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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
当期におけるわが国の経済は、企業収益の改善や設備投資の増加が見られるものの、雇用情勢には厳しさが残り、個人消費も横ばいになるなど、一部に弱い動きが続いており、景気の回復は穏やかになってまいりました。
当不動産業界におきましては、住宅地・商業地ともに14年連続で地価が下落したものの、オフィス需要の回復、不動産投資の拡大や再開発による集客力の向上により、大都市圏では底入れ感が出てきました。しかしながら、地方圏においては、下落率は縮小しましたが、依然下落が続いています。
分譲マンション市場では、首都圏の港南地区など、一部地域で大規模物件が大量供給されたことから供給過剰感が高まり、競争の激化により売れ行きの二極化が広がってまいりました。
中古マンション市場においても、都市部を中心に活発な需要が見られるものの、新築マンションの価格競争が影響し、価格の下落が見られるようになりました。
賃貸ビル市場では、新築の大量供給が一服し、空室率・賃料ともに改善傾向にあります。
また、不動産管理業では、業界内の競争が激化し、新たなマンション管理サービスの提供が活発となりました。
このような事業環境下において、当期の当社グループの業績につきましては、主力のマンション事業が順調に推移しており、連結売上高 206,315百万円(前期比 0.8%増)、連結営業利益 17,868百万円(前期比 8.3%増)、連結経常利益 15,586百万円(前期比 11.9%増)となりました。しかしながら、平成15年4月よりスタートした「新経営計画」を発展的に見直した「TOWA Next Stage 〜藤和不動産グループ新事業計画〜」(以下「新事業計画」という)を平成17年3月に策定。この一環として、強固な財務基盤を確立し、マンション分譲・管理・仲介・の3事業(コア事業)へ経営資源を集中するとともに、不動産賃貸事業、リゾート事業から撤退することといたしました。これにより、減損会計前倒し適用による固定資産の減損損失、賃貸事業撤退による固定資産処分損、リゾート事業撤退に伴う関係会社整理損等、131,580百万円の特別損失を計上しました。また、主要取引金融機関であるUFJ銀行様のご支援による債務免除益78,194百万円を計上し、連結当期純損失 34,138百万円となりました。
       
   事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりであります。
 
   ①不動産販売事業
主力のマンション分譲事業におきましては、当社マンション事業開始40周年の実績とノウハウをもとに、マンション分譲事業のリーディング・カンパニーを目指し、製販一体ならではの、お客さまのニーズを反映した「地域 No.1」のマンションづくりに注力してまいりました。
さらに、開発型証券化による分譲マンションの事業化という新たな取り組みを行なうとともに、お客さまのニーズに合った生活スタイルを提案するコンサルティング営業を進めてまいりました。
その結果、当セグメントの業績は、売上高が 162,138百万円(前期比 0.7%減)、営業利益は 11,037百万円(前期比 3.8%増)となりました。なお、当期のマンション売上計上戸数は4,433戸です。
    
   ②不動産賃貸・管理事業
不動産管理事業におきましては、当社分譲物件を中心にマンション管理受託戸数を伸ばし、平成17年3月には10万戸を超えました。また、介護リフォーム事業の強化や、マンション住民向けの健康相談室の開催など、マンション管理サービスの向上を図り、不動産管理事業は順調に推移いたしました。
また、不動産賃貸事業におきましては、テナントの入居率改善に努め、サブリース事業の収益改善を図りましたが、賃貸事業の撤退に伴い、固定資産を売却した結果、当セグメントの業績は、売上高 23,995百万円(前期比 0.4%増)、営業利益 2,431百万円(前期比 26.3%減)となりました。
    
   ③その他事業
当セグメントにおきましては、不動産仲介が好調な動きを見せ、さらに海外ホテルの稼働率やレジャー部門における入場者数・客単価が順調に推移したことにより、売上高20,182百万円(前期比 15.9%増)、営業利益 4,976百万円(前期比 102.6%増)となりました。
 
(2)キャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、主力のマンション事業における順調な売上高・売上回収の計上に加え、販売用不動産の在庫圧縮および短期投資不動産の売却推進により前期に比べ1,621百万円増加し40,850百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に賃貸事業撤退による固定資産の売却により42,313百万円の収入となり、前期に比べ43,074百万円の大幅な収入増となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、営業収益および資産圧縮による有利子負債の削減を推進したことにより前期に比べ34,411百万円支払が増加し、64,932百万円の支払となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は前期に比べ18,237百万円増加し、35,899百万円となりました。
2【生産、受注及び販売の状況】
 当社グループにおける販売品目は受注生産形態をとらない品目がほとんどであり、生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことは行っておりません。
 販売の状況を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
 
当連結会計年度
(自 平成16年4月1日
至 平成17年3月31日)
売上高(百万円)
前年同期比(%)
不動産販売事業
  
中高層住宅
157,302
△0.2
その他
4,835
△15.2
不動産賃貸・管理事業
23,995
0.4
その他事業
20,182
15.9
合計
206,315
0.8
 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去をしております。
2.上記の金額には、消費税は含まれておりません。
 なお、参考として当社単体の中高層住宅(マンション分譲事業)における用地仕入、新規供給、期中契約を戸数ベースで示すと、次のとおりであります。
 
第50期
(自 平成16年4月1日
至 平成17年3月31日)
戸数(戸)
前年比較増減
(戸)
用地仕入
5,197
1,182
新規供給
4,160
279
期中契約
4,412
19
3【対処すべき課題】
 当社は、平成16年12月29日付で三菱地所株式会社(以下「三菱地所」という)との『戦略的パートナーシップの構築』を決定し、「新経営計画」を発展的に見直し、三菱地所との業務・資本提携を通じた、「外部環境に左右されない強固な財務基盤の確立」と「マンション事業における安定収益の確保」を図るとともに、事業の「選択と集中の明確化と加速」を基本方針とする「新事業計画」を策定いたしました。
「新事業計画」の基本方針のうち、「外部環境に左右されない強固な財務基盤の確立」につきましては、当期において①総額249億円の第三者割当増資による資本増強、②保守的評価による減損会計の前倒し適用、③賃貸用不動産等の外部売却による将来リスク遮断と有利子負債の圧縮を推進し、当社が実施した249億円の第三者割当増資を、三菱地所及び共同投資家にお引受けいただくとともに、UFJ銀行様からのご支援による781億円の債務免除益計上および株主の皆様のご支援による無償減資等により、一挙に有利子負債を削減し財務基盤の改善を図ることができました。
同時に、ノンコア事業である不動産賃貸事業およびリゾート事業からの撤退を進め、当社コア事業であるマンション分譲事業、マンション管理事業、不動産仲介事業の3事業に経営資源を集中することにより、「選択と集中の明確化と加速」への道筋を一気に確立することができました。
今後は、「マンション事業における安定収益の確保」を図るべく、三菱地所との戦略的パートナーシップに基づく事業シナジーの発揮と競争力の維持ならびに強化に取り組んでまいります。
4【事業等のリスク】
当社グループの事業および業績(経営成績、財政状態)等に関し、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項について記載しております。なお、当社グループは、これらの事項の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。また、文中における将来に関する事項は、当年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済情勢の動向
主力事業であるマンション分譲事業は、景気動向、個人所得等の動向、住宅ローン金利の動向、競合他社の供給や価格動向等の影響を受けやすい傾向にあり、これらが当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 金利の変動
主力事業であるマンション分譲事業の事業資金については、主に金融機関から調達しております。従いまして、想定を上回って借入金利が上昇した場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 不動産関連法制の変更
当社グループの行う事業には、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、国土利用計画法、建物の区分所有に関する法律等の各種法規制があり、これらの法規制の改廃や新設によっては、当社グループの事業や業績等に影響を及ぼす可能性があります。 
(4) 不動産関連税制の変更
不動産関連税制が変更され、不動産の取得・売却時のコスト増加または住宅購入顧客の購買意欲の減退等につながる場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 近隣住民との紛争
マンション開発に際しては、建築基準法等の法律や行政の指導要項等、開発に必要な許認可を取得することに加え、近隣住民の方々と誠意をもって協議しております。然しながら協議の結果によっては、必要な許認可を取得している場合においても、当初の開発計画等に変更が生じることも想定されます。その場合、当社の事業や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 天災、人災等
主力事業であるマンション分譲事業においては、売上計上がお客さまへのマンション引き渡し時となります。当社においては、引き渡し時期が下半期に集中していることから、売上高、営業利益、経常利益ともに下半期に偏重しておりますので、業績を判断する際には留意する必要があります。従いまして、地震、風水害等の自然災害や事故、火災等の人的災害など予期し得ない事態の発生による建築工期の遅延など、不測の事態により引き渡し時期が期末を超える場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
 該当事項はありません。
6【研究開発活動】
 該当事項はありません。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、187,809百万円で前連結会計年度(以下「前期末」)比194,167百万円(50.8%)の減少となりました。流動資産は133,915百万円で前期末比39,972百万円(22.8%)の減少、固定資産は53,894百万円で前期末比154,194百万円(74.1%)の減少となりました。
流動資産減少の主な要因は、在庫の圧縮に努めたことによる販売用不動産の減少と、資産の売却を推進したことによる短期投資不動産の減少です。
固定資産減少の主な要因は、有形固定資産が資産売却および減損会計前倒し適用により前期比139,431百万円減少し35,512百万円となったほか、無形固定資産が資産売却により前期比15,102百万円減少し、227百万円となったことであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、178,341百万円で前期末比182,270百万円(50.5%)の減少となりました。流動負債は106,615百万円で前期比48,092百万円(31.0%)の減少、固定負債は71,726百万円で前期末比134,177百万円(65.1%)の減少となりました。
有利子負債は、債務免除および資産売却等による返済により、前期比169,352百万円(59.8%)減少の113,709百万円と、大幅な削減を実現いたしました。短期借入金は前期比47,024百万円(50.4%)の減少、長期借入金は同122,328百万円(64.5%)の減少となっております。
当連結会計年度末の資本は、第三者割当増資による新株発行により、資本金および資本剰余金は増加したものの、当期純損失の計上により、前期末比8,266百万円(46.7%)減少の9,432百万円となりました。
 
(2) 経営成績
当連結会計年度は、主力のマンション分譲事業では当社マンション事業開始40年の実績とノウハウをもとに、お客さまのニーズを反映した「地域№1」のマンションづくりに注力し、さらに在庫の圧縮に努めた結果、売上計上戸数は4,433戸となりました。不動産管理事業では、当社分譲物件を中心にマンション管理受託戸数を伸ばし、順調に推移いたしました。不動産賃貸事業におきましても、サブリース事業の収益改善を図りました。また、不動産仲介およびプロパティーマネジメント事業も好調な動きを見せるとともに、ホテル・リゾート事業でも入場者数・客単価が順調に推移いたしました。
以上のような事業環境のもとで、売上高は206,315百万円となり、リゾート事業が好調に推移したことから、前期比1,747百万円(0.8%)の増加となりました。
売上総利益はマンション分譲事業の収益力回復を受け、前期比2,889百万円(7.2%)増加の43,275百万円となり、営業利益も17,868百万円と前期比1,371百万円(8.3%)の増加となりました。
また、経常利益では、支払利息が前期の2,733百万円から322百万円減少した2,411百万円となるなど、有利子負債の削減により金融収支が抜本的に改善されたことにより、前期を1,662百万円(11.9%)上回る15,586百万円を計上し、2期連続で過去最高を更新いたしました。
しかしながら、新事業計画の一環として、コア事業へ経営資源を集中するとともに、不動産賃貸事業、リゾート事業から撤退することに伴い、減損会計前倒し適用による固定資産の減損損失、賃貸事業撤退による固定資産処分損、リゾート事業撤退に伴う関係会社整理損等、131,580百万円の特別損失を計上いたしました。また、UFJ銀行様からの債務免除益78,194百万円を含む83,310百万円の特別利益を計上いたしました。
以上の結果、税金等調整前当期純損失は32,683百万円となり、繰延税金資産の取り崩しによる法人税等調整額4,911百万円および少数株主損失3,629百万円を計上したこと等により、当期純損失は34,138百万円となりました。
 
(3) キャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、主力のマンション事業における順調な売上高・売上回収の計上に加え、販売用不動産の在庫圧縮および短期投資不動産の売却推進により前期に比べ1,621百万円増加し40,850百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に賃貸事業撤退による固定資産の売却により42,313百万円の収入となり、前期に比べ43,074百万円の大幅な収入増となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、営業収益および資産圧縮による有利子負債の削減を推進したことにより前期に比べ34,411百万円支払が増加し、64,932百万円の支払となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は前期に比べ18,237百万円増加し、35,899百万円となりました。




出典: 三菱地所レジデンス株式会社、2005-03-31 期 有価証券報告書