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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当社の主力事業である石油業界の当期(平成22年4月1日〜平成23年3月31日)は2月下旬以降のリビア情勢緊迫化による供給懸念の拡大から急騰し、原油価格(WTI)は3月に入り100ドル台に乗せました。その後、3月11日の東日本大震災の発生や、リビア反政府勢力の優勢に伴い、一旦、値を下げる局面もあったもののリビア以外の中東・北アフリカ諸国での反政府デモの激化を受け、需給懸念がさらに高まるなど石油製品価格は総じて上昇傾向で推移しました。日本の原油需要は成長率の鈍化に伴い、減少予測が大半を占めていましたが、大震災後の復興需要と福島第一原発事故をうけた火力発電需要の急増により、一転、増加予測が台頭するなど石油製品価格は安定を欠く神経質な展開となりました。

東日本大震災の影響については、仙台エリアの1拠点が被災し、関東エリアも石油製品の供給が一時滞るなどしましたが、全体としてはその影響を吸収することが出来ました。

これらの結果、当期の業績につきましては、売上高は55億60百万円(前期比 6.5%増)、経常利益は27百万円(前期、経常損失91百万円)、当期純利益は6百万円(前期、当期純損失1億81百万円)となりました。

セグメント別の結果は、次のとおりであります。

当社石油事業のサービスステーション部門におきましては、第1四半期からスタートさせた「集客→リピート率UPのサイクルを意識した」営業施策の実施に加え、客単価UPを目指すべく、提案型の「車検」およびコーティングを付加させた「洗車」に注力しました。また、レンタカー事業も固定客化がすすみ、東京エリア店舗は増車を行うとともに仙台エリア店舗でも試験導入を行った事により、全体的な客数および販売実績はともに昨年実績および計画数値を上回る状況となりました。

直需・卸部門におきましては、当期より取り組みを強化した「稼動客数の向上」を継続し、取引量=売上高を狙う戦略は一部にその結果が出始めております。取引数量ベースでみると、景気の低迷や燃料転換という悪影響下にありながらも小口配送強化で、前期比100%超となっております。しかしながら、低迷するマージン悪化の影響は避けられず、営業利益ベースでは未だ苦戦を強いられる形が続いております。 

これらの結果、石油事業の売上高につきましては49億53百万円(前期比 5.0%増)、営業利益は55百万円(前期、営業利益34百万円)となりました。

専門店事業であるサイクルショップ「コギー」におきましては、第4四半期において、第3四半期累計期間(平成22年4月1日〜平成22年12月31日)に取り組みました「集客」、「リピート率アップ」、「客単価アップ」の総仕上げの時期とし、個店ごとに取り組みの弱かった項目の強化を行いました。客数、売上などは引き続き好調に推移しつつも、3月11日に発生した東日本大震災の影響を受け、計画停電実施による営業時間の短縮、自粛ムードによる買い控えなどがマイナス要因となりました。

これらの結果、専門店事業の売上高につきましては4億31百万円(前期比 26.2%増)、営業利益は15百万円(前期、営業損失56百万円)となりました。

不動産事業につきましては、期初の計画通りに順調に推移し、売上高は1億76百万円(前期比9.8%増)、営業利益は99百万円(前期、営業利益1億2百万円)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ2億円増加し、3億23百万円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、1億83百万円(前事業年度は3億93百万円の資金の減少)となりました。主な内容としましては税引前当期純利益を14百万円(前年税引前当期純損失4億55百万円)計上し、差入保証金が1億12百万円減少し、仕入債務が96百万円増加したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、23百万円(前事業年度は13億85百万円の資金の増加)となりました。主な要因としましては投資有価証券の売却による収入31百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、6百万円(前事業年度は9億2百万円の資金の減少)となりました。主な要因は借入金の返済によるものであります。

 

 

2 【商品仕入及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社は、石油製品の卸売、石油製品及び自転車の小売販売並びに不動産賃貸を主な業務としており、生産設備を保有しておりません。

従って生産実績の記載はしておりません。

 

(2) 商品仕入実績

 

セグメントの名称
当事業年度
(自 平成22年4月1日
至 平成23年3月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
構成比(%)
石油事業
4,132,467
7.4
93.4
専門店事業
293,401
14.0
6.6
4,425,868
7.8
100.0

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

 

セグメントの名称
当事業年度
(自 平成22年4月1日
至 平成23年3月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
構成比(%)
石油事業
4,953,148
5.0
89.1
専門店事業
431,277
26.2
7.7
不動産事業
176,008
9.8
3.2
5,560,434
6.5
100.0

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

デフレ進行による消費関連の不振が続くなか、平成24年3月期は営業黒字を恒常化させるべく以下の基本方針のもと、各施策に取り組みます。

<基本方針>

確実に収益を計上している商品をさらに着実に販売すると同時に、売り手(店舗)からの視点から離れて、お客様の視点から新たに消費者の期待する商品開発のためのビジネスモデル作りに取り組んで参ります。

 

<営業部>

営業1課(自転車部門)では、集客からリピート率アップ、そして客単価アップの施策サイクルがほぼ想定通りの効果をあげ、結果、既存5店舗すべてが黒字化したことで、新規出店に乗り出します。既存店の伸長を維持しつつ、新店増加による明確な売上拡大を目指します。また、新店については初期段階から、既存店については段階的に新レジシステムを活用した高効率化をはかります。さらには、社内ライセンスを利用したスタッフのスキルアップ、OEM商品の導入などにより、更なる客単価UP・売上高UP・粗利益率UPを目指します。

営業2課(石油卸部門)では、大震災以降、お問い合わせが急増した「新規のお客様」への確実なアプローチをもとに新規開拓に注力します。また、インターネットサイト「燃料油宅配ドットコム」の認知度UPおよび都内では既に貴重となっている油槽所(小豆沢基地)稼働率のさらなる向上を小口配送強化で継続させます。

営業3課(直営サービスステーション)では、油外商品の強化というテーマをさらに具体的なメニューまで落とし込み確実な利益確保に努めます。関東エリアで業績を伸ばしているレンタカー事業は増車を行い拡大路線を打ち出し、仙台エリアでも事業展開を図ります。順調な伸びを続ける「車検」は、今後は提案型の要素を強めたお見積もりから客単価の向上を目指して参ります。「洗車」については、コーティングを含めた専門店化を図り付加価値UPに努めるとともに、油外商品の一つとして「車販」をメニューに加え燃料油に頼らない運営の新しいメニューとして育て、油外収益UPを目指して参ります。

営業4課(不動産・保険)では、今回の震災を安全性の追求と資産価値維持のための仕組み作りを見直すよい契機とし、さらなる収益基盤の維持・安定を図ると同時に、お客様の安心・安全を確保するために、メンテナンス計画の再考を行うとともに実行スピードの向上を図ります。また、管理会社との良好な関係を維持し、サービスの向上を図って参ります。

 

<管理部>

管理部では、部門(各店舗)毎に月次の営業利益ベースまでの個別損益管理を強化し、経費計画の必達を図るとともに、円滑な営業活動をサポートすることにより、利益貢献を図っていきます。また、会計、財務、人事、総務、設備、IT関連システムなどの管理や各種法律への対応を統括し、社内のさまざまな活動をサポートしながら社全体の業績向上へ貢献し、社外に対しても株主総会の運営をはじめ、四半期ごとの決算についても適切に適時開示をしていきます。

 

4 【事業等のリスク】

投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

①原油価格の変動によるリスク

当社の石油製品の仕入価格は、原油価格の高騰などによる市況価格変動の影響を直接的に受ける構造となっておりますので、販売価格の決定に関しましては調達コストを考慮しながら行っております。しかしながら他社との競合上その対応次第では、業績に影響を与える可能性があります。

 

②気象条件の変動によるリスク

当社の石油事業の売上計画は、季節変動を考慮しております。しかしながら予想以上の暖冬などの気候変動があった場合、灯油・A重油など暖房油種関連の需要変動により、業績に影響を与える可能性があります。

 

③土壌汚染など環境汚染によるリスク

当社の石油事業の店舗(SS)および油槽所では、危険物である石油製品を取り扱っておりますので、保安の確保、危害予防には万全を期しております。また石油製品の流出による土壌汚染・河川の水質汚染の恐れに対しては、日次の貯蔵タンクや配管の漏洩チェックを実施して万全の管理体制を取っております。さらに賠償責任保険に加入し、流出事故などへの補償に備えた体制を取っております。しかしながら、その賠償額が予想をはるかに越えた場合に相応のコストが発生し、業績に影響を与える可能性があります。

 

④個人情報等の漏洩に関するリスク

当社は、店舗における顧客情報を始めとして種々の個人情報を保有しており、その管理に関して
「個人情報管理規程」を策定し、スタッフ教育を通して周知徹底を図っております。しかしながら個人情報が漏洩した場合、業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤システム障害によるリスク

当社の情報システムが、地震・火災などの自然災害や機械の故障などの原因により、長期にわたる使用不能または大規模のデータ破壊などを引き起こした場合には、業務遂行に影響を与える可能性があります。

 

⑥金利変動によるリスク

当社は有利子負債の圧縮を促進しておりますが、今後の借入金の金利変動により金利が上昇した場合、業績に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(当社とJX日鉱日石エネルギー株式会社との特約店契約)

当社はJX日鉱日石エネルギー株式会社との間に石油製品の販売等に関して特約店契約を締結しております。なお、本契約は、双方いずれか一方が解約の申し入れをしない限り継続いたします。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

当事業年度末における総資産は、27億21百万円(前事業年度末比 10百万円増)となりました。

資産のうち流動資産は9億69百万円(前事業年度末比 1億81百万円増)、固定資産は17億51百万円(前事業年度末比 1億71百万円減)となりました。これらの増減の主なものは、現金及び預金の2億円の増加、差入保証金の1億12百万円の減少によるものであります。

負債につきましては17億35百万円(前事業年度末比 7百万円増)となりました。流動負債は11億85百万円(前事業年度末比 1億15百万円増)、固定負債は5億49百万円(前事業年度末比 1億8百万円減)となりました。これらの増減の主なものは、東日本大震災の影響による災害損失引当金の1億10百万円の計上、役員退職慰労引当金の1億5百万円の減少によるものであります。

純資産につきましては、当期純利益を計上したことにより、9億85百万円(前事業年度末比 3百万円増)となりました。

 

(2) 経営成績の分析

① 売上高

売上高は、前事業年度(以下「前期」という)に比べ3億39百万円(6.5%)増加し、55億60百万円となりました。

 

② 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は、前期に比べ3億29百万円(7.7%)増加し、46億16百万円となりました。

販売費及び一般管理費は、賃借料の減少や人件費の削減により、前期に比べ1億9百万円(10.7%)減少し、9億5百万円となりました。

 

③ 営業利益

営業利益は、売上高の増加および販売費及び一般管理費の減少に伴う影響により、38百万円となりました。

 

④ 経常利益

営業外損益の純額が、11百万円の費用計上となりました影響により、27百万円となりました。

 

⑤ 特別損益

特別利益から特別損失を差し引いた純額は、13百万円(前期、特別損益3億63百万円の損失計上)の損失計上になりました。主な要因は役員退職慰労引当金戻入額の特別利益の計上、減損損失および東日本大震災による特別損失を計上したことによるものです。

 

⑥ 当期純利益

当期純利益は、6百万円(前期、当期純損失1億81百万円)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

「1〔業績等の概要〕、(2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。





出典: ダイヤ通商株式会社、2011-03-31 期 有価証券報告書