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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 経営成績に関する分析

① 業績全般
 当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益を背景に景気は緩やかな回復基調で推移してきましたが、原油価格の高騰やサブプライムローンの影響などにより景気の減速感がみられ、先行きの不透明感が増してまいりました。当家電業界においては業界再編が進み、各社間の競争がさらに激化してまいりました。
 このような状況の中、当社グループは赤字体質からの脱却を図る為に、構造改革を進めて参りました。
新規出店計画を凍結し、不採算店舗閉鎖、営業強化を図るべく既存店舗の改装等の梃入れを行いました。
本店や新川口店、津田沼店等の主力店舗の改装を実施しながら、不採算店舗18店舗(ラオックス12店舗、連結子会社6店舗)の閉鎖、早期退職制度を実施いたしました。また、前期より継続してきた不稼動在庫の処分を進めるとともに、旗艦店舗であったザ・コンピュータ館売却等の資産圧縮により有利子負債の削減を行い、前期末時点で5,996百万円あった借入金を返済いたしました。バランスシートの改善については一定の効果を上げておりましたが、損益面での改善の為の商品在庫の増加と一層のリストラを早期に実現する為の資金が必要との認識により、平成19年12月1日に、マイルストーンターンアラウンドマネジメント株式会社との業務資本提携契約を締結いたしました。これにより平成20年2月に新たな資金を得て、商品在庫やプロモーションの強化を図ることで、既存店舗における売上高の前年度比は単月で前年水準を確保するレベルまで回復してまいりました。
 売上については、第3四半期までは構造改革を図りながら、限られた運転資金での事業運営という制約条件の下、売れ筋商品の選別投入を行う事で一部の既存店舗の売上回復を確実に実現する一方、全体としても8月以降、エアコンやパソコンの売上強化を図りました。エアコンは、原油価格の高騰で、石油暖房からの切り替え需要に対応する事が出来ました。パソコン関連は、旗艦店舗「ザ・コンピュータ館」は閉鎖したものの既存店舗での強化を図る事で、新OSの安定を待った買い換え需要を取り込む事が出来ました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は、589億81百万円(前年同期比26.9%減)、経常損失51億89百万円(前年同期は、41億52百万円)、当期純損失59億92百万円(前年同期は、52億92百万円)となりました。

 事業の種類別セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

(イ) 物品販売事業

 当事業部門におきましては、売上として、エアコンが原油価格の高騰があり、石油暖房からの切り替え需要に対応することができ、パソコン関連に関しましても、既存店舗での売上強化を図ることで新OSの安定を待った買い替え需要を取り込むことができた一方で、テレビやオーディオ関連商品は競争激化により予想を下回る売上であったことから、当連結会計年度の売上高は573億28百万円と前年同期と比べ217億57百万円(△27.5%)の減少となり、営業損失は59億16百万円と競合他社との価格競争の激化による粗利率の低下により、前年同期に比べ15億04百万円の減益となりました。

(ロ) 不動産賃貸事業

 当事業部門におきましては、不採算店舗を閉店し、その保有物件を新たに賃貸することによる収入が増加したことが主な要因となり、売上高は10億44百万円と前年同期と比べ64百万円(6.6%)の増収となりましたが、同時に保有する賃借物件の費用が増加した事に伴い、営業利益は3億39百万円(△6.6%)の減益となりました。

(ハ) その他の事業

 当事業部門におきましては、通信事業関連の売上減少に伴い、売上高は7億24百万円と前年同期日と比べ65百万円(△8.3%)の減収となり、営業損失は8百万円と前年同期と比べ15百万円と減益となりました。

② 次期の見通し
 次期の見通しにつきましては、激しい企業間競争は続き、原油価格の高騰の影響や、景気の先行きに一部不透明感があり、小売業を取り巻く経営環境は、出店競争、価格競争の激化等、依然として激しい状況が続くものと思われます。
 こうした中で、不採算店舗の閉鎖及び間接コストの削減などのリストラ策を進め、社内体制の再構築を図ると共に、新たに投入された資金による仕入と資本業務提携先でありますマイルストーンターンアラウンドマネジメント株式会社のアドバイスを受けながら、商品面ではサプライ品、消耗品並びにキッチン家電・理美容家電等の頻度品の品揃えを強化し、品揃えに合わせた売場変更を含む改装及び広告宣伝・販促の強化、売場担当者会議や販売員研修等の情報共有及び販売力強化を行い、既存店の営業力を向上させるとともに、そうした新たな取り組みの基礎となる社員のモチベーションの向上を図るべく新人事制度の導入を検討し、安定した収益構造の早期構築に注力してまいります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は31億12百万円と前期に比べ1億45百万円の増加となりました。
 営業活動によるキャッシュ・フローは、△73億10百万円(前年同期△6億95百万円)となりました。これは、減損損失が27億47百万円、棚卸資産の減少による増加が8億17百万円あったものの、税金等調整前当期純損失が64億50百万円、固定資産の売却益が27億6百万円であったためであります。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、91億53百万円(前年同期124億67百万円)となりました。これは、主に、有形固定資産の売却による収入70億28百万円、敷金保証金の返還による収入28億41百万円があったためであります。
 財務活動よるキャッシュ・フローは、△16億97百万円(前年同期104億40百万円)となりました。これは主に、短期借入れによる収入41億70百万円、増資による収入として20億円あったものの、短期借入金及び長期借入金の返済による支出が78億66百万円と昨年に引き続き有利子負債の削減を推進したことによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

該当事項はありません。

 

(3) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

品名
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
(千円)
前年同期比(%)
物品販売事業
テレビ
6,451,263
86.1
ビデオ・DVD
3,757,427
75.9
オーディオ
2,712,529
80.9
冷蔵庫
1,685,011
87.4
洗濯機・クリーナー
2,250,375
78.6
理美容・キッチン用品
4,166,464
82.0
冷暖房機器
3,141,880
80.1
パソコン本体
3,316,019
75.1
パソコン周辺機器
3,927,220
60.8
パソコンソフト
1,703,123
63.5
パソコン用消耗品
2,363,115
75.0
ゲーム機及び関連用品
2,151,412
74.6
通信機器・電子手帳等
1,381,868
77.5
時計・カメラ・貴金属等
2,517,759
91.3
楽器
781,155
89.9
音楽・映像用ソフト
439,645
78.8
その他
2,531,433
53.6
小計
45,277,698
75.6
不動産賃貸事業
696,620
115.5
その他の事業
547,511
95.3
合計
46,521,829
76.2

(注) 記載の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

品名
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
(千円)
前年同期比(%)
物品販売事業
テレビ
7,462,191
80.0
ビデオ・DVD
4,349,695
68.1
オーディオ
3,246,000
67.3
冷蔵庫
2,022,068
84.0
洗濯機・クリーナー
2,704,543
76.0
理美容・キッチン用品
5,564,315
80.6
冷暖房機器
4,019,860
83.0
パソコン本体
3,445,202
60.2
パソコン周辺機器
4,932,002
59.0
パソコンソフト
2,099,566
61.5
パソコン用消耗品
3,202,560
73.6
ゲーム機及び関連用品
2,428,411
73.2
通信機器・電子手帳等
2,056,987
77.1
時計・カメラ・貴金属等
2,886,880
88.0
楽器
986,429
87.5
音楽・映像用ソフト
543,771
68.4
その他
5,273,671
68.5
小計
57,224,151
72.5
不動産賃貸事業
1,032,658
107.2
その他の事業
724,282
91.7
合計
58,981,092
73.1

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 記載の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

 当社グループにおいては、売上高の減少傾向による赤字体質からの脱却が最大の課題であります。この課題に対処するために不採算店舗の閉鎖、人件費や物流費を中心とした経費の事業規模に見合ったレベルまでの削減等の構造改革や商品の充実、既存店の改装、販売員の専門知識や販売知識や販売技法の強化、そのモチベーション向上の為の人事制度の構築など売上高回復の為の施策の実施を対処すべき課題であると認識しております。
 不採算店舗閉鎖については、不採算店舗閉鎖における人員の適正配置及び本社機能の効率化による人件費の削減、物流委託業者との協議及びシステム改善による物流費の削減が主要な課題となります。
 また、売上高回復については、増資によって得た資金を最大限有効活用することにより、商品の充実、既存店の改装及び販売力の回復、販売員のモチベーション向上等の課題に対処いたします。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成20年3月31日)現在において当社の企業グループが判断したものであります。

① 秋葉原地区の依存度
 当社グループの連結売上高に占める、秋葉原地区店舗の売上高は、当連結会計期間においては約20.9%となっております。年々同地区への依存度は漸減する傾向にありますが、同地区における売上の変動は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 店舗展開と競合
 不採算店舗については可及的速やかに閉鎖を予定しておりますが、計画通りに閉鎖が進まない場合又は、退店に伴う原状回復費や違約金が発生する場合がありますが、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ既存店地域における競合他社との競争は激しく、競合状況によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 個人情報保護
 当社グループでは、メンバーズカード会員をはじめ店舗及びインターネット通販顧客などに関する多くの個人情報を保有しております。当社内に「コンプライアンス委員会」及び「内部監査室」を設置し、当社グループの業績が法令順守の方針に添って運営されているか否かを監査しております。しかしながら、コンピュータシステムトラブル等による予期せぬ情報漏洩が発生する可能性は残っており、その場合、当社は社会的信用を失うとともに、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 
④営業キャッシュフロー
 当社グループは、新たな資金を得て既存店舗を中心に売上高の回復、赤字体質の脱却の為の構造改革に取り組み、EBITDA(営業利益+減価償却費+仕入割引)での黒字化を計画として見込んでおります。予定している業績に変化があった場合には、当社グループのキャッシュフローに影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 店舗の賃貸借契約

当社は、店舗6件、倉庫1件の合計7物件を当社取締役谷口好市とその親族で株式の96.0%を所有している朝日無線電機株式会社から賃借(合計延面積14,097.14㎡、賃借料月28,842千円(消費税除く。)、敷金80,256千円、保証金1,064,000千円)しております。

なお、当社と朝日無線電機株式会社との賃貸借契約の有効期間は、昭和62年4月21日(原契約日昭和59年4月21日)から1ヶ年とし、期間満了6ヶ月前までに契約当事者双方から解約の申し入れがないときには、さらに1ヶ年更新されるものとし、以後も同様の自動更新により、現在に至っております。また、賃借料は昭和59年4月21日以降3ヶ年毎に不動産鑑定士の鑑定評価額を基準にして見直しを行うこととしております。

 

(2) 新物流体制の構築運営に関する業務委託契約

当社(以下「甲」という。)とティーエルロジコム株式会社(以下「乙」という。)とは、甲の「地域密着型ソリューションストア」施策の一環として、物流システムを刷新し、高効率のロジスティクス体制を確立するため、下記の業務委託契約を締結しております。

Ⅰ.庫内作業(乙の配送所)

① 甲の入庫確認を受けた製品等の庫内移動および収納作業。

② 甲の出庫指示を受けた製品等の収納場所からの抽出および移動作業。

③ 甲が実施する庫内の棚卸サポート業務。

Ⅱ.運送業務

① 甲の指定する場所において甲の荷受人に製品等を渡すまで及び引取り業務。

② 甲の顧客からの修理品の移送業務。

③ その他上記に付随する業務。

Ⅲ.物流センター業務

① 甲の買取製品および甲の顧客所有製品の保管業務。

② 甲の買取製品および甲の顧客所有製品の入出庫荷役業務。

③ 棚卸業務。

④ その他上記に付随する業務。

Ⅳ.本契約の有効期間

① Ⅰの有効期間については平成18年4月1日から平成19年3月31日とし、期間満了6ヶ月前までに甲乙いずれからも文書による別段の意思表示のない場合には、1年間同一条件で本契約を自動更新し、更新された期間についても同様とする。

② Ⅱ並びにⅢの有効期間については、平成18年4月1日から平成25年3月31日とし、期間満了後、甲乙いずれからも別段の意思表示がない場合には、1年間同一条件で本契約を自動更新し、更新された期間についても同様とする。

 

(3) マイルストーンターンアラウンドマネジメント株式会社との業務委託契約

当社、及び当社が指定する当社子会社若しくは関連会社(以下「甲」という。)は、マイルストーンターンアラウンドマネジメント株式会社(本社 東京都港区、以下「乙」という。)と、甲の経営改善に関し下記の業務委託契約を締結しております。

Ⅰ.甲は、自らが行う経営改善を有効かつ迅速、円滑に取り進めるため、乙に対し甲の経営改善を実現するための具体的施策・方策の企画、立案および実行(以下「本業務」という。)を委託し、乙は本契約の定めるところに従って、以下のアドバイスを提供することを受託する。

Ⅱ.Ⅰの委託に基づき、乙が甲に対して提供する本業務において甲、乙が互いに遵守すべき事項を明らかにする。以下の業務遂行に際し、乙は必要に応じて業務担当者(以下「本業務担当者」という。)を甲に派遣する。

① 甲の営業店舗改善にかかる実行支援、アドバイスの提供

② 甲の不採算店舗の建直し、あるいは既存店舗の統廃合に関するアドバイスの提供

③ 物流コスト等の主要間接部門コスト削減に関する実行支援、アドバイスの提供

④ 所有不動産、賃貸不動産に関してサブリース事業も含めた甲の不動産戦略に関するアドバイスの提供

⑤ 甲の仕入れ、在庫戦略に関するアドバイスの提供

⑥ 甲の今後の財務戦略に関する実行支援

⑦ 甲の今後の事業会社との提携等の実行支援、アドバイスの提供

⑧ 甲の事業計画の作成に関する共同作業及び支援

⑨ その他、甲および乙が別途定める事項

Ⅲ.本契約の有効期間は平成20年2月1日から平成21年1月31日までの満1年間とし、期間満了の1ヶ月前までに甲乙いずれからも別段の異議を述べないときは、さらに1年間更新されるものとし、以後も同様とする。

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態

<資産>

資産合計は、293億94百万円(前連結会計年度比107億42百万円減)となりました。このうち流動資産の減少(前連結会計年度比10億90百万円減)は、「たな卸資産」の圧縮にようる減少及び、「未収入金」の回収による減少が、主な要因となっております。
 固定資産の減少(前連結会計年度比96億51百万円減)は、「土地」、「建物及び構築物」の売却による減少と、減損損失の計上による有形固定資産の減少が、主な要因となっております。

<負債>

負債合計は、113億80百万円(前連結会計年度比63億25百万円減)となりました。このうち流動負債の減少(前連結会計年度比32億91百万円減)は、昨年に引き続き在庫削減効果としての「支払手形及び買掛金」の減少と、「借入金」の返済による減少が、主な要因となっております。 

<純資産>

純資産合計は、180億14百万円(前連結会計年度比44億16百万円減)となりました。利益剰余金の減少が主な要因であります。なお、自己資本比率は59.9%(前連結会計年度比5.4%増)であります。

(2) 経営成績

 売上といたしましては、エアコンが原油価格の高騰があり、石油暖房からの切り替え需要に対応することができ、パソコン関連は、既存店舗での売上強化を図ることで新OSの安定を待った買い替え需要を取り込むことができた一方で、テレビやオーディオ関連商品は競争激化により予想を下回る売上であったことから、当連結会計年度の売上高は589億81百万円(前連結会計年度は806億71百万円)となりました。 
支出においては、全社を挙げて継続的に実施しております経費削減に努め、削減効果は見られたものの、競合他社との価格競争の激化による粗利率の低下などにより、経常損失は51億89百万円(前連結会計年度は経常損失41億52百万円)となり、また、早期退職制度による退職金の加算、不採算店舗の閉店にともなう減損損失および除却損の計上等により、当期純損失は59億92百万円(前連結会計年度は当期純損失52億92百万円)となりました。 

(3) キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、第2「事業の状況」の1「業績等の概要」の(2)に記載のとおりであります。

 

 





出典: ラオックス株式会社、2008-03-31 期 有価証券報告書