払利息」の増加があり、30百万円増加がみられました。
④当期純利益
 当連結会計年度の当期純利益は、前年同期比36.2%減少の4億87百万円となりました。
 当連結会計年度においては、特別利益については団体養老保険の満期返戻金による「保険金収入」の減少が見られ53百万円となりました。特別損失については、「投資有価証券評価損」が発生したものの、前連結会計年度発生した「解約損害金」が無かったため、特別損失は37百万円改善されました。
(2)財政状態の分析
①資産
当連結会計年度末においては、新規に㈱紙叶を連結子会社にしたこと等により、総資産は前連結会計年度末に比べ32億67百万円増加の241億97百万円となりました。流動資産については、主に「受取手形及び売掛金」「たな卸資産」の増加により前連結会計年度末に比べ23億65百万円増加し、153億4百万円となりました。また、固定資産は主に連結子会社の増加により「のれん」が増加し9億1百万円増加の88億92百万円となりました。
②負債及び純資産
当連結会計年度末における負債は、新規に㈱紙叶を連結子会社にしたこと等により、前連結会計年度末に比べ31億72百万円増加の119億78百万円となりました。流動負債は、「未払法人税等」の減少はあるものの、「支払手形及び買掛金」「一年内返済予定長期借入金」の増加が見られ、前連結会計年度末に比べ22億10百万円増加の91億4百万円となりました。固定負債は、主に「長期借入金」の増加により9億62百万円増加し、28億74百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産の部は、「その他有価証券評価差額金」の減少はあるものの、「利益剰余金」の増加により前連結会計年度末に比べ94百万円増加し、122億18百万円となりました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ7.5ポイント下落の50.5%となり、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ11円38銭増加の1,448円91銭となりました。
③キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」は前連結会計年度末に比べ5百万円減少し、当連結会計年度末には37億19百万円となりました。
当連結会計年度末における営業活動によるキャッシュ・フローは、「売上債権の減少額」の増加によるキャッシュ増加要因があったものの、前連結会計年度末に比べ「税金等調整前当期純利益」の減少、「仕入債務の増加額」の増加、「法人税等の支払額」の増加などのキャッシュ減少要因がキャッシュ増加要因を上回り、前連結会計年度末より収入額が8億13百万円減少し、1億99百万円の収入となりました。
当連結会計年度末における投資活動によるキャッシュ・フローは、「連結の範囲の変更に伴う子会社株式取得による支出」があるものの、前連結会計年度末に比べ「有形固定資産の取得による支出」が少なかったことによるキャッシュ減少要因の減少により、前連結会計年度末より支出額が2億11百万円減少し、20百万円の支出となりました。
当連結会計年度末における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ「長期借入金の借入による収入」の増加のキャッシュ増加要因があったものの、「長期借入金の返済による支出」の増加、「社債の発行による収入」の減少、「配当金の支払額」の増加のキャッシュ減少要因があり、前連結会計年度末に比べ支出額が12百万円増加し、1億97百万円の支出となりました。




出典: 小津産業株式会社、2007-05-31 期 有価証券報告書