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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政策主導の円安進展を受けた輸出増、為替差益による企業業績の回復、それを見越した株高に起因する個人消費の回復が続いており、消費税率引き上げに伴う今後の需要減は見込まれるものの、総じて順調に推移しました。

株式市場におきましては、日経平均株価は5月にかけて16千円まで上昇して過熱感が膨らんだ後、13千円台まで下落しましたが、企業の好業績を背景に再上昇し、15千円程度で着地しました。

新規上場市場におきましては、当連結会計年度における新規上場社数が57社と、前連結会計年度の54社より増加し、かつ新規上場した会社の大半で初値が公募価格以上となる等、新規上場を目指す企業群にとっては期待感の強まる環境が形成されつつあります。

このような環境の中、当社の投資先では3社が新規上場いたしました。また、投資先企業11社のうち6社が上場した投資事業有限責任組合えひめベンチャーファンド2004の後継ファンドとして、投資事業有限責任組合えひめベンチャーファンド2013を新たに設立いたしました。なお、経費水準の抑制についても引き続き注力しており、営業損失を計上する状態にあるものの、前連結会計年度に続き、資金拠出を伴わない費用を除いた販売費及び一般管理費などの固定的な支出は投資事業組合からの管理報酬を中心とした安定的な収入によって賄っております。

当連結会計年度の経営成績を見てまいりますと、株式会社ジェイエスエス上場に伴う株式売出の影響等により、売上高は505百万円(前連結会計年度456百万円)に増加し、投資損失引当金の新規繰入額が減少したこと等から、経常損失は360百万円(同461百万円)となりました。一方、前連結会計年度においては、当社が管理・運営する投資事業組合の持分を評価額以下で譲り受けたこと等により特別利益を計上したものの、当連結会計年度においては特殊要因がなかったことから、少数株主損失控除後の当期純損失は、94百万円(同49百万円の純利益)となりました。  

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「キャッシュ」という。)は、前連結会計年度末より166百万円減少し、1,308百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは131百万円のキャッシュインフロー(前連結会計年度226百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。主な内訳は次のとおりであります。(注:△はキャッシュアウトフロー)
 ・投資実行による支出          △41百万円
 ・売上等による収入           501百万円
 ・営業投資有価証券(社債)の償還収入   53百万円
 ・人件費・経費の支出         △378百万円
 ・その他の収支              △2百万円
 また、この他に連結損益計算書上、内部取引として相殺消去される投資事業組合管理収入が291百万円あります。 

 

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは144百万円のキャッシュインフロー(前連結会計年度122百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に投資事業組合における定期預金の払戻し350百万円及び預入れ200百万円によるものであります。 

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは441百万円のキャッシュアウトフロー(前連結会計年度310百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは主に、少数株主からの出資192百万円、借入金の返済92百万円、少数株主に対する分配金の支払545百万円によるものであります。

 

 

2 【営業の状況】

  <ベンチャーキャピタル事業>

 a.売上高の状況

当連結会計年度においては、株式会社ジェイエスエス上場に伴う株式売出の影響等により、営業投資有価証券売上高は454百万円(前連結会計年度423百万円)と、前連結会計年度に比して31百万円増加しました。一方、コンサルティング収入は45百万円(同26百万円)と、19百万円増加し、当事業の売上高合計は505百万円(前連結会計年度456百万円)と49百万円増加しました。  

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

(自 平成24年4月1日

(自 平成25年4月1日

  至 平成25年3月31日)

 至 平成26年3月31日)

金 額

比 率(%)

金 額

比 率(%)

営業投資有価証券売上高

423,417

92.7

454,508

89.8

コンサルティング収入

26,076

5.7

45,281

9.0

その他

7,320

1.6

6,060

1.2

合計

456,814

100.0

505,849

100.0

 

 

 b.営業投資関連損益の状況

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

 

 

 

 

(自 平成24年4月1日

(自 平成25年4月1日

増減

 

 

 

 至 平成25年3月31日)

 至 平成26年3月31日)

 

営業投資有価証券売上高

423,417

454,508

31,090

 

営業投資有価証券売却額

(上場)

31,939

196,594

164,654

 

営業投資有価証券売却額

(未上場)

372,394

235,723

△136,671

 

営業投資有価証券利息・配当金

19,082

22,189

3,106

営業投資有価証券売上原価

291,752

380,241

88,488

 

営業投資有価証券売却原価

(上場)

17,397

228,673

211,275

 

営業投資有価証券売却原価

(未上場)

399,749

221,375

△178,373

 

(係る投資損失引当金戻入額(△))

(△125,394)

(△69,807)

(55,587)

減損等

4,049,444

712,356

△3,337,087

(係る投資損失引当金戻入額(△))

(△3,851,651)

(△547,839)

(3,303,812)

投資損失引当金繰入額

68,774

△39,811

△108,585

営業投資関連損失(△)

△134,901

△50,438

84,462

 

(注)1. 当連結会計年度末における営業投資有価証券に対する投資損失引当金の割合は、18.3%(前連結会計年度末26.6%)となりました。

 2. 当連結会計年度における投資損失引当金繰入額は、営業投資有価証券の評価洗替に伴う戻入が発生しているためマイナスとなっております。

 

 c.投資損失引当金の状況

当社は、投資先企業の経営成績及び財務状況を個別に精査し、さらに投資実行の主体である各投資事業組合の解散時期を勘案した上で、それぞれの営業投資有価証券を四半期ごとに評価し、償却処理又は投資損失引当金を計上しております。なお、昨今の急激な外部環境の変化が、投資先企業に及ぼす影響も極力タイムリーに反映した評価を行っております。
 当連結会計年度においては、投資損失引当金戻入額は657百万円(前連結会計年度3,908百万円)、当連結会計年度末における投資損失引当金残高は654百万円(前連結会計年度末1,312百万円)となりました。なお、投資損失引当金の戻入額と繰入額は相殺し、純額表示しております。
 また、当連結会計年度末における営業投資有価証券に対する投資損失引当金の割合は、18.3%(前連結会計年度末26.6%)となりました。 

 

 

 d. 投資の状況

当連結会計年度における当社の投資実行の状況は、5社、79百万円(前連結会計年度7社、222百万円)となり前年同期に比べ2社、143百万円減少しております。また、当連結会計年度末における投資残高は82社、3,579百万円(前連結会計年度末90社、4,930百万円)となりました。

 ①証券種類別投資実行額

証 券 種 類

投資実行額

前連結会計年度

当連結会計年度

(自 平成24年4月1日

(自 平成25年4月1日

 至 平成25年3月31日)

 至 平成26年3月31日)

金額(千円)

投資企業数(社)

金額(千円)

投資企業数(社)

株 式

153,700

7

48,470

5

社債等

69,100

5

31,008

3

合 計

222,800

7

79,478

5

 

(注) 1. 投資企業数の合計値は、株式、社債等双方に投資している重複社数を調整しております。

2. 金額及び投資企業数は、連結子会社間の取引を含めております。

 

 ②証券種類別投資残高

証 券 種 類

投資残高

前連結会計年度末

当連結会計年度末

 (平成25年3月31日)

 (平成26年3月31日)

金額(千円)

投資企業数(社)

金額(千円)

投資企業数(社)

株 式

4,384,765

78

3,066,456

71

社債等

545,309

24

513,327

25

合 計

4,930,074

90

3,579,783

82

 

(注) 投資企業数の合計値は、株式、社債等双方に投資している重複社数を調整しております。

 

 e.投資先企業の上場状況

当連結会計年度において上場した投資先企業は、以下の3社であります。

 

会社名

公開年月

公開市場

主要業務

本店所在地

国内3社

株式会社ジェイエスエス

平成25年6月

JASDAQ
(スタンダード)

スイミングスクールの運営、指導業務の受託及び水着等の販売

大阪府

株式会社アドメテック

平成25年9月

TOKYO PRO
Market

癌及び腫瘍等の治療・診断技術の開発及び製造販売等

愛媛県

株式会社ダイキアクシス

平成25年12月

東証二部

浄化槽をはじめとする各種水処理設備の製造・施工・販売及び維持管理及び住宅関連商材の販売等

愛媛県

 

 

 

 f.投資事業組合の状況

当連結会計年度末において当社が管理・運営する投資事業組合は20組合、23,267百万円(前連結会計年度末25組合、27,658百万円)となりました。 

 

前連結会計年度末

(平成25年3月31日)

当連結会計年度末
(平成26年3月31日)

投資事業組合出資金総額 (百万円)

27,658

23,267

投資事業組合数 (組合)

25

20

 

(注) 1.子ファンドは含めておりません。

2.「投資事業組合出資金総額」は、コミットメント総額であります。

3.以下1組合は、期間満了により解散いたしましたが、当連結会計年度末においては清算期間中であるため、投資事業組合出資金総額及び投資事業組合数に含めております。
・フューチャー六号投資事業有限責任組合(期間満了日:平成24年7月28日)

 

 ①出資金総額が増加した投資事業組合

 当連結会計年度において出資金総額が増加した投資事業組合は、以下の2組合であります。

 

 

 (単位:百万円)

投資事業組合名

増加した出資金額

増加の理由

もりおか起業投資事業有限責任組合

50

追加出資

投資事業有限責任組合えひめベンチャーファンド2013

500

新規設立

合計(2組合)

550

 

 

 

 ②出資金総額が減少した投資事業組合

 当連結会計年度において出資金総額が減少した投資事業組合は、以下の6組合であります。

 

 

 (単位:百万円)

投資事業組合名

減少した出資金額

減少の理由

フューチャーエンジェル一号投資事業有限責任組合

81

全財産の分配完了

石川県ベンチャー育成投資事業有限責任組合

1,500

全財産の分配完了

いわてベンチャー育成投資事業有限責任組合

1,000

全財産の分配完了

フューチャー四号投資事業有限責任組合

1,150

全財産の分配完了

フューチャー五号投資事業有限責任組合

710

全財産の分配完了

つくばベンチャー企業育成投資事業有限責任組合

500

全財産の分配完了

合計(6組合)

4,941

 

 

 

3 【対処すべき課題】

当社は当連結会計年度まで通算して8期連続の営業損失を計上しており、営業損益の黒字化を達成することが目下の課題であります。大きく以下の2テーマに沿って対策を行っております。

 

(1) ベンチャーキャピタル事業の強化

国内外の事業会社や投資会社とのネットワークを強化することにより、上場売却以外の営業投資有価証券の売却機会を獲得し、株式上場に至らない場合における収益を確保し、投資収益の向上を図ります。

また、事業会社等とのネットワーク構築を進める中で、事業会社のベンチャーキャピタル事業としての役割を担うCVCファンド、特定業種・事業向けの投資ファンド、創業間もない起業家向けの投資ファンド、海外展開を目指す企業に投資を行うファンド等、従来のベンチャーキャピタルファンドとは異なる設計のファンド設立を推進し、運営ファンドの規模を拡大することで、将来的な投資収益機会の拡大、及び足下の安定収益の獲得を図ります。

 

 

(2) 新たな収益源の獲得

当社の本業であるベンチャー投資事業を補強し、かつ市場環境の変化に過度に左右されない収益構造の実現に寄与する新規事業の拡大を進めております。

不動産業者と連携し、京都市内、大阪市内にインキュベーション型シェアオフィスを開設しており、蓄積した
運営ノウハウ、構築した効率運営を可能とするシステムを活用し、他地域への展開を図ります。

この他、他社運営ファンドの管理受託、自治体向けコンサルティング等、新たな収益源を獲得し、収益力を強化することと合わせて、引き続き経費水準を抑制することで、営業損益の黒字化を図ります。

 

4 【事業等のリスク】

  本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項については、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。

 

 

<ベンチャーキャピタル業務への偏り>
 当社は、いわゆるクラシカルなベンチャーキャピタル業務に軸足を置いており、経営資源を投資事業組合(以下、「ファンド」という。)の管理・運営、投資先企業の選定及び育成支援に集中しております。そのため、当社の業績は日本の経済情勢の変化や株式市場の影響を強く受けることとなり、経済環境の変化に適切に対応できないと、当社の業績及び財政状態が悪化する可能性があります。

 

<投資資金の回収>
 当社のファンド運営成績には、ファンドの運営期間中に投資資金を早期に、かつ、どれだけ投資金額を上回って回収できるかということが直接的な影響要因となります。当社の主な投資対象は、株式上場を目指す成長性の高い未上場企業でありますが、投資先企業が株式上場に至ることなく経営破綻する場合、又は株式上場時期が延期となる場合、さらには、株式上場後に株式売却金額が想定額を大幅に下回る場合等が考えられます。それに伴い、営業投資有価証券の売却損失や投資資金の回収期間の長期化が発生し、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<株式市場の下落と新規上場市場の低迷>
 当社が株式上場した投資先企業の株式売却によって得られる収益は、株式市場の動向等に大きく影響を受けます。株式市場が下落した場合や新規上場市場が低迷した場合には、保有する上場株式に評価損が発生し、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、新規上場銘柄は場合により、ロックアップ契約等によって上場後一定期間売却が制限されることがあります。その間の価格変動リスクは不可避であり、株価が下落した場合は、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<ファンド残高の減少>
 ファンドの運用成績が芳しくない場合、又は出資者対応が適切に行えなかった場合には、当社が運営するファンドに対する社会的信用及び投資家からの信頼の低下を招き、新規ファンドの設立及び募集が困難になる恐れがあります。また、顧客ニーズを適時適切にとらえた商品設計ができない場合も同様に、新規ファンドの設立及び募集が困難になる恐れがあります。その結果、当社がファンドから受領する管理報酬金額の減少や十分な投資実行が行われないことによる将来の収益の減少により、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<投資損失引当金の計上及び減損処理の実施>
 当社の投資先企業の多くは、新しいビジネスを営んでいる未上場企業であります。このため、当初想定していたとおりの成長が出来ない場合には、その投資先企業に著しい業績悪化、資金繰り悪化又は破綻の可能性が生じます。その場合、当該投資先企業の有価証券について、投資損失引当金の繰入又は強制評価損等を計上することになり、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

<法的規制>
 当社はファンドの管理運営、プライベート・エクイティ投資を行っており、その活動にあたっては、種々の法的規制(会社法、金融商品取引法、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、犯罪による収益の移転防止に関する法律等)を受けることとなります。従いまして、その活動が制限される場合及びこれらの規制との関係で費用が増加する場合があり、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<役員派遣による訴訟等の可能性>
 当社は、投資先企業の育成支援活動の一環として、当社の役職員を投資先企業の非常勤役員として派遣することがあります。このため、派遣先企業が株主代表訴訟の対象となるなど、法的責任を問われることとなった場合、派遣先企業の取締役又は監査役として派遣している当社の役職員も責任を追及される可能性があります。また、その派遣していた投資先企業が破綻する等の状況に陥った場合、当社が道義的な責任を追及される可能性があります。こうした当社に対する訴訟等が提起された場合には、その内容によっては当社の信頼が損なわれ、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<株式の希薄化>
 当社は、資金調達又は連携先との関係強化を目的として、今後新株及び新株予約権等を発行する可能性があることから、これらの発行及び行使により、当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じる可能性があります。
 また、当社は、役職員に対して、業績向上意欲や士気を高めることを目的として、新株予約権によるストックオプション制度を導入しております。このため、これらの新株予約権が行使されれば、当社の1株当たりの株式価値は希薄化します。また、当社株式の短期的な需給バランスの変動が発生し、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、当社は、役職員の士気を高め有能な人材を確保するため、今後も同様のインセンティブ施策を行う可能性があります。この場合、さらなる新株予約権の付与は、株式価値の希薄化を進める恐れがあります。

 

<システムリスク>
 当社は、会計システムや情報管理システム等により、経理情報や投資先企業の情報等を管理しております。このため、コンピュータウィルス感染やサーバ等への不正アクセス等の防止及びデータ保全のためのバックアップなどの対策を実施しております。しかし、コンピュータウィルス感染や天変地異等により、システムダウンや誤作動等が発生するリスクがあります。また、ハッカー等の不正アクセスなどにより、データの改ざんや投資先企業の情報が流出する等の可能性があります。これらの事態が発生した場合、業務遂行に支障をきたす可能性があり、損害賠償や社会的信用の低下等により、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<資金の調達>
 当社の長期的な投資の原資は、一部を金融機関からの借入金により賄われております。従いまして、金融市場その他の要因の変動が借入条件に影響を与える場合には、当社の財政状態にも悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<コンプライアンス>
 「コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり、コンプライアンス体制構築には万全を期した上で業務の合理化を進めてはいるものの、少人数での運営体制になることで牽制機能が弱まり、何らかの不祥事等が生じた場合、その内容によっては当社の信頼が損なわれ、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<投資能力の劣化>
 投資機会の減少により投資担当者の能力が低下し、又は担当者の離職により投資先との信頼関係が劣化すること等により、ファンドの運用パフォーマンスが悪化すると、ファンドの損益を取り込むことにより当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、運用パフォーマンスの悪化は新規ファンドの設立及び募集を困難にする恐れがあり、そうなると当社がファンドから受領する管理報酬金額の減少や十分な投資実行が行われないことによる将来の収益の減少により、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

<人材確保、育成>
 当社の成長力の源泉は、主として投資先企業の成長を支えるとともに各種収益機会を獲得する投資担当者に大きく依存いたします。一方管理部門においても、合理化を進める中で少人数の運営体制を築いており、個別人材への依存度が高い状態にあります。従いまして過度な離職を防止し、能力ある人材を確保できないと、当社の成長、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があるとともに、業務運営に支障をきたす恐れがあります。

 

<情報管理>
 当社が保有する取引先の重要な情報及び個人情報の管理について、情報セキュリティ管理規程はじめ各種規程を制定するとともに役職員への周知徹底を行っておりますが、今後、不測の事態によりこれらの情報が漏洩した場合には、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象

 

 

<提出会社の個別損益状況の悪化>
 当社は、当事業年度まで通算して8期連続の営業損失を計上しており、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。損失の主な要因は、当社が管理・運営するファンドにおいて発生している営業投資有価証券売却損及び投資損失引当金繰入等であり、資金流出を伴わないことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は存在しないものと考えております。ただし、これらの損失及び費用は、自己資本の毀損を通じて当社の信用力や上場維持、今後の事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

  該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、次のとおりであります。

  なお、本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針、所存等の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。

 

1 財政状態の分析

 (1) 資産、負債及び純資産の分析

総資産額については、当連結会計年度末は、4,498百万円(前連結会計年度末5,498百万円)となりました。その内訳は流動資産4,457百万円(前連結会計年度末5,461百万円)、固定資産40百万円(前連結会計年度末36百万円)です。

負債額については、当連結会計年度末は、843百万円(前連結会計年度末944百万円)となりました。

また、純資産額については、当期純損失94百万円を計上したこと、少数株主持分が735百万円減少したこと、その他有価証券評価差額金のマイナス幅が72百万円拡大したこと等に伴い、3,655百万円(前連結会計年度末4,554百万円)になりました。なお、純資産には投資事業組合の組合員の持分である少数株主持分等が含まれるため、これらを控除して算出した自己資本は199百万円(前連結会計年度末359百万円)であることから、自己資本比率は4.4%(前連結会計年度末6.5%)となっています。

 

 

 

 (2) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

2 経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績を見てまいりますと、株式会社ジェイエスエス上場に伴う株式売出の影響等により、売上高は505百万円(前連結会計年度456百万円)に増加し、投資損失引当金の新規繰入額が減少したこと等から、経常損失は360百万円(同461百万円)となりました。一方、前連結会計年度においては、当社が管理・運営する投資事業組合の持分を評価額以下で譲り受けたこと等により特別利益を計上したものの、当連結会計年度においては特殊要因がなかったことから、少数株主損失控除後の当期純損失は、94百万円(同49百万円の純利益)となりました。  

 

(1) 売上高の分析

  当連結会計年度における売上高505百万円の構成は、営業投資有価証券売上高が454百万円(構成比89.8%)、コンサルティング収入が45百万円(構成比9.0%)、その他の売上高が6百万円(構成比1.2%)であります。
 営業投資有価証券売上高454百万円の内訳は、上場株式の売却による売上高196百万円(前連結会計年度31百万円)、未上場株式の売却による売上高235百万円(前連結会計年度372百万円)、営業投資有価証券の利息及び配当金による売上高22百万円(前連結会計年度19百万円)となっております。  

 

(2) 売上原価の分析

 当連結会計年度における売上原価は、697百万円(前連結会計年度743百万円)となりました。
 売上原価の内訳は、上場株式の売却原価228百万円(前連結会計年度17百万円)、未上場株式の売却原価221百万円(前連結会計年度399百万円)、営業投資有価証券の減損等712百万円(前連結会計年度4,049百万円)、投資損失引当金戻入額657百万円(前連結会計年度3,908百万円)、その他売上原価192百万円(前連結会計年度185百万円)となっております。 

 

(3) 販売費及び一般管理費の分析

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、144百万円(前連結会計年度145百万円)と前年同期に比べ1百万円減少となりました。
 前連結会計年度に引き続き、全体コストの削減に取り組み、コストの増加を抑制しております。

 

(4) 提出会社の個別損益状況への対応策について

当社は当連結会計年度まで通算して8期連続の営業損失を計上しており、当社が将来にわたって事業活動を継続する前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在しております。

しかしながら、当社が計上いたしました損失の主な要因は、営業投資有価証券売却損失及び投資損失引当金繰入等であり、これらの損失及び費用は、当社が管理・運営する投資事業組合において発生しているため、資金流出を伴わないことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は存在しないものと考えております。ただし、投資事業組合において発生しているこれらの損失及び費用は、自己資本の毀損を通じて当社の信用力や上場維持、今後の事業展開等に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、投資収益の改善及び安定収益の拡大により、持続的に営業黒字を計上する状態を実現すべく、「3対処すべき課題」に記載の方策を実施してまいります。

 





出典: フューチャーベンチャーキャピタル株式会社、2014-03-31 期 有価証券報告書