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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業 績

当事業年度におけるわが国経済は、東日本大震災からの復興需要を背景に緩やかな回復基調にあったものの、その後の欧州債務危機の再燃や中国をはじめとする新興国経済の減速などの影響を受け、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。しかしながら、政権交代以降は経済政策への期待感から、一転して株価も持ち直し、景気回復の兆しが見られはじめました。

百貨店業界におきましては、震災の反動や都心の大型店を中心とした増床、改装等の大型投資もあり堅調に推移したものの、夏物セールの分散化や記録的な残暑の影響などによる落ち込みもあり、一進一退の状況が続きました。

このような状況のなか、当社では、当期は「めいてつ・エムザ」開業10周年の節目の年にあたり、「地域仕様の百貨店(もっとお客様へ、もっと地域に)」をテーマに、一年を通じて記念セールや集客イベントを積極的に展開してまいりました。周年記念として開催した「金澤翔子 書の世界展」をはじめ、「大トリックアート展」、「なばたとしたか 絵本原画展」など話題の催事を多彩に開催したほか、年末には歳末謝恩抽選会を大々的に開催し、多くのお客様で賑わいました。

また、お客様の多様なニーズに応えるため、品揃えの改善を図り、1階グランドフロアにはカジュアルファッションの「イーブス」、2階婦人フロアにはセレクトショップの「シュシュクローゼット」「リュクスガーデン」を新規に導入いたしました。さらには、これまで各階に分散しておりました商品券、Meiカード、友の会などのサービス機能を一箇所に集約した「総合サービスカウンター」を3階に開設し、お客様サービスの向上のほか、店舗面積の有効活用にも取り組んでまいりました。

当期の商品別売上では、改装効果があった「婦人服」「化粧品」「食堂・喫茶」などが前年を上回りましたが、「紳士服」や「子供服」等の衣料品、「身回品」が伸び悩み、食料品では「菓子」が苦戦いたしました。その結果、商品売上高は16,038,877千円、前期比98.7%という結果となりました。

経費面では、総額人件費の圧縮をはじめ経営コストの低減に努めたことや減価償却費の減少等により、販売費及び一般管理費は前期比98.1%の3,398,285千円となりました。

以上の結果、営業利益は23,808千円(前期営業利益36,896千円)、経常利益は12,436千円(前期経常利益24,565千円)となりました。また、当期純損益は、店舗改装や金沢スカイビル空調設備更新工事に伴う既存設備の固定資産除却損などの特別損失を計上したことなどにより遺憾ながら69,238千円の損失(前期純損失9,162千円)となりました。

  

 なお、当社の事業は単一セグメントでありセグメント情報を記載していないため、商品別売上高について記載しております。

商品別

売上高(千円)

構成比

前期比

衣料品

5,387,503

 33.6

  98.9

身回品

1,638,821

 10.2

  96.1

雑貨

2,205,869

 13.8

  101.4

家庭用品

677,321

 4.2

  92.8

食料品

5,508,782

 34.4

  98.8

食堂・喫茶

489,016

 3.0

  100.7

サービスその他

131,565

 0.8

  98.4

合計

16,038,877

  100.0

  98.7

 (注)売上高には、消費税等は含まれておりません。

(2)キャッシュ・フロー

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ15千円減の59,026千円となりました。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

   営業活動によって得られた資金は343,461千円となり、前事業年度に比べ150,857千円の増加となりました。これは、前事業年度に比べ仕入債務が66,791千円、退職給付引当金の減少額が41,149千円、固定資産処分損が22,695千円増加したこと等によるものです。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

   投資活動に使用した資金は116,197千円となり、前事業年度に使用した資金と比べ27,728千円減少いたしました。これは、前事業年度に比べ有形固定資産の取得による支出が46,635千円減少したものの、工事負担金等受入による収入及びその他で得られた資金が19,318千円減少したこと等によるものです。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

   財務活動によって使用した資金は227,280千円となりました。これは、短期借入金が116,470千円減少し、長期借入金を98,400千円、リース債務を12,409千円を返済したことによるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績及び受注状況

 当社においては、百貨店業を行っており、生産及び受注について該当事項はありません。

(2)販売実績

 当事業年度の販売実績は、「1 業績等の概要(1)業績」に記載の商品別売上高のとおりであります。

3【対処すべき課題】

政府及び日本銀行の政策転換により、景気に対する期待感が芽生えつつあるものの、消費税の増税が来年以降に予定されており、景気の先行きは不透明な状況にあります。また、消費者の生活防衛意識による買い控えや低価格志向が大きく変化するには至っておらず、依然として消費マインドは厳しい状況が続くことも予想されます。

このような状況の中、当社は平成21年度から継続しております中期経営計画「エムザ・スマイルプラン」に基づき、新事業年度も収益力の強化並びに経営資源の効率的な配分、固定費の削減等による収支構造の改善に取組んでまいります。

営業施策といたしましては、「もっとお客様へ、もっと地域に」を基本方針としてきめ細やかなサービスを向上させつつ、平成27年春に開業を控えた「北陸新幹線」で金沢を訪れる新たなお客様に向けての準備も進めてまいります。また、従来から近江町市場を含めた武蔵地区と実施しているコラボレーションを発展、強化し、当社が立地する地域を「食のナンバーワンエリア」としてお客様からの注目度を上げ、また広域的な視点で中心市街地の活性化に貢献することで、地域一体での大きな集客を目指してまいります。

一方、経費面では、引続きコスト構造改革を推し進め、収益性の高い企業体質を構築してまいります。

これらの施策に加え、リスク管理の徹底及び内部統制機能の充実により、企業の健全性を確保し、中期経営計画が目指す「地域に支持され永続的に発展できる百貨店づくり」の実現に向けて邁進してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社の経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります。

 当社では、これらのリスクが発生する可能性を十分に認識し、未然に回避することに最大限努めるとともに、発 生した場合の的確な対応について随時見直しを行っております。

 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断しているものでありますが、将来の業績や財務状況に与えるリスクや不確実性はこれらに限定されるものではなく、全てのリスクを網羅的に記述するものではありません。

(1)需要動向について

  当社が行っている百貨店業は、事業展開するにあたり、気象状況や景気動向等の経済情勢、同業・異業態の小 売業他社との競争状況等の影響を受けます。これらの要因により、当社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)公的規制について

  当社は事業展開するにあたり、独占禁止、消費者、租税、環境・リサイクル関連等の法規制の適用を受けてお ります。これらの規制を遵守できなかった場合、活動が規制される可能性や費用の増加につながる可能性があり ます。また、消費税について、増税される場合には個人消費が大きく低迷するおそれがあります。従って、これらの規制は、当社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)自然災害・事故・感染症等について

  当社が行っている百貨店業は、店舗による事業展開を行っているため、自然災害・事故・新型インフルエンザ等の感染症の発生等により、店舗での営業継続に悪影響をきたす可能性があります。特に、火災については、消防法に基づいた火災発生の防止を徹底して行っています。しかし、店舗において火災が発生した場合、消防法による規制や被害者に対する損害賠償責任、従業員の罹災による人的資源の喪失、建物等固定資産や棚卸資産への被害等、当社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、地震について発生時の対応に取組んでおりますが、電力の使用制限や物流の停滞などにより営業活動に支障が生ずる場合があり、当社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)商品取引について

  当社は一般消費者向け取引を行っています。欠陥商品や食中毒を引き起こす商品等、瑕疵ある商品を販売した場合、営業を一定期間停止せざるを得ない状況となる可能性があるとともに、著作権侵害、製造物責任および債務不履行による損害賠償責任等による費用が発生する場合があります。更に、消費者からの信用失墜による売上高の減少等、当社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)顧客情報の流出について

  百貨店業では、膨大な顧客の個人情報を保有・処理しています。当社は、これらの個人情報の管理には社内管 理体制を整備して、厳重に行っておりますが、外部に漏洩した場合、顧客個人等への損害賠償による費用の発生や、当社の社会的信用の失墜による売上高の減少等が考えられ、当社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性 があります。

(6)継続企業の前提に関する事象に係るもの

  当社は、第91期に固定資産の減損損失、第92期には商品券及びポイントカード等について引当金を計上したことなどにより、利益剰余金がマイナスとなっております。その結果、株主資本の合計額がマイナスとなっております。

  当該事象又は状況を解消するための対応策については、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)継続企業の前提に関する事象等について」に記載のとおりであります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたっては、貸倒引当金、退職給付引当金等の計上について見積り計算を行っており、その概要については、「第5 経理の状況 1.財務諸表等  (1) 財務諸表 重要な会計方針」に記載しております。

(2)財政状態の分析

(流動資産)

 当事業年度末における流動資産の残高は1,375,085千円(前期末1,418,009千円)となり、42,924千円減少しました。主な要因は、売掛金(349,439千円から308,502千円へ40,937千円の減少)が減少ししたこと等によるものであります。

売掛金の減少は外商売掛金の回収が進んだことと、他店発行商品券の回収が減少したことによるものです。

(固定資産)

 当事業年度末における固定資産の残高は、6,015,597千円(前期末は6,214,435千円)となり、198,837千円減少しております。主な要因として、有形固定資産が、新規取得などにより191,237千円増加した一方、除却および減価償却によって391,298千円、減損処理により1,403千円減少し、投資その他の資産においては、投資有価証券が株価の上昇により6,660千円増加したこと等によるものです。

(流動負債)

 当事業年度末における流動負債の残高は、5,105,818千円(前期末は5,231,599千円)となり、125,780千円減少しました。主な要因は、短期借入金(2,694,515千円から2,578,044千円へ116,470千円減少)が減少したこと等によるものです。

(固定負債)

 当事業年度末における固定負債の残高は、1,466,051千円(前期末は1,519,454千円)となり、53,402千円減少いたしました。主な要因は、リース債務(21,520千円から35,640千円へ14,120千円増加)、関係会社事業損失引当金(82,140千円から94,945千円へ12,805千円増加)、役員退職慰労引当金(10,400千円から15,440千円へ5,040千円増加)、資産除去債務(114,516千円から117,132千円へ2,616千円増加)が増加したものの、長期借入金を一年内返済予定の長期借入金へ振替えたことなどにより58,000千円、退職給付引当金が前期末から29,580千円減少したこと等によるものであります。

(純資産)

 当事業年度末における純資産の残高は、818,812千円(前期末は881,391千円)となり、62,578千円減少しました。その要因は、当期純損失69,238千円を計上したもののその他有価証券評価差額金が6,660千円改善したことによるものです。

(3)キャッシュ・フローの分析

当事業年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

  (4)経営成績の分析

当事業年度における経営成績の概況については、「1 業績等の概要(1)業績」をご参照ください。

 (5)継続企業の前提に関する事象等について

当社は、第94期を初年度とする中期経営計画「エムザ・スマイルプラン」をスタートさせ、収益力の強化ならびに経営資源の効率化を推進し、継続的に利益計上できるよう構造改革を進めております。

今後もこの計画に基づいて収益力の向上、経費削減を行うことにより、財務状況を改善し長期的に存続、発展できるよう努めてまいります。

これらの対策によって継続企業の前提に関する重要な不確実性はないものと判断しております。 





出典: 株式会社金沢名鉄丸越百貨店、2013-02-28 期 有価証券報告書