有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

当社は小売及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。

 

(1) 業績

 当事業年度は、政府の経済・金融対策を背景に、景気は緩やかな回復基調となりましたが、消費税率引き上げにともなう駆け込み需要の反動や、円安による物価高などから個人消費が落ち込むなど、消費環境は引き続き厳しい状況が続いております。

 このような環境下、「普段の暮らしをより豊かに、より便利に、より楽しく」を経営理念とする当社は、お客様に対して継続的に「価値ある安さ」を提供すべく、購買頻度が高く普段の暮らしに直結する商品について、年間を通して低価格を実現する取り組みを強化するとともに、新規出店も継続的に行って参りました。具体的には従来のMrMaxの品揃えに生鮮食品を加えた「スーパーセンター」業態において、6月に八幡東店(福岡県北九州市)、7月に伊万里店(佐賀県伊万里市)、8月に唐津店(佐賀県唐津市)の計3店舗を開店し、さらに小商圏・高来店頻度型の小型店舗「Select」業態では、8月にSelect宇美店(福岡県糟屋郡)、12月にSelect福津店(福岡県福津市)の計2店舗を開店しました。これにより、当事業年度末の店舗数は60店舗に達しました。一方、足元のトピックとして、近年急激に増加している訪日外国人観光客の取り込みを目的に、免税販売対応をはじめとする買い物環境の整備を1月より開始し、当事業年度末の免税販売対応店舗は九州内で6店舗となりました。

 当事業年度の業績に関しては、ここ数年続いてきた利益水準の低迷に歯止めを掛けるべく、多額の損失処理に踏み切ったという点で当社にとって大きな意味を持つ決算となりました。当社では、売上高営業利益率1%弱と低調な収益推移、加えて増税直後の反動・天候不順から想定以上の販売下落を強いられ、半期ベースでは上場来初の営業赤字となりました。この当事業年度上期決算を重要な課題と捉え、昨年末より外部専門家も活用しながら中期経営計画の策定を進めてまいりました。当事業年度の決算内容にも同計画の骨子が鮮明に反映されております。

 まず当事業年度の売上高は、消費税増税の駆け込み需要の反動減や夏季の天候不順等の向かい風はあったものの、上述の5店舗の新店効果、及び下期の戦略的な売価見直しによる集客増もあって前期比1.0%の増収を維持しました。商品部門別にみると、スーパーセンター業態の店舗数増加を背景に日配品や加工食品が好調だった「食品部門」、お客様の新しいライフスタイルに合わせて品揃えを拡大しているスポーツ用品や収納用品の好調に支えられた「住生活部門」が前期に比べて売上を伸ばしました。反対に、消費税増税の駆け込み需要の反動や、夏季の天候不順の影響が大きかった「家電部門」や「HBC(Health and Beauty Care)部門」の売上は前期を割り込んでいます。なお、当事業年度の営業収益(売上高+不動産賃貸収入+その他の営業収入)は1,142億62百万円(前期比1.0%増)と増収となりました。

 当事業年度の利益面に関しては、昨今の収益性低迷の一因となっていた滞留在庫に対し、値下げ処分に加え、(a)期末に商品評価損約7億円を売上原価に計上したことから、営業利益段階は8億76百万円の赤字(前期は6億36百万円の黒字)となり、それが反映される形で経常利益段階においても7億83百万円の赤字(同7億18百万円の黒字)となりました。当期純利益は29億82百万円の赤字(同67百万円の黒字)と経常損失の水準に比して多額の赤字となりましたが、これは、(b)収益性の低下が認められる店舗に対し、梃入れ策を策定・実行する一方で、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用し、9億17百万円の減損損失を特別損失に計上したこと、(c)今後の収益回復が容易でないと判断された店舗に対し、将来の店舗撤退時に発生する損失を先取りする形で8億82百万円の店舗閉鎖損失を同様に特別損失に計上したこと、が主因となります。

 一連の損失処理(上記a、b、c)は売上原価段階で7億円、特別損失段階で18億円の総額25億円に上るなど、短期的にみれば確かに厳しい内容ではありますが、同処理を断行することにより、財務リスクの大幅軽減はもとより、中期経営計画に掲げた諸施策実行の確実性向上、ひいては施策実行による当社収益の飛躍的な改善、に直結するものと確信しております。

(2) キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税引前当期純損失が25億74百万円となり、減価償却費23億60百万円、減損損失9億17百万円を計上し、店舗閉鎖損失引当金が8億67百万円増加した一方で、仕入債務が14億6百万円減少したことなどにより、営業活動により得られた資金は14億88百万円(前期比66.4%減)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有形固定資産の取得による支出28億92百万円、預り敷金及び保証金の返還による支出5億68百万円などにより、投資活動の結果使用した資金は34億6百万円(前期比33.3%減)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

借入金の増加14億56百万円に対し、配当金の支払い1億67百万円などの支出があり、財務活動により得られた資金は11億33百万円(前期比26.7%減)となりました。

これらの結果、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ7億94百万円減少し、18億97百万円となりました。

2【仕入及び販売の状況】

 当社は小売及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。

 

(1) 仕入実績

 当事業年度の仕入実績を部門別に示しますと、次のとおりであります。

 なお、下記の金額には消費税等は含まれておりません。

部門別

当事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

食品

29,852

108.2

HBC

19,472

99.8

住生活

18,984

104.0

家電

12,367

90.3

アパレル

6,036

105.3

その他

16

76,212.1

合計

86,730

102.3

 

(2) 販売実績

 下記の金額には消費税等は含まれておりません。

① 地区別売上高

 当事業年度の販売実績を地区別に示しますと、次のとおりであります。

地区別

当事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

売上高(百万円)

前年同期比(%)

九州地区

65,780

104.8

中国地区

15,520

95.5

関東地区

27,781

95.9

その他

525

110.6

合計

109,608

101.0

(注)1.当事業年度において、八幡東店(福岡県北九州市)、伊万里店(佐賀県伊万里市)、唐津店(佐賀県唐津市)、Select宇美店(福岡県糟屋郡)、Select福津店(福岡県福津市)を開店いたしました。

2.「その他」は、インターネット販売等の売上高です。

 

② 部門別売上高

 当事業年度の販売実績を部門別に示しますと、次のとおりであります。

部門別

当事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

売上高(百万円)

前年同期比(%)

食品

35,344

107.2

住生活

26,477

100.9

HBC

23,349

98.2

家電

15,880

93.1

アパレル

8,548

101.4

その他

8

636.4

合計

109,608

101.0

 

③ 単位当たり売上高

項目

当事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

前年同期比(%)

売上高(百万円)

109,608

101.0

売場面積(㎡)

340,632

107.0

1㎡当たり売上高(百万円)

0.3

94.4

従業員数(人)

2,997

102.6

1人当たり売上高(百万円)

36

98.4

(注)1.従業員数には、パートタイマー、アルバイト、嘱託社員及び人材会社からの派遣社員を含んでおります。

2.売場面積及び従業員数は、いずれも期中平均であります。

 

3【対処すべき課題】

 当社を取り巻く環境は、少子高齢化や地方格差・所得格差の拡大など構造要因に加え、最近の物価高騰を背景にお客様の商品や価格に対する要求水準は従来以上に高まっていると考えられます。その一方で、小売業界では、業態の垣根を越えた競争がますます激化しています。

 このような環境下、当社では、経営理念である「普段の暮らしをより豊かに、より便利に、より楽しく」に則り、お客様に満足していただける商品やサービスを、毎日低価格(エブリデイ・ロープライス)で提供し続けることは勿論、当社が課題と認識しております収益性確保の観点からは、売上高営業利益率を重要な経営指標と考え、価値ある安さの提供と当社の収益を両立できるよう、ローコスト運営に更に磨きをかけていくことが重要と考えております。

 こうした基本戦略に加え、当社では、新たに平成31年度を最終年度とする中期経営計画を策定しました。同計画においては「商品改革」・「オペレーション改革」の2つを収益向上に向けた重点施策に掲げており、これらを確実に実行してまいります。

 

①「商品改革」

 近時、お客様は「限られた時間の中で」「お店を使い分けながら」「最も自分のニーズに合ったもの、コストパフォーマンスの高いものを選んで買い物をする」という所謂“Smart Shopping”、すなわち「より賢い消費行動をとる」傾向が強まっています。こうした中、当社では、従来から強みとしている「価値ある安さ」だけでなく、「商品の確からしさ(迷わず・悩まず買える)」や「店の代名詞となるような核売場の存在」を今一度徹底すべく、お客様の強いご支持をいただける品種(商品カテゴリ)の育成・拡大に努めて参ります。当該改革実行の準備として、既に当事業年度では商品評価損を計上したほか、足元では、売れ行きの芳しくないアイテムの削減に着手するなど、新しい提案に向けた売場スペースの確保を進めている最中です。

 

②「オペレーション改革」

 オペレーション改革に関しては、既に外部専門家も交えた客観的な現状分析を通じて、商品補充に係る店頭従業員の作業負荷や、店舗間のオペレーションのバラツキに起因した非効率性等の課題について可視化済であり、現状比15%の作業効率改善(=売上高人件費率の改善)が可能と考えております。既に、商品の中でも在庫補充に係る負担の重い食品やHBC(Health and Beauty Care)についてはアイテム数の削減に着手しており、これらの取り組みをやり抜くことで確実に実行可能と考えています。

 

以上に加え、法令遵守への取り組みにつきましては、継続して、MrMaxの役員及び従業員一人一人が果たすべき行動指針をまとめた「ミスターマックス行動規範」及び各種法令の遵守状況について、弁護士と危機管理の専門家を社外委員とする「コンプライアンス委員会」を定期的に開催し、問題点の早期発見と改善策の徹底に努めてまいります。

 当社は、中期経営計画の着実な遂行を通じて、収益のV字回復と、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社の経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末(平成27年3月31日)現在において当社が判断したものであります。

(1) 経済状況、気象状況について

 当社の収入である一般消費者への商品販売収入及び当社が運営するショッピングセンターのテナントからの賃貸収入は、個人消費動向の影響を受けます。出店地域の景気や雇用情勢、人口構成の変化のほか、冷夏、暖冬等の気象の変化は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 競合について

 当社は、平成27年3月31日現在、九州・中国地方と関東地方に60店舗を展開し、家庭用品、家電品、衣料品等普段の暮らしに必要な商品を取り扱っておりますが、当社の出店エリアにおいて、それぞれの分野の専門店、大手スーパー、ホームセンター、ドラッグストア等様々な業態の店舗と競合しております。また、当社出店エリアへの他業態の今後の新規出店によっては、競争が激化する可能性もあります。当社は、「安さ」と「買い物のしやすさ」を提供することにより、ディスカウントストアという業態を確立し、他業態との差別化を図っていく所存でありますが、こうした競合・競争は当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 在庫評価について

 当社の取扱い商品は、普段の暮らしに必要なベーシックな品揃えが中心でありますが、ライフサイクルの短いデジタル家電製品や、映像・オーディオ・ゲームソフト、季節商品等では、陳腐化により荒利益率の低下や商品評価減等により、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 保有固定資産の減損の可能性について

 今後、固定資産を所有する事業単位(店舗あるいはショッピングセンター)ごとの収益が悪化する等「固定資産の減損に係る会計基準」による減損を認識した場合には、評価損の発生により当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 差入保証金について

 当社は、店舗を賃借する場合に、契約時に賃貸人に対し保証金を差し入れる場合があります。

 当該保証金は期間満了等による契約解消時に契約に従い返還されることになっておりますが、賃貸人の経済的破綻等によりその一部又は全額が回収できなくなる可能性があります。また、契約に定められた期間満了日前に中途解約をした場合は、契約内容に従って契約違約金の支払いが必要となる場合があります。

(6) 会計制度、税制等について

 国際会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 公的規制について

 当社は、通商、労働、独占禁止、下請、特許、消費者、個人情報保護、租税、貿易、外国為替、立地、環境・リサイクル、廃棄物処理等の法規制の適用を受けております。
 当社は平成16年8月にコンプライアンス委員会を組織するなど法令遵守体制の強化に努めておりますが、これらの法規制を遵守できなかった場合は、企業イメージの損傷による売上の減少、対応のためのコストの増加につながり、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 地震等の災害について

 当社は、お客様の安全確保と営業の継続又は速やかな復旧を目的とした緊急事態対応マニュアルを整備し、できうる限り対策を講じておりますが、今後、当社の店舗が集積する九州・中国地方と関東地方において大規模な災害が発生した場合には、休業、建物・商品の損害などにより、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 商品の安全性及び表示について

 当社は、お客様に安全な商品を提供するとともに正確な情報をお伝えするよう努めておりますが、当社の取扱い商品について重大な事故が生じた場合には、商品回収や製造物責任賠償が生じる場合があり、商品の廃棄ロスを含め、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(10)今後の金利変動による影響について

 当社は、有利子負債の圧縮とともに金利上昇の影響をできるだけ軽減できるよう努めておりますが、今後の資金調達の動向によっては、金利変動に伴う支払利息負担の増加が、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末(平成2731日)現在において当社が判断したものであります。

1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。

 財務諸表における報告数値のうち一部の数値については、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる見積りを基にその算出を行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等」の「重要な会計方針」に記載しております。

 

2)当事業年度の財政状態の分析

 当事業年度末における当社の総資産は、売掛金や現預金が減少したことなどにより、前事業年度末に比べて7億18百万円減少し、780億89百万円となりました。

 負債は、借入金やリース債務が増加したことなどにより、前事業年度末に比べ23億7百万円増加し、597億49百万円となりました。

 純資産は、利益剰余金の減少などにより、前事業年度末に比べ30億26百万円減少し、183億39百万円となりました。

 

3)当事業年度の経営成績の分析

 当事業年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。

 

4)経営成績に重要な影響を与える要因、経営者の問題認識と今後の方針について

 経営成績に重要な影響を与える要因、経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題 及び 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

5)キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 





出典: 株式会社ミスターマックス・ホールディングス、2015-03-31 期 有価証券報告書