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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

 (1) 業績全般の状況

当期における九州経済は、エコカー購入補助金制度や家電エコポイント制度などの政策効果により特定の商品の販売が堅調に推移し、景気の持ち直しが見られつつあるものの、個人消費は雇用・所得環境の回復が見られず厳しい状況で推移いたしました。

小売業界においては、ディスカウントストア、地場スーパー、ドラッグストア等の出店が加速し、業種・業態を越えた競争はさらに厳しさを増しております。

このような状況の下、当社は、これまで以上に価値ある商品を低価格でご提供するとともに新たな店舗展開を進めることで、お客さま満足の向上に努めてまいりました。また、ローコスト経営を経営の根幹と位置づけ、経費削減に継続的に取り組むことで収益の改善を図ってまいりました。

この結果、当期の営業収益は2,546億62百万円(対前期比98.4%)、営業利益は過去最高益となる29億67百万円(対前期比613.4%)、経常利益は27億85百万円(対前期比636.9%)、当期純利益は前期より2億86百万円増益の12億48百万円(対前期比129.8%)となりました。

(2)商品部門別の取り組み

当社は、お客さまの多様化するニーズにお応えするため、新たな商品展開やサービスに努めてまいりました。特に下半期(8月21日〜2月20日)は、イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」の重点商品などが好調に推移し、既存店売上高が前期比100.3%と増収になりました。しかしながら、上半期(2月21日〜8月20日)において、春先の低気温の影響により、春物衣料を中心に伸び悩んだこともあり、当期の売上高は2,392億58百万円(対前期比98.3%)、既存店売上高は前期比98.6%となりました。

 売上総利益率は、商品の値入率の改善や在庫の削減効果などにより27.4%となり、前期より0.3ポイント改善いたしました。

当期における商品部門別の主な取り組みは次のとおりです。

〔衣料品〕

・イオンのPB「トップバリュ」の展開を強化し、お客さまの生活応援に取り組んでまいりました。なかでも、ファッション性と機能性を兼ね備えたインナー「トップバリュ ヒートファクト」や、A4クリアファイルがスムーズに出し入れできる“かるすぽ”タイプのランドセル「トップバリュ 24色カラーランドセル」など、お客さまに大変ご支持いただきました。

・2010年3月21日に開催された「福岡アジアコレクション(通称:FACo)」への協賛をきっかけに、ティーンズ女性向けの商品「FACo×ルート80」を共同企画し、当社の店舗で販売いたしました。

〔食料品〕

・お客さまの節約志向・低価格志向にお応えするため、エブリデー・ロープライス(EDLP)政策を推進する一方で、新規商品の導入など品揃えの見直しに努めるとともに、地産地消の推進として各店の地場産品を積極的に展開いたしました。

・「鹿児島うまいものフェア」「情熱!みやざきフェア」など九州の各県の特産品をジャスコやサティの43店舗で販売いたしました。

〔住居余暇商品〕

・猛暑や寒波などの気候変化の影響による季節家電の需要の高まりや、家電エコポイント制度の変更に伴う駆け込み需要増などにより、家電製品が好調に推移いたしました。

・サイクルでは、専門店化を進めることで新たにサイクルショップを8店舗展開したほか、自社開発商品の展開の拡大やサービスの強化などにより、売上高の増加及び荒利益率の改善に貢献いたしました。

〔ホームセンター(HC)商品〕

・園芸用品やペット用品などの展開を拡大するとともに、買上頻度の高い消耗品などをより低価格で提供できるよう取り組んでまいりました。

・ 通信販売で話題の商品の拡大や品揃えの見直しにより、家事用品や生活家電製品などが好調に推移いたしました。また、一部食品の取り扱いを拡大したことで、集客に貢献いたしました。 

(3) 店舗展開の取り組み

  当期における新たな店舗展開は次のとおりです。

・新たなスタイルのHCとして、今までのHCの品揃えを見直し、園芸用品やペット用品売場を拡大したほか、加工食品やドラッグ売場を新設した「スーパーワイドマート(SWM)佐伯店」(大分県佐伯市)を2010年6月にオープンいたしました。また、同年10月には、取り組みをさらに進化させた「SWM溝陸(みぞろく)店」(長崎県大村市)をオープンしました。

・2010年4月には、戸畑サティ(北九州市)を「イオン戸畑ショッピングセンター」と名称変更するとともに、さらに魅力ある売場づくりを行いリニューアルオープンすることで、新たな総合スーパー(GMS)の構築に努めてまいりました。

・2010年1月から展開を開始している「イオンサイクルショップ」について、当期に福岡市近郊を中心として8店舗を出店し、合計で9店舗になりました。

なお、2011年1月30日にジャスコ宇土店(熊本県宇土市)を、同年2月20日にジャスコ玉名店(熊本県玉名市)を閉店いたしました。

(4) 販売促進の取り組み

  当期における販売促進の主な取り組みは次のとおりです。

・お客さまのお買い物の利便性向上に向け、イオンの電子マネー「WAON」の拡大に努め、当期末の累計発行枚数は100万枚を超えました。また、地域WAONとして、2010年10月に大分県の由布院温泉旅館組合の加盟旅館でもご利用いただける「ゆふいん湯歩(ゆぽ)WAON」を、同年12月には大牟田市中央商店街の加盟店でご利用いただける「ぐるっとWAON」を発行するとともに、地域活性化に貢献できるよう努めました。

・2010年4月から、当社店舗の直営売場や専門店において、九州旅客鉄道株式会社の発行する「SUGOCA」の電子マネーによる決済が可能となりました。

・全国のイオングループの総力を結集し、直営売場とショッピングセンター内に出店している専門店による全国一斉セールを実施いたしました。

・お客さまのお買い物手段の選択肢の拡大として取り組んでいるネットスーパーについて、さらなるエリア拡大のため、2010年10月から大野城サティ(福岡県大野城市)でも展開を開始しました。

(5)経費削減の取り組み

・水道光熱費の見直しなど、設備費を中心に店舗運営コストを削減いたしました。

 

・チラシの見直しや装飾の削減など販促費の削減に取り組みました。
・従業員から経費削減提案を募集する「チリ山キャンペーン」を実施し、成功事例の水平展開を行うなど、経費構造改革に努めてまいりました。
 

(6)環境保全・社会貢献活動の取り組み

当社は、「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」というイオンの基本理念のもと、企業市民としての社会的責任を果たすため、環境保全・社会貢献活動を積極的に推進しております。

①環境保全活動

2008年3月に策定した「イオン温暖化防止宣言」に基づき、2012年度にCO2総排出量を2006年度対比で30%削減するために、「店舗」「商品」「お客さま」の3つの観点からCO2削減の様々な施策を推進しております。

・「店舗」においては、省エネ3大施策として、照明機器、空調機器、冷凍・冷蔵ケースの省エネを推進してまいりました。当期は新たに中学生の環境教育の一環として宮崎県都城市立山田中学校に太陽光発電システムを寄贈させていただきました。併せて、改正省エネ法、改正温対法への対応を推進してまいりました。

・「商品」においては、製造、物流、販売、廃棄までのCO2排出量を商品に表示するカーボンフットプリントへの取り組みや、商品包装資材の素材の変更や軽量化、商品物流に関するCO2排出量の削減に努めております。

・「お客さまとともに」進める取り組みとして、長崎県南島原市では公益財団法人イオン環境財団と南島原市の協働による植樹活動を実施し、1,400名を超える地域の皆さまにご参加いただきました。また、店頭リサイクル回収として、お客さまのご協力により前期比116.7%の回収を達成することができました。買物袋持参運動としては、レジ袋をご辞退されたお客さまに対して、お買上金額の2円引きを実施しております。加えて、大分県内の5店舗と熊本県内の1店舗において、食品ゾーンでのレジ袋無料配布中止の取り組みを実施しております。2010年4月には、イオングループ2社からレジ袋収益金として大分県及び熊本市へ計237万円を贈呈いたしました。

②社会貢献活動

・毎月11日を「イオン・デー」とし、地域のボランティア団体等への支援として、各団体のボックスへ投函していただいたレシート金額の1%を還元する「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」や、全店及び本部周辺の清掃活動を継続実施しております。

・「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」においては、2010年度に投函していただいたレシート合計金額は21億13百万円となり、その1%に当たる物品を1,073団体に還元させていただきました。

・イオンの生物多様性保全への取り組みの一環として「イオンHappy クリーンキャンペーン」と題し、九州の3ヶ所の海岸で地域のお客さまとともに清掃活動を行いました。

・「イオン社会福祉基金」「イオン九州社会貢献基金」を通じ、47店舗において74の福祉施設へのボランティア給付を実施し、クリスマスパーティや餅つき大会をバックアップいたしました。

・イオン1%クラブの活動として、ベトナムの学校建設支援の募金活動や、カンボジアとラオスにある貯水給水施設の設置を支援する「イオン・ユニセフ セーフウォーターキャンペーン」に取り組みました。

 

・ペットボトルのキャップを店頭にて回収し、そのリサイクルの対価で、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)」を通じて世界の途上国の子どもたちにポリオワクチンを贈る活動を展開しております。地域の皆さまにご協力をいただき、2009年9月から2010年8月までの1年間にキャップを約1億4千万個集め、そのリサイクル対価を2010年12月にJCVに贈呈いたしました。なお、このキャップは約7万2千人分のワクチンに相当いたします。

・店舗所在地域を中心に地方自治体との「災害時における物資等の供給に関する協定書」の締結を進めております。これは被災された方々のライフラインを確保し、緊急避難場所として駐車場等の店舗施設を提供するもので、これまでに6県15市10町1区と締結いたしました。

・宮崎県口蹄疫被害について、義援金としてイオングループから宮崎県へ1,000万円を贈呈するとともに災害支援募金を実施し、801万円を贈呈いたしました。

・鹿児島県奄美地方の大雨災害について、災害復興支援金としてイオングループから鹿児島県へ300万円を贈呈するとともに災害支援募金を実施し、154万円を贈呈いたしました。

(7) キャッシュ・フローの状況

  当期における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末に比べ5億7百万円増加し、当期末には47億35百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金の増加は70億42百万円(前期137億45百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益25億46百万円(前期21億17百万円)の計上、減価償却費52億51百万円(前期61億30百万円)の計上、たな卸資産の減少32億71百万円(前期20億24百万円)等によるものです。

 前期対比では、仕入債務の減少、未収入金の増加等により67億3百万円の収入減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は23億73百万円(前期35億43百万円の資金の減少)となりました。これは主に、固定資産の取得による支出24億36百万円(前期51億25百万円)等によるものです。

前期対比では、当期において設備投資を控えたことにより11億70百万円の支出減少となりました。
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の減少は41億61百万円(前期93億71百万円の資金の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入83億円(前期32億円)はあるものの、長期借入金の返済による支出58億73百万円(前期50億39百万円)、短期借入金の純減少44億円(前期144億円の純減少)、コマーシャル・ペーパーの純減少20億円(前期70億円の純増加)等によるものです。

前期対比では、有利子負債の削減に努め52億10百万円の支出減少となりました。   

 

2 【販売及び仕入の状況】

(1) 事業部門別売上状況

 

事業部門
売上高 (百万円)
構成比 (%)
前期比 (%)
 
衣料品
56,701
23.7
97.5
食料品
103,200
43.2
99.1
住居余暇商品
39,337
16.4
100.4
その他
68
0.0
108.3
GMS事業計
199,307
83.3
98.9
その他の事業計
39,951
16.7
95.7
合計
239,258
100.0
98.3

(注)1 各事業部門別の取扱商品群は以下のとおりであります。

GMS事業
 
衣料品・・・・・・
衣料品、靴、鞄、服飾雑貨
食料品・・・・・・
食料品
住居余暇商品・・・
情報通信機器、化粧品、ドラッグ、日用雑貨、寝具、バス用品等のホーム
ファッション、消耗品等
その他の事業・・・・   
ホームワイド、イオンスーパーセンター、イオンサイクルショップ等における主な取扱商品:衣料品、食料品、家庭用品、建材、エクステリア、ペット用品、園芸用品、自転車等

  

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 地域別売上状況

 

地域
売上高(百万円)
構成比(%)
前期比(%)
福岡県
(GMS14店舗、その他18店舗)
93,081
38.9
99.7
大分県
 (GMS5店舗、その他20店舗)
29,942
12.5
96.3
熊本県
 (GMS7店舗、その他4店舗)
29,597
12.4
99.0
宮崎県
 (GMS4店舗、その他10店舗)
28,755
12.0
99.3
長崎県
 (GMS6店舗、その他4店舗)
26,460
11.1
98.1
佐賀県
(GMS4店舗、その他4店舗)
17,435
7.3
94.6
鹿児島県
 (GMS3店舗)
13,200
5.5
100.9
山口県
(その他1店舗)
783
0.3
50.9
合計
239,258
100.0
98.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(3) 単位当たり売上高

 

 
金額等
前期比(%)
売上高(百万円)
239,258
98.3
期中平均売場面積(㎡)
782,493
99.5
1㎡当たり売上高(千円)
305
98.7
期中平均従業員数(人)
11,107
96.2
1人当たり売上高(千円)
21,541
102.2

(注) 1 期中平均従業員数は、親会社等からの出向者及びコミュニティ社員(パートタイマー)を含み、親会社等への出向者を除いたものであります。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 事業部門別仕入状況

 

事業部門
金額(百万円)
構成比(%)
前期比(%)
 
衣料品
33,716
19.8
92.6
 
食料品
78,737
46.1
98.6
 
住居余暇商品
28,476
16.7
99.4
 
その他
56
0.0
113.6
GMS事業計
140,986
82.6
97.3
その他の事業計
29,703
17.4
96.4
合計
170,690
100.0
97.1

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

2011年度における九州経済は、雇用や所得環境などの経済情勢の先行き不透明感に加え、東日本大震災の影響などによる個人消費の伸び悩みが予測されることから、当社を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。
 こうしたなか当社は、着実な成長を遂げるために次の重点課題に取り組んでまいります。

(1) イオンへの店名変更

・GMSの「ジャスコ」「サティ」は、2011年3月1日から、屋号を「イオン」へ変更し統一いたしました。これに合わせて、今まで以上に価値ある商品の提供と従業員の接客・サービスの向上を図り、新たなイオンブランドの構築に努めてまいります。

(2) 新たな店舗展開

・企業が環境変化に対応した商品・サービスの提供を行うとともに、持続的な成長を遂げるためにも、新たな店舗展開への取り組みが重要課題となってまいります。当社は、2011年3月にGMSの新店としてイオン大牟田店を開店いたしました。引き続き地域のお客さまの声にお応えしながら、さらにご支持いただける売場づくりを目指してまいります。

・福岡市近郊を中心に出店している「イオンサイクルショップ」について、2011年度は他のエリアにおいても展開を拡大し、当社の既存店のサイクル売場と合わせ、地域に根ざした店づくりを行ってまいります。

(3) 商品力・営業力強化

・今後、需要の拡大が見込まれる商品群などについて、品揃えの拡大やサービスの付加を図ることで、専門性の高い売場づくりを行ってまいります。

・「イオン」への店名統一により、効率的な販促活動やブランディングを行うとともに、グループ力を結集した全国一斉セールを継続して実施いたします。

・電子マネー「WAON」の拡大と、地域WAONの発行に注力いたします。

(4) 企業体質の改善

・ローコスト経営に継続して取り組み、商品在庫の削減による有効在庫比率の向上や、働き方改革による生産性の向上、新店・改装時のイニシャルコストの削減などを行うとともに、改善事項の水平展開に取り組んでまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業に関してリスク要因となると考えられる事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在における当社による判断、目標、一定の前提又は仮定に基づく予測等であり、実際の結果と異なる可能性があります。

(1) 小売業界における消費の継続的な低迷又はさらなる悪化のリスク

当社は、主に九州地域において事業を営んでおり、その収益は同地域の小売市場に大きく依存しております。過去数年間、小売業界は、個人消費の冷え込み、全般的な価格デフレ、小売業者間の熾烈な競争等により低迷しておりました。今後、個人消費が回復せず若しくは更に悪化した場合、又は個人消費が回復した場合でもそれが小売業界の回復に直ちに寄与しない場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 また、近年、高齢化・少子化により日本の人口構成が変化しつつあります。高齢者は旅行や介護等のサービスをより多く消費する傾向があるため、結果として小売業界における消費が減少する可能性があります。更に、若年層及び中高年層における医療費や社会保険料の負担が増加し、将来の消費傾向に大きな変化が生じる可能性もあります。また、少子化による将来的な人口の減少による消費者数の絶対的減少により、小売業界全体の需要が減少する可能性もあります。その結果、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(2) 小売価格の低下のリスク

小売業界は、近年の長引くデフレの影響を受けてきました。今後、個人消費が継続して低迷し、供給過剰や競争激化により、更なる小売価格の引下げがあった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(3) 競争激化に関するリスク

九州の小売業界は、一部の業者により寡占されるといった状況にはなく、多種多様な小売業者がそれぞれ競合しております。当社は、総合スーパー、スーパーマーケット、ディスカウントストア、コンビニエンスストアなどの総合小売業者のみならず、特定の小売部門に特化した専門店やインターネット販売などの店舗を有しない販売業者とも競合しております。このような九州における小売業界の競争の激化により、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(4) 天候不順に関するリスク

当社の売上は、季節的変動による影響を受けます。当社は、季節的な商品動向に基づいて販売計画を立てておりますが、季節的な気象パターンが予想外に変化した場合、一部の商品に対する需要が低下し、売上の減少と過剰在庫を招く可能性があります。これにより、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(5) 消費税率の引き上げに伴うリスク

平成9年4月に消費税が3%から5%に引き上げられた際には個人消費が一時的に落ち込みました。今後消費税率が引き上げられた場合にも個人消費が落ち込む可能性があり、これにより当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(6) 食品の安全性及び品質の水準低下に伴うリスク

食品の安全性と品質保証に対する消費者の関心は、偽装表示、異物混入等の発生により高まっています。当社は、食の「安全」と「安心」を守るために様々な取り組みを進めておりますが、当社が提供する食品の安全性や品質に対する消費者の信頼が何らかの理由で低下した場合、食品部門を含む店舗の売上が低下する可能性があり、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(7) 人件費の増加等に関するリスク

今後の労働法制の改正、人口構成の変化等により、当社の人件費が増加する可能性及び充分な労働力を確保できない可能性があります。
 当社は、多数のパートタイム従業員を雇用しているため、種々の要因によりパートタイム従業員に係る費用が増加した場合、当社の販売費及び一般管理費は影響を受ける可能性があります。

 

(8) 都市計画法、建築基準法及び大規模小売店舗立地法に関するリスク
 (都市計画法及び建築基準法)

政府は、床面積の合計が1万㎡を超える商業施設(大規模集客施設)の開発の規制に関する見直しを行い、平成18年5月に都市計画法や建築基準法等の都市計画に関連する法令を改正し、これらの改正法は平成19年11月に施行されました。これらの改正は、郊外地域における大規模集客施設の開発を制限し、中心市街地の活性化に関する法律に基づき市町村等が推進する中心市街地の再生を促進することを目的としています。当社は、都市計画法及び建築基準法に基づき、都道府県又は市町村により商業地域、近隣商業地域及び準工業地域として指定された区域以外の用途地域においては、原則として大規模集客施設を開発することができず、また、非線引き都市計画区域及び準都市計画区域内の白地地域において大規模集客施設の開発を行うには、都道府県知事等により用途地域の指定又は用途を緩和する地区計画決定がなされることを要します。当社は地方自治体との共同取り組みを行い地域への貢献を重視しておりますが、都市計画の内容等によっては、郊外地域における当社の店舗開設に制限が課される可能性があり、当社の成長戦略に支障が生じたり店舗の開設に要する費用が増加したりする可能性があります。
(大規模小売店舗立地法)
 大規模小売店舗立地法は、大型小売店が建設される周辺地域の生活環境を保持することを目的としており、当社の既存店舗及び開設予定店舗は、原則として同法の適用対象となります。同法の適用により、当初の計画通りに店舗の新規開設や既存店舗の業態変更等を行うことができない可能性があります。

(9) エブリデー・ロープライス施策に関するリスク

当社は、良質な商品を常時低価格で提供することに努めており、そのために商品原価やオペレーションコストの削減に取り組んでいます。しかしながら、原材料価格が上昇し、コストを十分に削減できない場合や、売上を増やすことができない場合には、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(10) プライベートブランド(PB)商品に関するリスク

当社は、イオングループのPB商品の拡販を積極的に行っております。そのPB商品の中心である「トップバリュ」については、衣・食・住にわたり相当数のアイテムを販売しており、その年間販売額は毎年拡大しております。イオングループでは、厳しい基準を設けて入念な品質管理を実施しておりますが、PB商品に起因する事故等が発生した場合、お客さまに対する信頼の喪失・ブランドの毀損につながり、当社においても事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(11) 小売事業の低迷による業績変動リスク

当社は、顧客のニーズを反映した売場や商品、サービスの提供に努めておりますが、小売事業の売上が縮小する可能性があります。当社は多数の店舗を保有しており、成長戦略の一環として今後の市場景気動向を判断し出店していく方針ですが、かかる店舗の保有に伴い、店舗の収益性の低下により各店舗の投資額が回収できない場合は、当該店舗について減損処理を行うことがあります。今後当社が保有する店舗の数及び規模に応じ、相当額の減損損失を計上する可能性があります。

 

(12) 地震や台風等の災害、テロ活動等に関するリスク

当社の店舗・施設の周辺地域において大地震や台風等の災害或いは予期せぬ事故等が発生し、店舗・施設に物理的に損害が生じ、当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 当社の店舗・施設では防火対策を重点的に取組んでおりますが、不測の事態により店内・施設より出火し、建物・施設に被害が拡大し当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 また、当社の店舗・施設の周辺地域において、新型インフルエンザ等の感染症災害が発生し、当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 その他、事故、暴動、テロ活動等により、仕入・流通ネットワークに影響する何らかの事象が発生し、当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(13) 金利変動に関するリスク

当社は有利子負債の削減に向けた様々な取り組みを行っていますが、当社の成長戦略などにより、有利子負債が更に増加する可能性もあります。
 今後の金融市場において、長期金利や短期金利が上昇した場合、借入コストの増加により当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(14) 資金調達に関するリスク

当社は、有利子負債の圧縮に努めますが、既存店舗の活性化投資等を目的として、資金調達を実行する可能性があります。
 しかしながら、全般的な市況及び景気の低迷、当社の信用力の低下、事業見通しの悪化等の要因により、当社が望む条件で適時に資金調達ができない可能性もあります。これにより、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(15) 保有株式の市場価格の下落に関するリスク

当社が保有する株式の時価が、当該株式の帳簿価額を著しく下回ることとなった場合、当該株式の評価損を計上する必要が生じ、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(16) 顧客情報の漏洩に関するリスク

当社は、顧客から得た個人情報を保管・管理しております。当社は、かかる個人情報の漏洩が生じないよう、情報システムのセキュリティを確実にするなど、万全の処置を講じておりますが、万が一顧客に関する個人情報が何らかの事情により漏洩した場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 親会社、兄弟会社との契約

当社は、親会社であるイオン株式会社とコーポレート負担金・ブランドロイヤルティの契約を締結しております。また、兄弟会社であるイオンリテール株式会社と商品情報提供及びノウハウ利用契約、商品供給契約、店舗賃貸借契約を締結しております。

(2) 店舗の賃貸借契約

当社は、イオンリテール株式会社より賃借している店舗以外に、店舗の所有者と店舖賃貸借契約を締結しているものがあります。また、同友店(テナント)については、出店契約を締結し店舗の一部を貸与しております。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当期末現在において当社が判断したものであります。

(1) 当期の経営成績

1) 営業収益

売上高は、下半期(8月21日〜2月20日)は、イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」の重点商品などが好調に推移し、既存店売上が前期比100.3%と増収になりましたが、上半期(2月21日〜8月20日)は、春先の低気温の影響による春物衣料を中心に伸び悩んだこともあり、当期の売上高は2,392億58百万円(対前期比98.3%)、営業収益は2,546億62百万円(対前期比 98.4%)となりました。

2) 営業利益

売上総利益率は、商品の値入率の改善や在庫の削減効果などにより27.4%となり前期より0.3ポイント改善いたしました。

販売費及び一般管理費は、水道光熱費など設備費を中心とした店舗運営コストの削減、チラシの見直しや店舗の装飾費などの販促費の削減、従業員からの経費削減提案を募集する「チリ山キャンペーン」の推進等により前期と比べ31億41百万円の削減(対前期比96.1%)となりました。

上記の結果、営業利益は29億67百万円(対前期比 613.4%)となりました。

3)  経常利益

支払利息は前期に比べ減少したものの、前期にテナント退店違約金受入や太陽光発電建設、省エネ改修工事等の補助金収入等があったことにより、営業外収益から営業外費用を差引いた営業外収支は前期に比べ1億35円の減少となりました。
 この結果、経常利益は27億85百万円(対前期比636.9%)となりました。

4)  当期純利益

特別利益として施設管理費返戻金7億32百万円、特別損失として店舗の減損損失4億65百万円、総合小売事業再編に伴う店名変更費用3億40百万円等を計上いたしました。

この結果、当期純利益は12億48百万円となりました。

(2) 当期の財政状態

(資産)

流動資産は、前期末に比べ33百万円減少し372億21百万円となりました。これは主に、商品在庫の削減に取り組んだことにより、商品が32億59百万円減少したこと、未収入金が24億5百万円増加したことによるものです。

固定資産は、前期末に比べ39億83百万円減少し715億58百万円となりました。これは主に、有形固定資産が30億94百万円減少したことによるものです。

この結果、総資産は前期末に比べ40億17百万円減少し1,087億79百万円となりました。

(負債)

流動負債は、前期末に比べ76億92百万円減少し605億22百万円となりました。これは主に、在庫削減等に取り組むことにより、短期の有利子負債が減少したことによるものです。

固定負債は、前期末に比べ23億29百万円増加し、282億57百万円となりました。これは主に、借入金の短期から長期への転換に伴い、長期借入金が増加したことによるものです。

この結果、負債合計は、前期末に比べ53億63百万円減少し、887億80百万円となりました。

 

(純資産)

純資産は、前期末に比べ13億46百万円増加し、199億99百万円となりました。これは主に、利益剰余金が10億59百万円増加したことによるものです。

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要]」に記載しております。

(4) 中長期的な経営戦略

1) 経営の基本方針

 当社は、「すべてはお客さまのために」を原点に、お客さま満足と従業員の自己実現のため、絶えず「変革」と「挑戦」を続け、九州の成長とくらしの豊かさに貢献することを基本方針としております。

 2) 目標とする経営指標

 当社は、企業本来の収益性をあらわす売上高営業利益率を重要な経営指標と考え、継続的な売上の増大を図るとともに、売上高営業利益率の向上により、健全な成長に努め企業価値を高めてまいります。

3) 中長期的な経営戦略と対処すべき課題

① 長期目標
 当社は九州におけるイオンの中核企業として絶えざる変革を進め、強固な経営基盤の確立と継続的な成長によりグローバル水準の経営効率を実現し、高収益企業をめざします。

  ② 中期経営戦略
 シニアマーケットの拡大や業種・業態を越えた競争激化、今後も引き続くと思われるお客さまの低価格志向・節約志向など、経営環境の変化への迅速な対応を行い、さらなる進化・成長を図ってまいります。

<営業力強化による固定客拡大>

 ・シニアマーケット拡大への対応強化

 ・電子マネー「WAON」の拡大によるお客さま利便性の向上

 ・ネット事業などの新たな事業インフラの開拓

 <企業体質の改善>

 ・働き方改革や経費削減の取り組み強化によるローコスト経営のさらなる推進
・総資産の圧縮と有利子負債の低減などによる財務体質の改善

 ・教育訓練体制の充実による成長できる人材の育成とイオンブランドの向上

<GMSの強化>

 ・イオンのグループシナジーを生かした商品や重点商品の展開の強化

 ・最新のMD(マーチャンダイジング)を結集した新店の出店による収益の拡大

 ・既存店の計画的な活性化による価値の向上

<HCの強化>

 ・地域特性に合わせた店別品揃えの実現

 ・SWMにおける価格戦略の強化と専門性を高めた品揃えの実現

<サイクルの強化>

  ・店舗展開の拡大と、エリア特性に合わせた品揃えの構築

 

(5) 内部管理体制の整備・運用状況

 平成23年5月12日に大阪証券取引所に開示いたしましたコーポレート・ガバナンスに関する報告書の「内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況」に記載のとおりです。
  当該資料は、次のURLからご覧いただくことができます。
   http://jds.jasdaq.co.jp/tekiji/

 





出典: イオン九州株式会社、2011-02-20 期 有価証券報告書