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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、欧州における金融不安や新興国の成長率の鈍化が見られたものの、国内における復興需要や昨年末の政権交代に端を発する円高是正・株価の急回復等により回復基調が鮮明となりました。

当社グループの属する医療業界におきましては、診療報酬が増額改定となったこと等により医療機関の設備投資意欲が高まったものの、償還価格・薬価改定による価格引き下げの影響から診療材料や医薬品の販売は厳しい状況で推移いたしました。一方、安倍政権における健康・医療戦略室の設置やメディカルエクセレンスジャパン改組等の実施により、ヘルスケア事業領域が国際競争力を持った成長産業としてにわかに注目されることとなりました。

このような経済状況のもと当社グループにおきましては、プロジェクト案件・メーカー系各社が当初予算を上回る規模で順調に推移したこと、診療材料の販売数量が増加したこと、調剤薬局のM&Aを実施したこと等により売上高は拡大いたしました。一方で営業利益につきましてはトータルパックシステム事業が好調であったものの、償還価格及び薬価改定の影響や、介護事業において構造改革を断行していること、リハビリ施設や小規模多機能施設等の新規展開による先行費用が発生したこと等により、厳しい状況が続きました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は224,363,201千円(前連結会計年度比18.8%増)、営業利益は12,544,032千円(前連結会計年度比23.8%増)、経常利益は13,589,986千円(前連結会計年度比20.8%増)、当期純利益は8,589,732千円(前連結会計年度比22.2%増)となりました。

 

セグメントごとの業績を示しますと次のとおりであります。

① トータルパックシステム事業

トータルパックシステム事業におきましては、プロジェクト案件が計画を上回るとともにメーカー系における手術室・ICU等のユニットや医療ガスパイピング、介護用浴槽やリハビリ機器の製造販売、LED無影灯の製造販売が好調に推移する等、セグメント全体が順調に推移いたしました。また、海外におきましても、メーカー系、商社系ともに本格的な活動が始まりました。

以上の結果、売上高は79,644,301千円(前連結会計年度比19.0%増)、セグメント利益(営業利益)は9,113,935千円(前連結会計年度比48.3%増)となりました。

② メディカルサプライ事業

メディカルサプライ事業におきましては、院内SPDの受託が進み売上高は拡大いたしました。一方で専門領域の診療材料販売において、償還価格改定の影響等によりセグメント利益は低調に推移いたしました。

以上の結果、売上高は106,768,643千円(前連結会計年度比15.3%増)、セグメント利益(営業利益)は1,787,512千円(前連結会計年度比3.1%減)となりました。

 

③ ヘルスケア事業

ヘルスケア事業におきましては、既存7施設が順調に稼働すると共に、昨年度実施した老人ホーム・グループホームのM&Aにより施設数が増加したことから売上高は増加する一方、施設内の構造改革や介護施設の立上げ先行費用等が発生したこと等から、セグメント利益が減少いたしました。

以上の結果、売上高は18,492,512千円(前連結会計年度比42.9%増)、セグメント利益(営業利益)は414,386千円(前連結会計年度比64.8%減)となりました。

④ 調剤薬局事業

調剤薬局事業におきましては、調剤薬局のM&Aを実施したことにより売上高は増加いたしました。一方で薬価改定の影響から、セグメント利益は低調に推移いたしました。

以上の結果、売上高は18,232,569千円(前連結会計年度比19.9%増)、セグメント利益(営業利益)は1,597,491千円(前連結会計年度比9.0%減)となりました。

⑤ その他

その他におきましては、動物病院事業、理化学機器の販売事業も計画通り進捗いたしました。

以上の結果、売上高は1,225,175千円(前連結会計年度比3.6%増)、セグメント利益(営業利益)は154,369千円(前連結会計年度比7.6%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末残高の14,371,104千円から3,419,264千円増加し、17,790,369千円となっております。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは 11,118,882千円の収入(前連結会計年度比2,291,004千円収入増)となりました。これは主に、法人税等を3,913,475千円支払い、売上債権が1,847,870千円増加した一方、仕入債務が2,783,242千円増加し、税金等調整前当期純利益を13,429,220千円、減価償却費を1,770,987千円計上したこと等によるものであります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは 8,456,753千円の支出(前連結会計年度比531,925千円収入増)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入が1,414,162千円、長期貸付金の回収による収入が1,246,925千円あった一方、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が4,027,035千円、有形固定資産の取得による支出が2,616,603千円、短期貸付けによる支出が2,375,121千円、定期預金の預入による支出が1,406,858千円あったこと等によるものであります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは 730,508千円の収入(前連結会計年度比7,946,147千円収入増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が5,999,427千円、配当金の支払額が1,443,984千円、社債の償還による支出が1,124,000千円あった一方、長期借入れによる収入が5,905,000千円、社債の発行による収入が1,981,863千円、短期借入金の純増加額が1,546,604千円あったこと等によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
生産高(千円)
前年同期比(%)
トータルパックシステム事業
20,601,512
+27.7
メディカルサプライ事業
ヘルスケア事業
調剤薬局事業
その他
合計
20,601,512
+27.7

(注) 1 金額は製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
トータルパックシステム事業
79,171,838
+15.1
10,670,301
△4.2
メディカルサプライ事業
106,768,643
+15.3
ヘルスケア事業
18,492,512
+42.9
調剤薬局事業
18,232,569
+19.9
その他
1,225,175
+3.6
合計
223,890,738
+17.4
10,670,301
△4.2

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

(3) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
仕入高(千円)
前年同期比(%)
トータルパックシステム事業
62,035,860
+15.0
メディカルサプライ事業
100,864,524
+16.6
ヘルスケア事業
1,532,239
+20.3
調剤薬局事業
11,763,372
+22.9
その他
906,982
+2.9
合計
177,102,979
+16.4

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
トータルパックシステム事業
79,644,301
+19.0
メディカルサプライ事業
106,768,643
+15.3
ヘルスケア事業
18,492,512
+42.9
調剤薬局事業
18,232,569
+19.9
その他
1,225,175
+3.6
合計
224,363,201
+18.8

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1)現状の認識について

現状における当社を取り巻く環境につきましては、診療報酬増額改定により特に高度急性期と在宅医療・訪問看護などへの手厚い配分となったことから、機能分化と医療連携を主眼に置いた病院施設づくりの傾向が鮮明となり、設備投資意欲も改善いたしました。一方で償還価格及び薬価改定に伴い、医療設備・機器・診療材料・医薬品のコスト競争は厳しく、メーカーや販社は依然として厳しい状況にあります。しかしながら、国の社会保障改革の中で、医療・介護等のサービスにおいて、医療供給体制の機能分化・効率化が求められており、当社グループに求められるサービスはさらに幅広く複雑なものとなってまいりました。今後も、医療、介護、福祉の充実に対する国民の要望は高まり、医療機関の変革に留まらず、業界の再編も更に進むことが考えられます。

当社グループは、このような環境をビジネスチャンスと捉え、持株会社体制の事業基盤をより強固なものとし、さらなるスケールメリットの追求、シナジー効果の発揮、及び、新分野への取り組みを進めてまいります。

 

(2)対処すべき課題の内容と対処方針

① トータルパックシステム事業

トータルパックシステム事業においては、日々進化する医療技術に対応する機器やシステムに関するコンサルティング能力の向上を図るとともに、既存病院の新築・増築案件や統廃合等の機能集約に対する需要増加に対応するための人材の投入及び育成が重要な課題であります。併せて、長期管理体制を必要とされるプロジェクト案件に対する適正なチーム配置と、既存の固定得意先の機器更新に関する効率的な体制づくりも重要な課題であります。

当社グループといたしましては、医療機関全体をコーディネートするヘルスケアエンジニアリングとこれを可能にするコンサルテーションを、どこにも負けない当社唯一のビジネスモデルとしてさらに進化させ、新規プロジェクトの拡大及びグループ間のシナジーを先導するとともに、ストックビジネスの開拓も図ってまいります。さらに、メーカー系においてはこれまでの単なる製品作りから視点を広げた、環境づくりを通じて、治療の運用自体を変える「コト」づくりを実践するとともに、メーカー3社で重複する拠点の統廃合の推進、共同研究開発・共同メンテナンスによる運営コストの削減を図ってまいります。

また、商社系・メーカー系が連動した戦略的海外展開を図ってまいります。

 

 

② メディカルサプライ事業

メディカルサプライ事業においては、病院経営の経営改善策の模索から、診療材料の納入価格引下げの要求は厳しさを増しており、同業他社との価格競争も激化して利益確保は困難な状況が続いております。また、病院内で使用される診療材料は、膨大な数に上ることからこれらの管理体制の構築と仕組みづくりが重要な課題であります。

当社グループといたしましては、専門ディーラー領域において医師との信頼関係・人脈を構築することに加えて付加価値を高めるとともに、同業他社とのM&Aを含めた資本提携を進めてまいります。ゼネラルディーラー領域におきましては、新規顧客の拡大を進めるとともに、徹底した物流の効率化、グループ間の情報共有を行ってまいります。SPD領域におきましては一括調達、定数管理業務から経営支援のデータコーチングまで幅広いバリューを展開できる能力を高めてまいります。

 

③ ヘルスケア事業

ヘルスケア事業においては、老人ホーム・グループホーム等の運営に関しましては、他社施設との差別化を図りながら各施設の入居者獲得に注力していくことが重要な課題であります。また、新規投資をいかに効率的に実践していくかも重要な課題であります。

当社グループといたしましては、老人ホーム・グループホーム等において介護施設の運営管理機能・効率性の向上、介護従事者へのグループ理念をはじめとする再教育の徹底を実践してまいります。加えて小規模多機能施設の展開など市場のニーズをとらえた施設展開をするとともに、他のセグメントとの連携を図れる体制を強化してまいります。食事提供サービス事業におきましても、他のセグメントと連携して医療機関との契約獲得数を伸ばしていくとともに、国立循環器病研究センターとの共同事業である減塩弁当「国循弁当」の一般向け販売など、新たな試みを継続してまいります。

 

④ 調剤薬局事業

調剤薬局事業においては、研修教育機能の強化による薬剤師の政策的確保を行ってまいります。また、診療報酬改定を見据えた業務展開に注力すること、新店舗の効率的な出店を実施することが重要な課題であります。

当社グループといたしましては、グループ間の情報連携による医療機関前の一等地確保戦略の精度をより高めるとともに、メディカルモールなどの企画案件の強化、かかりつけ薬局として、医療機関を限定せず広い地域から処方箋を受け付ける面分業対応薬局の強化、ジェネリック医薬品の活用、政令指定都市をはじめとした拠点の攻略とともに千里中央やあすと長町などのモデル店舗の出店によるブランディング、M&Aを進めてまいります。

 

⑤ グループ各社の統合・再編

当社グループといたしましては、医療業界の経営環境変化に迅速かつ適切に対応することが重要であると考えております。企業価値最適化にふさわしい事業セグメントの見直しと、セグメント別の連結管理体制の構築を行うとともに、持株会社を中心とする新体制の構築を行ってまいります。

 

4 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)事業環境等について

当社グループは、人口動態及び人口構造の変化、疾病構造の変化、医療技術革新、行政による各種規制の動向等により事業戦略及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。

 

(2)トータルパックシステム事業に関するリスクについて

① 医療施設等の施設需要の動向について

医療機関等の移転新築・増改築動向で業績が変動する可能性があります。また、これにより他の事業の拡大にも影響を及ぼす可能性があります。

② コンサルティング等に関する人員の確保及び育成について

当社の想定どおりの人材の確保及び育成に支障が生じた場合は事業拡大の制約要因となる可能性があります。また、現在在籍する人材の社外流出が生じた場合も同様のリスクがあります。

③ 外部の協力企業等との連携について

外部の金融機関、設計事務所等との十分な連携が確保できなかった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 大型案件への取組について

大型プロジェクト案件のスケジュールの遅延や変更または中止等が生じた場合には業績に悪影響が生じる可能性があります。なお、医療施設等の予算執行の関係上1月から3月に売上計上が集中する傾向があり、業績の上半期または下半期及び四半期ごとの偏重等が生じる可能性があります。

また、大型プロジェクト案件に必要となる専任人員の配置には限界があり、これが事業拡大の制約要因となる可能性があります。

⑤ 法的規制について

トータルパックシステム事業は、薬事法の規制を受けており、何らかの理由により当該法上の許可・届出等の取消事由が生じた場合には、主要な事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 医療設備工事等の施工について

医療設備工事等の施工に伴い事故が生じた場合、顧客に対する安全性への信用が低下し、業績に影響を与える可能性があります。また、医療機関等から損害賠償請求を受け、多大な損害賠償金及び訴訟費用を必要とする可能性があります。

⑦ 自社製品について

自社製品に対して、医療関連製品であることからも、より高度な安全性が求められます。当社グループのメーカー系子会社は、リスクの最小化を図るべく品質管理等の最善を尽くしておりますが、自社製品に予期しがたい欠陥や不具合が発生した場合、医療機関等から損害賠償請求を受け、多大な損害賠償金及び訴訟費用を必要とする可能性があります。

 

⑧ 知的財産権について

当社グループにおいて、電子カルテ等の医療情報システムに関わるプログラム開発を行っておりますが、知的財産権の出願・取得を行っていません。ソフトウェアにかかわる技術革新は日進月歩しており、場合によっては第三者の知的財産権を侵害する可能性があり、当該第三者より損害賠償及び使用差し止め等の訴えを起こされる可能性があります。

⑨ コンピュータウイルス等について

ソフトウエアは常にコンピュータウィルス等の脅威に晒されているといえ、顧客医療機関から当社グループの医療情報システム開発会社への感染及び当社グループが感染源にならないようにシステムの構築をしておりますが、現時点で万全と考えられる対策を講じていても新種のコンピュータウィルスにより当社グループ企業が感染源となり顧客先病院が感染したことにより損害賠償請求を受ける可能性があります。

⑩ 電子カルテ等の個人情報の管理について

当社グループの電子カルテ等の医療情報システム等開発会社は、顧客医療機関が保有するカルテをはじめとする大量の個人情報を取り扱っており、これらの情報が漏洩しないようなセキュリティシステムの導入、社員の情報管理教育等を徹底し、情報漏洩を未然に防ぐ措置を講じておりますが、万一このような対策にもかかわらず当社グループ企業から情報漏洩が発生した場合、当社グループ企業が損害賠償を負う可能性があり、かつ当社グループ企業の社会的信用の失墜を招き、業績に影響を受ける可能性があります。

 

(3)メディカルサプライ事業に関するリスクについて

① 診療材料及び医療用消耗品における償還価格引下げの影響等について

特定保険医療材料価格の引き下げ等が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 院外SPD形態への注力について

院外SPDシステム業務を他社が受注した場合には、医療機関等との取引の大きな制約要因となります。また、今後他社がより優れたシステムの提供により、医療機関等の受注を獲得していった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 法的規制等について

メディカルサプライ事業は、薬事法の規制を受けており、何らかの理由により当該法上の許可・届出等の取消事由が生じた場合には、主要な事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4)ヘルスケア事業に関するリスクについて

① 介護部門について

a.法的規制について

ヘルスケア事業における介護部門においては、介護保険法及び老人福祉法の規制を受けており、今後計画する各施設について許認可・指定等を受けることが困難となった場合、または、何らかの要因により指定取消や行政処分を受ける事象が生じた場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、各市町村・都道府県の高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の見直しや各種要件の改定により、当該事業の展開に重要な影響を及ぼす可能性があります。

b.介護にかかる人員確保について

老人ホーム・グループホーム等の人材獲得等が困難となった場合、事業拡大に支障が生じることや当社グループが提供する介護サービスの量的、質的な低下を招くおそれがあり、業績等に影響を与える可能性があります。

c.施設利用者の安全及び健康管理等について

老人ホーム・グループホーム等の入居者は高齢者・要介護者であることから、徘徊や転倒等によって入居者の生命に関わる重大な事故に発展する可能性があります。また、給食や入浴等を共有する集団生活が行われていることから、入居者の食中毒・集団感染等の可能性や管理体制の不備による入居者とのトラブル等が発生する可能性があります。万一、事故等が発生し当社グループの管理責任が問われた場合には、事業の存続等に重大な影響を及ぼす可能性があります。

d.今後における事業展開及び多額の設備投資について

新規施設の開設には、多額の設備投資が必要となるため、今後において資金調達が困難となった場合、当該事業展開に重大な支障が生じる可能性があります。また、新規開設までに長期間を要するものであり、外部環境の変化等により計画通りに推移する保証はなく、また、当該事業の多額の投資に対して、何らかの要因により当社グループの想定どおりの収益が得られない場合には、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

② 個人情報の管理について

特にプライバシー性の高い個人情報が蓄積されるため、万一個人情報の漏洩等が生じた場合には、多額の賠償金額の支払いや行政処分、それらに伴う既存顧客の信用及び社会的信用の低下等により業績等が影響を受ける可能性があります。

③ 病院・福祉施設向け食事提供サービス業務について

a.法的規制について

当該事業においては、医療法、介護保険法、食品衛生法及びその他関連法令等の規制を受けており、何らかの理由により当該法上の許可・届出の取り消し事由が生じた場合には主要な事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

b.食事提供サービスにかかる人員確保について

事業展開に必要な管理栄養士・調理師等の人員数が確保されない場合には、事業展開に支障を及ぼす可能性があります。

c.食事提供業務について

食中毒が発生し、多額の賠償金の支払いや、それに伴う既存顧客の信用及び社会的信用の低下があった場合には業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)調剤薬局事業に関するリスクについて

① 法的規制について

調剤薬局の開設及び運営にあたり法的規制を受けた場合、当社の出店計画及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、事業展開に必要な法定薬剤師の人員数が確保されない場合には、事業展開に支障を及ぼす可能性があります。

② 出店方針について

出店条件に合致する物件が確保できない場合、既存店舗における医療機関等の移転または廃業等、または他社店舗の出店等による競合等が生じた場合、業績等に影響を受ける可能性があります。

③ 調剤業務について

調剤過誤が発生し、多額の賠償金額の支払いや、それに伴う既存顧客の信用及び社会的信用の低下等があった場合には業績等に影響を及ぼす可能性があります。

④ 個人情報の管理について

特にプライバシー性の高い個人情報が蓄積されるため、万一個人情報の漏洩等が生じた場合には、多額の賠償金額の支払いや行政処分、それらに伴う既存顧客の信用及び社会的信用の低下等により業績等が影響を受ける可能性があります。

 

(6)医療機関等との取引等について

① 医療機関等に対する与信・債権管理について

医療機関等の中には、近年の医療制度改革や外部環境の変化等の影響により、潜在的な貸倒れリスクが存在するものと考えられます。

また、医療機関等の性格上、人命に関わる問題もあり、人道的な観点から取引停止・縮小等の対応が困難な場合も想定され、今後における取引先医療機関等の経営状況の悪化等が業績等に影響を与える可能性があります。

② 取引先に対する経済的支援について

当社グループは、取引先からの要請等により取引先に対する資金の貸付、販売取引に係る決済条件の優遇(工事代金等の延払割賦)等の経済的支援を行う場合があり、当社グループにおける資金負担等が増加する可能性があります。また、各相手先の資金返済に支障が生じた場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 信頼性の低下によるリスクについて

当社グループにおいて、何らかの要因による重大な事故、トラブル、クレーム等が生じた場合やコンプライアンス上の問題が発生した場合、または社会的な批判等が生じた場合には、取引停止等の対応が取られる可能性があり、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7)M&Aについて

当社グループは、M&Aを事業拡大手段のひとつと考えており、今後も多額の資金が必要となる可能性があります。また、今後においてM&Aにより子会社化等を実施した場合においても当社グループが想定する事業展開または業績への寄与が図れるか否か不透明であり、場合によっては業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)財政状態等について

有利子負債及び今後の資金需要について

当社グループの今後の事業計画においては、M&Aに関わる資金需要やヘルスケア事業における介護部門の資金需要等、今後も有利子負債を増加させる可能性があり、資金調達が当社にとって好ましい条件となる保証がなく、これが当社事業の制約要因となる可能性があります。

 

(9)自然災害について

大規模な地震等の自然災害が発生した場合は、当社グループの提供するサービスに重大な影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

グループ再編について

当社は、平成24年4月9日開催の取締役会において、当社を承継会社、グリーンホスピタルサプライ株式会社及び株式会社セントラルユニを分割会社とし、一部子会社の管理運営業務を当社に承継することを決議し、同日付で分割契約書を締結致しました。

 

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、常に顧客に基づく課題解決を捉えて積極的に製品開発を行っております。そのためユーザーである医療現場から問題点の情報収集を行い、これに対応する製品開発を行っております。

また、経営効率面から現状調査・分析による課題対策等の提案を行っております。

当連結会計年度における主な研究開発は、トータルパックシステム事業に係る使い易さと安全性を追求した高機能医療設備機器、リハビリ機器及び特殊浴槽の開発であり、その研究開発費は、454,126千円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態の分析

① 流動資産

当連結会計年度末における流動資産の残高は、91,551,948千円(前連結会計年度末残高は82,460,723千円)となり、前連結会計年度末に比べ9,091,225千円増加いたしました。

その主な要因は、原材料及び貯蔵品が68,679千円減少した一方、現金及び預金が3,582,681千円、受取手形及び売掛金が2,376,170千円、短期貸付金が2,089,902千円、商品及び製品が667,209千円増加したこと等によるものであります。

② 固定資産

当連結会計年度末における固定資産の残高は、52,837,698千円(前連結会計年度末残高は47,528,921千円)となり、前連結会計年度末に比べ5,308,777千円増加いたしました。

その主な要因は、長期貸付金が319,126千円、賃貸不動産が227,160千円減少した一方、のれんが3,649,813千円、建物及び構築物が952,873千円、差入保証金が614,489千円増加したこと等によるものであります。

③ 流動負債

当連結会計年度末における流動負債の残高は、73,405,165千円(前連結会計年度末残高は67,937,272千円)となり、前連結会計年度末に比べ5,467,892千円増加いたしました。

その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が392,521千円減少した一方、支払手形及び買掛金が3,673,359千円、短期借入金が1,666,604千円増加したこと等によるものであります。

④ 固定負債

当連結会計年度末における固定負債の残高は、28,436,860千円(前連結会計年度末残高は26,796,059千円)となり、前連結会計年度末に比べ1,640,800千円増加いたしました。

その主な要因は、社債が926,000千円、長期借入金が693,527千円増加したこと等によるものであります。

⑤ 純資産

当連結会計年度末における純資産は、42,547,621千円(前連結会計年度末残高は35,256,311千円)となり、前連結会計年度末に比べ7,291,309千円増加いたしました。

その主な要因は、配当金の支払により利益剰余金が1,443,984千円減少した一方、当期純利益により利益剰余金が8,589,732千円増加したこと等によるものであります。

 

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度における売上高は224,363,201千円、売上総利益は30,960,624千円、営業利益は12,544,032千円、経常利益は13,589,986千円、当期純利益は8,589,732千円となりました。

売上高の構成は、トータルパックシステム事業が79,644,301千円で全体の35.5%、メディカルサプライ事業が106,768,643千円で全体の47.6%、ヘルスケア事業が18,492,512千円で全体の8.3%、調剤薬局事業が18,232,569千円で全体の8.1%、その他が1,225,175千円で全体の0.5%となりました。また、営業利益につきましては、消去または全社費用控除前でトータルパックシステム事業が9,113,935千円、メディカルサプライ事業が1,787,512千円、ヘルスケア事業が414,386千円、調剤薬局事業が1,597,491千円、その他が154,369千円となりました。(セグメント別の内容につきましては、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (1) 業績」の項目をご参照下さい。)

営業外損益につきましては、金融収支(受取利息配当金と支払利息の純額)が30,355千円の収入となっております。また、貸倒引当金戻入額を112,517千円計上し、負ののれん償却額を659,117千円計上しております。

特別利益につきましては、補助金収入を101,669千円計上しておりますが、これは連結子会社である株式会社酒井医療においてサービス付き高齢者向け住宅整備事業に係る補助金を受けたことによるものであります。

特別損失につきましては、退職給付費用を47,260千円計上しておりますが、これは連結子会社であるグリーンライフ株式会社において退職給付債務の計算方法を簡便法から原則法に変更したことに伴うものであります。また、減損損失を12,962千円計上しておりますが、これは連結子会社である株式会社ケア・リンク所有の事業資産について減損損失を認識したことによるものであります。

 
(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照下さい。

 

(4) 今後の事業戦略と財政状態及び経営成績への影響について

トータルパックシステム事業につきましては、大学病院を始めとした地域中核病院における新築移転・増改築の中長期的なニーズに的確に対応していくともに、海外、特に新興国において高度化する医療ニーズに応えるためのノウハウを蓄積してまいります。また、メーカー系子会社による新製品開発や新システムの構築を進めて、さらなる経営資源の有効活用を進めてまいります。

メディカルサプライ事業につきましては、SPDシステムや専門領域の特定診療材料の取り扱い拡大による棚卸資産の増加、適正な在庫管理を行うとともに、償還価格改定に備えた販売価格と仕入価格交渉を継続して、安定した収益の確保を進めてまいります。

ヘルスケア事業につきましては、社員教育を徹底し入居率・利用率向上に注力するとともに、施設の効果的な新規開設を実践してまいります。

調剤薬局事業につきましては、訪問調剤などによる既存店舗の運営効率化を図るとともに、新店舗開発による取り扱い数量を確保し、仕入効率化を図ってまいります。





出典: シップヘルスケアホールディングス株式会社、2013-03-31 期 有価証券報告書