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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の各種政策を背景に企業収益は回復傾向で、国内景気は緩やかな回復基調が続いているものの、新興国経済の減速や不安定な欧州経済、米国新政権の政策動向の不確実性など海外経済の先行きは依然として不透明な状況にあります。

 小売業界におきましては、社会保障制度などに対する先行きの不透明感による将来への不安から、消費者の節約志向も依然として強く、さらには採用難による人手不足や業界の垣根をこえた企業間競争が一段と激しさを増し、引き続き厳しい経営環境が続いております。

 このような状況のもと、当社グループは店舗を起点とした事業を展開し、「食と人を通して地域に貢献するお役立ち業」としてお客様の健康で豊かな食生活の実現に貢献し、いなげやグループ全社を挙げて、価値ある商品、質の高いサービスを提供し、お客様から信頼され、支持されるお店づくりに取り組んでおります。

 当連結会計年度における経営成績は、前年度および当年度における新設店の寄与等もあり、営業収益が2,581億28百万円(前期比0.3%増)、売上高が2,491億32百万円(同0.2%増)とそれぞれ増収を確保いたしました。しかしながらお客様の節約志向に対応したこと、鮮魚においては資源減少に伴う相場高もあって、売上総利益率は0.1ポイント低下し、売上総利益は698億60百万円(同0.1%減)と減益になりました。また、社会保障制度変更に伴うパートタイマー雇用者の契約変更および契約単価のアップ、人材確保が困難なことに伴う派遣労働者増加などに伴う人件費の増加、新規設備投資に伴う諸経費の増加、税制改正による外形標準課税の増加などにより、販売費及び一般管理費は764億60百万円(同1.4%増)となりました。

 以上の結果、営業利益は23億96百万円(同27.8%減)、経常利益は26億53百万円(同27.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億56百万円(同30.8%減)となりました。

 

当社グループにおける事業セグメントごとの状況は次のとおりです。

[スーパーマーケット事業]

 ㈱いなげやにおいては、中期2ヶ年経営計画のもと、「商品経営への転換」をスローガンに「ヘルシーリビング&ソーシャルマーケット」(食と人を通し、地域のお役立ち業として社会に貢献し、お客様が健康に歳を重ねて人生の喜びや楽しさを感じていただける、なくてはならない店)をテーマにした次世代志向の新たなスーパーマーケットづくりにチャレンジしております。

 営業政策といたしましては、地域のお客様の暮らしぶりを理解し、商品の魅力でお客様の満足を実現し、真のお役立ち業となるために全力を尽くすこと、また「Ready to」、「シニア」、「健康」、「地産地消」を基本方針として、惣菜を中心として生鮮が強化された「快適で楽しい食と買い物の空間」の構築、「食の豊かさと温もりを感じさせる新たな店づくり」を行ってまいりました。

 また、当社のポイントカードである、「ing・fan(アイエヌジー・ファン)カード」による分析データなどをもとに自店の地域特性や暮らしぶりにあった商品展開を行い、お客様に支持される店づくりに努めてまいりました。

 さらに、店舗改装を機にイートインコーナーとして“くつろぎスペース”を積極的に設置し、お買い物前後の休憩や、お買上商品の飲食などをはじめ、新たな価値創造の場としても活用しております。

 ㈱三浦屋においては品質第一主義をモットーに「おいしい商品開発」「おいしい商品提供」に徹すること、おもてなしの心でお客様をお迎えし「三浦屋のこだわり」を全従業員で伝え続けること、また、販売拠点・提供方法を拡大させより多くのお客様に「三浦屋ブランド」を浸透させることを基本方針として三浦屋の強みを最大限活かした取り組みを徹底してまいりました。

 設備投資といたしましては、㈱いなげやでは金町店(東京都葛飾区)を新設いたしました。また、品質の向上、トータルコストの削減をめざして建替えられた武蔵村山プロセスセンター(東京都武蔵村山市)も稼動いたしました。一方、営業政策に伴い3店舗を閉鎖いたしました。既存店の活性化を引き続き推進し、ina21調布染地店(東京都調布市)、鶴ヶ島店(埼玉県鶴ヶ島市)、草加谷塚店(埼玉県草加市)、大泉学園店(埼玉県新座市)など年間で合計31店舗の改装を実施いたしました。㈱三浦屋においては、食品センターをいなげや武蔵村山プロセスセンター内に移設・稼動を始めました。一方、契約期間満了により1店舗を閉鎖いたしました。また、既存店活性化のためコピス吉祥寺店(東京都武蔵野市)など2店舗を改装いたしました。これにより、当連結会計年度末での店舗数は、㈱いなげやの139店舗と㈱三浦屋の12店舗を合わせて151店舗となりました。

 売上高につきましては、既存店売上高が前期比1.7%減となりました。

 以上の結果、当連結会計年度のセグメント別売上高は2,074億6百万円(前期比0.4%減)、セグメント利益は10億91百万円(同47.9%減)となりました。

[ドラッグストア事業]

 今年度は、中期3ヶ年計画の締めくくりとして、地域のお客様にご満足いただけるよう、気持ちの良い挨拶や欠品防止などの基本レベルの向上に引き続き取り組むとともに、ウェルパークブランドの確立を結実し来年度以降の成長戦略を支える競争力の具現化に向け取り組んでまいりました。

 主な政策といたしましては、駅前・繁華街への出店を行い、その店舗において新業態フォーマットを構築いたしました。また、ヘルス・ビューティーの専門性を強化し、お客様の健康と美をサポートできるようにいたしました。さらに、お客様視点に立った当社独自の商品と売場をつくるとともに、SNS媒体を活用したウェルパークブランドを情報発信することで、他社との差別化を図ってまいりました。

 設備投資といたしましては、浮間舟渡店(東京都板橋区)、駅前・繁華街への出店として原宿竹下通り店(東京都渋谷区)と吉祥寺ダイヤ街店(東京都武蔵野市)、立川北口店(東京都立川市)を開設するなど、合計で7店舗新設いたしました。一方、営業政策に伴い4店舗を閉鎖いたしました。また、リピート率を高めるために食品売り場を拡大し価格競争に対応しつつ、集客力の向上を目指して年間で17店舗の改装をいたしました。これにより、当連結会計年度末の店舗数は127店舗となりました。

 以上の結果、当連結会計年度のセグメント別売上高は404億61百万円(前期比4.4%増)、セグメント利益は10億95百万円(同7.5%減)となりました。

 

[小売支援事業]

 デイリー食品を製造している㈱サンフードジャパンは、安心・安全・信頼をテーマに徹底した品質管理、お客様の立場に立った商品づくりに取り組んでまいりました。店舗の警備、清掃、施設管理を行っている㈱サビアコーポレーションは、当社グループ各社に対して効率的な店舗運営の提案を行ってまいりました。障がい者雇用の推進を目的とした特例子会社㈱いなげやウィングでは労務の提供により店舗業務の支援に努めてまいりました。農業経営を行っている㈱いなげやドリームファームは、グループ店舗での農産物販売を通して地産地消を具現化することで地域の活性化を推進しております。

 以上の結果、当連結会計年度のセグメント別売上高(外部顧客売上高)は12億64百万円(前期比16.3%減)、セグメント利益は2億30百万円(同271.7%増)となりました。

 

  主な損益項目

 

 

(単位:百万円)

 

項    目

前連結会計年度

当連結会計年度

前  期  比

増減額

増減率 (%)

営   業  収   益

257,385

258,128

743

0.3

売     上     高

248,571

249,132

561

0.2

営   業  利   益

3,320

2,396

△923

△27.8

経   常  利   益

3,682

2,653

△1,028

△27.9

親会社株主に帰属

する当期純利益

948

656

△292

△30.8

1株当たり年間配当金(円)

15.00

15.00

 

 

   当社グループにおける売上高内訳をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

 前期比(%)

スーパーマーケット事業

208,300

207,406

△0.4

ドラッグストア事業

38,759

40,461

4.4

小売支援事業

1,511

1,264

△16.3

合  計

248,571

249,132

0.2

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

項    目

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額(△減)

営業活動によるキャッシュ・フロー

4,463

4,392

△71

投資活動によるキャッシュ・フロー

△10,476

△965

9,511

財務活動によるキャッシュ・フロー

4,108

△2,020

△6,128

現金及び現金同等物の増減額

△1,904

1,407

3,311

現金及び現金同等物の期首残高

13,969

12,065

△1,904

現金及び現金同等物の期末残高

12,065

13,472

1,407

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は134億72百万円となり、前連結会計年度に比べ14億7百万円増加しました。

 

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動の結果得られた資金は43億92百万円(前期比71百万円の収入減少)となりました。これは主に、減価償却費41億75百万円、税金等調整前当期純利益14億61百万円などの収入があった一方、たな卸資産の増加額6億47百万円、仕入債務の減少額3億72百万円、未払金の減少額2億68百万円などの支出があったことによるものです。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

  投資活動の結果使用した資金は9億65百万円(前期比95億11百万円の支出減少)となりました。これは主に、新設店舗・武蔵村山プロセスセンターの投資及び既存店改装の設備投資等としての支出52億45百万円、遊休資産の売却および不動産流動化による有形固定資産の売却による収入41億65百万円などによるものです。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動の結果使用した資金は20億20百万円(前期は41億8百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出27億73百万円(借入れによる収入と相殺後純支出額6億73百万円)、配当金の支払による支出6億96百万円、リース債務の返済による支出6億38百万円などによるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)販売実績

 当連結会計年度における売上高の内訳をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

スーパーマーケット事業

207,406

△0.4

ドラッグストア事業

40,461

4.4

小売支援事業

1,264

△16.3

合  計

249,132

0.2

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)仕入実績

 当連結会計年度における仕入高の内訳をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

スーパーマーケット事業

148,438

△0.4

ドラッグストア事業

30,590

4.5

小売支援事業

884

△22.3

合  計

179,913

0.3

(注)1.金額は実際仕入価額によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針等

いなげやグループは「まずお客様ありき」の精神のもと、「すこやけくの実現」「商人道の実践」を経営理念として、お客様第一主義に徹した商いを実践しております。

 

① グループ社是

いなげやグループは販売を通じ広く世の中に奉仕し会社の発展と従業員の幸せを常に一致せしむる事をもって社是とする。

 

② グループ経営理念

すこやけくの実現

 お客様の健康で豊かな、暖かい日常生活と、より健全な社会の実現に貢献する。

商人道の実践

 お客様のお喜びを、自分自身の喜びとして感じることができる人間集団。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題

次期のわが国経済の見通しは、緩やかな景気回復基調にあるとはいえ、新興国経済の減速、欧州政治経済の構造変化、米国新政権の政策不確実性の高まりなど、わが国経済を下振れさせる懸念もあり、楽観できない状況は続くものと思われます。また、個人消費につきましても、雇用・所得環境の改善が期待される一方、小売業界を取り巻く環境は長期的な人口動態の変化の中で、業種・業態をこえた更なる企業間競争激化など、引き続き厳しい経営環境が予想されます。

このような状況のもと、当社グループは、価値ある商品・質の高いサービスを提供し、お客様から信頼され、支持される店づくりに取り組むとともに、個々の従業員が能力や意欲を発揮し、お客様・地域社会・お取引先様・株主様の期待・信頼に応えられる企業として永続的な発展を続けられるように、以下の課題に取り組んでおります。

 

 <スーパーマーケット事業>

地域のお役立ち業として、お客様の健康で豊かな食生活の実現を目指すという基本的な考え方のもと、中期2ヶ年経営計画の最終年度である平成29年度は、基本戦略の核となる「商品経営への転換」を柱として取り組みを進めてまいります。

 

① 「商品経営」を実現し快適で楽しい買い物空間、食の空間が提供出来る惣菜を柱とした生鮮強化型スーパーマーケットの更なる進化を目指します。

商品企画力や開発力の強化を図るとともに、惣菜や生鮮食料品を中心にお客様の支持が高く当社において売上の柱となる商品分類を、買いやすく選びやすい売場やサービスを工夫し提供してまいります。特に、精肉部門においては、最新鋭の設備を備えた新精肉センターのメリットを活かし、お客様にご満足いただける商品を提供してまいります。

 

② 「やめる」・「減らす」をキーワードに業務の見直しを実施いたします。

既存の仕組みに固執することなく、お客様に喜ばれる商品を提供できるよう、情報システムを改革し、商品発注の精度向上等にも取り組んでまいります。また、新精肉センターの活用で店舗作業の軽減等オペレーションの改善による惣菜部門への人員再配置等を実施し人財の有効活用を進めてまいります。

 

③ おいしさと健康を地域のお客様に提供する「新フォーマット」の開発展開として、当社グループの強みを活かし、当社がドラッグストアのウェルパークと共同で企画する「ESBI+(エスビィ・プラス)」を、新たなフォーマットとして出店いたします。

 

④ 成長のための人財育成と社風改革に取り組んでまいります。

当社は、従業員は会社の財産であるという考えにより「人財」ということばを用いております。社風改革の取り組みを通じ、従業員一人一人が様々な知恵を出し合い、工夫し協力することで信頼関係を構築し、働き方の改善に取り組んでおります。また研修等を通じ、お客様へ健康で豊かな食生活を提案できる食の専門家を育成してまいります。

⑤ 全活動を通じ「ステークホルダー」との新たな関係性を築きブランド力の向上を図ってまいります。

特に、本年度の取り組みの柱である「商品経営」について、お取引先様と連携し商品の共同開発を行うなど、新たなスーパーマーケット作りに寄与する企画・提案の創出に取り組み、ブランド力の向上につなげてまいります。

 

 

 <ドラッグストア事業>

平成29年4月より「骨太体質の進化に基づく店舗主導型経営の確立」を新中期3ヶ年経営方針として、次のような主要課題に取り組んでまいります。

 

平成29年度政策「骨太体質の進化に基づく店舗主導型経営への転換」

Ⅰ 店舗主導型経営の現場実現のためのマインドチェンジ・考働変革と浸透・定着

Ⅱ 商品強化の体系構築

Ⅲ 全社全部署の店舗主導型経営への意識・考働改革⇒力の結集と集中

 

この主要課題に対する次期の実施事項は以下のとおりであります。

 

① 固定競争力向上に向け、店舗主導型経営への転換をいたします。

(イ) 現場力向上に向け、店舗への権限移譲をいたします。

(ロ) タイプ別販売計画による、個店別戦い方を決め、店舗主導型売場へ転換いたします。

(ハ) ブロック長店を起点とした、考働変化の発信をいたします。

 

② 店舗作業を省力化し、力の結集・集中にて、販売力・商品力の向上を図ります。

(イ) 最小労力で最大効果を生み出し、お客様第一で考働いたします。

(ロ) 悩み別、健康、シニアを明確に意識した情報の発信をいたします。

(ハ) 生活行動を把握し、イベント性の高い企画へチャレンジいたします。

 

③ ウェルパークファンの拡大を図ります。

(イ) お客様視点に立ち、地域に密着した強い個店づくりをいたします。

(ロ) 接客力向上、欠品ゼロへの挑戦、5S管理の徹底をいたします。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは、現在、以下のようなものであると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月22日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営環境におけるリスク

  当社グループは、一都三県に店舗展開をしておりますが、景気や個人消費の動向などの影響を受けやすく、また業種業態を超えた競合の発生など厳しい経営環境が続いております。景気や個人消費の落ち込みや競合店の発生により当初想定の業績確保が難しくなり、店舗の営業損益が悪化した場合、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)販売価格低下のリスク

  当社グループは、業種業態を超えた競合が激化する中、為替相場の変動、原油価格・商品相場の高騰が消費者物価の上昇を招いたり、消費税率の引き上げにより消費マインドが冷え込みますと、売上確保のため、販売価格を抑えた営業になり、粗利益率が低下して、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)食品の安全性におけるリスク

  当社グループは、食品の安全性に日頃より十分な注意を払い、食中毒や異物混入の未然防止のため、衛生・温度管理の徹底、食品の検査体制の充実や生産履歴の明確化(トレーサビリティ)に努めておりますが、万一食中毒や異物混入の発生等でお客様にご迷惑をお掛けする事態が発生した場合、調達した商品の有害物質・放射能などによる汚染の発覚などの予期せぬ事態が発生した場合ならびにプライベート・ブランド商品に起因する事故が発生して当社グループに対するお客様の信頼が失われたり、ブランド価値の毀損につながった場合、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)個人情報の漏洩などに伴うリスク

  当社グループは、多数の個人情報を保有しており、適正管理に向けた全社的な取り組みを実施しておりますが、万一個人情報の漏洩や不正利用などの事態が生じた場合は、当社グループの社会的信用の失墜により、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)システムトラブルによるリスク

  当社グループは、通信ネットワークやコンピューターシステムを使用し、商品の調達や販売など多岐にわたるオペレーションを実施するため、想定外の自然災害や事故等により設備に甚大な被害があった場合や、システム障害、ネットワーク障害、ウイルス感染、ソフトウェアやハードウェアの欠陥、サイバー攻撃などが発生した場合、業務に支障をきたし、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)自然災害・事故によるリスク

  当社グループは、小売業を中心に事業展開を行っており、店舗、物流センターなどで自然災害・事故等が発生した場合、営業継続に支障をきたす可能性があります。特に大規模な災害・事故の発生で店舗が被害を被った場合、ご来店のお客様や従業員が被害を受けた場合、建物等固定資産やたな卸資産への被害、営業停止などで、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  また、新型インフルエンザ等によるパンデミックの発生により、当社グループの営業活動に支障をきたし、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)燃料費の高騰に伴うリスク

  当社グループは、燃料費の高騰により電気料金や配送費等が上昇した場合、経費の増加要因となり、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)人材の確保と育成に関するリスク

  当社グループは、お客様の「健全で豊かな食生活」を提案するため、自ら考えまわりに働きかけながら新たな価値を創造していくことのできる「人財」の確保が必要であると考えております。このため新卒者および中途社員の採用やパートタイマーの確保に積極的に取り組むとともに、社内研修制度の充実を図っております。

  しかしながら、人材獲得競争の激化等により十分な採用が行えない場合およびその育成が計画どおりに進まない場合、採用難に伴い募集時給が増加した場合、営業活動に支障をきたしたり、人件費負担が増加し、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9)調剤過誤によるリスク

  子会社で行っている調剤業務では、調剤業務に関する技術や医薬品の知識の向上に取り組み、調剤過誤を防止すべく万全の管理体制のもと、調剤業務を行っておりますが、重大な調剤過誤の発生により、訴訟や行政処分を受けた場合、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)当社事業に係る法令、制度変更のリスク

  a.環境に関する規制に伴うリスク

当社グループは、食品リサイクル、容器包装リサイクル、廃棄物処理および地球温暖化対策などに関する様々な環境関連法令に則って営業活動を行っております。これらの環境関連法令による規制がより強化されたり、または将来的に新たな規制が導入される可能性があり、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 b.表示に関する規制に伴うリスク

当社グループは、商品製造時や販売時の表示等において、食品表示法や景品表示法等の規制を受けております。法令厳守のため教育や啓蒙活動を行っておりますが、万一監督官庁より違法性を指摘されることにより営業活動に支障をきたしたり、損害賠償請求等がなされた場合、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)固定資産の減損または評価損の発生するリスク

  当社グループにおいて、店舗の営業損益が悪化し、短期的にその状況の回復が見られない場合、もしくは周辺環境の変化等により保有する資産の時価が著しく下落した場合には、当該資産に減損が発生し、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、投資有価証券などにおいて、当該証券等の時価が下落した場合、もしくは投資先の業績が著しく悪化することにより評価損が発生した場合、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)年金債務及び年金資産に関するリスク

  当社グループの退職給付債務や退職給付費用は、割引率や長期期待運用収益率等の計算基礎に基づき算出しております。それらの計算基礎の前提となる数値等が経済環境その他の要因により変化した場合や年金資産の運用実績が低下した場合には、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)店舗閉鎖に伴う損失が発生するリスク

  当社グループは、大部分の店舗の土地もしくは建物を賃借しておりますが、賃貸借契約期間満了前に店舗を閉鎖する必要が生じる場合があります。賃貸借契約を中途解約することで違約金等の支払が発生する場合、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)取引関係先等との紛争リスク

  当社グループは、商品の仕入先、店舗等の物件オーナー、業務委託先などをはじめとする取引関係先や従業員等との間で様々な契約を締結しております。これらの取引関係先等との間で良好な関係を構築するように努めておりますが、諸般の事情により法律上の問題が発生し、紛争に発展する場合、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はございません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はございません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析については以下のとおりであります。

 

(1)重要な会計方針および見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。

 なお、将来に関する予想、見積り等の事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月22日)現在において当社グループが判断したものであり、先行きに不確実性やリスクを含んでいるため、将来生じる結果と異なることがありますので、ご留意ください。

 

(2)財政状態の分析

  主な要因は、次のとおりであります。

 

①資産の部

  当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ12億70百万円減少し、975億20百万円となりました。

  流動資産は、15億4百万円増加し、327億86百万円になりました。これは主に、手許資金運用の有価証券が48億円、商品及び製品が6億44百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が38億92百万円減少したことによるものであります。

  固定資産は、27億75百万円減少し、647億33百万円になりました。これは主に、不動産の流動化等もあり有形固定資産が44億93百万円減少した一方、無形固定資産が5億72百万円、投資有価証券が株式の取得および株価の値上がりにともない16億64百万円それぞれ増加したことによるものであります。

②負債の部

  当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ22億80百万円減少し、451億49百万円となりました。

  流動負債は、14億40百万円減少し、300億7百万円になりました。これは主に、買掛金が3億72百万円、未払法人税等が2億40百万円、その他流動負債(未払金など)が10億40百万円それぞれ減少した一方、ポイント引当金が2億19百万円増加したことによるものであります。

  固定負債は、8億39百万円減少し、151億42百万円になりました。これは主に、長期借入金が7億29百万円減少したことによるものであります。

③純資産の部

  当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ10億9百万円増加し、523億70百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が6億97百万円、退職給付に係る調整累計額が2億42百万円それぞれ増加したことによるものであります。以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.6ポイント上がり、53.0%になりました。

 

(3)経営成績の分析

①営業収益

  当連結会計年度における営業収益は、前年度および当年度における新設店の寄与等もあり、前連結会計年度に比べ7億43百万円増加(前期比0.3%増)し、2,581億28百万円になりました。スーパーマーケット事業の売上高は同0.4%の減少(既存店売上高は同1.7%減)、ドラッグストア事業の売上高は同4.4%の増加(既存店売上高は同0.9%減)となったことにより、当連結会計年度における売上高は同0.2%増加し、2,491億32百万円になりました。

②売上総利益

  当連結会計年度における売上総利益は、売上高は増加したものの、売上高総利益率は0.1ポイント低下したことにより、前連結会計年度に比べ67百万円減少(同0.1%減)し、698億60百万円になりました。

③販売費及び一般管理費

  当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ10億38百万円増加(同1.4%増)し、764億60百万円になりました。販売費は、主に配送費の増加により前連結会計年度に比べ95百万円増加しました。人件費は、前連結会計年度に比べ7億82百万円増加しました。その他一般管理費は、新規出店などに伴う地代家賃の増加やセンター投資に伴う諸経費などにより、前連結会計年度に比べ1億60百万円増加しました。

④営業利益

  当連結会計年度における営業利益は、販売費及び一般管理費が増加したことにより、前連結会計年度に比べ9億23百万円減少(27.8%減)し、23億96百万円になりました。

⑤経常利益

  当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ10億28百万円減少(同27.9%減)し、26億53百万円になりました。

⑥特別損益

  当連結会計年度における特別損益は、特別利益として固定資産売却益4億50百万円、投資有価証券売却益40百万円など4億90百万円計上しております。特別損失は、固定資産処分損2億45百万円、減損損失10億94百万円、賃貸借契約解約損2億76百万円など16億82百万円計上しております。

⑦親会社株主に帰属する当期純利益

  当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は14億61百万円となり、税効果会計適用後の法人税等負担額6億87百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益1億17百万円を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ2億92百万円減少(同30.8%減)し、6億56百万円となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

 営業活動によって得られた資金は43億92百万円となりました。設備投資などの投資活動によって使用した資金は、9億65百万円となりました。長期借入金の返済、配当金の支払などの財務活動によって使用した資金は20億20百万円となりました。以上により当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は前連結会計年度に比べ14億7百万円増加し、134億72百万円となりました。

 詳細につきましては「1[業績等の概要]」に記載しております。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性の分析

 当社グループにおける運転資金は主に日々回収される売上と手持ちの自己資金によって賄われております。また、当期における設備投資は連結キャッシュ・フローベースで56億14百万円となりました。これらの資金は主に自己資金で賄いました。これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は134億72百万円となりました。





出典: 株式会社いなげや、2017-03-31 期 有価証券報告書