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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績 

当連結会計年度におけるわが国経済は、東日本大震災の復興需要等を背景に企業の生産活動や個人消費は緩やかな回復基調にありましたが、長期化する欧州債務危機や中国および新興国の経済の減速などの影響から、先行き不透明な状況で推移しました。その一方で、新政権の積極的な景気浮揚策により円安・株高が進行し、景気回復に向けた期待感も高まってまいりました。

当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の不織布製品の主要な販売先であるエレクトロニクス関連業界においては、このような経済情勢から稼働率は低調に推移しており、また、家庭紙業界においては、消費者の根強い低価格志向により販売価格は低迷し、ともに厳しい環境が続いております。

このような状況のもと、当社グループは、引き続き「市場ニーズに迅速に対応した高付加価値商品の提供」を推進し、新商品の開発やグローバルな視点での新規市場開拓に努めるとともに、経費削減による収益確保に努めてまいりました。また、近時の経営環境の変化に迅速に対応し、外部環境の実態に即した事業戦略のもとに企業の総力を最大限に発揮すべく、平成25年5月期からの3ヵ年の中長期的な経営戦略を策定し、「海外戦略の強化」、「新事業・新商品の創出」、「コンバーター機能の強化・拡充」、「グループ各社の連携強化」、「人材育成」に重点を置いて営業活動を推進してまいりました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は353億18百万円(前期比1.5%減)となり、円安の進行に伴う為替差益の発生があったものの経常利益は4億40百万円(前期比5.7%減)、当期純利益は2億13百万円(前期比32.9%減)となりました。

なお、当社は、平成25年5月に株式会社ディプロの発行済株式の全部を取得し、同社を子会社化しましたが、同社の決算期は3月31日であり、連結決算上は平成25年5月31日がみなし取得日となるため、当連結会計年度の業績に同社の業績は反映されておりません。

当連結会計年度のセグメント別の状況は以下のとおりであります。

(不織布事業)

国内につきましては、エレクトロニクス関連産業の稼働率低迷に伴い各種消耗品の需要も低迷し、コスメティック分野やメディカル分野も伸び悩み、売上高は低調に推移しました。海外につきましては、欧州の景気停滞の影響によりアジア諸国での生産稼働率の低迷が続き、特に中国において売上高が大きく落ち込みました。また、安価な海外製品との競合による販売数量減と利益率の低下も、業績を押し下げる要因となりました。

連結子会社の日本プラントシーダー株式会社が担うアグリ分野では、海外向けや西日本地域での販売は堅調に推移したものの、福島第一原子力発電所の近隣地域における風評被害や、降雪地域の雪解けの遅れに伴う作付け減少等により販売が落ち込み、減収減益となりました。

これらの結果、売上高は102億71百万円(前期比3.2%減)、セグメント利益は2億40百万円(前期比43.9%減)となりました。

(家庭紙・日用雑貨事業)

連結子会社のアズフィット株式会社が営む家庭紙・日用雑貨事業につきましては、消費者の低価格志向に加え安価な輸入品の増加の影響などにより、トイレットペーパーやティシュペーパーの販売価格は引き続き低迷し、国内製紙メーカーによる価格修正も浸透せず、売上高は伸び悩みました。しかし、冬場に入りティシュペーパー等の家庭用品の出荷が堅調に推移したことに加え、配送や物流センター運営の効率化により販売費が減少したことなどにより、利益面では好転しました。

これらの結果、売上高は249億94百万円(前期比0.8%減)、セグメント利益は28百万円(前期比23.4%増)となりました。

(その他の事業)

その他の事業につきましては、賃貸不動産の改修工事に伴う一時的なテナント減少等もあり、売上高は52百万円(前期比20.7%減)、セグメント利益は4百万円(前期比15.7%減)となりました。

 

(注)連結子会社の日本プラントシーダー株式会社およびアズフィット株式会社の決算期は2月末日のため、当連結会計年度には各社の平成24年3月から平成25年2月の実績が反映されております。

   

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フロー増加額が4億99百万円(前期比51百万円減)、投資活動によるキャッシュ・フロー減少額が5億27百万円(前期比4億59百万円増)、財務活動によるキャッシュ・フロー減少額が1億35百万円(前期比36百万円減)となり、当連結会計年度末の残高は前期末に比べ72百万円減少し、34億7百万円となりました。

 なお、キャッシュ・フローの詳細は、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態の分析 ②キャッシュ・フロー」に記載しております。

  

2【生産、受注および販売の状況】

(1)生産の状況

 該当事項はありません。

(2)受注の状況

 該当事項はありません。

(3)販売の状況

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成24年6月1日

至 平成25年5月31日)

前年同期比(%)

不織布(千円)

10,271,125

96.8

家庭紙・日用雑貨(千円)

24,994,750

99.2

報告セグメント計(千円)

35,265,875

98.5

その他(千円)

52,570

79.3

合計(千円)

35,318,445

98.5

 (注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成23年6月1日

至 平成24年5月31日)

当連結会計年度

(自 平成24年6月1日

至 平成25年5月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社ココカラファイン

4,575,005

12.8

4,562,741

12.9

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

不織布事業に関しましては、主要な販売先であるエレクトロニクス分野への依存度が高く、半導体や液晶、光学関連産業の稼働率等の影響を受けやすい構造となっております。この分野においては、近年、国内産業の海外へのシフトが進んでいることもあり、当社グループの収益基盤をより堅固なものとするためには海外戦略の強化が必要と認識しております。今後も海外支店や中国現地法人である小津(上海)貿易有限公司の販売機能を最大限に活用し、エレクトロニクス分野はもとより、アジア諸国において成長が期待されるコスメティック関連や介護関連など、全ての分野において海外事業を強化すべく積極的に取り組みを行ってまいります。

また、既存の主力商品の既存市場深耕と新規市場開拓に努めるとともに、次世代の核となる新事業の創出と新商品の開発が急務となっております。近年、新事業開発部門の体制を強化しており、当社グループがこれまでに培ってきた事業のノウハウなどの強みを活かせる新事業の創出に積極的に取り組むとともに、特長のある高機能不織布製品や除菌・滅菌関連製品などの新商品の開発に積極的に取り組み、新分野・新用途に向けて独創的な商品を展開してまいります。

なお、平成25年5月には、ウェットティシュ等の不織布製品の製造販売を行う株式会社ディプロを子会社化いたしました。同社は独自の商品開発力と大手小売業者からの受託製造の豊富な実績を有しており、同社の経営資源を最大限に活用することにより当社グループのコンバーター機能の一層の強化を図り、今後も特徴ある製品の開発を行い、顧客ニーズへの迅速な対応による付加価値創造に注力してまいります。さらに、不織布事業の拡充にとどまらず、家庭紙・日用雑貨事業との連携によるシナジー効果を最大限に発揮し、既存顧客に対する販売拡大ならびに新規顧客の開拓を推進してまいります。

家庭紙・日用雑貨事業に関しましては、人口の減少などにより、国内市場の継続的伸長は望めない状況にあります。また、大手小売業の寡占化が進み、PB(プライベートブランド)商品の取扱いも拡大傾向にあります。このような状況下、当社グループの強みである物流機能をより一層強化するとともに、オリジナル商品や高付加価値商品の取扱い拡大による競合他社との差別化を推進し、存在価値を高めてまいります。

現在、当社グループは、平成25年5月期からの3ヵ年の中長期的な経営戦略として、「海外戦略の強化」、「新事業・新商品の創出」、「コンバーター機能の強化・拡充」、「グループ各社の連携強化」、「人材育成」を重点施策に掲げており、今後も経営環境の変化に迅速に対応しつつ、中長期的な経営戦略に基づき経営資源の配分最適化を行い、企業価値向上に全力で邁進してまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態等に影響を与える可能性のあるリスク、および投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下の通り記載いたします。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)販売先が属する業界の需要動向、市況による影響

 当社グループの不織布部門における主力製品は、エレクトロニクス、半導体業界および医療業界向けであり、同業界の需要動向、市況などは業績に大きな影響を与えます。

(2)製品品質

 当社グループの不織布製品の多くは、素材を旭化成せんい株式会社より仕入れ、当社グループの加工関係会社3社およびマレーシアの協力工場で製品化しております。

 各加工場では充分な品質管理を行っておりますが、製品やサービスに関する不良欠陥が発生しないという保証はなく、大規模な製品クレームが発生した場合、製品回収や製造物責任賠償などに関する費用が発生し、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)災害による影響

 当社グループが保有する物流センターのほか、素材の主要仕入先である旭化成せんい株式会社、または当社グループの加工関係会社3社もしくはマレーシアの協力工場が、大規模な地震などの災害により損害を被った場合、物流センターの稼働率が一時的に低下したり、加工場における製品の生産能力が減退することにより、売上高、利益が減少いたします。

 また、設備の修復のための費用の増加により、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)海外市場の動向

 不織布製品におけるエレクトロニクス用ワイパーは、国内の加工関係会社3社以外にマレーシアの協力工場においても生産を行い、中国、台湾、その他の東南アジア地区などを中心に販売を行っております。

 従いまして、当社が販売を行っている各国において政治、経済、社会情勢の変化などの予期せぬ事象が発生し、販売活動に支障が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)消費動向や天候などの影響

 家庭紙・日用雑貨部門は、ティシュペーパー、トイレットペーパーその他の日用雑貨品のように、一般消費者向けの商品を取り扱っております。従いまして、当部門の業績は消費動向や天候などの要因によって影響を受ける可能性があります。

(6)為替相場の変動による影響

 当社グループは、マーケットの拡大が期待されるアジア地区における生産供給体制の確立と強化を図っており、今後も海外取引の比重は高まる傾向にあります。輸出または輸入取引は外貨建で行っているため、為替相場の変動による影響を受けます。

  

5【経営上の重要な契約等】

    該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

不織布事業におきましては、連結子会社である日本プラントシーダー株式会社で、食の安全に対する関心の高まりを背景に、国内外の農業の省力化と効率化という課題に取り組んでおります。シーダーテープを使用した農法の精度向上、関連する機械の技術開発を継続して市場の拡大を図っております。 

 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、35,232千円であります。

  

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における経営成績及び財政状態の分析は、以下のとおりであります。なお、本項に記載の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成25年8月28日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営成績の分析

①売上高

 当連結会計年度の売上高は、前期比1.5%減の353億18百万円となりました。

 不織布事業につきましては、国内においては、エレクトロニクス関連産業の稼働率低迷に伴い各種消耗品の需要も低迷する中、コスメティック分野やメディカル分野も伸び悩み、売上高は低調に推移しました。海外においては、欧州の景気停滞の影響によりアジア諸国での生産稼働率の低迷が続き、特に中国において売上高が大きく落ち込みました。

 連結子会社の日本プラントシーダー株式会社が担うアグリ分野では、海外向けや西日本地域での販売は堅調に推移したものの、福島第一原子力発電所の近隣地域における風評被害や、降雪地域の雪解けの遅れに伴う作付け減少等により販売が落ち込みました。

 これらの結果、不織布事業の売上高は、前期比3.2%減少の102億71百万円となりました。

 連結子会社のアズフィット株式会社が営む家庭紙・日用雑貨事業につきましては、消費者の低価格志向に加え安価な輸入品の増加の影響などにより、トイレットペーパーやティシュペーパーの販売価格は引き続き低迷し、国内製紙メーカーによる価格修正も浸透せず、売上高は伸び悩みました。しかし、冬場に入りティシュペーパー等の家庭用品の出荷が堅調に推移しました。

 これらの結果、家庭紙・日用雑貨事業の売上高は、前期比0.8%減少の249億94百万円となりました。

 その他の事業につきましては、賃貸不動産の改修工事に伴う一時的なテナント減少等により、売上高は、前期比20.7%減少の52百万円となりました。

 

②営業利益

 当連結会計年度の営業利益は、前期比45.0%減少の2億30百万円となりました。また、売上高営業利益率は、前期比0.5ポイントマイナスの0.7%となりました。

 不織布事業につきましては、売上高が落ち込んだことに加え、安価な海外製品との競合による利益率の低下もあり、営業利益も大きく落ち込みました。これらの結果、不織布事業のセグメント利益は、前期比43.9%減少の2億40百万円となりました。

 家庭紙・日用雑貨事業につきましては、販売数量、販売価格ともに引き続き軟調に推移しましたが、配送や物流センター運営の効率化により販売費が減少したことなどにより、利益面では好転しました。これらの結果、家庭紙・日用雑貨事業のセグメント利益は、前期比23.4%増の28百万円となりました。

 その他の事業につきましては、売上高の減少に伴い営業利益も減少し、セグメント利益は、前期比15.7%減少の4百万円となりました。

 

(注)報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であり、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 

③経常利益

 当連結会計年度の経常利益は、前期比5.7%減少の4億40百万円となりました。これは、上述のとおり営業利益が大きく落ち込んだものの、営業外収益において円安の進行に伴う為替差益1億47百万円を計上したことなどによるものであります。

 

④当期純利益

 当連結会計年度の当期純利益は、前期比32.9%減少の2億13百万円となりました。前期は、保険返戻金31百万円、受取保険金34百万円などの特別利益、投資有価証券評価損31百万円などの特別損失を計上したのに対し、当期は、投資有価証券売却益5百万円などの特別利益、固定資産除却損34百万円などの特別損失を計上しております。

 

(2)財政状態の分析

①資産、負債及び純資産の状況

イ.資産(前期比7億13百万円増の196億61百万円) 

 流動資産は、「商品及び製品」2億3百万円の増加等により、前期比1億64百万円増加の121億62百万円となりました。固定資産は、「投資有価証券」の増加4億73百万円等により、前期比5億48百万円増加の74億99百万円となりました。

ロ.負債(前期比2億98百万円増の82億5百万円)

 流動負債は、「1年内償還予定の社債」3億円の減少、「1年内返済予定の長期借入金」2億円の減少等により、前期比4億65百万円減少の54億55百万円となりました。固定負債は、「社債」3億円の増加、「長期借入金」2億円の増加等により、前期比7億64百万円増加の27億49百万円となりました。

ハ.純資産(前期比4億15百万円増の114億56百万円)

 純資産の増加は、「その他有価証券評価差額金」3億2百万円の増加、「利益剰余金」1億12百万円の増加によるものであります。

   

②キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フロー増加額が4億99百万円(前期比51百万円減)、投資活動によるキャッシュ・フロー減少額が5億27百万円(前期比4億59百万円増)、財務活動によるキャッシュ・フロー減少額が1億35百万円(前期比36百万円減)となり、当連結会計年度末の残高は前期末に比べ72百万円減少し、34億7百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの増減の要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は4億99百万円(前期比51百万円減)となりました。収入の主な内訳は「税金等調整前当期純利益」4億8百万円、「売上債権の増減額」3億55百万円、支出の主な内訳は「仕入債務の増減額」3億20百万円、「法人税等の支払額」1億62百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は5億27百万円(前期比4億59百万円増)となりました。収入の主なものは「定期預金の払戻による収入」1億1百万円、支出の主な内訳は「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得等による支出」4億30百万円、「有形固定資産の取得による支出」98百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は1億35百万円(前期比36百万円減)となりました。収入の主な内訳は「社債の発行による収入」2億89百万円、「長期借入れによる収入」2億円、支出の主な内訳は「社債の償還による支出」3億円、「長期借入金の返済による支出」2億円であります。

  





出典: 小津産業株式会社、2013-05-31 期 有価証券報告書