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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、米国サブプライムローン問題に端を発した世界的な景気後退の影響を受け、大変厳しい状況となりました。

当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)といたしましては、市場ニーズに迅速に対応した高付加価値商品の提供を推進する一方、連結子会社のアズフィット㈱におきましては、関東圏の物流網を活用した日用品の販売拡大に努めました。しかしながら、当連結会計年度の売上高は415億6百万円(前年同期比2.7%減)、経常損失は6億46百万円(前年同期は4億16百万円の経常利益)、当期純損失は7億39百万円(前年同期は2億51百万円の当期純利益)となりました。

 当連結会計年度の売上高を事業部門別に見ますと、次のとおりであります。

(不織布部門)

不織布部門のうちエレクトロニクス分野では、主力の取引先でありますデジタル家電産業や光学機器メーカーなどにおいて、世界的な景気後退の影響を強く受けて生産調整が行われたことにより、同分野の主力製品であるクリーンルーム用ワイパーの販売が大きく減少いたしました。また海外における同分野の市場におきましても、同じ理由によって販売数量が大幅に減少し、さらに円高の影響を受けて売上高は前年同期を大きく下回りました。

メディカル分野では、ユーザーである医療機関が継続的に消耗資材の削減と価格の見直しを図っており、価格競争が激化しております。これにより同分野の主力製品である不織布ガーゼの販売数量は伸び悩み、売上高は前年同期を若干下回りました。

コンシューマー分野では、フェイスマスクなどのコスメティック関連製品のように、不織布の機能を活かした開発加工品の販売を担っておりますが、景気低迷による産業資材向けの製品や食品資材向け製品の需要が大きく落ち込んだため、この分野の売上高は前年同期を下回りました。

今春世界に広まった新型インフルエンザの影響により、国内ではマスクの需要が急速に高まりました。当社グループのマスクの販売戦略といたしましては、不織布分野のエレクトロニクス分野およびメディカル分野の取引先で使用されるB to B対応のマスク販売に加え、B to C対応商品として、家庭紙・日用雑貨の取引先であるドラッグストアなどの店頭向けのマスクを提案するものであります。

当連結会計年度のマスク全体の売上高はおよそ3億30百万円となり、当初計画を大幅に上回りました。

なお、連結子会社の日本プラントシーダー㈱が担うアグリ事業では、消費者の食に対する安全性志向によって国内産の農作物への需要が年々高まっており、売上高は前年同期を若干上回っております。

  これらの結果、不織布部門全体の売上高は100億27百万円となり、前年同期比で21.1%の減少となりました。

(家庭紙・日用雑貨部門)

連結子会社のアズフィット㈱が営む家庭紙・日用雑貨部門は、グループ内の同事業をアズフィット㈱に統合している理由によって、売上高は299億94百万円となり、前年同期比で5.7%の増加となりました。

同社では関東圏を中心に、物流機能を活用した地域密着型の提案営業を行っており、当期におきましては、販売システム整備の完了およびエリア配送の効率化に注力いたしました。しかしながら、売上高が当初の見通しに達しなかったこと、またエリア配送の効率化のために想定以上の費用を要したことから、当部門は大幅な赤字となりました。 

(洋紙・紙製品部門)

洋紙・紙製品部門では、付加価値の高い紙の最終製品に加え、印刷・出版業、百貨店などに対して様々な資材の販売を行っておりますが、国内の景気低迷などの影響を受けて売上高は12億13百万円となり、前年同期比で7.6%の減少となりました。

(和紙部門)

和紙部門は、和紙文化の継承という当社のメセナ(文化貢献)の役割を担う一方、当社創業以来のスタンスである顧客ニーズへの対応をコンセプトに、幅広い層のお客様に対して商品とサービスを提供しています。当部門の売上高は1億82百万円となり、前年同期比1.7%の減少となっております。

  (その他の状況)

農薬を使用しない野菜の生産、販売を行う新規事業「日本橋やさい」につきましては、東京都府中市における野菜工場の技術的な生産性向上に努めながら、東京都内の百貨店や外食産業を中心に平成21年1月より販売を開始いたしており、当連結会計年度の売上高は5百万円となりました。

この事業は、安心で安全な食を安定的に消費者に提供できること、また地産地消の観点から環境配慮型であることなどから、当社グループの事業拡大に寄与することができると判断いたしており、長期的な観点から育成を図ってまいります。

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フロー増加額が4億10百万円(前年同期比3億37百万円減)、投資活動によるキャッシュ・フロー減少額が6億42百万円(前年同期は3億82百万円の収入)、財務活動によるキャッシュ・フロー減少額が5億20百万円(前年同期比22百万円増)となり、当連結会計年度末の残高は前年同期末に比べ7億66百万円減少し、35億74百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの増減の要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は4億10百万円(前年同期比3億37百万円減)となりました。収入の主な内訳は「売上債権の減少額」13億71百万円、支出の主な内訳は「税金等調整前当期純損失」5億97百万円、「仕入債務の減少額」8億56百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は6億42百万円(前年同期は3億82百万円の収入)となりました。支出の主な内訳は「有形固定資産の取得による支出」1億42百万円、「定期預金の預入による支出」4億1百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は5億20百万円(前年同期比22百万円増)となりました。収入の主な内訳は「社債の発行による収入」2億93百万円、支出の主な内訳は「短期借入金の純増減額」3億60百万円、「社債の償還による支出」1億85百万円であります。

 

2【生産、受注および販売の状況】

(1)生産の状況

 該当事項はありません。

(2)受注の状況

 該当事項はありません。

(3)販売の状況

 事業の種類別セグメント情報の記載をしておりませんので、事業部門別の販売実績を示すと次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

(自 平成20年6月1日

至 平成21年5月31日)

前年同期比(%)

不織布(千円)

10,027,805

△21.1

家庭紙・日用雑貨(千円)

29,994,563

5.7

洋紙・紙製品(千円)

1,213,560

△7.6

和紙(千円)

182,848

△1.7

その他(千円)

87,426

△7.1

計(千円)

41,506,205

△2.7

 (注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 当社は、理想として描く企業グループの姿に近づくために以下の課題に取り組んでまいります。

 まず、競合他社との競争が激化する中、差別化を進めて当社の優位性を明確にしてゆくために、次世代の核となる新しい商品の開発、ならびに流通サービスの向上を目指します。

 具体的には、不織布部門のエレクトロニクス、メディカル、コンシューマーの各分野において特長ある製品を提供し、家庭紙・日用雑貨部門では、完成した販売システムやエリア配送の効率化の効果を発揮して、ローコストのサービス体制を築いてまいります。 

 さらに、金融商品取引法による四半期開示制度、内部統制報告書制度などへの対応を万全とし、透明かつ健全な企業経営を実践して価値を高めてまいります。また、CSR体制重視の経営を行い倫理観の高い行動を心がけてまいる所存であります。

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状況等に影響を与える可能性のあるリスク、および投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下の通り記載いたします。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(不織布部門)

①販売先が属する業界の需要動向、市況による影響

 当社グループの不織布部門における主力製品は、エレクトロニクス、半導体業界および医療業界向けであり、同業界の需要動向、市況などは業績に大きな影響を与えます。

②製品品質

 当社グループの不織布製品の多くは、素材を旭化成せんい㈱より仕入れ、当社グループの加工関係会社2社およびマレーシアの協力工場で製品化しております。

 各加工場では充分な品質管理を行っておりますが、製品やサービスに関する不良欠陥が発生しないという保証はなく、大規模な製品クレームが発生した場合、製品回収や製造物責任賠償などに関する費用が発生し、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

③災害による影響

 素材の主要仕入先である旭化成せんい㈱、または当社グループの加工関係会社2社もしくはマレーシアの協力工場が、大規模な地震などの災害により損害を被った場合、操業中断によるメーカーからの素材供給量の低下、加工場における製品の生産能力が減退することにより、売上高、利益が減少いたします。

 また、設備の修復のための費用の増加により、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

④海外市場の動向

 当社グループのエレクトロニクス用ワイパーは、国内の加工関係会社2社以外にマレーシアの協力工場においても生産を行い、中国、台湾、その他の東南アジア地区などを中心に販売を行っております。

 従いまして、当社が販売を行っている各国において政治、経済、社会情勢の変化などの予期せぬ事象が発生し、販売活動に支障が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(家庭紙・日用雑貨部門)

 当部門は、ティシュペーパー、トイレットペーパーその他の日用雑貨品のように、一般消費者向けの商品を取り扱っております。従いまして、当部門の業績は消費動向や天候などの要因によって影響を受ける可能性があります。

(為替相場の変動による影響)

 当社グループは、マーケットの拡大が期待されるアジア地区における生産供給体制の確立と強化を図っており、今後も海外取引の比重は高まる傾向にあります。

 外貨建ての輸出または輸入取引に関連して、為替相場の大幅な変動による影響を受けた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループにおける連結子会社である日本プラントシーダー㈱では、食の安全に対する関心の高まりを背景に、国内農業の省力化と生産性向上という課題に取り組んでおります。シーダーテープを使用した農法の精度向上、関連する機械の技術開発を継続して市場の拡大を図っております。

 当連結会計年度の研究開発費の総額は、33,397千円であります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における経営成績及び財政状態の分析は、以下のとおりであります。なお、本項に記載の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成21年8月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営成績の分析

①売上高

 当連結会計年度の売上高は、前年同期比2.7%減の415億6百万円となりました。

 不織布部門は、エレクトロニクス分野では主力の取引先であるデジタル家電産業や光学機器メーカーなどにおいて、世界的な景気後退の影響を強く受けて生産調整が行われたことにより、同分野の主力製品であるクリーンルーム用ワイパーの販売が大きく減少いたしました。

 また海外における同分野の市場におきましても、同じ理由によって販売数量が大幅に減少し、さらに円高の影響を受けて売上高は前年同期を大きく下回りました。

 メディカル分野では、ユーザーである医療機関が継続的に消耗資材の削減と価格の見直しを図っており、価格競争が激化しております。これにより同分野の主力製品である不織布ガーゼの販売数量は伸び悩み、売上高は前年同期を若干下回りました。

 コンシューマー分野では、フェイスマスクなどのコスメティック関連製品のように、不織布の機能を活かした開発加工品の販売を担っておりますが、景気低迷による産業資材向けの製品や食品資材向け製品の需要が大きく落ち込んだため、この分野の売上高は前年同期を下回りました。

 子会社の日本プラントシーダー㈱が担うアグリ事業では、消費者の食に対する安全性志向によって国内産の農作物への需要が年々高まっており、売上高は前年同期を若干上回っております。

 これらの結果、不織布部門全体の売上高は100億27百万円となり、前年同期比で21.1%の減少となりました。

 子会社のアズフィット㈱が営む家庭紙・日用雑貨部門は、グループ内の同事業をアズフィット㈱に統合している理由によって売上高は299億94百万円となり、前年同期比で5.7%の増加となりました。

 この事業では、関東圏を中心に物流機能を活用した地域密着型の提案営業を行っておりますが、当連結会計年度の売上高は当初の計画に達しませんでした。

 洋紙・紙製品部門では、付加価値の高い紙の最終製品に加え、印刷・出版業、百貨店などに対して様々な資材の販売を行っておりますが、国内の景気低迷などの影響を受けて売上高は12億13百万円となり、前年同期比で7.6%の減少となりました。

 和紙部門を営む施設「小津和紙」は、店舗、文化教室、ギャラリー、史料館を併設し、和紙文化の継承という当社のメセナ(文化貢献)の役割を担うとともに、幅広い層のお客様に和紙関連の商品とサービスを提供しています。当部門の売上高は1億82百万円となり、前年同期比で1.7%の減少となっております。

 

②営業損失

 当連結会計年度の営業損失は、6億20百万円となりました(前年同期は4億28百万円の営業利益)。これは、売上高の減少に伴い売上総利益が前年同期に比べて6億97百万円減少したこと、また販売システム整備の完了およびエリア配送の効率化に注力したことや、人員数の増加による人件費の増加などより、販売費及び一般管理費が前年同期に比べて3億51百万円増加したことによるものであります。

 

③経常損失

 当連結会計年度の経常損失は、6億46百万円となりました(前年同期は4億16百万円の経常利益)。経常利益の増加要因としては、営業外収益における「仕入割引」の増加などがあり、一方減少要因としては営業外収益における「受取配当金」の減少および営業外費用における「持分法による投資損失」の増加などがありました。

 

④当期純損失

 当連結会計年度の当期純損失は、7億39百万円となりました(前年同期は2億51百万円の当期純利益)。特別利益におきましては、「保険返戻金」および「固定資産売却益」の減少などがあり79百万円となりました。特別損失におきましては、「固定資産除却損」が増加したものの、「投資有価証券評価損」の減少などがあり30百万円となりました。

(2)財政状態の分析

①資産

当連結会計年度末においては、総資産は前連結会計年度末に比べ26億51百万円減少の208億73百万円となりました。主な要因としては、流動資産において「現金及び預金」の減少、売上高の減少に伴う「受取手形及び売掛金」の減少、投資その他の資産では、株価の低迷に伴う「投資有価証券」が減少したためであります。

②負債及び純資産

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ14億29百万円減少の99億3百万円となりました。主な要因としては、流動負債において「1年内償還予定の社債」の増加はあるものの、「短期借入金」の減少、固定負債において、「繰延税金負債」が減少したためであります。

当連結会計年度末における純資産の部は、前連結会計年度末に比べ12億21百万円減少の109億69百万円となりました。主な要因としては、「利益剰余金」、「その他有価証券評価差額金」が減少したためであります。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.8ポイント上昇の52.6%となり、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ144円84銭減少の1,300円75銭となりました。

③キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」は前連結会計年度末に比べ7億66百万円減少し、当連結会計年度末は、35億74百万円となりました。

当連結会計年度末における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ「売上債権の減少額」の増加、「たな卸資産の減少額」の増加、「法人税等の支払額」の減少などのキャッシュ増加要因が、「税金等調整前当期純損失」の増加、「仕入債務の減少額」の増加によるキャッシュ減少要因を上回りましたが、前連結会計年度より収入額が3億37百万円減少し、4億10百万円の収入となりました。

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、「投資有価証券の売却による収入」によるキャッシュ増加要因があったものの、「有形固定資産の取得による支出」、「定期預金の預入による支出」の増加等によるキャッシュ減少要因が上回り、前連結会計年度は3億82百万円の収入でありましたが、当連結会計年度においては、6億42百万円の支出となりました。

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ「社債の発行による収入」によるキャッシュ増加要因があったものの、「短期借入金の純減少額」、「社債の償還による支出」によるキャッシュ減少要因があり、前連結会計年度に比べ支出額が22百万円増加し、5億20百万円の支出となりました。





出典: 小津産業株式会社、2009-05-31 期 有価証券報告書