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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業収益を背景とした設備投資の拡大、海外経済の拡大に伴う輸出の増加等に支えられて、拡大基調で推移しました。

当不動産業界におきましても、土地建物賃貸事業では都心部における企業のオフィス拡張や新規拠点開設などのニーズ拡大により空室率が低下し、賃料の上昇もみられるなど、市況改善は顕著となり、この傾向は地方中核都市へも拡がりつつあります。また、不動産販売事業でも、雇用・所得環境の改善、地価の下げ止まり、団塊ジュニア世代の住宅取得本格化などの下支え要因もあって、底堅い動きが続きました。

このような環境のもと、当社グループでは、綜合デベロッパーとしての永続性を前提とした事業展開と、これによる信頼の構築というスタンスに立脚し、それぞれの分野で積極的な営業活動を展開するとともに、証券化技術を活用した効率的な不動産投資や、派生する各種ソリューションビジネスの取り込みなど、新たな収益構造と経営基盤の確立を推し進めてまいりました。

この結果、当連結会計年度の営業収益は40,914百万円(前連結会計年度比19.0%増)、営業利益は6,836百万円(同20.7%増)、経常利益は10,596百万円(同62.5%増)となりました。

なお、特別利益として、出資金償還益など計968百万円を、特別損失として、固定資産除却損など計1,033百万円をそれぞれ計上した結果、当期純利益は7,371百万円(同169.2%増)となりました。

 

当連結会計年度における事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。

(a) 土地建物賃貸事業

土地建物賃貸事業においては、一部に売却や建替えに伴う減収があったものの、「日土地世田谷ビル」、「虎ノ門イーストビルディング」、「汐留芝離宮ビルディング」などの当期竣工や前期購入の「日土地町田ビル」、「日土地麹町ビル」、「日土地八王子ビル」などの通期稼動が収益に貢献し、営業収益は27,682百万円(前連結会計年度比3.7%増)、営業利益は8,849百万円(同5.9%増)となりました。

(b) 不動産販売事業

不動産販売事業においては、他社との共同事業形式のマンション「パークコート芦屋翠ヶ丘」(販売戸数35戸、当社シェア45%)の分譲や既存団地を中心とした37棟の戸建住宅分譲に加え、当期竣工の「虎ノ門イーストビルディング」の持分一部売却収入や私募ファンド向けの事業用ビル売却収入を計上した結果、営業収益は9,250百万円(前連結会計年度比112.4%増)、営業利益は1,373百万円(同932.9%増)となりました。

(c) 完成工事事業

完成工事事業においては、ビル系、住宅系共に好調に推移し、営業収益は8,488百万円(前連結会計年度比35.8%増)、営業利益は489百万円(同45.7%増)となりました。

(d) その他の事業

その他の事業においては、営業収益は1,605百万円(前連結会計年度比5.8%減)、営業利益は312百万円(同24.7%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動により2,545百万円減少し、投資活動により37,653百万円減少し、財務活動において36,774百万円増加し、この結果、現金及び現金同等物は3,424百万円の減少となり、期末残高は11,807百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金については、税金等調整前当期純利益10,531百万円、減価償却費4,788百万円を計上しましたが、たな卸資産の大幅増加15,922百万円等を主因に2,545百万円の減少(前連結会計年度比11,466百万円減)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金については、有形固定資産の取得による支出22,198百万円、貸付けによる支出11,932百万円等を計上したことにより37,653百万円の減少(前連結会計年度比10,643百万円減)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金については、借入金の返済・借入によるネット収入41,480百万円及び社債の償還による支出4,400百万円等により36,774百万円の増加(前連結会計年度比18,400百万円増)となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産の状況

該当事項はありません。

 

(2) 受注の状況

当連結会計年度の受注状況を示すと、次のとおりであります。なお、事業の性格上、完成工事事業セグメント以外で受注実績を把握することは困難であります。

 

セグメント名

受注金額

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

完成工事業

10,551,024

+76.3

4,786,079

+107.5

(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。なお、事業の性格上、不動産販売事業セグメント以外で販売実績を把握することは困難であります。

 

不動産販売事業セグメント

 

区分

販売金額

(千円)

前年同期比

(%)

販売戸数(区画数)

(戸・件)

前年同期比

(%)

住宅分譲(マンション・

戸建)

2,870,935

+16.7

72

+60.0

宅地分譲

27,500

△62.0

1

ファンド組入

3,645,000

4

その他

2,435,769

+33.7

2

△60.0

合計

8,979,205

+106.2

79

+54.9

(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

わが国経済は、一部には米国経済の減速による輸出の鈍化や原油価格の動向などのリスク要因があるものの、雇用・所得環境の改善による個人消費の回復や、堅調な企業収益を背景とした設備投資の増加によって持続的な成長を実現していくものと期待されます。

不動産業界についても、不動産投資市場の拡大やオフィス市場における需給改善、高水準を維持する住宅販売動向など、現下の不動産市場は安定的に推移しています。一方で過熱化する優良物件の取得競争やマンション市場の需給悪化懸念、金利・税制の動向、さらには団塊の世代の退職に伴う2007年問題など今後のビジネスに大きな影響を及ぼす事象に直面しつつあり、不動産マーケットの調整や競争激化によるプレーヤーの選別化なども予測され、既存概念や従来のビジネスモデルにとらわれない新しい発想での事業展開が求められています。

このような環境のもと、当社グループは、「投資開発事業」、「不動産ソリューション事業」および「住宅事業」を3つの重点戦略事業として進めていくなか、特に「投資開発事業」について、当社の強みである「開発力」、「ソリューション能力」そして「証券化技術」を最大限に活用した事業展開を図るべく、平成18年10月に本社の機構改革を実施しました。具体的には、ビル事業本部を開発・投資事業を推進する「都市開発事業本部」に、資産開発運用部の一部を投資家向けのファンド運営を推進する「ファンド事業本部」にそれぞれ改組するとともに、証券化技術を広範囲な分野で活用するための「投資事業開発部」を新設したものです。

これらの機構改革により、当社グループは、「新時代に挑戦する伝統と創造の日土地グループ」という経営理念のもと、時代を先取りする“Challenge to the NEXT”の精神で、グループ各社のノウハウと機能をチーム日土地のもとに結集して、クオリティの高い都市空間・商品・サービスの提供による「VALUE CREATION」に挑戦し、『高成長企業グループ』の実現に取り組んでいく所存であります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

 

(1) 有利子負債依存度及び金利動向の影響について

当社グループは、設備投資資金および運転資金の多くを借入金や社債に依存しているため、総資産に占める有利子負債の比率が高い水準にあります。

有利子負債に占める固定金利比率が高いため、今後の金利上昇の影響は短期的には限定的ですが、中長期的には、金利上昇の影響を受け、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(2) 不動産賃貸事業について

当社グループは、東京、大阪の都心部を中心にオフィスビルを保有し賃貸事業を行なっておりますが、賃料水準の下落、稼働率の低下やオフィスビル市場における収益環境の変化の影響により、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(3) 法的規制について

当社グループが行なう事業は、「宅地建物取引業法」「建設業法」「都市計画法」「借地・借家法」等の法規制を受けております。また、SPCを使用した不動産投資では、「特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律」等による規制を受けております。

将来における、これらの規制の改廃によって、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(4) 不動産価格の変動について

当社グループが保有する不動産(土地・建物)について、将来、経済状況、需給バランスの悪化等の要因により、価格が著しく変動した場合、当該資産の売却等による実現損益計上、販売用不動産の評価減及び減損会計に基づく会計処理等が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 株式保有について

当社グループは、多くの上場株式を保有しております。将来、株式市場全体で大幅な株価下落が生じるような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(6) 災害による影響について

将来において、地震や風水害等の災害が発生した場合、所有資産の毀損・劣化等により、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状況の分析

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ49,654百万円増加し383,674百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ23,395百万円増加し55,228百万円となりましたが、これは主として、販売用不動産の増加と短期貸付金の増加によるものであります。

また、固定資産は、前連結会計年度末に比べ26,259百万円増加し328,446百万円となりましたが、これは主として、新規取得・竣工等による有形固定資産の増加、投資有価証券及び出資金の増加によるものであります。

 
(負債)

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ43,156百万円増加し291,195百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ38,499百万円増加し121,043百万円となりましたが、これは主として短期借入金の増加によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ4,657百万円増加し170,152百万円となりましたが、これは主として、長期借入金の増加によるものであります。

 
(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ8,448百万円増加し92,478百万円となりました。これは主として当期純利益の計上によるものであります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

(営業収益)

当連結会計年度の営業収益は、販売用不動産売上の増加を主因に40,914百万円と前連結会計年度に比べ6,535百万円(19.0%)の増収となりました。

 

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は、営業収益の増加に伴う営業原価や販売費及び一般管理費の増加もあったものの、全体では6,836百万円と前連結会計年度に比べ1,172百万円(20.7%)の増益となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は、持分法投資利益の増加が寄与し、10,596百万円と前連結会計年度に比べ4,077百万円(62.5%)の増益となりました。

 

(特別損益)

当連結会計年度は、特別利益として、出資金償還益など968百万円、特別損失として、固定資産除却損など1,033百万円を計上しました。

 

(当期純利益)

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は10,531百万円と前連結会計年度に比べ6,628百万円(169.8%)の増益となりました。

また、税金ならびに少数株主利益調整後の当期純利益は7,371百万円と前連結会計年度に比べ4,633百万円(169.2%)の増益となりました。

 

なお、各セグメントの業績概要については、「1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。

 





出典: 日本土地建物株式会社、2006-10-31 期 有価証券報告書