有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、原油価格や素材価格の上昇および金利上昇などのマイナス要因が見られたものの、好調な企業業績を背景とした設備投資の増加や、雇用者所得が緩やかな増加を続ける中で個人消費が底堅く推移するなど、引き続き回復基調を辿ってまいりました。

当不動産業界におきましては、首都圏を中心とした三大都市圏の地価上昇の影響等から、特にマンション販売価格が上昇する中、市場供給量は前年を幾分下回りましたが、引き続き高水準で推移し、堅調な販売状況が持続いたしました。しかしながら都心部等マンション需要が旺盛な地域における事業用地の取得は競争が一段と激化しており、マーケットそのものは楽観視できない状況にあります。

このような状況の中、当社グループはグループ経営を一層推進し、収益力の強化に取り組んでまいりました。主力事業である新築マンション分譲においては収益構造が大きく改善し、また不動産管理事業においては管理戸数の増加によりいずれも増益基調を実現いたしました。さらに成長分野と位置付けている不動産仲介事業へは積極的に経営資源を投入し、店舗網の拡充を図ったほか、グループトータルサービスの強化の一環として新築マンションの設計変更工事および総合リフォーム工事等を行う㈱大京エル・デザインを設立するなど、当社グループの収益拡大の施策にも取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の営業収入は3,766億66百万円(前年同期比13.3%減)となりましたが、営業利益は349億94百万円(前年同期比15.7%増)、経常利益は328億23百万円(前年同期比25.6%増)と大幅な増益となりました。

当期純利益につきましては、関係会社株式の売却等による特別損失の計上などにより246億83百万円(前年同期比22.6%減)となりました。

これにより、当連結会計年度の実績は、平成16年に策定・公表いたしました「事業再生計画(平成18年3月期〜平成20年3月期)」の最終年度である平成20年3月期の計画値を、営業収入、経常利益および当期純利益のすべてにおいて1年前倒しで超過達成いたしました。また、経営課題のひとつであった優先株式につきましては、将来の普通株式の希薄化を抑制するために1億株を自己株式として取得・消却した結果、資本構造の改善も進捗いたしました。これらをもって当社グループの事業再生は完了しました。

 

事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

  (事業別業績)

区分
前連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
増減
営業収入
(百万円)
営業利益
(百万円)
営業収入
(百万円)
営業利益
(百万円)
営業収入
(百万円)
営業利益
(百万円)
不動産販売事業
363,398
26,993
297,619
31,622
△65,778
4,628
不動産管理事業
26,480
1,807
29,316
1,962
2,835
154
不動産仲介事業
7,888
1,226
9,048
1,242
1,159
15
請負工事事業
32,116
1,190
33,783
1,547
1,667
356
その他事業
13,240
1,325
12,077
1,347
△1,162
21
消去又は全社
△8,821
△2,306
△5,179
△2,726
3,641
△420
合計
434,302
30,237
376,666
34,994
△57,636
4,756

 

 

 

① 不動産販売事業

不動産販売事業につきましては、主力のマンション販売において、売上戸数は8,084戸、営業収入は2,911億89百万円(前年同期比632億21百万円減)となりましたが、収益力の強化に取り組んだことにより、マンション売上総利益率は21.0%(前年同期比3.8ポイント増)と改善し、同総利益は612億92百万円(前年同期比4億73百万円増)となりました。

この結果、不動産販売事業の営業収入は2,976億19百万円(前年同期比18.1%減)となりましたが、営業利益は収益力の向上および販売経費の削減効果により316億22百万円(前年同期比17.1%増)となりました。

 

② 不動産管理事業

不動産管理事業につきましては、管理受託戸数が堅調に増加したことにより、営業収入は293億16百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は19億62百万円(前年同期比8.6%増)となりました。

 

③ 不動産仲介事業

不動産仲介事業につきましては、主に中古マンションを対象とする仲介業務において、事業規模拡大に向けて、新規出店等の営業力の強化に取り組んだことにより、仲介収入は79億円(前年同期比21億22百万円増)と大幅な増収となった結果、不動産仲介事業の営業収入は90億48百万円(前年同期比14.7%増)、営業利益は12億42百万円(前年同期比1.3%増)となりました。

 

④ 請負工事事業

請負工事事業につきましては、大規模修繕工事等が堅調に推移した結果、請負工事事業の営業収入は337億83百万円(前年同期比5.2%増)、営業利益は15億47百万円(前年同期比30.0%増)となりました。

 

⑤ その他事業

その他事業につきましては、賃貸事業を主体に、営業収入は120億77百万円(前年同期比8.8%減)、営業利益は13億47百万円(前年同期比1.6%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における連結ベースの「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ200億97百万円減少し、571億75百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動による資金の減少は252億7百万円(前年同期は306億2百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益279億67百万円の計上などによる資金の増加があった一方、たな卸不動産の増加による資金の減少があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動による資金の増加は151億25百万円(前年同期は168億13百万円の増加)となりました。これは、主に海外子会社株式の売却および定期預金の払戻しによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は100億36百万円(前年同期は598億80百万円の減少)となりました。これは、社債の発行による資金の増加があった一方、自己株式の取得による資金の減少があったことなどによるものであります。

 

2 【契約及び販売の状況】

(1) 不動産販売事業

① 契約実績

区分
前連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
戸数または面積
金額(百万円)
戸数または面積
金額(百万円)
マンション
10,593戸
380,140
7,848戸
291,247
建売住宅
93,379㎡
759
24,845㎡
543
土地・建物
910,474㎡
7,217
10,886㎡
5,821
合計
10,593戸
1,003,853㎡
388,117
7,848戸
35,731㎡
297,612

(注)1 「建売住宅」は住宅地および戸建住宅、「土地・建物」はその他の不動産であります。なお、「② 販売実績」も同様の表示であります。

2 「戸数または面積」のうち㎡表示は土地の面積であります。なお、「② 販売実績」も同様の表示であります。

 

② 販売実績

前連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
物件名
戸数または
面積
金額
(百万円)
物件名
戸数または
面積
金額
(百万円)
マンション
マンション
L.T.月島
282戸
17,645
T.L.池田
487戸
17,736
E.L.世田谷
309
17,135
ザ・タワー&パークス田園都市溝の口
263
12,836
L.浜田山セントマークス
 193
 15,618
L.聖蹟桜ヶ丘パシーナ
354
12,749
L.G.成増ヴィスタヒル 
 376
 12,394
L.P.多摩センター
160
9,861
L.M.コスタ・タワー浦和
 174
 7,791
L.M.西池袋
202
8,900
L.S.Q.塚口アバンティア
 241
 7,707
ビオール大阪大手前タワー
176
7,812
G.F.青淵閣
 123
 7,097
L.T.神戸旧居留地
170
7,064
L.G.千種アーススクエア
 177
 6,171
エルプレシア
224
6,816
L.X.G.ときわ台
 155
 5,605
リーザス南千里
145
6,354
G.F.用賀
 88
 5,558
L.S.上福岡
177
6,288
L.G.武庫之荘イアス
 158
 5,478
L.長津田マークスフォート
161
6,257
G.F.元住吉
 112
 5,396
L.T.仙台大手前
176
6,133
L.T.上野黒門町
 117
 5,324
エルザグレース堀江タワー
125
5,352
L.S.丸の内
 121
 4,751
L.横濱アリーナヒル
114
4,888
L.T.仙台青葉
 161
 4,671
L.東京根岸レジデンス
112
4,618
その他
7,041
226,062
その他
5,038
167,519
9,828
354,410
8,084
291,189

 

前連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
物件名
戸数または
面積
金額
(百万円)
物件名
戸数または
面積
金額
(百万円)
建売住宅
建売住宅
フォレストガーデン
98,910㎡
727
フォレストガーデン
55,748㎡
464
その他
15,635
766
その他
1,414
343
114,545
1,494
57,162
808
土地・建物
土地・建物
千歳船橋土地
5,421㎡
4,944
下落合土地
1,768㎡
1,650
西葛西土地
876
1,139
茅ヶ崎土地
2,587
1,420
その他
1,197,684
1,410
その他
6,046
2,551
1,203,982
7,493
10,402
5,621
合計
9,828戸
1,318,528㎡
363,398
合計
8,084戸
67,564㎡
297,619

(注)1 L.T.はライオンズタワー、E.L.はエルザ、L.はライオンズ、L.G.はライオンズガーデン、L.M.はライオンズマンション、L.S.Q.はライオンズスクエア、G.F.はグランフォート、L.X.G.はレクセルガーデン、L.S.はライオンズステージ、T.L.はザ・ライオンズおよびL.P.はライオンズプラザの略称であります。

2 営業収入の10%以上を占める主要顧客はおりません。

 

(2) 不動産管理事業

区分
前連結会計年度
(平成18年3月31日)
当連結会計年度
(平成19年3月31日)
増減
管理受託戸数(戸)
324,207
331,607
7,400

 

(3) 不動産仲介事業

   (営業収入内訳)

区分
前連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
増減
仲介収入(百万円)
5,777
7,900
2,122
販売代理収入(百万円)
2,111
1,148
△962
合計
7,888
9,048
1,159

   

(4) 請負工事事業

区分
前連結会計年度
(平成18年3月31日)
当連結会計年度
(平成19年3月31日)
増減
受注残高(百万円)
11,354
11,799
444

 

(注)1 上記金額はセグメント間取引を含んでおります。

2 上記金額には消費税等を含んでおりません。

 

3 【対処すべき課題】

都市部における地価や金利の上昇、素材価格の高騰による建築コストの増加等、主力のマンション分譲事業を取り巻く環境は厳しさを増し、一層の市場優位性が求められるものと思われます。また、総人口が減少に転じる中、少子化・高齢化の進展や、地球環境への関心、本質的で確かなものを求める支出傾向等により、お客さまのニーズは従来にも増して多様化していくと見られる状況下、これまで以上に充実した商品・サービスラインナップの構築、一層の品質の向上、信頼に足るブランド力が求められる時代となることが予想されます。

このような事業環境のもと、平成20年3月期から平成22年3月期までを「収益と事業規模の拡大を同時に実現する成長3ヵ年」と位置付け、さらなるグループ経営基盤の拡充、飛躍的な成長を図るために、「新3ヵ年計画」を策定いたしました。

 

(基本方針)

 新築マンション分譲事業については、引き続き収益力の強化を推進しつつ、ボリュームの拡大に努めるほか、マンション管理事業については業務の効率化等により収益性を向上させ、安定的収益の増加を図ります。そして今後大きな成長が見込める不動産流通事業についてはグループ経営資源の集中的投入などにより、収益を拡大してまいります。

 その他にも、グループの強みが発揮できる「賃貸マンション開発」、「居住者向けサービス」といった周辺ビジネスに対する積極的な取り組みにより、事業領域の拡大を進め、マンション総合事業グループとしてさらなる成長を目指してまいります。

「新3ヵ年計画」を推進するとともに、コンプライアンス意識の一段の浸透とリスクマネジメントの強化に取り組み、お客さま、株主の皆さま、お取引先などのステークホルダーの方々から、より一層、信頼、評価されるグループを目指し、企業価値の向上を実現してまいります。

 

(スローガン)


 

(事業別の戦略)

① マンション分譲事業

用地仕入から商品企画、販売に関わるマーケティングをさらに徹底して収益力の強化を図りつつ、事業規模の拡大を目指してまいります。

 

・契約9,000戸体制の構築による規模拡大とマーケットイニシアティブの発揮

・生産性の向上に向けた業務の効率化

・品質性能面のさらなる充実によるブランド力の向上と他社との差異化

 

② マンション管理・工事事業

管理戸数トップの実績から得た経験をもとに、ライフパートナーとしてニーズにお応えできるよう時代の変化に対応した最適なサポートを提供してまいります。

また工事につきましては、大規模修繕工事など今後安定的な需要が見込まれており、積極的に取り組んでまいります。

 

・管理内容の充実と管理組合ごとの最適な管理サービスの提案

・業務効率化による生産性と収益性の向上

・積極的な営業活動による大規模修繕工事の安定的受注

・工事発注方式の見直しによる収益性の向上

 

③ 不動産流通・賃貸事業

今後大きな成長が見込める市場と捉えており、事業規模と領域の拡大を図りながら、総合不動産仲介サービス業を目指してまいります。

 

・多店舗展開によるリテール仲介事業の規模拡大

・グループ内情報の有効活用による法人向けソリューション事業、駐車場事業など周辺事業の拡大

・大型PM受託、サブリース業務拡充による賃貸管理収益の拡大

 

④ 周辺事業

グループの強みが発揮できる事業を積極化し、事業領域の拡大を図ってまいります。

 

・賃貸マンション開発事業の推進

・居住者向けサービス事業の展開

・リノベーション、バリューアップ等リフォーム関連事業の展開

・立体駐車場事業の推進

 

  (新3ヵ年計画の主な経営指標)

(参考)
新3ヵ年計画
平成19年3月期
平成20年3月期
平成21年3月期
平成22年3月期
営業収入(億円)
3,766
4,185
4,580
5,310
営業利益(億円)
349
365
405
515
経常利益(億円)
328
330
360
460
売上高経常利益率(%)
8.7
7.9
7.9
8.7
ROA(%)
8.4
8.2
8.3
10.0
EBITDA(億円)
356
372
415
532

(注) EBITDA=営業利益+減価償却費

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性のある事項のうち、当連結会計年度末現在で重要と思われる事項を記載しております。このため、今後の経済状況および経営状況によっては、現在重要なリスク要因ではないと判断される事項が相対的に重要度を増すことや想定していない新たなリスク要因が発生する可能性があります。

また、将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、今後の経済状況および経営状況によっては、異なる状況になる可能性があります。

当社グループは、これらの発生する恐れのあるリスクを識別・評価し、管理することにより、最適なリスク管理体制の構築に取り組んでまいります。

 

(1) 不動産市場リスク

当社グループの主力事業である不動産販売事業は、地価動向や競合他社の供給動向・価格動向の影響を受けやすく、また景気悪化、金利上昇、不動産関連税制の変更など経済情勢の変化があった場合には住宅購入顧客の購買意欲の減退や商品・保有資産等の価値が減少する可能性があり、これらは当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) その他の市場リスク(金利・株価)

不動産販売およびその関連事業の事業資金は、主に金融機関からの借入れにより調達しており、現行の金利水準が想定を上回って大幅に変動した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社グループは、引き続き有利子負債の圧縮を図るとともに、資金調達方法の多様化に取り組むことにより、金利変動リスクの最小化に努めております。

また、当社グループは上場および非上場の株式を保有しております。全般的かつ大幅な株価下落が生じた場合には保有有価証券に評価損が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 信用リスク

不動産販売およびその関連事業は、施工会社との間で工事請負契約を締結して建物の建設工事を行っており、建設会社が信用不安に陥った場合には工期遅延等の問題が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 事業リスク

マンション分譲事業は、開発用地の調査・取得から商品設計、建築、販売活動を経て売上代金の回収に至るまで長期間にわたるプロジェクトであり、かつ建築確認等の開発に必要な許認可の取得や近隣にお住まいの方々へのご説明をはじめ様々な手続きを必要とするため、以下に記載するリスク要因が想定されます。

 

① 近隣住民との紛争

マンションの開発に際しては、建築基準法、都市計画法その他関係する法令および行政の指導要綱等開発に必要な許認可を取得することに加えて、周辺地域の暮らしや景観との調和、自然環境の保護などに十分配慮し、近隣にお住まいの方々のご意見、ご要望を反映することに努めております。

しかしながら、近隣にお住まいの方々との協議の結果によっては、開発に必要な許認可を取得している場合においても、当初の開発・販売計画に変更が生じることも想定され、その場合、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 地中障害、土壌汚染等による開発計画の変更、遅延

マンション開発用地の取得にあたっては、あらかじめ対象用地の地中埋設物や、生活環境にふさわしくない化学物質等の汚染の有無について可能な範囲で調査を実施しております。

また、開発用地の売買契約締結においては、当該リスクを排除するために売主へ瑕疵担保責任を負担させるなど、事業上のリスク回避に努めております。

しかしながら、予想外の損害が発生する場合や、発生した場合に売主の損害賠償責任の負担能力が欠落する等により、当初の開発計画の工程遅延、コストの増加等、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 瑕疵等の発生

マンションの建築工事については当社の基準により十分な建築技術を有する施行会社に発注を行うとともに、各マンション着工時の施行技術検討会を始め、独自の設計基準・品質管理基準による厳格な品質管理体制および設計・施行の各段階において複数回のチェックを行うことなどで、耐震性を含めた建築基準法を遵守する体制を整備しております。

しかしながら、設計・施行不良等の瑕疵を起因とした不測の事態が発生し、当社グループの責任が問われた場合、補修工事や補償費等の負担が発生し、その内容や負担規模によっては、当社グループの業績に影響を与える場合があります。

 

④ 不動産関連法制の変更

将来において、建築基準法、都市計画法その他不動産関連法制が変更された場合には、新たな義務の発生、費用負担の増加等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 法務リスク(個人情報の管理)

当社グループは、不動産購入顧客ならびに購入検討顧客や不動産管理業務における区分所有者等の多くの個人情報を保有しております。個人情報保護法にしたがって、個人情報の取扱いに関するルールを設けるなど体制の整備に取り組んでおりますが、不測の事態により、万が一、個人情報が外部へ流出、漏洩するような事態が発生した場合、当社グループの信用失墜による売上の減少、損害賠償の発生など、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) システムリスク

コンピュータシステムについては、データのバックアップ確保等の安全対策を講じ万全を期しておりますが、不測のトラブルにより、システムが停止するといった障害が発生した場合には、当社グループの業務処理、営業活動に大きな影響を及ぼし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 災害リスク

地震、風水害等の自然災害および事故、火災、テロ等の人的災害が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 優先株式

当社の発行した第1種優先株式、第2種優先株式および第4種優先株式(以下「優先株式」)については、取得請求権が付与されており、優先株主は優先株式の取得を当社に請求し、引換えに普通株式の取得を請求することが可能であります。(優先株式の内容については、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 1 株式等の状況(1)株式の総数等」をご参照ください。)
 本報告書提出日(平成19年6月26日)現在において、優先株式の取得を請求し得べき期間は到来しておりませんが、将来、優先株式の取得請求に伴い普通株式が交付された場合、当社の発行済普通株式数が増加することにより既発行普通株式の希薄化が生じ、その結果として当社の株価に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

資本提携契約

相手方の名称
契約締結日
契約内容
契約期間
オリックス株式会社
平成17年1月31日
1 当社の第三者割当増資引受
2 当社の「事業再生計画」達成に対する協力
—————

 

融資枠設定契約

相手方の名称
契約締結日
契約内容
契約期間
オリックス株式会社
平成17年3月25日
当社に対しマンション開発用土地の仕入資金として総額200億円の融資枠設定
平成17年3月25日から平成20年4月1日以降の日で、個別貸付未払金が完済された日まで

 

株式交換契約

当社は平成19年5月15日開催の当社取締役会において、当社を完全親会社とし、扶桑レクセル㈱を完全子会社とするため、会社法第796条第3項の規定により当社の株主総会の承認を得ることなく株式交換を行うこと、およびこれに基づいて新株式を発行することを決議し、同日付で同社と株式交換契約を締結いたしました。
 なお、当該株式交換は同社の株主総会の承認を条件とするものであり、平成19年6月26日開催の同社の株主総会において承認されております。

(1) 株式交換の目的

 事業基盤およびネットワークなどの相互利用によるシナジー効果の発揮ならびに当社グループのガバナンス体制の強化を図るため。

(2) 株式交換契約の内容

① 株式交換の日  平成19年8月1日

② 株式交換比率  扶桑レクセル㈱の普通株式1株に対して、当社の普通株式1.88株を割当交付

          いたします。ただし、当社が保有する同社の普通株式9,884,000株について

          は、割当交付はいたしません。

(3) 株式交換比率の算定根拠

 本株式交換の株式交換比率については、各社が独自に第三者機関に株式交換比率案の算定について専門家の助言を求めることとし、当社は野村證券㈱を、扶桑レクセル㈱はPwCアドバイザリー㈱を、それぞれ第三者機関として選定しました。
 野村證券㈱は、当社および扶桑レクセル㈱について、市場株価平均法、類似会社比較法およびDCF法の各評価方法を採用し算定を行いました。市場株価平均法では、平成19年5月11日の終値、平成19年4月12日から平成19年5月11日の1ヵ月間の取引日終値平均、平成19年3月期第3四半期決算の翌日の平成19年2月7日から平成19年5月11日の取引日終値平均から算定を行い、扶桑レクセル㈱の株式1株に対する当社の株式の割当株数を1.58株から1.70株と算定し、類似会社比較法では、扶桑レクセル㈱の株式1株に対する当社の株式の割当株数を1.51株から2.37株と算定し、DCF法では、扶桑レクセル㈱の株式1株に対する当社の株式の割当株数を1.63株から2.00株と算定しました。なお、DCF法における当社の利益計画は、マンション分譲事業を主体とした事業規模拡大と収益力強化により、平成22年3月期の経常利益(連結)が約460億円まで増加することを見込んでおります。
 PwCアドバイザリー㈱は、当社および扶桑レクセル㈱について、市場株価基準方式、類似会社比準方式およびDCF方式の各評価方式を採用し算定を行いました。市場株価基準方式では、平成19年5月10日までの市場株価の1ヵ月平均、3ヵ月平均および6ヵ月平均を採用し、扶桑レクセル㈱の株式1株に対する当社の割当株数を1.57株から1.70株と算定し、類似会社比準方式では、扶桑レクセル㈱の株式1株に対する当社の割当株数を1.82株から2.13株と算定し、DCF方式では、扶桑レクセル㈱の株式1株に対する当社の割当株数を1.83株から2.10株と算定しました。なお、DCF方式による分析の前提である当社の利益計画は、マンション分譲事業を主体とした事業規模拡大と収益力強化により、平成22年3月期の経常利益(連結)が約460億円まで増加することを見込んでおります。
 当社および扶桑レクセル㈱は、それぞれ上記の第三者機関から提出を受けた株式交換比率の算定結果を参考に慎重に検討し、交渉・協議を重ねた結果、それぞれ平成19年5月15日に開催された取締役会において、本株式交換における株式交換比率が妥当なものであり、かつ双方の株主の利益を損なうものではないと判断し、同日両社間で株式交換契約を締結いたしました。本株式交換の株式交換比率については、扶桑レクセル㈱の普通株式の東京証券取引所における平成19年5月11日までの過去1ヵ月間の株価終値の平均値に約11%、過去3ヵ月間の株価終値の平均値に約18%のプレミアムを加えた比率となっております。

(4) 株式交換完全親会社となる会社の概要

① 資本金   26,999百万円(平成19年3月31日現在)

② 事業内容  マンション分譲事業ほか

 

6 【研究開発活動】

特記事項はありません。

 

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

 

(1) 財政状態の分析

① 資産

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産は3,864億99百万円(前年同期比370億19百万円増)となりました。
 このうち、たな卸不動産は2,942億62百万円となり572億76百万円増加しております。これは、平成20年3月期以降のマンション分譲事業の事業規模拡大に伴い、マンション完成商品などの販売用不動産が143億77百万円、仕掛販売用不動産が152億64百万円、開発用不動産が276億34百万円それぞれ増加したことによるものであります。
 また、マンション事業用地の取得等により現金及び預金が262億40百万円減少し、前渡金の増加等によりその他流動資産が35億38百万円増加しております。

 

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産は428億63百万円(前年同期比85億43百万円減)となりました。
 このうち、有形固定資産は178億85百万円、投資その他の資産は172億30百万円となり、それぞれ38億33百万円、43億15百万円減少しております。これは主に、貸付金の回収および海外子会社を株式売却により連結範囲から除外したことによるものであります。

 

② 負債

当連結会計年度末の負債合計は3,305億8百万円(前年同期比308億円67百万円増)となりました。
 このうち、有利子負債は1,885億3百万円となり243億75百万円増加しておりますが、これは主に、自己株式(第3種優先株式、第5種優先株式、第6種優先株式)の取得のための資金に充当することを目的として、総額270億円の普通社債を発行したことによるものであります。

 

③ 純資産

当連結会計年度末の純資産合計は988億53百万円(前連結会計年度末の資本の部および少数株主持分の合計額と比較すると23億91百万円減)となりました。これは主に、当期純利益の計上により利益剰余金が246億83百万円、海外子会社を連結範囲から除外したことにより為替換算調整勘定が57億92百万円それぞれ増加した一方、当連結会計年度において自己株式(優先株式)を取得し、消却したことにより資本剰余金が100億58百万円、利益剰余金が234億41百万円それぞれ減少したことによるものであります。
 当連結会計年度末の自己資本比率は20.3%(前年同期比2.4ポイント減)、1株当たり純資産額は204.43円(前年同期比111.17円増)となりました。

 

(2) 経営成績の分析

① 営業収入

当連結会計年度の営業収入は、不動産管理事業、不動産仲介事業および請負工事事業がそれぞれ増収となったものの、不動産販売事業が「事業再生計画」に基づきマンション供給のボリュームを抑制したことにより657億78百万円の減収となった結果、全体では3,766億66百万円(前年同期比576億36百万円減)となりました。

 

② 営業利益

当連結会計年度の営業利益は、主力のマンション販売の売上総利益率が21.0%(前年同期比3.8ポイント増)と改善したことなどによる売上総利益の増益に加え、販管費の削減効果により349億94百万円(前年同期比47億56百万円増)となりました。

 

③ 経常利益

当連結会計年度の経常利益は、営業利益の増益に加え、支払利息が21億22百万円削減された結果、328億23百万円(前年同期比66億92百万円増)となりました。

 

④ 当期純利益

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、海外子会社株式の売却および海外子会社の清算による特別損失55億6百万円を計上したことなどにより、279億67百万円(前年同期比8億11百万円増)となりました。
 また当期純利益は、税金費用18億68百万円(前年同期比84億28百万円増)および少数株主利益14億15百万円(前年同期比4億円減)の計上により、246億83百万円(前年同期比72億16百万円減)となりました。
 当連結会計年度の1株当たり当期純利益は74.33円(前年同期比23.28円減)となりました。

 

※ 各セグメントの業績概要につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要」をご参照ください。

 





出典: 株式会社大京、2007-03-31 期 有価証券報告書