有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

日本経済は回復基調を持続しているものの、原油価格の上昇、税負担感の増加、天候不順などの影響もあり消費マインドは弱含みで推移いたしました。 
 カジュアル専門店業界を取り巻く経営環境は、まちづくり三法の改正、団塊世代の定年開始、M&A・寡占化の進展、アパレルメーカーの小売参入など立地・消費・競争環境で新たな構造変革が起こりつつあります。 
  こうした状況の中、当社は、チャネル(立地)・世代・ライフスタイルなどに応じた複数のブランドを顧客・市場の変化に応じて柔軟に開発していく「マルチ・チャネル&ブランド戦略」を推進しております。「SPA、OEM&バイイング、顧客管理」の各システムをプラットフォームと位置づけ、その整備に注力するとともに、SPA業態「Ikka」の集中出店を柱とした成長戦略の推進と次代を担う新ブランド開発に取り組んでまいりました。 
  商品面では、SPA業態としてブランド確立した「Ikka」の成果を速やかに会社全体に波及させるために全ブランドの商品部組織を一本化し、「Ikka」で成果の実証されたマーチャンダイジングプラットフォームの共有化を推進してまいりました。特に主力ブランドである「Ikka」と「COX」のマーチャンダイジング組織構造や業務プロセスの統一、取引先・工場の共有化などに取り組んでまいりました。また、今期から棚卸資産の評価方法について、財務の健全性をより向上させるために「棚卸資産の評価に関する会計基準」を早期適用するとともに、単品ごとのきめこまかい商品計画と進捗管理を実施する体制づくりをめざし、従来の「売価還元平均原価法」から「移動平均法による原価法」に変更いたしました。なお、この変更に伴い発生した期首原価の変更差額(商品評価損)4億25百万円を特別損失に計上いたしました。 
  営業面では、品揃え業態である「COX」において、セール販売を縮小しプロパー(建値)販売重視の販売方法への転換をはかってまいりました。またマネージャー・店長・販売スタッフのCS(顧客満足)研修を強化しCSレベルアップに取り組んでまいりました。さらに顧客管理については下半期から新ポイントカードシステムの導入を行いました。 
  ブランド開発面では、スーパーセンターを核とするネイバーフッドショッピングセンター向けブランド「COX+V」と、団塊世代向けブランド「NEWPORTCLUB」は、ブランド確立に向けた実験取り組みを引き続き強化してまいりました。ヤング向けブランド「PEDESTRIAN PARADISE」は東京都内1号店(池袋サンシャイン)、モール型リージョナルショッピングセンター1号店(各務原)を含む7店舗を新設し、新たな立地での店舗展開を再開・加速いたしました。またブランド開発部を新設し、次代を担う新たなSPAブランド開発にも着手いたしました。 
  店舗展開面では、SPA業態「Ikka」集中出店の方針のもと「Ikka」14店舗を含む30店舗を新設いたしました。また、既存店9店舗を閉鎖いたしました結果、当期末店舗数は218店舗となりました。 

業績はSPA業態「Ikka」は順調に推移いたしましたが、セール販売を縮小しマーチャンダイジング改革を一気に進めた「COX」の売上低迷が響き、営業収益(売上高にその他の営業収入を加算)は209億74百万円(対前期比99.4%)にとどまりました。売上総利益率は、マーチャンダイジング改革の成果などもあり52.2%と昨年より4.6ポイント改善し、その結果、営業利益は5億84百万円(対前期比126.4%)、経常利益は7億42百万円(対前期比125.2%)となりました。また棚卸資産評価方法の変更による期首原価の変更差額(商品評価損)4億25百万円・減損損失1億27百万円の特別損失への計上もあり、当期純利益は3百万円(対前期比1.0%)となりました。 

業態別売上高は、SPA業態「Ikka」が93億80百万円(既存店対前期比101.3%)、「COX」を中心としたその他ブランド合計で114億42百万円(既存店対前期比87.0%)となりました。
 期末店舗数218店舗の内訳は、「Ikka」71店舗、「COX」132店舗(「COXfam」及び「COX+V」含む)、「新業態」15店舗(「PEDESTRIAN PARADISE」及び「NEWPORTCLUB」)となりました。
 

(2) キャッシュ・フローの状況

当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、40億34百万円と期首残高から91百万円増加いたしました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果増加した資金は、10億4百万円(対前期比160.0%)となりました。その主な内訳は、税引前当期純利益1億84百万円や非資金費用である減価償却費3億40百万円、たな卸資産の減少2億50百万円などであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果減少した資金は、8億10百万円(対前期比62.2%)となりました。その主な使用の内訳は、余裕資金の寄託運用に伴う関係会社預け金の預入による支出20億円、30店舗の新規出店や店舗改装等の投資に伴う有形固定資産の取得による支出6億7百万円、差入保証金の差入による支出4億22百万円などであります。主な収入の内訳は、優先出資証券参加権の償還による収入10億円、関係会社預け金の払戻による収入10億円、差入保証金の返還による収入3億53百万円などであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果減少した資金は、1億1百万円(対前期比110.2%)となりました。その内訳は、配当金支払額95百万円と自己株式の単元未満株式買取による支出5百万円であります。

なお、キャッシュ・フロー指標の推移は下記のとおりであります。

 

平成18年2月期
平成19年2月期
平成20年2月期
自己資本比率
(%)
68.1
69.6
68.0
時価ベースの自己資本比率
(%)
43.7
43.6
28.8
キャッシュ・フロー対有利子負債比率
(倍)
インタレスト・カバレッジ・レシオ
(倍)

 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※株式時価総額は、期末株価終値(終値がない場合は気配値)×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては有利子負債がないため記載しておりません。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 業態別売上状況

 

業態別
売上高(千円)
前年同期比(%)
Ikka
9,380,693
126.0
COX
10,734,283
83.7
新業態
708,492
119.2
売上高合計
20,823,469
99.8
その他の営業収入
151,050
68.3
合計
20,974,519
99.4

(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2 業態別欄の「COX」には当社ブランドの「COX」、「COXfam」及び「COX+V」を含んでおり、「新業態」には「PEDESTRIAN PARADISE」及び「NEWPORTCLUB」を含んでおります。

 

(2) 商品の地域別売上高

 

地域別
売上高(千円)
構成比(%)
前年同期比
(%)
開店(店)
閉店(店)
期末(店)
北海道
1,004,544
4.8
102.2
9
青森県
299,705
1.4
86.5
5
岩手県
342,735
1.7
101.7
4
宮城県
884,055
4.3
110.3
4
1
12
秋田県
163,558
0.8
88.9
2
山形県
191,012
0.9
80.4
2
福島県
403,853
1.9
97.2
5
北海道・東北地域計
3,289,466
15.8
99.5
4
1
39
茨城県
545,363
2.6
95.7
1
8
栃木県
326,308
1.6
86.8
4
群馬県
305,334
1.5
123.8
2
埼玉県
1,084,549
5.2
108.9
3
2
12
千葉県
1,041,484
5.0
98.8
2
1
13
東京都
190,748
0.9
524.7
3
4
神奈川県
582,514
2.8
108.8
2
7
関東地域計
4,076,304
19.6
106.9
11
3
50
新潟県
490,327
2.3
90.0
2
8
富山県
145,165
0.7
105.2
1
石川県
40,263
0.2
84.6
1
長野県
346,650
1.7
89.6
4
岐阜県
541,142
2.6
144.3
3
1
6
静岡県
1,454,782
7.0
87.4
2
13
愛知県
2,079,475
10.0
98.7
15
三重県
707,344
3.4
90.9
7
中部地域計
5,805,152
27.9
96.1
7
1
55
滋賀県
289,027
1.4
98.3
3
京都府
598,022
2.8
117.9
1
4
大阪府
1,245,157
6.0
120.4
1
9
兵庫県
1,062,616
5.1
100.2
10
奈良県
396,006
1.9
107.1
3
近畿地域計
3,590,830
17.2
110.0
2
29
岡山県
211,625
1.0
83.6
3
広島県
113,307
0.5
90.3
2
4
山口県
62,900
0.3
87.9
1
香川県
226,930
1.1
196.4
1
2
愛媛県
368,043
1.8
89.7
4
高知県
242,653
1.2
95.9
1
中国・四国地域計
1,225,461
5.9
99.7
3
15
福岡県
679,540
3.3
81.0
1
1
7
佐賀県
78,689
0.4
52.3
1
1
長崎県
432,221
2.1
89.7
3
熊本県
448,729
2.1
83.1
2
5
大分県
335,881
1.6
100.3
1
5
宮崎県
358,166
1.7
100.6
3
鹿児島県
55,960
0.3
1
1
沖縄県
447,063
2.1
87.1
5
九州・沖縄地域計
2,836,254
13.6
88.2
3
4
30
合計
20,823,469
100.0
99.8
30
9
218

 

(3) 単位当り売上状況

 

1㎡当り売上高
 
売場面積
1㎡当り期間売上高
59,061㎡
352千円
1人当り売上高
 
従業員数
1人当り期間売上高
1,241人
16,779千円

(注) 1 売場面積は、期中平均で表示しております。

2 従業員数は、パートタイマーを含めており、期中平均で表示しております。

3 パートタイマー数は、1人当り1日8時間換算にて算出しております。

4 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(4) 業態別仕入状況

 

業態別
仕入高(千円)
前年同期比(%)
Ikka
4,248,090
122.0
COX
5,500,039
79.5
新業態
375,579
120.6
合計
10,123,709
94.5

(注) 1  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2 業態別欄の「COX」には当社ブランドの「COX」、「COXfam」及び「COX+V」を含んでおり、「新業態」には「PEDESTRIAN PARADISE」及び「NEWPORTCLUB」を含んでおります。

 

3 【対処すべき課題】

日本を代表するカジュアルブランドづくりを中長期的な経営戦略の柱に据え、経営の安定と持続的な成長を実現する「マルチ・チャネル&ブランド戦略」を推進してまいります。 
①ブランド開発と確立 
  ショッピングセンター開発・人口動態・消費動向などの変化を踏まえて、今後事業機会拡大が見込まれるチャネル(立地)・世代向けなどのブランド開発を進めるとともに、各ブランドを早期に確立し、お客さまのストアロイヤルティを高めてまいります。 
  「Ikka」・・・大商圏・リージョナルショッピングセンター向けブランド 
 「COX」・・・中商圏・コミュニティショッピングセンター向けブランド 
 「COXfam」・・・中商圏・コミュニティショッピングセンター向けブランド 
 「COX+V」・・・小商圏・ネイバーフッドショッピングセンター向けブランド 
 「PEDESTRIAN PARADISE」・・・大商圏・ヤング向けブランド 
 「NEWPORTCLUB」・・・大商圏・団塊世代向けブランド 
②プラットフォームづくり 
 ブランドの開発・運営のシナジー効果を発揮するために、プラットフォーム(業務の仕組み)として「商品の企画・調達・物流・販売を効率よく運営できるシステム」と「ワンツーワンマーケティングを可能とする商品化と顧客管理を連動させたシステム」を構築してまいります。 
③成長戦略の推進 
 SPAブランド「Ikka」を早期に100店舗体制まで拡大させてまいります。また、新ブランド開発、既存ブランドのSPA化により、SPA事業展開力をさらに強化してまいります。 
④グローバル水準収益力の実現 
 売上高営業利益率10%達成をめざし、見えざる資産価値と競争力アップへ向け、ブランディング・マーチャンダイジング・IT・物流・人材に重点投資してまいります。 

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業等のリスク要因となる可能性のあると考えられる主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上リスクに該当しない事項についても、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。記載内容のうち将来に関する事項は、当事業年度の期末現在において当社が判断したものであります。 
 なお、当社はこれらのリスクの可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。 
①お客さまの嗜好の変化などによる影響 
 当社が取扱う衣料品やファッショングッズ類の販売は、景気の変動による個人消費の動向や他社との競合に伴う市場の変化などの要因のほか、お客さまの嗜好の変化による影響を受けやすく、お客さまの需要動向にあった商品仕入れや商品の企画開発が行われなかった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 
②天候による影響 
 当社が取扱う衣料品やファッショングッズ類は季節性の高い商品が多く、その販売動向は冷夏や長雨、暖冬などといった天候によって影響を受ける可能性があります。 
③イオングループ内出店の状況について 
 当社はイオングループの一員であり、グループ内外のショッピングセンターやロードサイドにカジュアルファッション専門店を出店し、当期末現在全国に218店舗を展開しております。その内、イオングループのショッピングセンター内店舗数は175店舗となっております。したがって、今後、同グループの属する業界を取り巻く環境の変化や業界再編等で、同グループの業界における地位や集客力が変動した場合には、当社の業績も影響を受ける可能性があります。 
④新規出店の動向が業績に与える影響 
 当社は、今後も積極的に新規出店を行い業容の拡大に努めてまいりますが、新規出店候補先のショッピングセンターの出店計画の変更などで当社の出店ペースが鈍化したり、新規出店店舗の業績が計画値と乖離した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 
⑤賃貸物件への依存による影響 
 当社の店舗は、ディべロッパーや地主から賃借しており、出店にあたり保証金や敷金を差入れており、また、ショッピングセンター出店店舗の大部分では毎日の売上金を当該ディベロッパー等に預託し一定期間後に当社へ返還されます。出店に際しては、相手先の信用状態を判断したうえで意思決定を行っておりますが、その後の相手先の倒産や信用状態の悪化等の事由により、差入保証金、敷金、売上金の全額または一部が回収できなくなる可能性があります。 
⑥個人情報の取扱いによる影響 
 当社は、メンバーズカード(ポイントカード)の発行等により業務上必要な個人情報を保有しております。当社では、個人情報の取扱いには担当部署を定め社内規定を設け十分留意しておりますが、万一当該情報が外部に流出した場合は、当社への信頼が低下することなどにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 
⑦税制などの改正による影響 
 今後の税制改正により消費税が引き上げられた場合、個人消費が冷え込むことが予想されます。また、当社はパートタイマーの従業員に占める比率が高いため、パートタイマーに係る社会保険等に関する諸制度に改正が行われた場合、人件費の負担増が予想され、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記事項はありません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態の分析

当期末の総資産は、前期末に比べ6億28百万円減少し、169億61百万円となりました。主な内訳は、所有株式の株価の変動により投資有価証券が10億30百万円減少したことと、店舗の新規開設等により有形固定資産が3億49百万円増加したためであります。
 当期末の負債は、前期末に比べ79百万円増加し、54億35百万円となりました。主な内訳は、支払手形及び買掛金の仕入債務が2億17百万円増加、設備支払手形が1億92百万円増加、その他有価証券評価差額金の減少に伴い繰延税金負債が4億41百万円減少したためであります。
 当期末の純資産は、前期末に比べ7億8百万円減少し、115億26百万円となりました。主な内訳は、所有株式の株価の変動によりその他有価証券評価差額金が6億10百万円減少したことと、利益剰余金が92百万円減少したためであります。

 

(2) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。

 

(3) 経営成績の分析

売上高は、SPA業態の「Ikka」は順調に推移いたしましたが、セール販売を縮小しマーチャンダイジング改革を一気に進めた「COX」の売上低迷が響き、208億23百万円(対前期比0.2%減)となりました。
 売上総利益は、マーチャンダイジング改革の成果などもあり、前期の47.6%から52.2%に4.6ポイント改善したことにより、前期に比べ9億28百万円増加し108億68百万円(対前期比9.3%増)となりました。
 販売費及び一般管理費は、前期に比べ7億36百万円増加し、104億35百万円(対前期比7.6%増)となりました。主な要因は、従業員数の増加に伴う人件費の増加と、店舗の新規開設に伴い地代家賃等の設備費が増加したためです。

これらの結果、営業利益は前期に比べ1億21百万円増加し、5億84百万円(対前期比26.4%増)となりました。

営業外損益は、前期に比べ27百万円増加し1億57百万円の収益となりました。 

この結果、経常利益は前期に比べ1億49百万円増加し、7億42百万円(対前期比25.2%増)となりました。 

特別利益は、受取補償金等により7百万円となりました。特別損失は、棚卸資産評価方法の変更による期首原価の評価差額4億25百万円、減損損失1億27百万円等により5億65百万円となりました。

この結果、当期純利益は前期に比べ3億49百万円減少し、3百万円(対前期比99.0%減)となりました。

 





出典: 株式会社コックス、2008-02-20 期 有価証券報告書