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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

 (1)業績

当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、政府による経済政策や日銀による金融緩和を背景に、企業収益や雇用環境の改善、インバウンド(訪日外国人)による消費拡大により緩やかな回復基調で推移しました。一方、中国をはじめとする新興国経済の下振れや円安による輸入品価格の高騰など、依然として不透明な状況が続いております。

外食産業におきましても、円安による原材料価格の高騰や人財コストの上昇、食の安全・安心に対する社会的関心の高まりに伴って、高付加価値を求めるお客さま層の獲得激化など一層厳しさを増しております。

このような状況の中、当社グループは野菜をはじめとする食材の国産化によって、食の「安全・安心」に地道に取り組み続け、『全員参加で企業体質を改革しよう』をスローガンに、強固な企業体質づくりとともに、企業価値向上に努めてまいりました。

◆『5Sの徹底とお客さま満足度向上』

「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾」の5S活動は、4年目に入り、店舗のQSC(Q=クオリティ・S=サービス・C=クリンリネス)の原点であると同時に、お客さま満足度向上に欠かせない要素という認識が定着してまいりました。

当連結会計年度中に取り組んだCI(コーポレートアイデンティティ)活動では、新しいブランドロゴ(商願2015-085524)を策定し、このQSCを「R」マークを構成する3本のラインに表し、高レベルのQSC維持により、お客さま満足度向上につながるブランド価値向上に取り組んでおります。

◆『現地・現物で改善のスピードを上げる』

企業価値向上のための改善のヒントは、すべて現地(店舗や工場)・現物(商品)にあるという基本的な考え方に立ち、「目に見えるムダ」「仕組み上のむだ」「人が引き起こす無駄」という3Mの徹底した排除をしながら、より一層の経営効率改善に努めてまいりました。

店舗でのパート・アルバイト従業員一人ひとりのレベルアップを目的に導入した「調理サービス認定制度」は、海外店舗スタッフも交えた、初の調理コンテスト世界一決定戦を実施するなど、意欲向上とともに、現場第一としての店舗力アップに貢献しております。

また、レジの複数台設置や前払い方式の導入等、店舗における改善に次ぐ改善を重ねながら、より完成度の高いモデル店舗の早期実現にも取り組んでまいりました。

◆『人財を育成し時間当り採算を向上』

「売上最大、経費最小、時間最短」という経営原則を基本とした、小集団(チーム)の独立採算制経営管理システムでは、「時間」もコストであるという考え方のもと、「時間当りの採算」を最優先の指標として捉え、人財の育成に注力してまいりました。

人財育成の一環としてフィロソフィー理念の浸透と共有を図る施策として開始した「フィロソフィーセミナー」は、当連結会計年度中に35回開催し、当社グループすべての正社員が参加を終え、文字通り全員参加型経営への意識の共有を図ることができました。また、パート・アルバイト従業員の店長登用制度を導入し、当連結会計年度中に16名のパート店長を任命いたしました。

さらに、「女性活躍推進セミナー」は、女性社員18名を対象に全5回を開催し、女性社員同士の交流や意見交換を深めるとともに、管理職養成のための研修を実施しております。

出店政策におきましては、北陸地区で初となる石川県、富山県への進出により、44都道府県まで拡大し、計55店舗(内、海外では3か国で計5店舗)を新規出店いたしました。

一方で、不採算店やリロケートにより22店舗を退店した結果、当連結会計年度末では国内で700店舗、海外で11店舗、合計711店舗(内、フランチャイズ店舗206店舗)となり、前連結会計年度比33店舗の増加となりました。

売上高につきましては、「食の安全・安心」への関心度や健康志向への高まりとともに、当社グループの国産食材への地道な取り組みによるブランドイメージが評価されたことで、純既存店売上高は前連結会計年度比102.5%、また、全ての月度において、経常利益黒字化を達成するなど好調に推移いたしました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は411億29百万円前連結会計年度7.8%増)、営業利益は28億34百万円(同26.4%増)、経常利益は26億81百万円(同21.2%増)、当期純利益は12億71百万円(同32.4%増)と、2期連続で過去最高の売上高と利益額を更新することができました。

 

セグメント別の概況は次のとおりであります。

<長崎ちゃんぽん事業>

「長崎ちゃんぽんリンガーハット」では、お客さまの声から新商品として開発された「減塩長崎ちゃんぽん」「野菜たっぷり食べるスープ」や、季節限定商品としては、国産レタスを使用した「ふわふわたまごのレタスチャーハン」、白・黒・赤の3種類のバリエーションを設定した「冷やしちゃんぽん」、値ごろ感のある500円台メニューとして「あんかけちゃんぽん」を新発売するなど、お客さまに、より喜んでいただける訴求力のある商品提供に努めてまいりました。

また、安定確保が非常に困難なため野菜国産化移行時には見合わせていた「きくらげ」を、平成27年8月より「国産のきくらげ」として西日本エリア店舗で復活し、同時に価格改定を実施いたしました。

さらにお客さま満足度向上のために、調理認定制度の運用を強化するとともに、ぎょうざIHマシンの改良や、麺解凍機の導入、小型レジ増設等の施策を実施いたしました。

新規出店では、国内ではショッピングセンターを中心に45店舗、海外では香港3号店など計4店舗を出店し、リロケートを含む19店舗を退店した結果、当連結会計年度末の店舗数は、国内で591店舗、海外で9店舗の計600店舗(うちフランチャイズ店舗188店舗)となりました。

以上の結果、売上高は306億39百万円(前連結会計年度比8.8%増)、営業利益は19億21百万円(同39.6%増)と増収増益となりました。

<とんかつ事業>

「とんかつ浜勝」では、とんかつの美味しさと安全な食材へのこだわり、ごはん・味噌汁・キャベツがそれぞれ2種類から選べる食の楽しさ、そして「お客さまに楽しい食事のひとときを、心ゆくまで味わっていただきたい」という、おもてなしの心をお客さまに伝える施策に取り組んでまいりました。

また、毎日手作りで取り揃えられた豊富な種類の自家製デザートが、数種類のお飲み物とともにお楽しみいただけるデザートビュッフェ導入店も、新規オープンの赤坂店(東京都)をはじめ9店舗まで拡大、さらに、高級感を演出する新しい什器への切り替えや、オペレーションの効率化を目指したお盆提供方式への変更など、お客さまによりおいしく感じていただく取り組みを実施いたしました

さらに、浜勝においても、新しいブランドロゴを策定し(商願2016-018197)、新年度より順次使用を開始するとともに、さらなるブランド価値向上への取り組みにも着手しております。

新規出店では、国内では初の出店地域となる岐阜県、富山県などに5店舗と、海外ではタイ(バンコク)にも初進出し、リロケートを含む3店舗を退店した結果、当連結会計年度末における店舗数は国内で109店舗(卓袱浜勝を含む)、海外で2店舗、合計111店舗(うちフランチャイズ店舗18店舗)となりました。

以上の結果、純既存店の前連結会計年度比売上高が、平成24年6月から当連結会計年度末まで45か月連続で前連結会計年度を上回るなど好調に推移し、売上高は103億5百万円(前連結会計年度比5.6%増)、営業利益は7億90百万円(同5.2%増)と、増収増益を達成することができました。

<設備メンテナンス事業>

設備メンテナンス事業は、当社グループ内直営店舗及びフランチャイズ店舗の設備維持メンテナンスに係る工事受注や機器類の保全などが主な事業であり、売上高は16億93百万円(前連結会計年度比0.2%減)、営業利益は1億36百万円(同3.3%減)と、減収減益となりました。

(2) キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1億45百万円減少し、17億11百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は31億85百万円(前連結会計年度比7.2%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が6億88百万円増加したこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果支出した資金は18億66百万円(同7.3%減)となりました。これは主に、設備投資に23億48百万円支出したこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果支出した資金は14億91百万円(同69.9%減)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が12億83百万円減少したこと等によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

長崎ちゃんぽん事業

6,532,065

105.0

とんかつ事業

1,506,899

106.0

合計

8,038,964

105.2

 (注)1.金額は、製造原価によっております。

2.「設備メンテナンス事業」は、生産設備を有しないため、生産実績はありません。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)店舗材料及び商品仕入実績

当連結会計年度の店舗材料及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

長崎ちゃんぽん事業

1,684,343

102.8

とんかつ事業

1,125,255

103.8

設備メンテナンス事業

394,289

314.5

合計

3,203,888

112.5

(注)1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)受注状況

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

設備メンテナンス事業

420,228

269.8

合計

420,228

269.8

 (注)1.「設備メンテナンス事業」を除く事業については、店舗の販売予測に基づく生産を行っておりますので、該当事項はありません。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

長崎ちゃんぽん事業

30,639,644

108.8

とんかつ事業

10,305,830

105.6

設備メンテナンス事業

183,953

80.0

合計

41,129,427

107.8

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

人口減少と少子高齢化が国内外食市場に与える影響は、より現実のものとして年々厳しさを増し、短期間で激変する経営環境に対応するために、企業の「改善」努力を超えた「改革」を迫られております。

このような不透明な環境の下、当社グループでは、平成26年度より継続一貫して『全員参加で企業体質を改革しよう』をスローガンとして掲げ、パート・アルバイトの方々も含めたすべての役職員の一人ひとりが経営者意識を持ちながら、あらゆる改善に取り組み、当社グループ全体の企業体質を「改革」していくことが最重要課題と考えています。

5Sを磨きこみお客さまを増やす

当社グループ内では、全員参加型経営の哲学として定着した5S(「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾」)活動を基本として、店舗QSCの向上と、さらなるお客さま満足度の向上に努めてまいります。

改善のスピードを上げてA+B+Cを実現する

大きく変化していく経営環境に短期間で対処するためには、必然的によりスピーディーな改善が求められます。

「あらゆる無駄を排除することによって経営効率の向上を図る」という基本的な考え方のもと、A部門(営業・外販・間接)、B部門(生産・購買)、C部門(物流)の各部門がそれぞれに改善や効率化を目指すだけではなく、部門間での連携を強化しながら、業務の流れを短縮し、改善に相乗効果を生むような「A部門+B部門+C部門」という企業活動のスリム化と経営効率化を実現してまいります。

人財を育成し時間当り採算を向上

「売上最大、経費最小、時間最短」という経営原則を基本にした、独立採算制経営管理システムをさらに定着させるとともに、企業の原動力となる「人財育成」を重視し、女性活躍推進やパート店長制度をより充実させるとともに、新たに次世代リーダー塾を発足し、従業員一人ひとりのレベルアップとともに、「時間」をコスト指標に据えた「時間当り採算」の向上に取り組み、より効率的な経営を目指します。

以上により第53期連結業績の見通しは、売上高425億円、営業利益31億円、経常利益30億円、当期純利益14億円をそれぞれ見込んでおります。

株主の皆さまにおかれましては、今後ともなにとぞ、なお一層のご支援を賜りますようお願い申しあげます。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 特定事業への依存と売上高の季節変動について

 当社グループは創業以来、飲食店の経営を事業としており、当社グループの主だった事業はこの外食事業であります。したがって、当社グループの業績は、外食産業に対する消費者のニーズの変化、当該業界での競争激化の影響を大きく受ける傾向にあります。

 また、当社グループの売上高は1年を通して一定ということはなく、季節によって変動する傾向があります。特に5月のゴールデンウィーク、夏休み及び年末年始の売上高が高くなるため、いわゆる「稼ぎ時」に台風、酷暑、厳寒などの天候の悪影響が及んだ場合、目論見の売上高・利益を達成できなくなる恐れがあります。

(2) 食の安全と衛生管理について

 近年、食品を取り巻く環境においては、野菜の残留農薬問題、BSE問題、異物混入問題、輸入食材の安全性の問題などが発生しております。当社グループでは、各原材料メーカーから「食品衛生法」「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(通称、JAS法)」「不当景品類及び不当表示防止法(通称、景品表示法)」などの関連諸法規に違反しないことを保証する書面を受領するなど、品質管理については万全の体制で臨んでおります。

 また、当社グループにおいては、ご来店いただくすべてのお客さまに安全な商品を提供するため、保健所の指導で行っている衛生検査に加えて、当社グループ内に独自に食品衛生チェックのできる体制を強化すべく「品質保証チーム」を設置し、策定したクリンリネスマニュアル、指導書に基づき、店舗及び工場内での衛生状態が基準どおり保たれているかどうかを定期的に確認しております。

 衛生面については、今後においても十分留意していく方針でありますが、食中毒の発生など、当社固有の衛生問題にのみならず、消費者の食品の安全性に対する関心が高まっていることにより、仕入先における無認可添加物の使用などによる食品製造工程に対する不信、同業他社の衛生管理問題などによる連鎖的風評及び口蹄疫や鳥インフルエンザなどの社会全般的な問題など、各種の衛生上の問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 原材料の仕入について

 当社グループが、お客さまに提供する商品の食材等は多種多様にわたるため、疫病の発生や天候不順等により、必要量の原材料確保が困難な状況が生じたり、仕入価格が高騰したりする可能性があります。また、お客さまに提供する商品の食材を外部から調達しており、その一部は海外から輸入しております。したがいまして、万が一、輸入制限措置などにより、海外からの食材が輸入できないというような問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、「おいしさ」「安全・安心」を達成するため、平成21年4月に国産米粉を使用したぎょうざの販売、平成21年10月より野菜の全量国産化、平成22年1月よりちゃんぽん麺の小麦国産化、平成25年10月よりぎょうざの主要材料の国産化を開始しております。食材の仕入に当っては、国内農家等との長期契約の締結等により仕入価格及び仕入量の安定化を図っておりますが、災害、天候不順、疫病の発生等により、必要量の原材料確保が困難な状況が生じる、又は仕入価格が高騰する等の事態に発展した場合、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 敷金・保証金及び建設協力金について

 当社グループでは多店舗展開を念頭に置いていることから、出店に際しては主に、店舗の土地及び建物を賃借する方式で出店しており、出店時に土地建物所有者に対して、敷金・保証金及び建設協力金などとして資金の差入を行っております。

 新規出店の際には対象物件の権利関係などの確認を十分に行ってはおりますが、土地建物所有者である法人、個人が破綻などの状態に陥り、土地などの継続的使用や債権の回収が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 自然災害や停電等による影響について

 当社グループは製造ラインの中断による潜在的なマイナスの影響を最小化するために、すべての設備における定期的な災害防止検査と設備点検を行っております。しかしながら、生産施設で発生する災害、停電又はその他の中断事項による影響を完全に防止又は軽減できる保証はありません。

 また当社グループで使用される食材は、現在静岡及び佐賀地区の工場で加工・製造され、営業店舗へ毎日配送しております。したがいまして、静岡及び佐賀地区で大規模な地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、当社グループで使用される食材の生産能力が著しく低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 個人情報の取り扱いについて

 当社グループでは営業目的の会員情報のほか、株主及び従業員などの個人情報を取り扱っております。

 このような個人情報の保護をはじめ、企業の社会的責任に前向きに対応していくため「CSRチーム」を設置するなど環境の整備を行っておりますが、個人が特定できるすべての情報が含まれるため、今後さらなる情報の洗い出しや、漏洩しない仕組みづくり、漏洩させない風土づくりに相当のコストがかかることが予想されます。

 また、万が一、情報が漏洩し、社会問題になった場合には、行政処分はもとより、顧客の信用を失い、企業イメージが失墜し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 法的規制について

 当社グループが属する外食産業においては、主な法的規制としては「食品衛生法」、「浄化槽法」、「消防法」、「食品リサイクル法」、「改正パートタイム労働法」などがあり、さまざまな法的規制のなかで事業が運営されております。また、当社グループのフランチャイズ・チェーン展開においては、「中小小売商業振興法」及び「独占禁止法」などの規制を受けております。

 パートタイマーの厚生年金適用拡大など、法的規制が変更・強化された場合には、新たな費用が発生することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 有利子負債について

 当社グループは、店舗建築費用及び差入保証金等の出店資金を主に金融機関からの借入れにより調達しております。今後、有利子負債残高の圧縮等を含め保守的な財務方針で経営に当る方針でありますが、金利に変動が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 出店について

 当社グループにおいては、今後も必要に応じて当社グループの出店基準に基づき国内外において新規出店を行う方針であります。新規出店計画については基準に合致する用地確保が困難な場合がある他、出店後において立地環境等の多大な変化や計画された店舗収益が確保できない等の事態が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 減損損失及び退店損失について

 当社グループは、平成17年2月期より固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、当社グループの店舗において、外部環境の著しい変化等により収益性が著しく低下した場合、減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループにおきましては、当社グループの退店基準に基づき不採算店舗等の退店を実施しております。退店に際し、固定資産除却損及び賃借物件の違約金・転貸費用等が発生する場合、また当該退店に係る損失が見込まれた場合に引当金の計上を行うなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11) フランチャイズ・チェーン展開について

 当社グループでは直営店の営業展開の他、フランチャイズ契約に基づくフランチャイズ・チェーン展開を行っております。これらの契約により、当社はフランチャイズ店舗からのロイヤリティ収入等を収受しております。当該フランチャイズ加盟企業の減少や業績の悪化が生じた場合、フランチャイズ・チェーン展開が計画通りに実現できないこと及びロイヤリティ収入が減少すること等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループでは、フランチャイズ加盟企業に対して衛生管理等の店舗運営指導を実施しております。しかし、フランチャイズ加盟企業において当社グループの指導に従ったサービスの提供が行われない場合や衛生管理面の問題が生じた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループではタイ、米国、台湾及びその他の海外地域においてフランチャイズ・チェーン展開を図っていく方針でありますが、当社グループの想定どおりに推移する保証はありません。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

(1) 研究開発活動の体制

当社グループにおける研究開発活動は「生産技術研究チーム」、「モデル店舗開発チーム」を設け、それぞれ専任担当者を置いて各チームごとに研究開発活動にあたっております。

また、店舗のメニュー開発は「リンガーハット商品開発チーム」と、「浜勝商品開発チーム」が担当しております。

「生産技術研究チーム」においては店舗、工場の設備・機器・システムの研究開発と機器の内製化を推進することにより品質の向上とコストダウン及びノウハウの蓄積を担うべく活動しております。

「モデル店舗開発チーム」においては経営目標達成のために、お客さまのニーズにあった「競争力の高い」モデル店舗をつくりあげる企画開発を各業態、関連組織と連携して活動しております。

「商品開発チーム」においては商品戦略を業態別にロードサイド、フードコート、都心ビルインに分け年間商品開発カレンダーに落とし込み、商品コンセプト策定、消費者ニーズ等の調査、試作、役員試食、消費者試食、オペレーション検証と機器開発、自社工場製造ラインテスト、品質保証チームによる食品衛生チェックを経て、販売を決定する体制をとっております。

ちゃんぽん麺、皿うどん用フライ麺、ぎょうざ、チャーハンをはじめ多くの材料を自社工場で生産するシステムをとり「他社との絶対的な商品の差別化」を図っている当社グループでは、「商品開発チーム」は、素材調達を担当する「購買チーム」及び生産・加工を担当する「生産チーム」と連携して商品開発活動を行っております。

また、販売に際しては、店舗オペレーションマニュアルの作成と周知、店舗責任者への教育・訓練を「トレーニングチーム」と連携して行っております。

 

(2) 研究開発活動の方針

「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」という企業ミッションを達成するために、研究開発におきましては「お客さまに喜んで頂ける研究開発活動を推進する」こと、商品開発におきましては「健康的で高品質な商品を手頃な価格で提供する」ことをその活動基本方針としております。国内にせまる少子高齢化対応、国内外の多様化する消費者ニーズ等、時代の変化、販売拠点の変化に対応、あるいは企業側からの積極的新提案ができるよう、業界動向、消費者調査、来店客調査から得られる情報を活動方針に反映させております。

 

(3) 当連結会計年度における研究開発活動

① 長崎ちゃんぽん事業

(イ)ちゃんぽん類の開発

春にゲームメーカーとコラボした「龍が如くちゃんぽん」にはじまり、夏には2年目を迎えた「冷やしちゃんぽん」を3種の味で提供し、秋には一部ショッピングセンター施設でかぼちゃを使用した限定商品「ハロウィンちゃんぽん」へ取組み、冬の定番「かきちゃんぽん」を経て、3年ぶりに「霜降白菜ちゃんぽん」を開発致しました。

(ロ)サイドメニューの開発

新たなチャレンジとして、ショッピングセンター施設を中心に「杏仁デザート」や「ふわふわかき氷」の商品リニューアルを行い、特に女性を中心に御支持をいただいております。

(ハ)モデル店舗の開発

2015年3月より、ごはんと味噌汁、手作り惣菜を合わせた定食タイプの「おかず屋」を開発し、リンガーハットイオンモール直方店(福岡県)を二分割改装し導入しました。当初ショーケース陳列タイプでスタートしましたが、同年9月にホテルパン形式に変更、メニュー品質向上、変更を繰り返し前年比売上・客数を約15%押し上げる効果を得ており関東圏への展開を目論んでおります。

また、既存店舗では「焼きぎょうざ」として40年以上内製化でこだわり提供している「ぎょうざ」に関して、お客さまの要望に応えるべく「生ぎょうざ」製造直売所の実現に着手しました。2015年12月に新宿神楽坂店にて成形機による製造オペレーション構築とアーム型AIロボットの同期を課題に取組み、2016年4月には大型ショッピングセンターセブンパークアリオ柏の食品物販店エリアに新業態のぎょうざ専門店「GYOZA LABO」を出店しております。

(ニ)食の安全・安心について

食の安全・安心を確保する為、今後も店頭及びホームページにて原産地情報及びアレルギー情報等の開示を積極的に行います。

また、健康志向及びカロリー制限、塩分制限等があるお客様に安心して食べていただける「減塩ちゃんぽん」及び海藻めんを使用しカロリーを抑えた「海藻めんと豆乳のヘルシーちゃんぽん」等のヘルシーメニューの開発を行っております。

上記の結果、当連結会計年度中に長崎ちゃんぽん事業の研究開発に投資した金額は、83,208千円であります。

 

② とんかつ事業

(イ)とんかつ類の開発

季節定番のブラッシュアップを行い、「桜香るミルフィーユかつ」「梅しそ巻とヒレ膳」「かきふらいとヒレ膳」を販売しました。また、支持されている商品を単品で頼めるように「おかわりかつ」の販売を開始しました。

(ロ)モデル店舗の開発

新店4店舗(イオンモールとなみ店、神奈川大和店、カラフルタウン岐阜店、赤坂店)にデザートビュッフェを展開し、新店モデルを構築しました。

(ハ)その他開発

定番商品をさらに美味しくするために、バッターミックスとパン粉の改良を実施しました。

名古屋以東以北に向けて、豆味噌を増量した赤味噌を開発しました。

お客様に更に支持されるように麦ごはんの設計を見直しました。

ワンランク上の商品として牛肉を使用した「ローストビーフかつ」を開発しました(小金井公園店、赤坂店限定販売)。

上記の結果、当連結会計年度中にとんかつ事業の研究開発に投資した金額は、45,291千円であります。

 

③ セグメントに区分できない基礎研究開発活動

 生産技術研究チーム

(イ)GYOZA LABO ぎょうざ成形ラインの構築

(ロ)GYOZA LABO ロボット活用の構築

(ハ)冷凍麺解凍機の新規構造への取り組み

 営業戦略リテールチーム

リンガーハット・とんかつ浜勝にて、店内物販を活性化させる活動を行っております。飲食チェーン店における新しい物販の形を実現するために、物販ブランド「まるり」を設立して差別化を図り、2016年4月より長崎の銘菓等をテスト店舗にて販売開始をするとともに、取扱商材のPB化へ向けた取り組みを実施しております

 CIプロジェクトチーム

店舗ブランドロゴマークの改定、および付随する制服、店舗看板等のデザイン活動を行いました。

長崎ちゃんぽんリンガーハットの店舗ロゴマークを2015年11月より変更し、とんかつ浜勝の店舗ロゴマークを2016年3月より変更しました。(新店及び改装店舗より順次変更中)

また、リンガーハットにおいてロゴマーク変更に合わせて店舗制服をリニューアルし、2016年4月より順次展開しております。

 

以上、当連結会計年度中に研究開発活動へ投資した金額の合計は、各セグメントに区分できない費用41,210千円を含め、169,709千円であります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、退職給付に係る負債、繰延税金資産及び減損損失の計上など一部将来見積りに基づくものがありますが、これらの見積りは、当社グループにおける過去の実績や現時点での将来計画に基づき、「退職給付に係る会計基準」「税効果会計に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準」等に準拠して実施しております。

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

① 資産

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1億13百万円減少し、258億28百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1億45百万円減少したことや、未収入金が1億80百万円減少したことによるものであります。

② 負債及び純資産

負債は前連結会計年度末に比べ5億82百万円増加し、146億58百万円となりました。これは主に、社債が12億28百万円増加したことや、短期借入金が6億20百万円増加したこと及び長期借入金が13億79百万円減少したことによるものであります。

純資産は前連結会計年度末に比べ6億96百万円減少し、111億69百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.5ポイント減少し、43.2%となりました。これは主に、自己株式が14億51百万円増加したこと及び利益剰余金が8億96百万円増加したことによるものであります。

 

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高、売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益

売上高につきましては、「1 業績等の概要 (1) 業績」及び「2 生産、受注及び販売の状況」に記載したとおりであります。

売上原価は、前連結会計年度に比べ7億3百万円増加し、128億91百万円となりました。これは主に売上高が前連結会計年度比29億73百万円の増収となったことによるものであります。

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ16億78百万円増加し、254億3百万円となりました。これは主にパート・アルバイトの時給上昇に伴う人件費の増加と店舗拡大に伴う賃借料の増加によるものであります。

以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ5億91百万円増加し、28億34百万円となりました。

② 営業外損益及び経常利益

金融収入(受取利息及び受取配当金)から金融費用(支払利息及び社債利息)を差引いた金融収支は、当連結会計年度は前連結会計年度に比べて19百万円費用が減少し45百万円の費用となりました。これは主に、期中の有利子負債の減少によるものであり、インタレスト・カバレッジ・レシオ(利払能力:営業キャッシュフロー/利息の支払額)は、47.6倍(前年同期35.3倍)となりました。

以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ4億69百万円増加し、26億81百万円となりました。

③ 特別損益及び当期純損益

特別利益は、前連結会計年度に比べ53百万円増加し、69百万円となりました。

これは主に収用補償金が12百万円増加したこと及び受取補償金を40百万円計上したこと等によるものであります。

特別損失は、前連結会計年度に比べ1億65百万円減少し、3億46百万円となりました。

これは主に固定資産売却損が1億17百万円減少したこと及び品質管理対策費用が65百万円減少したことによるものであります。

以上の結果、当期純利益は前連結会計年度に比べ3億11百万円増加し、12億71百万円となりました。

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金の源泉は、「現金及び現金同等物」と「営業活動によるキャッシュ・フロー」であります。
 一方、当社グループの主な運転資金需要は、当社グループ販売商品に係る原材料費、店舗運営に係る人件費及び店舗オーナーへの支払賃借料等であり、主な設備投資需要は、新規出店、店舗改修及び工場設備投資に係る投資資金であります。

したがいまして、運転資金と設備投資資金については、営業キャッシュ・フローで充当することを基本とし、必要に応じて資金調達を実施しております。

なお、営業活動及び投資活動により獲得したキャッシュ・フローを借入金の圧縮に充当しておりますので、当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末に比べ1億45百万円減少し、17億11百万円となりました。





出典: 株式会社リンガーハット、2016-02-29 期 有価証券報告書