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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業 績

 当事業年度におけるわが国経済は、長引く景気低迷や雇用情勢の悪化により消費者の生活防衛意識がさらに強まり、個人消費は厳しい状況で推移いたしました。また、百貨店業界は、個人消費の低迷に加え低価格志向が一層強まったことなどにより、主力である衣料品や高額品の売上低下に歯止めがかからず、売上高は近年にない大変厳しい状況が続きました。

 このような状況の下、当社は、経営理念の「すべてはお客様のために」を念頭に、サービスレベルのさらなる向上と売上高の確保に努めてまいりました。

 営業施策といたしましては、「エムザ食品館」の改装効果を高めるため、近江町市場との連携を深め、武蔵地区が金沢における質量とも「食の圧倒的ナンバーワン地域」としての地位を早期に確立するよう、MD面における新たな魅力付けに取り組みました。近江町市場と「エムザ食品館」を“食の回廊”として、武蔵地区の活性化を図る計画は順調に推移し、多くのお客様からご好評をいただいております。

 3月に北陸ではじめて導入いたしましたバッグの「キタムラ」は、新規顧客を取り込み、好調に推移いたしました。9月には婦人服売場の一部で従前のブランドごとの商品展開を見直し、地元のお取引先の協力により、ファッショナブルで買い易い価格帯の商品を集めたセレクトショップとして、3階にミセス向けの「Mステージ」を、2階にはヤングミセスを対象とした「Mセレクション」をそれぞれ展開し、順調に推移いたしました。

 また、新規に「春の北海道大物産展」や「ターシャ・テューダー展」「ズームインスーパー全国うまいもの博」さらに「シャープテレビ販売会」などタイムリーで話題性の高い催事を多彩に展開し、集客と売上高確保に努めました。

 なお、ご来店客数は、近江町市場との回遊性向上や集客施策が奏功し、前期に比べ約10%増加いたしました。

 その結果、商品別売上では、「食料品」が前期実績を上回り好調に推移いたしましたが、主力の「衣料品」や「美術・宝飾品」など高額品が引続き不振であったことに加え、インポートプラザの廃止等が影響し、当事業年度の商品売上高は17,071,639千円、前期比93.6%と、全国百貨店平均より高い水準ながら厳しい結果となりました。

 一方、経費面では総額人件費の圧縮をはじめ地代家賃やビル管理費、配送費等聖域を設けず、徹底したローコスト化に鋭意努めましたが、収入の減少を補うには至らず、誠に遺憾ながら営業損失は28,345千円(前期営業損失37,113千円)、経常損失は55,330千円(前期経常損失29,915千円)、当期純損失は61,577千円(前期純利益6,445千円)となりました。

 

 なお、提出会社の事業部門別業績としましては、百貨店業単一事業ですので、商品別売上高について記載しております。

商品別

売上高(千円)

構成比

前期比

衣料品

5,803,119

 34.0%

  88.5%

身回品

1,853,498

 10.9%

  95.5%

雑貨

2,282,945

 13.4%

  87.2%

家庭用品

777,292

 4.6%

  88.5%

食料品

5,662,345

 33.1%

  103.5%

食堂・喫茶

512,659

 3.0%

  89.7%

サービスその他

179,781

 1.0%

   88.0%

合計

17,071,639

  100.0%

  93.6%

 (注)売上高には、消費税等は含まれておりません。

(2)キャッシュ・フロー

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ28,962千円増の168,268千円となりました。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

   営業活動によって得られた資金は219,731千円となり、前事業年度に比べ248,891千円の減少となりました。これは、前事業年度に比べ税引前当期純損益が68,433千円減少したことと、退職給付引当金が63,292千円、買掛金が64,097千円減少したこと等によるものです。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

   投資活動に使用した資金は207,099千円となり、前事業年度に比べ59,232千円減少いたしました。これは、短期貸付金の回収が139,908千円、その他の受入が50,228千円あったことと、前期末に実施した設備投資の支出等が400,857千円あったこと等によるものです。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

   財務活動によって得られた資金は16,330千円となりました。これは、短期借入金が205,240千円増加し、長期借入金182,800千円返済を行ったこと等によるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績及び受注状況

 当社においては、百貨店業を行っており、生産及び受注について該当事項はありません。

(2)販売実績

 当事業年度の販売実績は、「1 業績等の概要(1)業績」に記載の商品別売上高のとおりであります。

3【対処すべき課題】

 当社は現在、株主資本の合計額がマイナスとなっており、当該状況を解消すべく、平成21年度を初年度とする新中期経営計画「エムザ・スマイルプラン」を策定し、収益力の強化並びに経営資源の効率的な運用、固定費の削減などによる収支構造の改善を進めております。これにより新中期経営計画で基本方針とする「地域に支持され永続的に発展できる百貨店づくり」が実現できるよう努めてまいります。

 営業施策といたしましては、近江町市場、さらには武蔵地区全体との連携をさらに強化し、武蔵地区を金沢における「食のナンバーワンエリア」の地位を不動のものとし、「エムザ食品館」の好調さを維持しながら、上層階の魅力アップ、活性化を図ってまいります。また「やさしさ品質」をキーワードに温かみのあるきめ細やかなサービスの充実を図り、人と地域にやさしい百貨店を目指してまいります。さらに、拡大するシルバーマーケットへのサービス強化にも積極的に取り組んでまいります。

 一方、経費面につきましては、引続きコストの削減に徹底して取り組み、厳しい経営環境においても利益が生み出せる体制づくりに取り組んでまいります。

 また、リスク管理の徹底など内部統制機能の有効性と効率性を確保し、健全で透明性のある企業運営に努めてまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社の経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります。

 当社では、これらのリスクが発生する可能性を十分に認識し、未然に回避することに最大限努めるとともに、発 生した場合の的確な対応について随時見直しを行っております。

 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判明しているものであります。

(1)需要動向について

  当社が行っている百貨店業は、事業展開するにあたり、気象状況や景気動向等の経済情勢、同業・異業態の小 売業他社との競争状況等の影響を受けます。従って、これらの要因により、当社の業績や財務状況に悪影響を及 ぼす可能性があります。

(2)公的規制について

  当社は事業展開するにあたり、独占禁止、消費者、租税、環境・リサイクル関連等の法規制の適用を受けてお ります。これらの規制を遵守できなかった場合、活動が規制される可能性や費用の増加につながる可能性があり ます。従って、これらの規制は、当社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)自然災害・事故・感染症等について

  当社が行っている百貨店業は、店舗による事業展開を行っているため、自然災害・事故・新型インフルエンザ等の感染症の発生等により、店舗での営業継続に悪影響をきたす可能性があります。特に、火災については、消防法に基づいた火災発生の防止を徹底して行っています。しかし、店舗において火災が発生した場合、消防法による規制や被害者に対する損害賠償責任、従業員の罹災による人的資源の喪失、建物等固定資産や棚卸資産への被害等、当社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)商品取引について

  当社は百貨店業において消費者向け取引を行っています。欠陥商品や食中毒を引き起こす商品等、瑕疵ある商 品を販売した場合、公的規制を受ける可能性があるとともに、著作権侵害、製造物責任および債務不履行による 損害賠償責任等による費用が発生する場合があります。更に、消費者からの信用失墜による売上高の減少等、当 社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)顧客情報の流出について

  百貨店業では、膨大な顧客の個人情報を保有・処理しています。当社は、これらの個人情報の管理には社内管 理体制を整備して、厳重に行っておりますが、外部に漏洩した場合、顧客個人等への損害賠償による費用の発生や、当社の社会的信用の失墜による売上高の減少等が考えられ、当社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性 があります。

(6)継続企業の前提に関する事象に係るもの

  当社は、第91期に固定資産の減損損失、それ以前に多額の損失を計上し、第92期には商品券及びポイントカード等について引当金を計上したことなどにより、利益剰余金が多額のマイナスとなっております。その結果、株主資本の合計額がマイナスとなっております。

  当該事象又は状況を解消するための対応策については、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)継続企業の前提に関する事象等について」に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社における財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたっては、貸倒引当金、退職給付引当金等の計上について見積り計算を行っており、その概要については、「第5 経理の状況 (1) 財務諸表 重要な会計方針」に記載しております。

(2)財政状態の分析

(流動資産)

 当事業年度末における流動資産の残高は1,587,107千円(前期末1,862,869千円)となり、275,761千円減少しました。主な要因は、商品(1,038,309千円から905,183千円へ133,125千円の減少)、短期貸付金(139,908千円から当事業年度末は残高なしのため139,908千円減少)が減少したこと等によるものであります。

商品の減少は在庫の削減に努めたことによるものであります。また、短期貸付金の減少は貸付金の回収が完了したことによるものです。

(固定資産)

 当事業年度末における固定資産の残高は、6,686,296千円(前期末は6,937,913千円)となり、251,616千円減少しております。主な要因として、有形固定資産については、新規取得により133,310千円増加した一方、除却および減価償却によって388,974千円減少し、無形固定資産は新規取得により7,141千円増加し、減価償却により3,670千円減少し、その他の資産においては、差入保証金が3,315千円増加したこと等によるものです。

(流動負債)

 当事業年度末における流動負債の残高は、5,651,828千円(前期末は5,897,278千円)となり、245,449千円減少しました。主な要因は、短期借入金(2,616,170千円から2,821,410千円へ205,240千円増加)が増加したことと、買掛金(1,450,273千円から1,386,175千円へ64,097千円減少)、一年内返済予定の長期借入金(182,800千円から142,000千円へ40,800千円減少)、未払金(457,143千円から171,887千円へ285,255千円減少)、商品券(721,260千円から670,143千円へ51,117千円減少)が減少したこと等によるものです。

(固定負債)

 当事業年度末における固定負債の残高は、1,722,020千円(前期末は1,942,593千円)となり、220,573千円減少いたしました。主な要因は、長期借入金を一年内返済予定の長期借入金へ142,000千円振替えたことと、退職給付引当金(479,387千円から416,095千円へ63,292千円減少)が減少したこと等によるものであります。

(純資産)

 当事業年度末における純資産の残高は、899,554千円(前期末は960,910千円)となり、61,355千円減少しました。その要因は、主に当期純損失61,577千円を計上したことによるものです。

(3)キャッシュ・フローの分析

当事業年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

  (4)経営成績の分析

当事業年度における経営成績の概況については、「1 業績等の概要(1)業績」をご参照ください。

 (5)継続企業の前提に関する事象等について

当社は、当該事象又は状況を解消するため、本年度を初年度とする新中期経営計画「エムザ・スマイルプラン」を策定し、収益力の強化ならびに経営資源の効率的な運用、また支払賃料など固定費の削減などにより継続的に利益計上できる企業体質への改善を進めています。この経営計画にもとづき、長期的に存続、発展するため株主資本を着実に積み増し、財務状況を改善していく予定であります。

これらの対策によって継続企業の前提に重要な不確実性は存在しないと判断しております。 





出典: 株式会社金沢名鉄丸越百貨店、2010-02-28 期 有価証券報告書