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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

① 経営環境の概況
 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益改善による堅調な設備投資、雇用・賃金の改善などを背景にして、景気は穏やかながらも回復基調が維持されてきました。反面、個人消費面での全体像としては、一部に増加傾向が見られたものの、充分な手応えが感じられないままに推移いたしました。
 当家電販売業界においては、地上デジタル放送のエリア拡大などによる大画面薄型テレビのほか、外付けのハードディスクやUSBメモリーなどが好調に推移し、洗濯機・掃除機を中心として、新型高付加価値商品が好評で順調に拡販された反面、4月以降の天候不順による、エアコン・冷蔵庫などの季節商品が苦戦を強いられる時期もあり、また、新OSの発売に期待を持たれたパソコンが、予想を下回る売上であり、さらに、大型店舗出店競争による売上競争激化などにより、厳しい経営環境下に推移いたしました。
 このような状況の中、当社グループは、限られた運転資金の中、ソリューションビジネスの構築の次のステージに向かうための準備として不稼動商品の処分を進め、グループでの期末在庫高を132億55百万円から74億90百万円へと57億65百万円削減いたしました。
 店舗の状況につきましてはソリューションストアのチェーン展開によるエリアドミナント戦略などを具現化すべく、新規に10店舗の直営店を開店させ、一方、不採算店(直営店)4店舗を閉鎖いたしました。また、直営既存店8店舗をリニューアルいたしました。
 なお、平成19年2月28日まで、当社の持分法適用関連会社であった株式会社真電が、平成19年3月1日付けで、株式会社ノジマに吸収合併され、解散したため、当社グループ店舗から株式会社真電の店舗を除きました。この結果、当連結会計年度末現在の店舗数は、直営店舗60店舗(売場面積計73,018㎡)、子会社28店舗(売場面積計30,873㎡)、業務提携店4店舗(売場面積計2,938㎡)となり、グループ合計では、92店舗(売場面積計106,829㎡)となりました。
 商品の動向としましては、小型ソリューションストアの展開効果により、携帯電話・化粧品・理美容器具・日用品をはじめ、無線・オーディオ・映像・生活家電などの周辺小物、アソビットシティ(エンターテインメント商品専門店)における玩具・ホビー商品など全体的には、小型商品が堅調でありましたが、カラーテレビ・冷蔵庫・パソコンなど大型・高額商品では苦戦いたしました。
 以上の結果、当期連結売上高は、806億71百万円(前期比21.9%減)と減収になり、連結経常損失は、41億52百万円(前年同期は経常利益3億83百万円)となりました。また、減損損失の計上などにより、連結当期純損失は、52億92百万円(前年同期は当期純損失98億91百万円)となりました。
 事業の種類別セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

(イ) 物品販売事業

 当事業部門におきましては、地上デジタル放送のエリア拡大などによる大画面薄型テレビを始めとし、パソコン関連商品である外付けハードディスクやUSBメモリーなどが好調に推移した一方で、天候不順によるエアコン・冷蔵庫などの季節商品が苦戦を強いられる時期もあり、また、新OSの発売に期待を持たれたパソコンが予想を下回る売上となり、売上高は790億85百万円と前年同期に比べ228億14百万円(△22.3%)の減少となり、営業損失は44億11百万円と大型店舗出店競争による売上競争激化などによる粗利率の低下により、前年同期に比べ37億23百万円の減益となりました。

(ロ) 不動産賃貸事業

 当事業部門におきましては、新たな賃貸物件の収入が主な要因となり、売上高は9億80百万円と前年同期と比べ、22百万円(2.2%)の増収となりました。また、営業利益は3億64百万円と前年同期に比べ97百万円(26.6%)の増益となりました。

(ハ) その他の事業

 当事業部門におきましては、通信事業関連の売上減少に伴い、売上高は7億89百万円と前年同期と比べ2億14百万円(△21.3%)の減収となり、営業利益は6百万円と前年同期と比べ21百万円の増益となりました。

② 次期の見通し
 次期の見通しにつきましては、全産業部門で引き続き設備投資意欲および雇用確保意欲が旺盛であることなどを背景にして、個人消費も改善傾向が維持されるものと思われますが、当家電販売業界におきましては、同業社間の売上規模極大化を志向した覇権争いは益々激化すると予想され、厳しい経営環境が続くものと予想されます。
 こうした中で、当社は、第30期(平成18年3月期)及び第31期(平成19年3月期)における、資産売却による有利子負債の返済、不稼動商品の一掃などを主軸にした内部改革の成果を背景にして、第32期(平成20年3月期)は、本格的な「黒字化改革」に軸足を移し、既存店のリニューアルを推進していくほか、新規出店も年間5〜10店舗を計画しております。とりわけ、新規小型店舗のコンセプトである、「地域密着型のソリューションストア」としての運営を強力にバックアップする為の施策として、ソリューション物流センター並びに地域別配達拠点(配送デポ)による、当日配達・時間指定配達などのサービスレベルアップのほか、ラオックス・マスターによる顧客先巡回訪問による様々な「あんしんサポート」の密度向上、業態別のマーケティング手法の確立、「来て、見て、動かして」みることのできる提案型・体験型の売場作りの進化などに注力して参ります。
 経費面では、希望退職制度の導入・大型不採算店舗の閉店などのリストラ策のほか、様々な経費削減策を講じて参ります。
 これらの施策により、売上規模は一旦縮小するものの、利益確保型の予算を計上しており、第32期(平成20年3月期)は、連結売上高720億円(前期比10.7%減)、連結営業損失1億80百万円、連結経常利益2億50百万円、連結当期純利益35億円を見込んでおります。 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当期における現金及び現金同等物は29億67百万円と前期と比べ13億32百万円の増加となりました。
 営業活動によるキャッシュ・フローは、6億95百万円の支出(前年同期は41億21百万円の支出)となりました。これは、主に、棚卸資産の減少に伴う資金の増加が43億20百万円あり、減損損失が38億25百万円となったものの、税金等調整前当期純損失が55億1百万円、固定資産売却益が57億1百万円発生し、仕入債務の減少に伴う資金の減少が24億80百万円となったためであります。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に、有形固定資産の売却による収入120億93百万円があったため、124億67百万円の収入(前年同期は10億37百万円の収入)となりました。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、104億40百万円の支出(前年同期は39億10百万円の支出)となりました。これは主に、有利子負債の削減を推進したことによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

該当事項はありません。

 

(3) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

品名
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
(千円)
前年同期比(%)
物品販売事業
テレビ
7,487,915
82.7
ビデオ・DVD
4,950,582
75.1
オーディオ
3,351,558
58.4
冷蔵庫
1,927,608
78.1
洗濯機・クリーナー
2,860,183
95.2
理美容・キッチン用品
5,075,462
87.1
冷暖房機器
3,922,206
85.8
パソコン本体
4,413,196
42.0
パソコン周辺機器
6,453,544
65.8
パソコンソフト
2,681,447
71.9
パソコン用消耗品
3,148,534
76.9
ゲーム機及び関連用品
2,881,877
81.9
通信機器・電子手帳等
1,780,884
92.9
時計・カメラ・貴金属等
2,757,055
113.0
楽器
868,414
84.9
音楽・映像用ソフト
557,702
72.0
その他
4,720,381
65.8
小計
59,838,549
72.8
不動産賃貸事業
603,078
96.5
その他の事業
574,033
71.4
合計
61,015,660
72.9

(注) 記載の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

品名
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
(千円)
前年同期比(%)
物品販売事業
テレビ
9,318,191
85.1
ビデオ・DVD
6,378,737
82.8
オーディオ
4,817,009
70.7
冷蔵庫
2,406,150
73.1
洗濯機・クリーナー
3,556,884
89.7
理美容・キッチン用品
6,897,043
89.4
冷暖房機器
4,838,006
81.3
パソコン本体
5,716,329
51.7
パソコン周辺機器
8,352,214
72.3
パソコンソフト
3,412,238
76.8
パソコン用消耗品
4,350,926
80.4
ゲーム機及び関連用品
3,313,789
86.6
通信機器・電子手帳等
2,666,450
85.6
時計・カメラ・貴金属等
3,278,222
112.7
楽器
1,127,331
90.5
音楽・映像用ソフト
794,857
82.3
その他
7,693,642
72.0
小計
78,918,018
77.7
不動産賃貸事業
963,255
112.6
その他の事業
789,852
78.6
合計
80,671,127
78.0

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 記載の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループを取り巻く環境は、売上規模・店舗規模の極大化を目指す同業者間との競争の激化、テレビ通販など販売チャネルの多様化、デジタル商品の急速な単価下落など厳しい状況が続くと思われますが、当社にとっての最大の課題は、変化対応能力であると考えます。
こうした認識を背景にして、当社は、ソリューションストアの多店舗展開をスピードアップさせ、様々な「あんしんサポートメニュー」により、新規顧客の取り込み、顧客の固定化、売上の拡大を目指して参ります。
 なお、対応すべき変化とは、お客様の変化、商圏・店舗立地の変化、季節・天候の変化、技術革新による家電の進化と周辺の変化等であります。
 当社における再生計画の過程において、第31期までの位置付けとしては、有利子負債の圧縮を急ぎ、バランスシートを改善することを優先課題としており、第29期期末時点での連結有利子負債200億円を、2年後である第31期期末では、59億96百万円まで圧縮することができました。しかし、売上高、粗利高など損益計算書面での改善が遅れており、第32期以降は、黒字化へのスピードをあげることが喫緊の課題であると認識しております。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成19年3月31日)現在において当社の企業グループが判断したものであります。

① 秋葉原地区の依存度
 当社グループの連結売上高に占める、秋葉原地区店舗の売上高は、平成19年3月期において約22.7%となっております。当社は、秋葉原以外の地区への出店速度を上げており、年々秋葉原地区への依存度は漸減する傾向にありますが、秋葉原地区への競合他社による巨艦店出店の影響を含め、同地区における売上の変動は、当社及び当社グループ全体の業績に大きな影響を与える可能性があります。
② 店舗展開と競合
 当社は地域密着型の小型ソリューションストアによるドミナント戦略を推進中でありますが、新規小型店が地域住民との密着度・知名度を高めるまでには相応の時間を必要としております。一方、競合法人の出店競争により、商圏の囲い込みが可能な地域は皆無であり、現在の当社出店地域に競合他社が巨艦店を出店した場合、当社グループ既存店の業績に大きな影響を与える可能性があります。
③ 個人情報保護
 当社グループでは、メンバーズカード会員をはじめ店舗及びインターネット通販顧客などに関する多くの個人情報を保有しております。
 個人情報の取扱に関しては、社外漏洩の問題が発生する可能性がありますが、この対策を構築し、会社全体の業務が法令遵守の方針に沿って運営されているか否かを「コンプライアンス委員会」及び「内部監査室」が監督しております。
 しかしながら、コンピュータシステムのトラブル等による予期せぬ情報漏洩が発生する可能性は残っており、その場合、当社の社会的信用を失うとともに、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
④営業キャッシュフロー
 当社グループは、資産売却により第32期中に有利子負債を完済する計画であり、資産売却による収入及び営業キャッシュフローにより事業資金を確保する予定ですが、予定している業績に変化があった場合、当社のキャッシュフローに影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 株式会社井門エンタープライズとの業務提携契約

当社(以下「甲」という。)は、株式会社井門エンタープライズ(本店 東京都品川区東大井、以下「乙」という。)と相互の経営基盤の強化、事業の発展を図ることを目的として下記の業務提携契約を締結しております。

① 乙の要請に基づく取扱商品の選定、商品販売技術、販売促進技術、店舗レイアウト、商品陳列技術等についての助言、指導並びに経営に関する助言、指導。

② 甲は乙に対して甲の取扱電気製品その他の商品を継続的に売渡し、乙はこれを買受ける。この契約に基づく商品の納入価格は甲の仕入原価に一定率を乗じた額とする。

③ 配送センターの相互利用等、物流・アフターサービスの合理化推進のための措置。

④ 指定された乙の店舗について甲の有する登録商標

 を使用することを認める。

⑤ 本契約の期間は昭和63年12月27日(原契約日昭和57年12月27日)から平成3年12月26日までの満3年間とし、期間満了6ヶ月前までに一方から文書による契約終了の意思表示がないときは、さらに3年間更新されるものとし、以後も同様とする。

 

(2) 店舗の賃貸借契約

当社は、店舗6件、倉庫1件の合計7物件を当社取締役谷口好市とその親族で株式の96.0%を所有している朝日無線電機株式会社から賃借し(合計延面積14,097.14㎡、賃借料月28,842千円(消費税除く。)、敷金80,256千円、保証金1,064,000千円)ております。

なお、当社と朝日無線電機株式会社との賃貸借契約の有効期間は、昭和62年4月21日(原契約日昭和59年4月21日)から1ヶ年とし、期間満了6ヶ月前までに契約当事者双方から解約の申し入れがないときには、さらに1ヶ年更新されるものとし、以後も同様の自動更新により、現在に至っております。また、賃借料は昭和59年4月21日以降3ヶ年毎に不動産鑑定士の鑑定評価額を基準にして見直しを行うこととしております。

 

(3) 新物流体制の構築運営に関する業務委託契約

当社(以下「甲」という。)とティーエルロジコム株式会社(以下「乙」という。)とは、甲の「地域密着型ソリューションストア」施策の一環として、物流システムを刷新し、高効率のロジスティクス体制を確立するため、下記の業務委託契約を締結しております。

Ⅰ.庫内作業(乙の配送所)

① 甲の入庫確認を受けた製品等の庫内移動および収納作業。

② 甲の出庫指示を受けた製品等の収納場所からの抽出および移動作業。

③ 甲が実施する庫内の棚卸サポート業務。

Ⅱ.運送業務

① 甲の指定する場所において甲の荷受人に製品等を渡すまで及び引取り業務。

② 甲の顧客からの修理品の移送業務。

③ その他上記に付随する業務。

Ⅲ.物流センター業務

① 甲の買取製品および甲の顧客所有製品の保管業務。

② 甲の買取製品および甲の顧客所有製品の入出庫荷役業務。

③ 棚卸業務。

④ その他上記に付随する業務。

Ⅳ.本契約の有効期間

① Ⅰの有効期間については平成18年4月1日から平成19年3月31日とし、期間満了6ヶ月前までに甲乙いずれからも文書による別段の意思表示のない場合には、1年間同一条件で本契約を自動更新し、更新された期間についても同様とする。

② Ⅱ並びにⅢの有効期間については、平成18年4月1日から平成25年3月31日とし、期間満了後、甲乙いずれからも別段の意思表示がない場合には、1年間同一条件で本契約を自動更新し、更新された期間についても同様とする。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態

<資産>

資産合計は、401億37百万円(前連結会計年度比186億85百万円減)となりました。このうち流動資産の減少(前連結会計年度比60億82百万円減)は、不稼動商品の処分による「たな卸資産」の減少が主な要因になっております。
 固定資産の減少(前連結会計年度比126億3百万円減)は、売却に伴う「土地」「建物及び構築物」の減少と、減損損失の計上による有形固定資産の減少が、主な要因となっております。

<負債>

負債合計は、177億5百万円(前連結会計年度比131億30百万円減)となりました。流動負債の減少(前連結会計年度比22億67百万円減)は、在庫削減効果としての「買掛金」の減少が主な要因であります。 

<純資産>

純資産合計は、224億31百万円(前連結会計年度比48億67百万円減)となりました。これは、利益剰余金の減少が主な要因であります。なお、自己資本比率は54.5%(前連結会計年度比8.1%増)であります。

(2) 経営成績

 売上高といたしましては、薄型テレビのほか、パソコン関連商品の外付けハードディスク、USBメモリー等が好調に推移し、洗濯機・掃除機等に関しましても、新型高付加価値商品が好評である一方で、天候不順により、エアコン・冷蔵庫などの季節商品が苦戦を強いられ、また、新OSの発売に期待を持たれたパソコン本体が、予想を下回る売上であったことから、当連結会計年度の売上高は806億71百万円(前連結会計年度は1,034億6百万円)となりました。
 支出においては、継続的に実施しております経費削減効果は見られたものの、売上高の減少と家電小売業の価格競争激化による粗利率の低下などにより、経常損失は41億52百万円(前連結会計年度は経常利益3億83百万円)となり、また、減損損失の計上などにより、当期純損失は52億92百万円(前連結会計年度は当期純損失98億91百万円)となりました。

(3) キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、第2「事業の状況」の1「業績等の概要」の(2)に記載のとおりであります。

 

 





出典: ラオックス株式会社、2007-03-31 期 有価証券報告書