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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績全般の状況

当事業年度における九州経済は、世界経済の深刻な景気後退による企業収益の低迷や雇用情勢の悪化に加え、ボーナス支給額の減少による個人所得の伸び悩み等、先行き不透明感が強まっております。
  さらに、記録的な長梅雨や秋口の高温等の天候不順も個人消費のマイナス要因となり、平成21年九州大型小売店販売額は、前年比5.4%の減少(10年連続の減少)となりました。
  また専門店やディスカウントストア、地場スーパーやドラッグストアなど、業種業態を超えた競争環境も厳しさを増しております。
  このような状況の下、当社はイオンのプライベート(PB)商品である「トップバリュ」を中心に、お客さまの生活応援の取り組みを継続するとともに、九州各県の産品を当社のジャスコ、サティ全店で販売する地産地消の推進による地域対応や、電子マネー「WAON」の拡大と販促への活用による固定客づくりのための施策を実施してまいりました。
  売上高は、お客さまの生活防衛行動の高まりによる買い控えや天候不順の影響を受け、衣料品や住居余暇商品の売上が伸び悩み、会社合計の既存店売上高は前期比95.3%となりました。
  売上総利益率は、食料品で前期より率の改善ができたものの、売上総利益率の高い衣料品の売上が伸び悩んだことにより、会社合計では、0.4ポイント前期を下回りました。
  また、物流や店舗オペレーション、働き方等の構造的改革をさらに深耕するための体制を整え、現場での実験や業務改革を進める一方で、経費コントロールの強化や省エネ機器投資など、さらなるローコスト経営を推進してまいりました。
 

この結果、当期の営業収益は2,589億30百万円(対前期比96.3%)、営業利益は、4億83百万円(対前期比102.7%)、経常利益は4億37百万円(対前期比115.4%)、当期純利益は、固定資産譲渡に伴う特別利益の計上等により前期より9億57百万円増の9億61百万円となりました。

 

(2) 事業の種類別状況

〔GMS事業〕
  衣料品では、「ベストプライス by トップバリュ」 の880円ジーンズや、機能性肌着「トップバリュ ヒートファクト」等、お客さまへの訴求力の高い商品が好調に売上を伸ばすことができたものの、衣料品全般でお客さまの買い控えや天候不順の影響を受け、既存店売上高は前期比91.6%となりました。
  食料品では、「ベストプライス by トップバリュ」の拡大や「トップバリュ」の戦略的な価格引き下げ、当社の名物催事となった火曜市のさらなる強化等により、既存店買上点数は前年を上回りましたが、既存店売上高は前期比97.5%となりました。一方、「トップバリュ」や九州地区のイオングループの共同調達商品の拡大を推進した結果、売上総利益高は前期を上回りました。
  住居余暇商品では、インフルエンザ対策商品や自転車等、お客さまのニーズの高まりに対応した品揃え、サービスの充実を図ってまいりましたが、家電・寝具関連を中心に大型商品や高単価商品が伸び悩み、既存店売上高は前期比95.7%となりました。
  店舗投資では、お客さまのニーズや環境の変化に対応するために、ジャスコ若松店、ジャスコ大塔店、ジャスコ香椎浜店の既存3店舗の改装活性化を実施いたしました。
  また、店舗運営の効率化を図るために、平成21年3月に大分サティ(大分県大分市)を閉店いたしました。
  この結果、GMS事業の売上高は2,015億65百万円(対前期比96.7%)、既存店売上高は前期比95.5%となりました。
  〔SuC・HC事業〕
  ホームセンター店舗では、お客さまニーズの高まりに対応するためにペット関連や園芸用品等を強化するとともに、お客さまの生活応援の取り組みとしてのトップバリュの強化や「WAON」の拡大による固定客づくりに取り組んでまいりました。
  また、店舗運営の効率化のために平成21年8月にホームワイド篠栗店(福岡県糟屋郡)、9月にホームファクトリー(大分県大分市)、平成22年1月にホームワイドプラス長府店(山口県下関市)を閉店いたしました。
  スーパーセンター店舗では、価格訴求型売場を確立するためイオンスーパーセンター佐賀店の改装活性化を実施いたしました。また、店組織や働き方の見直し等のローコスト運営体制の整備に取り組んでまいりました。
  この結果、SuC・HC事業の売上高は417億72百万円(対前期比95.0%)、既存店売上高は前期比94.4%となりました。

※GMS・・総合スーパー、SuC・・スーパーセンター、HC・・ホームセンター

 

(3) 環境保全・社会貢献活動の概況

当社は、「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」というイオンの基本理念の下、企業市民としての社会的責任を果たすため、環境保全・社会貢献活動を積極的に推進しております。

①地球温暖化防止活動

平成20年3月に策定した「イオン温暖化防止宣言」に基づき、平成24年度にCO2総排出量を平成18年度対比で30%削減するために、「店舗」「商品」「お客さま」の3つの観点からCO2削減の様々な施策を推進しております。

・「店舗」においては、省エネ3大施策として、照明、空調、冷凍・冷蔵ケースの省エネを推進してまいりました。平成21年度は新たに4店舗に合計1,500㎡超のソーラーパネルを設置しました。併せて、改正省エネ法、改正温対法への対応を推進してまいりました。
・「商品」においては、製造、物流、販売、廃棄までのCO2排出量を表示するカーボンフットプリントの取り組みや、商品包装資材の素材の変更や軽量化の継続、及び、商品物流に関してのCO2削減に努めております。
・「お客さまとともに」進める取り組みとしては、「イオンふるさとの森づくり」育樹活動として、育樹祭を行いました。店頭リサイクル回収はお客さまのご協力により前年比より120%を超える回収を達成することができました。
  買物袋持参運動につきましては、食品ゾーンでのレジ袋無料配布中止の取り組みを、平成21年6月より大分県のジャスコ5店舗、9月からは熊本県嘉島町のジャスコクレア熊本店で開始いたしました。今後は九州域内で拡大してまいります。
  さらに、平成20年11月から、レジ袋をご辞退されたお客さまへのインセンティブをレジにて「お買上金額から2円引き」に変更することにより、買物袋持参率は大幅に向上いたしました。

②社会貢献活動

・毎月11日を「イオン・デー」とし、全店及び本部周辺の清掃活動や、地域のボランティア団体支援としてレシート金額の1%を還元する「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」を継続実施しております。平成21年度のレシート合計金額は約15億97百万円となりました。その1%にあたる物品を1,039団体に還元させていただきます。
・「イオン社会福祉基金」「イオン九州社会貢献基金」を通じ、46店舗において61の福祉施    設へのボランティア給付を実施し、クリスマスパーティや餅つき大会の支援を行いました。また「イオン社会福祉基金」の事業活動の一環として、熊本市障がい者福祉センター希望荘に福祉車両を一台贈呈いたしました。
・イオン1%クラブ活動として、カンボジア、ネパールに続いてラオスの学校建設支援の募金活動に取り組みました。平成22年度からはベトナム(3ヵ年予定)を対象とした同様の募金活動に取り組んでまいります。
・ペットボトルのキャップを店頭にて回収し、そのリサイクルの対価で、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)」を通じて世界の途上国の子どもたちにワクチンを贈る活動を展開しております。平成21年12月には、地域の皆さまのご協力をいただいて平成20年9月から平成21年8月までに集めた、約5万2千人分のワクチンに相当するキャップのリサイクル対価をJCVに贈呈いたしました。
・店舗所在地域を中心に地方自治体との「災害時における物資等の供給に関する協定書」の締結を進めております。これは被災された方々のライフラインを確保し、緊急避難場所として駐車場等の店舗施設を提供するもので、これまでに6県15市10町1区と締結いたしました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

  当期における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、税引前当期純利益が18億19百万円の増益であったこと等により、前期末に比べ8億30百万円増加し、当期末には42億28百万円となりました。
 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
  営業活動による資金の増加は137億45百万円となり、前期に比べ105億48百万円の収入増加となりました。
  これは主に、前期に比べ税引前当期純利益が増加したことや、棚卸資産の削減に取り組んだことによる回転差資金が増加したこと等によるものです。
 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
  投資活動による資金の減少は35億43百万円となり、前期に比べ53億31百万円の支出減少となりました。
  これは主に、当期において新規出店を控えたことや、固定資産の売却に伴う収入によるものです。
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
  財務活動による資金の減少は93億71百万円となり、前期に比べ145億80百万円の支出増加となりました。これは主に、フリーキャッシュフローの増加により、有利子負債の削減を行ったことによるものです。   

2 【販売及び仕入の状況】

(1) 事業部門別売上状況

 

事業部門
売上高 (百万円)
構成比 (%)
前期比 (%)
 
衣料品
58,130
23.9
92.9
食料品
104,171
42.8
98.8
住居余暇商品
39,200
16.1
97.2
その他
63
0.0
43.2
GMS事業計
201,565
82.8
96.7
SuC・HC事業計
41,772
17.2
95.0
合計
243,338
100.0
96.4

(注)1 各事業部門別の取扱商品群は以下のとおりであります。

GMS事業
 
衣料品・・・・・・
衣料品、靴、鞄、服飾雑貨
食料品・・・・・・
食料品
住居余暇商品・・・
情報通信機器、化粧品、ドラッグ、日用雑貨、寝具、バス用品等のホーム
ファッション、消耗品等
SuC・HC事業・・
建材・木材、補修材、家庭用品・日用品、ペット用品、園芸用品、食料品等

 

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 地域別売上状況

 

地域
売上高(百万円)
構成比(%)
前期比(%)
福岡県
(GMS15店舗、SuC4店舗、HC5店舗)
93,376
38.4
101.1
大分県
 (GMS5店舗、HC19店舗)
31,087
12.8
89.8
熊本県
 (GMS9店舗、HC4店舗)
29,897
12.3
94.5
宮崎県
 (GMS4店舗、HC10店舗)
28,957
11.9
94.4
長崎県
 (GMS6店舗、HC3店舗)
26,973
11.1
 
94.9
佐賀県
(GMS4店舗、SuC1店舗、HC3店舗)
18,426
7.5
92.7
鹿児島県
 (GMS3店舗)
13,080
5.4
98.2
山口県
(HC1店舗)
1,538
0.6
99.1
合計
243,338
100.0
96.4

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3) 単位当たり売上高

 

 
金額等
前期比(%)
売上高(百万円)
243,338
96.4
期中平均売場面積(㎡)
786,255
101.4
1㎡当たり売上高(千円)
309
95.1
期中平均従業員数(人)
11,597
99.0
1人当たり売上高(千円)
20,983
97.4

(注) 1 期中平均従業員数は、親会社等からの出向者及びコミュニティ社員(パートタイマー)を含み、親会社等への出向者を除いたものであります。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 事業部門別仕入状況

 

事業部門
金額(百万円)
構成比(%)
前期比(%)
 
衣料品
36,155
20.6
91.2
 
食料品
79,872
45.5
98.0
 
住居余暇商品
28,710
16.4
97.2
 
その他
50
0.0
41.7
GMS事業計
144,788
82.5
96.0
SuC・HC事業計
30,641
17.5
90.9
合計
175,430
100.0
95.1

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

平成22年度も景気の先行き不透明感や雇用不安等によるお客さまの生活防衛行動から、消費環境の急速な回復は望めず、小売業における企業間競争は今後も厳しく推移すると予想しております。
  かかる状況の中、当社は安定的に成長を遂げるために、次の重点課題に取り組んでまいります。
ⅰ.収益力の強化
  戦略的な価格引き下げによるロープライスの実現や地域のお客さまの暮らしに密着した品揃えの実現に取り組むとともに、教育訓練の強化や営業への人員の傾斜的配置、電子マネー「WAON」の拡大等により収益力を高めてまいります。
  また、「ローコスト経営」を重要な経営課題と捉え、本部組織のスリム化や店舗の働き方改革による生産性の向上、新店・改装時のイニシャルコストの削減、チラシ等の媒体の見直しによる販促経費の削減等を実施してまいります。
ⅱ.新たな成長戦略の推進
  企業の安定的な成長のためには、お客さまや環境の変化に迅速・機敏に対応することが重要であり、既存店の計画的な改装活性化による収益力の強化に加え、ネットビジネスの推進や新業態開発に取り組んでまいります。
  新業態開発としては、平成22年1月にサイクルショップの路面店展開を開始いたしました。平成22年度では、福岡市近郊での店舗開発に積極的に取り組んでまいります。
ⅲ.財務体質の強化
  成長を支える経営基盤の強化の取り組みとして、さらなる在庫削減の推進や設備投資の圧縮により有利子負債の削減に取り組んでまいります。
 

4 【事業等のリスク】

当社の事業に関してリスク要因となると考えられる事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在における当社による判断、目標、一定の前提又は仮定に基づく予測等であり、実際の結果と異なる可能性があります。

(1) 小売業界における消費の継続的な低迷又はさらなる悪化のリスク

当社は、主に九州地域において事業を営んでおり、その収益は同地域の小売市場に大きく依存しております。過去数年間、小売業界は、個人消費の冷え込み、全般的な価格デフレ、小売業者間の熾烈な競争等により低迷しておりました。今後、個人消費が回復せず若しくは更に悪化した場合、又は個人消費が回復した場合でもそれが小売業界の回復に直ちに寄与しない場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 また、近年、高齢化・少子化により日本の人口構成が変化しつつあります。高齢者は旅行や介護等のサービスをより多く消費する傾向があるため、結果として小売業界における消費が減少する可能性があります。更に、若年層及び中高年層における医療費や社会保険料の負担が増加し、将来の消費傾向に大きな変化が生じる可能性もあります。また、少子化による将来的な人口の減少による消費者数の絶対的減少により、小売業界全体の需要が減少する可能性もあります。その結果、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(2) 小売価格の低下のリスク

小売業界は、近年の長引くデフレの影響を受けてきました。今後、個人消費が継続して低迷し、供給過剰や競争激化により、更なる小売価格の引下げがあった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(3) 競争激化に関するリスク

九州の小売業界は、一部の業者により寡占されるといった状況にはなく、多種多様な小売業者がそれぞれ競合しております。当社は、総合スーパー、スーパーマーケット、ディスカウントストア、コンビニエンスストアなどの総合小売業者のみならず、特定の小売部門に特化した専門店やインターネット販売などの店舗を有しない販売業者とも競合しております。このような九州における小売業界の競争の激化により、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(4) 天候不順に関するリスク

当社の売上は、季節的変動による影響を受けます。当社は、季節的な商品動向に基づいて販売計画を立てておりますが、季節的な気象パターンが予想外に変化した場合、一部の商品に対する需要が低下し、売上の減少と過剰在庫を招く可能性があります。これにより、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(5) 消費税率の引き上げに伴うリスク

平成9年4月に消費税が3%から5%に引き上げられた際には個人消費が一時的に落ち込みました。今後消費税率が引き上げられた場合にも個人消費が落ち込む可能性があり、これにより当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(6) 食品の安全性及び品質の水準低下に伴うリスク

食品の安全性と品質保証に対する消費者の関心は、偽装表示、異物混入等の発生により高まっています。当社は、食の「安全」と「安心」を守るために様々な取り組みを進めておりますが、当社が提供する食品の安全性や品質に対する消費者の信頼が何らかの理由で低下した場合、食品部門を含む店舗の売上が低下する可能性があり、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(7) 人件費の増加等に関するリスク

今後の労働法制の改正、人口構成の変化等により、当社の人件費が増加する可能性及び充分な労働力を確保できない可能性があります。
 当社は、多数のパートタイム従業員を雇用しているため、種々の要因によりパートタイム従業員に係る費用が増加した場合、当社の販売費及び一般管理費は影響を受ける可能性があります。

 

(8) 都市計画法、建築基準法及び大規模小売店舗立地法に関するリスク
 (都市計画法及び建築基準法)

政府は、床面積の合計が1万㎡を超える商業施設(大規模集客施設)の開発の規制に関する見直しを行い、平成18年5月に都市計画法や建築基準法等の都市計画に関連する法令を改正し、これらの改正法は平成19年11月に施行されました。これらの改正は、郊外地域における大規模集客施設の開発を制限し、中心市街地の活性化に関する法律に基づき市町村等が推進する中心市街地の再生を促進することを目的としています。当社は、都市計画法及び建築基準法に基づき、都道府県又は市町村により商業地域、近隣商業地域及び準工業地域として指定された区域以外の用途地域においては、原則として大規模集客施設を開発することができず、また、非線引き都市計画区域及び準都市計画区域内の白地地域において大規模集客施設の開発を行うには、都道府県知事等により用途地域の指定又は用途を緩和する地区計画決定がなされることを要します。当社は地方自治体との共同取り組みを行い地域への貢献を重視しておりますが、都市計画の内容等によっては、郊外地域における当社の店舗開設に制限が課される可能性があり、当社の成長戦略に支障が生じたり店舗の開設に要する費用が増加したりする可能性があります。
(大規模小売店舗立地法)
 大規模小売店舗立地法は、大型小売店が建設される周辺地域の生活環境を保持することを目的としており、当社の既存店舗及び開設予定店舗は、原則として同法の適用対象となります。同法の適用により、当初の計画通りに店舗の新規開設や既存店舗の業態変更等を行うことができない可能性があります。

(9) エブリデー・ロープライス施策に関するリスク

当社は、良質な商品を常時低価格で提供することに努めており、そのために商品原価やオペレーションコストの削減に取り組んでいます。しかしながら、原材料価格が上昇し、コストを十分に削減できない場合や、売上を増やすことができない場合には、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(10) プライベートブランド(PB)商品に関するリスク

当社は、イオングループのPB商品の拡販を積極的に行っております。そのPB商品の中心である「トップバリュ」については、衣・食・住にわたり相当数のアイテムを販売しており、その年間販売額は毎年拡大しております。イオングループでは、厳しい基準を設けて入念な品質管理を実施しておりますが、PB商品に起因する事故等が発生した場合、お客さまに対する信頼の喪失・ブランドの毀損につながり、当社においても事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(11) 小売事業の低迷による業績変動リスク

当社は、顧客のニーズを反映した売場や商品、サービスの提供に努めておりますが、小売事業の売上が縮小する可能性があります。当社は多数の店舗を保有しており、成長戦略の一環として今後の市場景気動向を判断し出店していく方針ですが、かかる店舗の保有に伴い、店舗の収益性の低下により各店舗の投資額が回収できない場合は、当該店舗について減損処理を行うことがあります。今後当社が保有する店舗の数及び規模に応じ、相当額の減損損失を計上する可能性があります。

 

(12) 地震や台風等の災害、テロ活動等に関するリスク

当社の店舗・施設の周辺地域において大地震や台風等の災害或いは予期せぬ事故等が発生し、店舗・施設に物理的に損害が生じ、当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 当社の店舗・施設では防火対策を重点的に取組んでおりますが、不測の事態により店内・施設より出火し、建物・施設に被害が拡大し当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 また、当社の店舗・施設の周辺地域において、新型インフルエンザ等の感染症災害が発生し、当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 その他、事故、暴動、テロ活動等により、仕入・流通ネットワークに影響する何らかの事象が発生し、当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(13) 金利変動に関するリスク

当社は、平成22年2月期末現在において374億26百万円の有利子負債の残高があります。当社は有利子負債の削減に向けた様々な取り組みを行っていますが、当社の成長戦略などにより、有利子負債が更に増加する可能性もあります。
 今後の金融市場において、長期金利や短期金利が上昇した場合、借入コストの増加により当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(14) 資金調達に関するリスク

当社は、次期の出店抑制の方針により、有利子負債の圧縮に努めますが、既存店舗の活性化投資等を目的として、資金調達を実行する可能性があります。
 しかしながら、全般的な市況及び景気の低迷、当社の信用力の低下、事業見通しの悪化等の要因により、当社が望む条件で適時に資金調達ができない可能性もあります。これにより、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(15) 保有株式の市場価格の下落に関するリスク

当社は、平成22年2月期末現在、18億43百万円の時価のある株式を保有しております。当社が保有する株式の時価が、当該株式の帳簿価額を著しく下回ることとなった場合、当該株式の評価損を計上する必要が生じ、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(16) 顧客情報の漏洩に関するリスク

当社は、顧客から得た個人情報を保管・管理しております。当社は、かかる個人情報の漏洩が生じないよう、情報システムのセキュリティを確実にするなど、万全の処置を講じておりますが、万が一顧客に関する個人情報が何らかの事情により漏洩した場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 親会社、兄弟会社との契約

当社は、親会社であるイオン株式会社とコーポレート負担金・ブランドロイヤルティの契約を締結しております。また、兄弟会社であるイオンリテール株式会社と商品情報提供及びノウハウ利用契約、商品供給契約、店舗賃貸借契約を締結しております。

(2) 店舗の賃貸借契約

当社は、イオンリテール株式会社より賃借している店舗以外に、店舗の所有者と店舖賃貸借契約を締結しているものがあります。また、同友店(テナント)については、出店契約を締結し店舗の一部を貸与しております。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当期末現在において当社が判断したものであります。

(1) 当期の経営成績

① 営業収益

売上高は、お客様の生活防衛行動の高まりによる買い控えや天候不順の影響を受け、衣料品や住居余暇商品の売上が伸び悩み、全社合計の既存店売上高は前期比95.3%となり、営業収益は2,589億30百万円(対前期比 96.3%)となりました。

② 営業利益

売上総利益率は、食料品で前期より改善ができたものの、売上総利益率の高い衣料品の売上が伸び悩んだことにより、会社合計では、0.4ポイント前期を下回りました。

販売費及び一般管理費は、経費コントロールの強化や省エネ機器投資等により対前期比94.8%となりました。

上記の結果、営業利益は4億83百万円(対前期比 102.7%)となりました。

③ 経常利益

支払利息が前期に比べ26百万円減少し、太陽光発電建設、省エネ改修工事等の補助金収入が前期に比べ71百万円増加したこと等により、営業外収益から営業外費用を差引いた営業外収支は前期に比べ45百万円のプラスとなりました。
 この結果、経常利益は4億37百万円(対前期比115.4%)となりました。

④ 当期純利益

特別利益は、固定資産譲渡に伴う特別利益10億23百万円等により19億48百万円となり、特別損失は、店舗閉鎖損失2億9百万円等により2億67百万円となりました。

この結果、当期純利益は9億61百万円となりました。

(2) 当期の財政状態

(資産)
 流動資産は、前事業年度末に比べ24億79百万円減少し372億54百万円となりました。これは主に、商品在庫の削減に取り組んだことにより、商品が19億97百万円減少したことによるものです。
 固定資産は、前事業年度末に比べ54億87百万円減少し755億42百万円となりました。これは主に、新規出店を控えたことや固定資産の売却により、有形固定資産が33億90百万円減少したことによるものです。
 この結果、総資産は前事業年度末に比べ79億67百万円減少し1,127億97百万円となりました。
 (負債)
 流動負債は、前事業年度末に比べ54億80百万円減少し682億15百万円となりました。これは主に、在庫削減等に取り組むことにより、短期の有利子負債が減少したことによるものです。
 固定負債は、前事業年度末に比べ35億円減少し、259億28百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少や退職給付制度改訂に伴い退職給付引当金が減少したことによるものです。
 この結果、負債合計は、前事業年度末に比べ89億80百万円減少し、941億43百万円となりました。
 (純資産)
 純資産は、前事業年度末に比べ10億13百万円増加し、186億53百万円となりました。これは主に、利益剰余金が8億29百万円増加したことによるものです。

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

  キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要]」に記 
  載しております。

(4) 中長期的な経営戦略

① 長期目標
当社は九州におけるイオンの中核企業として絶えざる変革を進め、強固な経営基盤の確立と継続的な成長によりグローバル水準の経営効率を実現し、高収益企業をめざします。
 

②中期経営戦略
ⅰ. グローカル経営の推進
a) グローバル
・イオンのグループシナジーやスケールメリットを活用したグローバル経営の推進
b) ベストローカル
・お客さまや地域の特性に対応した店別品揃えの実現
・地産地消のさらなる推進
・より良き企業市民として地域との共生の取り組み実施
ⅱ. 成長のための施策
・4つの店舗形態(ジャスコ・サティ・ホームワイド・イオンスーパーセンター)の特性を活かし、エリア戦略に基づいた出店を推進
・計画的な増床活性化による既存店の価値向上の取り組み
・ネット事業等新たな事業インフラの開拓
・営業力、商品力強化の取り組み
・コスト構造変革による効率経営の推進
ⅲ. 財務体質の強化
・営業キャッシュ・フロー創出のための収益力の向上と計画的な商品在庫の圧縮
・総資産の圧縮と有利子負債の低減のための多様な資金調達手法の活用
ⅳ. 組織・人材力の充実と向上
・従業員を「人財」と位置づけ、機会均等と能力主義を推進する人事評価制度の導入と教育訓練体制の充実
・少子高齢化社会における労働の量と質の確保のための採用と雇用形態の革新
・組織力向上と企業風土醸成のための全従業員への経営理念・行動規範の徹底と中長期目標の共有化
ⅴ. ITを駆使した効率経営の推進
・経営の意思決定の迅速化と店舗営業力強化のための経営管理システムやMD(マーチャンダイジング)、営業支援システムの充実
・情報の共有化とコミュニケーションの密度を高め、経営の健全性と効率を追求するための情報通信ネットワークの整備と活用

 

 

 

(5) 内部管理体制の整備・運用状況

 平成22年5月7日に大阪証券取引所に開示いたしましたコーポレート・ガバナンスに関する報告書の「内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整理状況」に記載のとおりです。
  当該資料は、次のURLからご覧いただくことができます。
   http://jds.jasdaq.co.jp/tekiji/

 





出典: イオン九州株式会社、2010-02-20 期 有価証券報告書