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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

 (1) 業績全般の状況

当事業年度における九州経済は、東日本大震災の影響による消費の冷え込みから一部で景気回復の兆しが見られたものの、長引く円高や電力供給問題、世界経済の不安定要素の発生などから、依然として先行き不透明な状況が続いております。

小売業界におきましても、個人消費が伸び悩むなか、ディスカウント業態の出店の加速や新たな大型商業施設の出店などにより業界内の競争はさらに激化いたしました。

このような状況の下、当社は、今まで以上にお客さまにご満足いただくため、お客さまのニーズの変化に対応した商品やサービスを提供するとともに、新たな店舗展開に努めてまいりました。加えて、継続的な経費削減によるローコスト経営を行うことで、経営資源の効率化に取り組んでまいりました。

この結果、当事業年度の営業収益は2,491億45百万円(対前期比97.8%)、営業利益は30億37百万円(前期に比べ69百万円の増益)、経常利益は30億30百万円(前期に比べ2億45百万円の増益)となり、営業利益および経常利益については過去最高益を達成いたしました。

当期純利益は、特別損失の「資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額」の発生や、法人税率引き下げに関連する法律が公布されたことに伴う繰延税金資産の一部取崩しによる「法人税等調整額」が影響し、7億12百万円(前期に比べ5億36百万円減益)となりました。

 

 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

①総合小売事業

当セグメントにおきましては、売上高は、2,071億83百万円と前年同期と比べ54億30百万円(対前期比97.4%)の減収、セグメント利益(営業利益)は、69億31百万円と前年同期と比べ2億66百万円増益となりました。
②ホームセンター事業
 当セグメントにおきましては、売上高は、261億44百万円と前年同期と比べ3億16百万円(対前期比98.8%)減益、セグメント利益(営業利益)は、44百万円と前年同期と比べ39百万円の増益となりました。
③その他の事業
 当セグメントにおきましては、売上高は、5億78百万円と前年同期と比べ3億94百万円(対前期比314.9%)の増収、セグメント利益(営業利益)は、△1億99百万円と前年同期と比べ1億49百万円の減益となりました。

(2)商品部門別の取り組み

当社は、お客さまのニーズの多様化にお応えし、価値ある商品の展開とサービスの提供に取り組んでまいりました。特に、お客さまの低価格志向や、拡大するシニアマーケットに対応するため、品揃えや価格の見直しに努めるとともにイオンのブランド「トップバリュ」の拡販に注力いたしました。

しかしながら、東日本大震災の影響によるお客さまの買い控えや一部商品の調達不足が発生したほか、夏場の低気温や秋口の気温上昇等の天候不順、前期の家電エコポイント制度の反動などから既存店売上高は前期比98.0%と厳しい状況となりました。

当事業年度におけるセグメントごとの商品の主な取り組みは次のとおりです。

①総合小売事業

〔衣料品〕

・「トップバリュ」では、機能性向上とともに着やすさを追求したインナー「トップバリュ クーリッシュファクト」「トップバリュ ヒートファクト」の展開を強化いたしました。また、節電しながら快適に夏・冬を過ごしていただくため、インナーに加えパジャマ・ドレスシャツ・寝具などの品揃えを拡大いたしました。

・シニア世代のお客さまのファッションニーズに合わせた商品を集合展開した売場「オトナギコレクション」を総合スーパー(GMS)の「イオン」で展開し、拡大するシニアマーケットに対応いたしました。

〔食料品〕

・少人数世帯の増加に合わせ、少量の商品や小容量パック、ばら売り商品の品揃えを強化いたしました。また、ご自宅の電子レンジで温めるだけですぐに食べられる「トップバリュ レディーミール」などの調理済み食品を拡大いたしました。

・農産品や塩干物の新商品を拡大するなど、「トップバリュ」の強化に努めてまいりました。

・継続的に地産地消を推進するとともに、「福岡うまいものフェア」「情熱!みやざきフェア」など九州の各県の特産品を「イオン」42店舗で販売いたしました。また、「がんばろう東北!青森フェア」を開催し、震災の復興に向けた応援として岩手県や宮城県など東北地方の名産品も一部品揃えいたしました。

〔住居余暇商品〕

・電力供給不足の懸念から節電対応商品の需要が高まり、夏場では扇風機・敷きパッド、冬場では石油暖房器具などが好調に推移いたしました。

・シニアのお客さまの増加や健康志向の高まりにお応えするため、介護関連用品や健康補助用品の売場を拡大いたしました。

②ホームセンター(HC)事業

・節電対応商品として、夏場にはよしず・すだれ、冬場は石油暖房器具の販売が好調となりました。

・一部食品の取り扱いを拡大したことにより、加工品やリカーなどが好調に推移いたしました。

・住まいと暮らしの困りごとを専門の相談員が解決する「暮らしサポートサービス」を「ホームワイドプラス賀来店」(大分県大分市)で開始し、合計12店舗まで拡大いたしました。

 

(3) 店舗展開の取り組み

当事業年度における新たな店舗展開は次のとおりです。

・GMSの「ジャスコ」「サティ」の店舗名称を「イオン」に統一し、販促活動やサービス面も含め、わかりやすい店づくりに努めました。

・イオンモール株式会社が運営するショッピングセンター「イオンモール大牟田」(福岡県大牟田市)内に、核店舗として「イオン大牟田店」をオープンいたしました。

・「イオン大野城店」(福岡県大野城市)と「イオン延岡店」(宮崎県延岡市)において、お客さまのニーズに合わせ、さらに魅力ある売場づくりを行うため直営売場のリニューアルと新規専門店の導入を行いました。

・サイクル専門店を新たに12店舗開店し、福岡県・熊本県・宮崎県で合計21店舗となりました。

・HCの「ホームワイド」2店舗について、お客さまの利便性向上を図るため、生鮮品を含む食料品のほか、医薬品・化粧品・日用雑貨などの生活関連商品を品揃えした店舗に改装し、「ワイドマート ドラッグ&フード新町店」(大分県大分市)、「ワイドマート ドラッグ&フード麻生田店」(熊本県熊本市)の名称でオープンいたしました。

・平成23年10月に「ホームワイド都農店」(宮崎県児湯郡)を閉店いたしました。

 

(4) 販売促進の取り組み

当事業年度における販売促進の主な取り組みは次のとおりです。

・イオンの電子マネー「WAON」の拡大に努め、当期末の累計発行枚数は122万枚を超えました。また、当期には、九州7県のご当地WAONとして「やつしろがめさんWAON」「おおむた大蛇山WAON」「阿蘇千年の草原WAON」「世界遺産 屋久島WAON」「神話と伝説のまち高千穂WAON」「FUKUOKA OMOIYARI KIDS WAON」の6枚を新たに発行し、地域活性化に貢献できるよう努めました。

・イオングループの総力を結集し、全国の直営売場とショッピングセンター内に出店している専門店約23,000店舗で一斉セール「いまこそ!値下げの5日間」を実施いたしました。

 

 

(5)環境保全・社会貢献活動の取り組み

当社は、「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」というイオンの基本理念のもと、企業市民としての社会的責任を果たすため、環境保全・社会貢献活動を積極的に推進しております。

①環境保全活動

・省エネを推進するため、店舗の照明機器・空調機器・冷蔵ケースの見直しを行うとともに、新たに中学生の環境教育の一環として公益財団法人イオン環境財団より鹿児島県曽於市立財部中学校に太陽光発電システムを寄贈させていただきました。

・長崎県南島原市において、公益財団法人イオン環境財団と南島原市の協働により、地域のお客さまとともに植樹活動を実施し、1,100名を超える地域の皆さまにご参加いただきました。

・店舗において店頭リサイクル回収を行うほか、レジ袋をご辞退されたお客さまに対して、お買上金額の2円引きを実施する買物袋持参運動を行っております。加えて、大分県内の5店舗と熊本県内の2店舗において、食品ゾーンでのレジ袋無料配布中止の取り組みを実施しております。イオングループ2社は、平成23年5月と6月にレジ袋収益金として大分県及び熊本市へ計500万7,852円を贈呈いたしました。

②社会貢献活動

・東日本大震災の復興支援のため、店頭での募金活動を行うとともに、被災地域への従業員の派遣によるボランティア活動や、お客さまとともに行う支援活動として「がんばろう日本!黄色いレシートキャンペーン」などを行いました。なお、お客さまからの募金に加え従業員による募金と当社からの拠出金を合わせ、1億121万9,868円を被災地に贈呈いたしました。

・地方自治体と当社の双方が持つ資源を有効活用し地域の活性化につなげるため、鹿児島県・福岡市・大分県由布市・熊本県八代市と地域協定を締結いたしました。

・被災された方々のライフラインの確保や、緊急避難場所としての駐車場等の店舗施設の提供などを目的に、店舗所在地域を中心に地方自治体と「災害時における物資等の供給に関する協定書」を締結しております。

・地域の環境保全活動や文化振興に役立てていただくため、ご利用金額の一部を寄付する機能が付加されたご当地WAONを発行しており、当期の寄付金額は375万円となりました。

・毎月11日を「イオン・デー」とし、地域のボランティア団体等への支援として、各団体のボックスへ投函していただいたレシート金額の1%を還元する「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」や、店舗及び本部周辺の清掃活動を継続実施しております。「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」においては、当期に投函していただいたレシート合計金額は約29億59百万円となり、その1%に当たる物品を1,114団体に還元させていただきます。

 

・ペットボトルのキャップを店頭にて回収し、そのリサイクルの対価で、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)」を通じて世界の途上国の子どもたちにポリオワクチンを贈る活動を展開しております。地域の皆さまにご協力をいただき、平成22年9月から平成23年8月までの1年間に約1億5千万個のキャップを集め、そのリサイクル対価を平成24年2月にJCVに贈呈いたしました。なお、このキャップのリサイクル対価はポリオワクチン換算で約7万5千人分に相当いたします。

 

(6) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、期首残高より4億40百万円減少し、42億94百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は10億57百万円(前期は70億42百万円の収入)となりました。これは主に、預り金の減少額31億10百万円、法人税等の支払額16億64百万円、棚卸資産の増加額13億82百万円等により資金が減少したものの、減価償却費48億31百万円、税引前当期純利益25億57百万円等により資金が増加したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は33億43百万円(前期は23億73百万円の支出)となりました。これは主に、新店及び既存店の活性化への投資に伴い、資金が減少したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は18億45百万円(前期は41億61百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入の返済により54億8百万円、コマーシャル・ペーパーの減少30億円により資金が減少したものの、長期借入金の新規調達100億円により資金が増加したことによるものです。

 

2 【販売の状況】

(1) セグメント別売上状況

 

セグメントの名称
売上高 (百万円)
構成比 (%)
前期比 (%)
 
衣料品
56,545
24.2
97.3
食料品
109,037
46.6
98.0
住居余暇商品
41,565
17.8
96.3
その他
33
0.0
48.2
総合小売事業
207,183
88.6
97.4
ホームセンター事業
26,144
11.2
98.8
その他の事業
578
0.2
314.9
合計
233,905
100.0
97.8

(注)1 各セグメント別の取扱商品群は以下のとおりであります。

総合小売事業
 
衣料品・・・・・・
衣料品、靴、鞄、服飾雑貨等
食料品・・・・・・
食料品
住居余暇商品・・・
情報通信機器、化粧品、ドラッグ、日用雑貨、寝具、バス用品等のホーム
ファッション、消耗品等
ホームセンター事業・
建材・木材、補修材、家庭用品・日用品、ペット用品、園芸用品、食料品等
その他の事業・・・・   
サイクル関連商品

  

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

平成24年度における九州経済は、東日本大震災の直接的な影響を脱し、雇用環境や個人消費は緩やかに持ち直しつつあるものの、海外経済の先行き不透明感や電力供給問題、競争環境の激化など当社を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。

こうしたなか当社は、平成24年6月29日に設立40周年を迎えるとともに、新たな10年に向けて着実な成長を遂げるため、次の重点課題に取り組んでまいります。

(1)地域一番店となる店づくり

・平成24年4月にオープン予定の「イオンモール福津」(福岡県福津市)内に、核店舗として「イオン福津店」を出店いたします。

・サイクル専門店「イオンバイク」の新規出店を進め、お客さまの環境配慮や健康志向の高まりにお応えしてまいります。

・都市部において小商圏・高占拠型の店づくりを行うため、「ワイドマート ドラッグ&フード」の店舗展開を進めてまいります。

・お客さまのニーズに合った売場を実現するため、イオン上峰店など既存店の大型活性化に取り組んでまいります。

 

(2)営業力・商品力の強化

・会社設立40周年に当たり、お客さまのご愛顧への感謝の気持ちとして、記念商品を販売するなど記念キャンペーンを行ってまいります。

・お客さまの低価格志向にお応えするため、イオンのスケールメリットを生かした調達や新たな商品開発に努め、特にディスカウント業態を中心に今まで以上に低価格戦略を強化してまいります。

・電子マネー「WAON」の拡大に努めるなかで、シニア層のお客さまのお買い物の利便性向上を図るため、65歳以上のお客さま限定の「ゆうゆうWAON」の会員数の拡大に取り組んでまいります。

・ネット利用者の増加などから、ますます高まるネット販売のニーズに対応するため、ネットスーパーなど無店舗販売の取り組みを拡大してまいります。

 

(3)シニア対応の強化

・シニア人口の増加に合わせ、当社はシニアのお客さまの快適なショッピング環境の提供に努めてまいります。そのため、お客さまの声をお聞きしながら商品のサイズ・量・機能性・デザイン・味付けなどを見直してまいります。

・店舗における休憩施設の見直しなど、安全で快適な設備への変更や、思いやりのある接客応対に取り組んでまいります。

 

(4)お客さま満足につながる働き方の実現と生産性の向上

・従業員教育の徹底により、商品知識や接客技術のレベルアップを図ることで、お客さま満足の向上に努めてまいります。

・今まで以上に効率的な働き方を実現することで生産性を向上させるとともに、店内照明機器のLED化など、さらなる経費削減を行うことでローコスト経営に継続的に取り組んでまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業に関してリスク要因となると考えられる事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在における当社による判断、目標、一定の前提又は仮定に基づく予測等であり、実際の結果と異なる可能性があります。

(1) 小売業界における消費の継続的な低迷又はさらなる悪化のリスク

当社は、主に九州地域において事業を営んでおり、その収益は同地域の小売市場に大きく依存しております。過去数年間、小売業界は、個人消費の冷え込み、全般的な価格デフレ、小売業者間の熾烈な競争等により低迷しておりました。今後、個人消費が回復せず若しくは更に悪化した場合、又は個人消費が回復した場合でもそれが小売業界の回復に直ちに寄与しない場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 また、近年、高齢化・少子化により日本の人口構成が変化しつつあります。高齢者は旅行や介護等のサービスをより多く消費する傾向があるため、結果として小売業界における消費が減少する可能性があります。更に、若年層及び中高年層における医療費や社会保険料の負担が増加し、将来の消費傾向に大きな変化が生じる可能性もあります。また、少子化による将来的な人口の減少による消費者数の絶対的減少により、小売業界全体の需要が減少する可能性もあります。その結果、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(2) 小売価格の低下のリスク

小売業界は、近年の長引くデフレの影響を受けてきました。今後、個人消費が継続して低迷し、供給過剰や競争激化により、更なる小売価格の引下げがあった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(3) 競争激化に関するリスク

九州の小売業界は、一部の業者により寡占されるといった状況にはなく、多種多様な小売業者がそれぞれ競合しております。当社は、総合スーパー、スーパーマーケット、ディスカウントストア、コンビニエンスストアなどの総合小売業者のみならず、特定の小売部門に特化した専門店やインターネット販売などの店舗を有しない販売業者とも競合しております。このような九州における小売業界の競争の激化により、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(4) 天候不順に関するリスク

当社の売上は、季節的変動による影響を受けます。当社は、季節的な商品動向に基づいて販売計画を立てておりますが、季節的な気象パターンが予想外に変化した場合、一部の商品に対する需要が低下し、売上の減少と過剰在庫を招く可能性があります。これにより、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(5) 消費税率の引き上げに伴うリスク

平成9年4月に消費税が3%から5%に引き上げられた際には個人消費が一時的に落ち込みました。今後消費税率が引き上げられた場合にも個人消費が落ち込む可能性があり、これにより当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(6) 食品の安全性及び品質の水準低下に伴うリスク

食品の安全性と品質保証に対する消費者の関心は、偽装表示、異物混入等の発生により高まっています。当社は、食の「安全」と「安心」を守るために様々な取り組みを進めておりますが、当社が提供する食品の安全性や品質に対する消費者の信頼が何らかの理由で低下した場合、食品部門を含む店舗の売上が低下する可能性があり、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(7) 人件費の増加等に関するリスク

今後の労働法制の改正、人口構成の変化等により、当社の人件費が増加する可能性及び充分な労働力を確保できない可能性があります。
 当社は、多数のパートタイム従業員を雇用しているため、種々の要因によりパートタイム従業員に係る費用が増加した場合、当社の販売費及び一般管理費は影響を受ける可能性があります。

 

(8) 都市計画法、建築基準法及び大規模小売店舗立地法に関するリスク
 (都市計画法及び建築基準法)

政府は、床面積の合計が1万㎡を超える商業施設(大規模集客施設)の開発の規制に関する見直しを行い、平成18年5月に都市計画法や建築基準法等の都市計画に関連する法令を改正し、これらの改正法は平成19年11月に施行されました。これらの改正は、郊外地域における大規模集客施設の開発を制限し、中心市街地の活性化に関する法律に基づき市町村等が推進する中心市街地の再生を促進することを目的としています。当社は、都市計画法及び建築基準法に基づき、都道府県又は市町村により商業地域、近隣商業地域及び準工業地域として指定された区域以外の用途地域においては、原則として大規模集客施設を開発することができず、また、非線引き都市計画区域及び準都市計画区域内の白地地域において大規模集客施設の開発を行うには、都道府県知事等により用途地域の指定又は用途を緩和する地区計画決定がなされることを要します。当社は地方自治体との共同取り組みを行い地域への貢献を重視しておりますが、都市計画の内容等によっては、郊外地域における当社の店舗開設に制限が課される可能性があり、当社の成長戦略に支障が生じたり店舗の開設に要する費用が増加したりする可能性があります。
(大規模小売店舗立地法)
 大規模小売店舗立地法は、大型小売店が建設される周辺地域の生活環境を保持することを目的としており、当社の既存店舗及び開設予定店舗は、原則として同法の適用対象となります。同法の適用により、当初の計画通りに店舗の新規開設や既存店舗の業態変更等を行うことができない可能性があります。

(9) エブリデー・ロープライス施策に関するリスク

当社は、良質な商品を常時低価格で提供することに努めており、そのために商品原価やオペレーションコストの削減に取り組んでいます。しかしながら、原材料価格が上昇し、コストを十分に削減できない場合や、売上を増やすことができない場合には、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(10) プライベートブランド(PB)商品に関するリスク

当社は、イオングループのPB商品の拡販を積極的に行っております。そのPB商品の中心である「トップバリュ」については、衣・食・住にわたり相当数のアイテムを販売しており、その年間販売額は毎年拡大しております。イオングループでは、厳しい基準を設けて入念な品質管理を実施しておりますが、PB商品に起因する事故等が発生した場合、お客さまに対する信頼の喪失・ブランドの毀損につながり、当社においても事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(11) 小売事業の低迷による業績変動リスク

当社は、顧客のニーズを反映した売場や商品、サービスの提供に努めておりますが、小売事業の売上が縮小する可能性があります。当社は多数の店舗を保有しており、成長戦略の一環として今後の市場景気動向を判断し出店していく方針ですが、かかる店舗の保有に伴い、店舗の収益性の低下により各店舗の投資額が回収できない場合は、当該店舗について減損処理を行うことがあります。今後当社が保有する店舗の数及び規模に応じ、相当額の減損損失を計上する可能性があります。

 

(12) 地震や台風等の災害、テロ活動等に関するリスク

当社の店舗・施設の周辺地域において大地震や台風等の災害或いは予期せぬ事故等が発生し、店舗・施設に物理的に損害が生じ、当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 当社の店舗・施設では防火対策を重点的に取組んでおりますが、不測の事態により店内・施設より出火し、建物・施設に被害が拡大し当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 また、当社の店舗・施設の周辺地域において、新型インフルエンザ等の感染症災害が発生し、当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
 その他、事故、暴動、テロ活動等により、仕入・流通ネットワークに影響する何らかの事象が発生し、当社の販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(13) 金利変動に関するリスク

当社は有利子負債の削減に向けた様々な取り組みを行っていますが、当社の成長戦略などにより、有利子負債が更に増加する可能性もあります。
 今後の金融市場において、長期金利や短期金利が上昇した場合、借入コストの増加により当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(14) 資金調達に関するリスク

当社は、有利子負債の圧縮に努めますが、既存店舗の活性化投資等を目的として、資金調達を実行する可能性があります。
 しかしながら、全般的な市況及び景気の低迷、当社の信用力の低下、事業見通しの悪化等の要因により、当社が望む条件で適時に資金調達ができない可能性もあります。これにより、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(15) 保有株式の市場価格の下落に関するリスク

当社が保有する株式の時価が、当該株式の帳簿価額を著しく下回ることとなった場合、当該株式の評価損を計上する必要が生じ、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(16) 顧客情報の漏洩に関するリスク

当社は、顧客から得た個人情報を保管・管理しております。当社は、かかる個人情報の漏洩が生じないよう、情報システムのセキュリティを確実にするなど、万全の処置を講じておりますが、万が一顧客に関する個人情報が何らかの事情により漏洩した場合、当社の事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 親会社、兄弟会社との契約

当社は、親会社であるイオン株式会社とコーポレート負担金・ブランドロイヤルティの契約を締結しております。また、兄弟会社であるイオンリテール株式会社と商品情報提供及びノウハウ利用契約、商品供給契約、店舗賃貸借契約を締結しております。

(2) 店舗の賃貸借契約

当社は、イオンリテール株式会社より賃借している店舗以外に、店舗の所有者と店舖賃貸借契約を締結しているものがあります。また、同友店(テナント)については、出店契約を締結し店舗の一部を貸与しております。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当期末現在において当社が判断したものであります。

(1) 当期の経営成績

1) 営業収益

当期における九州経済は、東日本大震災の影響による消費の冷え込みから一部で景気回復の兆しが見られたものの、長引く円高や電力供給問題、世界経済の不安定要素の発生などから、依然として先行き不透明な状況が続いております。

小売業界におきましても、個人消費が伸び悩むなか、ディスカウント業態の出店の加速や新たな大型商業施設の出店などにより業界内の競争はさらに激化いたしました。

このような状況の下、当社は、今まで以上にお客さまにご満足いただくため、お客さまのニーズの変化に対応した商品やサービスを提供するとともに、新たな店舗展開に努めてまいりました。加えて、継続的な経費削減によるローコスト経営を行うことで、経営資源の効率化に取り組んでまいりました。

この結果、当期の売上高は2,339億5百万円(対前期比97.8%)、営業収益は2,491億45百万円(対前期比97.8%)となりました。

2) 営業利益

売上総利益率は、商品の値入率の改善や値下げの削減により、前期より0.2ポイント改善いたしました。

販売費及び一般管理費は、水道光熱費など設備費を中心とした店舗運営コストの削減等により前期と比べ11億6百万円の削減(対前期比98.6%)となりました。

この結果、営業利益は30億37百万円(対前期比 102.4%)となり、過去最高益を達成いたしました。

3)  経常利益

支払利息が前期に比べ減少し、また、エネルギーシステム導入促進事業の補助金収入等があったことにより、営業外収益から営業外費用を差引いた営業外収支は前期に比べ1億75百万円の増加となりました。
 この結果、経常利益は30億30百万円(対前期比108.8%)となり、過去最高益を達成しました。

4)  当期純利益

特別損失として、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額6億12百万円を計上しました。また、法人税率引き下げに関連する法律が公布されたことに伴う繰延税金資産の一部取崩しにより法人税等調整額が増加し、当期純利益は7億12百万円となりました。

(2) 当期の財政状態

(資産)

当期末における総資産は、前期末に比べ19億92百万円減少し、1,067億87百万円となりました。これは主に、前期末より流動資産が4億66百万円、固定資産が15億25百万円それぞれ減少したためであります。流動資産の減少は、現金及び預金が4億40百万円減少したことなどが主な要因であります。一方、固定資産の減少は、投資その他の資産が8億43百万円減少、有形固定資産が6億64百万円減少したことなどが主な要因であります。

 

 (負債)

当期末における負債は、前期末に比べ24億47百万円減少し、863億32百万円となりました。これは主に、前期末より固定負債が2億95百万円増加したのに対し、流動負債が27億42百万円減少したためであります。流動負債の減少は、預り金が30億68百万円減少したことなどが主な要因であります。一方、固定負債の増加は、長期借入金が6億60百万円、預り保証金が3億73百万円それぞれ減少したものの、資産除去債務が12億50百万円増加したことなどが主な要因であります。

(純資産)

当期末における純資産は、前期末よりも4億55百万円増加し、204億54百万円となりました。

  これは主に、当期純利益の計上などにより利益剰余金が4億66百万円増加したためであります。

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要]」に記載しております。

(4) 中長期的な経営戦略

1) 経営の基本方針

当社は、「すべてはお客さまのために」を原点に、お客さま満足と従業員の自己実現のため、絶えず「変革」と「挑戦」を続け、九州の成長とくらしの豊かさに貢献することを基本方針としております。

 2) 目標とする経営指標

当社は、企業本来の収益性をあらわす売上高営業利益率を重要な経営指標と考え、継続的な売上の増大を図るとともに、売上高営業利益率の向上により、健全な成長に努め企業価値を高めてまいります。

 

3) 中長期的な経営戦略と対処すべき課題

① 長期目標

当社は九州におけるイオンの中核企業として絶えざる変革を進め、強固な経営基盤の確立と継続的な成長によりグローバル水準の経営効率を実現し、高収益企業をめざします。

② 中期経営戦略

シニアマーケットの拡大や業種・業態を越えた競争激化、今後も引き続くと思われるお客さまの低価格志向・節約志向など、経営環境の変化への迅速な対応を行い、さらなる進化・成長を図ってまいります。

<営業力強化による固定客拡大>

 ・シニアマーケット拡大への対応強化

 ・電子マネー「WAON」の拡大によるお客さま利便性の向上

 ・ネット事業などの新たな事業インフラの開拓

<企業体質の改善>

 ・働き方改革や経費削減の取り組み強化によるローコスト経営のさらなる推進

・総資産の圧縮と有利子負債の低減などによる財務体質の改善

 ・教育訓練体制の充実による成長できる人材の育成とイオンブランドの向上

<GMSの強化>

・イオンのグループシナジーを生かした商品や重点商品の展開の強化

・最新のMD(マーチャンダイジング)を結集した新店の出店による収益の拡大

・既存店の計画的な活性化による価値の向上

<HCの強化>

・地域特性に合わせた店別品揃えの実現

・価格戦略の強化と専門性を高めた品揃えの実現

<サイクルの強化>

 ・店舗展開の拡大と、エリア特性に合わせた品揃えの構築

(5) 内部管理体制の整備・運用状況

 平成24年5月11日に大阪証券取引所に開示いたしましたコーポレート・ガバナンスに関する報告書の「内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況」に記載のとおりです。
  当該資料は、次のURLからご覧いただくことができます。
   http://jds.jasdaq.co.jp/tekiji/

 





出典: イオン九州株式会社、2012-02-20 期 有価証券報告書