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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な景気減速懸念や電力供給問題、そして依然として厳しい雇用情勢など国内景気を下押しするリスク要因が存在する中で、住宅建設が改善されつつあるほか、個人消費も底堅く推移するなど、緩やかながら持ち直しの動きが見られました。

マンション市場におきましては、供給エリアの需給バランスや震災復興関連による影響等を引き続き注視する必要があるものの、需要は底堅く、低金利や住宅取得優遇政策を背景に契約率は堅調に推移しました。

このような事業環境のもと当連結会計年度の業績は、営業収入が2,984億8百万円(前年同期比30億33百万円増、1.0%増)、営業利益は217億81百万円(同81億83百万円増、60.2%増)、経常利益は192億40百万円(同84億61百万円増、78.5%増)となりました。当期純利益は、㈱扶桑エンジニアリングの全株式の譲渡による関係会社株式売却益21億75百万円を特別利益として計上したことおよび繰延税金資産を計上したことなどにより、217億87百万円(同120億34百万円増、123.4%増)となりました。

 

(注)㈱扶桑エンジニアリングは、平成24年1月4日付の株式譲渡によりIHI運搬機械㈱の子会社となり、同日付で㈱IHI扶桑エンジニアリングに商号変更しております。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、各セグメントの金額はセグメント間取引を含んでおります。

 

(セグメント別業績)
 
 
区分
前連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成23年4月1日
至  平成24年3月31日)
増減
営業収入
(百万円)
営業利益
(百万円)
営業収入
(百万円)
営業利益
(百万円)
営業収入
(百万円)
営業利益
(百万円)
不動産開発事業
168,360
6,616
165,076
15,787
△3,284
9,171
不動産管理事業
103,746
7,868
111,430
8,209
7,683
341
不動産流通事業
20,218
208
20,586
△450
367
△659
その他
5,408
480
3,009
329
△2,399
△150
調整額(消去又は全社)
△2,359
△1,576
△1,693
△2,094
666
△518
合計
295,374
13,597
298,408
21,781
3,033
8,183

 

 

①  不動産開発事業

主力のマンション販売において、物件の引渡戸数を前年同期に比べて少なく計画していたことから、売上戸数は4,153戸(前年同期比309戸減)、売上高は1,580億11百万円(同41億51百万円減)となり、不動産開発事業の営業収入は1,650億76百万円(同32億84百万円減)となりました。営業利益は、マンション売上総利益率が前年同期に比べ改善したことおよび経費削減などが寄与し、157億87百万円(同91億71百万円増)と大幅な増益となりました。

なお、当連結会計年度末におけるマンション既契約残高は2,278戸、919億44百万円(前期末比525戸減、195億99百万円減)となりましたが、計画を上回る結果となっております。

 

<主な売上計上物件(マンション分譲)>

ザ・ライオンズ大通公園タワー
北海道札幌市
ザ・ライオンズ定禅寺タワー
宮城県仙台市
ライオンズ青砥グランフォート
東京都葛飾区
ザ・ライオンズ横濱山下町
神奈川県横浜市
ライオンズミッドナゴヤ レジデンス
愛知県名古屋市

 

 

 

(営業収入内訳)
 
 
 
区分
前連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成23年4月1日
至  平成24年3月31日)
増減
不動産販売
(百万円)
165,695
162,996
△2,699
その他
(百万円)
2,665
2,080
△584
合計
(百万円)
168,360
165,076
△3,284

 

(不動産販売の状況)
 
 
 
区分
前連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成23年4月1日
至  平成24年3月31日)
増減
戸数
金額
(百万円)
戸数
金額
(百万円)
戸数
金額
(百万円)
契約実績
マンション
5,455戸
203,920
3,628戸
138,412
△1,827戸
△65,508
戸建
−戸
7戸
504
7戸
504
その他
2,973
4,480
1,506
合計
5,455戸
206,894
3,635戸
143,397
△1,820戸
△63,497
売上実績
マンション
4,462戸
162,162
4,153戸
158,011
△309戸
△4,151
戸建
−戸
7戸
504
7戸
504
その他
3,532
4,480
947
合計
4,462戸
165,695
4,160戸
162,996
△302戸
△2,699
契約残高
マンション
2,803戸
111,544
2,278戸
91,944
△525戸
△19,599
戸建
−戸
−戸
−戸
その他
合計
2,803戸
111,544
2,278戸
91,944
△525戸
△19,599

(注)契約残高は連結会計年度末の残高であります。

 

 

②  不動産管理事業

マンション管理受託戸数が前年同期に比べて増加したことに加えビル管理事業が堅調に推移したことなどにより、管理受託収入は639億11百万円(前年同期比15億22百万円増)となりました。また、マンションの計画修繕工事等が増加したことにより、請負工事収入は427億59百万円(同58億39百万円増)となりました。

これらの結果、不動産管理事業の営業収入は1,114億30百万円(同76億83百万円増)、営業利益は82億9百万円(同3億41百万円増)となりました。

なお、当連結会計年度末における請負工事受注残高は149億61百万円(前期末比24億83百万円増)となりました。

 

(営業収入内訳)
 
 
 
区分
前連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成23年4月1日
至  平成24年3月31日)
増減
管理受託
(百万円)
62,388
63,911
1,522
請負工事
(百万円)
36,920
42,759
5,839
その他
(百万円)
4,437
4,759
321
合計
(百万円)
103,746
111,430
7,683

 

(マンション管理受託戸数)
 
 
区分
前連結会計年度
(平成23年3月31日)
当連結会計年度
(平成24年3月31日)
増減
マンション管理受託戸数
400,845戸
408,184戸
7,339戸

 

(請負工事の状況)
 
 
 
区分
前連結会計年度
(平成23年3月31日)
当連結会計年度
(平成24年3月31日)
増減
受注残高
(百万円)
12,478
14,961
2,483

 

 

③  不動産流通事業

将来の事業拡大に向けた抜本的改革に取り組んだものの、取扱件数の減少等により、売買仲介収入は62億18百万円(前年同期比12億75百万円減)となりました。また、買取販売収入は93億32百万円(同18億21百万円増)、賃貸管理等収入は45億81百万円(同1億49百万円減)となりました。

これらの結果、不動産流通事業の営業収入は205億86百万円(同3億67百万円増)となりましたが、営業利益は4億50百万円の損失(同6億59百万円減)となりました。

 

(営業収入内訳)
 
 
 
区分
前連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成23年4月1日
至  平成24年3月31日)
増減
売買仲介
(百万円)
7,494
6,218
△1,275
買取販売
(百万円)
7,511
9,332
1,821
賃貸管理等
(百万円)
4,731
4,581
△149
その他
(百万円)
480
452
△28
合計
(百万円)
20,218
20,586
367

 

(売買仲介取扱実績)
 
 
 
区分
前連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成23年4月1日
至  平成24年3月31日)
増減
取扱件数
5,973件
4,854件
△1,119件
取扱高
(百万円)
203,255
182,438
△20,817

 

(買取販売の状況)
 
 
 
区分
前連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成23年4月1日
至  平成24年3月31日)
増減
戸数
金額
(百万円)
戸数
金額
(百万円)
戸数
金額
(百万円)
売上実績
マンション
384戸
7,123
322戸
6,000
△62戸
△1,123
その他
387
3,332
2,944
合計
384戸
7,511
322戸
9,332
△62戸
1,821

 

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,006億54百万円(前期末比81億20百万円増)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は566億66百万円(前年同期は484億16百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上およびたな卸不動産の減少などによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動による資金の増加は16億8百万円(前年同期は1億52百万円の減少)となりました。これは、固定資産の取得などにより資金が減少した一方、子会社株式の売却などにより資金が増加したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は501億50百万円(前年同期は209億71百万円の減少)となりました。これは、主に借入金の返済および社債の償還によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

生産、受注及び販売の状況については、「1  業績等の概要」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループを取り巻く環境は、欧州の債務危機などをはじめとした世界経済の下振れリスクが顕在化する一方で、国内経済においては為替の動向や株価の低迷、電力問題などがあり、家計や消費への影響を注視する必要があります。また、社会環境の変化などにより、お客さまの求められるニーズも絶えず変化していくものと思われます。

このような経営環境を踏まえ、当社グループはこれまでストック事業を安定収益基盤の柱と位置付け、市場環境の変化に対して柔軟に対応できるビジネスモデルへの転換を図り、財務基盤の強化に努めてまいりました。

これらが一定の水準まで達したことから、当社グループを次のステージへ進めていくため、新たな経営方針として定めた、お客さま満足度の向上とグループ連携の深化による顧客価値経営を実践してまいります。既存事業におけるイノベーションと国内外の新たなビジネス領域へのチャレンジにより、お客さまに選ばれる住生活をコアとした新しい「不動産サービス事業」の実現を目指してまいります。

 

①  フロー事業における先見性と市場競争力の向上

・不動産開発事業

社会環境の変化により市場規模が縮小する中で、多様化するお客さまニーズの変化を予測するためマーケティング力を向上させるほか、リスクマネージメントの強化も図ってまいります。

また、商品力や生産性を高めて、市場競争力を向上させる事業運営体制を構築し、収益力を向上させてまいります。

主力のファミリー向けマンションに加えて、安心・安全・エコなどお客さまニーズを先取りした商品を供給するほか、戸建事業や販売受託事業などの関連ビジネスを展開してまいります。あわせて、グループのリソースが活用できる新規ビジネスの開拓を図り、新たなマーケットへの事業展開を行ってまいります。

 

②  ストック事業の拡大と収益強化

・不動産管理事業

マンション管理におきましては、グループにおけるビジネスの成長基盤となる管理ストックの規模とエリアの拡大を進めてまいります。これらの取り組みは、請負工事、リフォーム・インテリア、居住者サービスなどをはじめとしたグループの収益拡大につながるため、当社分譲物件に加え他社分譲物件などの受託営業を積極的に推進するとともに、M&Aによる拡大にも注力してまいります。

請負工事におきましては、管理組合さまとのリレーションを強化し、管理ストックからの受注を確保することはもとより、お客さまの物件特性に応じた資産価値向上につながるバリューアップ提案を積極的に推進し、新たな工事領域を拡大してまいります。

さらに、今後の当事業の中核を担う居住者サービスにおきましては、少子高齢化の進行など環境変化に基づく居住者さまの様々なニーズに応えられる、「くらし」に欠かせない新たなサービスを開発、提供することを通してお客さまに選ばれ、長期的なリレーションシップを構築することにより、事業基盤を確立してまいります。

リフォーム・インテリアにおきましては、お取引先との連携を深め、資材調達力を高めることで価格競争力を向上させてまいります。また、新商品の開発や主力商品の拡充などについても連携し収益の拡大を目指してまいります。

ビル管理におきましては、技術レベルの向上を図り、多様化するお客さまニーズを先読みした提案を行ってまいります。また、継続した受注を目的として、お客さまとのグリップ力を高める活動に注力してまいります。

 

・不動産流通事業

不動産売買仲介におきましては、お客さまとのコミュニケーションの場を広げるため、WEBサイトの充実を図ってまいります。また、対応品質を高めるため人財育成を図り、お客さま満足度の向上に努めてまいります。これらの取り組みにより、取扱件数を拡大させてまいります。不動産売買仲介は、中長期的に成長が見込める分野でもあり、早期に安定的な収益が望める体制を構築してまいります。

さらに、お客さまのニーズに合わせて、住宅ストックをはじめとした既存物件を再生するため、これまで培ったグループのノウハウを活用することにより、お客さまへ新たな付加価値を提供するリノベーション事業に取り組んでまいります。

また、不動産賃貸・賃貸管理におきましては、取扱物件数の拡大に努めるとともに、多様化するお客さまニーズを捉えた取扱商品の拡充を図ってまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性のある事項のうち、当連結会計年度末現在で重要と思われる事項を記載しております。このため、今後の経済状況および経営状況によっては、現在重要なリスク要因ではないと判断される事項が相対的に重要度を増すことや想定していない新たなリスク要因が発生する可能性があります。

また、将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、今後の経済状況および経営状況によっては、異なる状況になる可能性があります。

当社グループは、これらの発生する恐れのあるリスクを識別・評価し、管理することにより、最適なリスク管理体制の構築に取り組んでまいります。

 

(1) 不動産市場リスク

不動産開発事業の主力であるマンション分譲の業績は、市場環境の影響を受けて大きく変動する可能性があります。具体的には、地価動向、建築コスト動向および競合他社の供給動向・価格動向の影響を受けやすく、また金利上昇、景気の停滞やそれに伴う企業収益および個人消費の悪化、不動産関連税制の変更など経済情勢の変化があった場合には、住宅購入顧客の購買意欲の著しい減退等の影響により商品・保有資産等の価値が減少する可能性があり、これらは当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
  なお、当社グループが保有するたな卸資産について、市況の悪化等によりその価値が大きく減少した場合、たな卸資産の評価損計上に伴う損失が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 不動産管理市場リスク

不動産管理事業における管理受託料は、今後業界における価格水準低下が進行する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) その他の市場リスク(金融・株価・為替動向)

不動産開発事業の事業資金は、主に金融機関からの借入れにより調達しており、業績悪化による当社グループの信用力の低下、金融情勢の悪化により調達が困難になった場合や現行の金利水準が想定を上回って大幅に変動した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、当社グループは上場および非上場の株式を保有しております。全般的かつ大幅な株価下落が生じた場合には保有有価証券に評価損が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

さらに、当社グループは台湾に現地法人を保有しており、為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 

(4) 取引先の信用リスク

不動産開発事業および不動産管理事業においては、施工会社との間で工事請負契約を締結して建物の建築工事等を行っており、施工会社が信用不安に陥った場合には工期遅延等の問題が発生し、また、万一取引先の信用低下により経済的損失が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(5) マンション分譲リスク

マンション分譲は、開発用地の調査・取得から商品設計、建築、販売活動を経て売上代金の回収に至るまで長期間にわたるプロジェクトであり、かつ建築確認等の開発に必要な許認可の取得や近隣にお住まいの方々へのご説明をはじめ様々な手続きを必要とするため、以下に記載するリスク要因が想定され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

①  近隣住民との紛争

マンションの開発に際しては、建築基準法、都市計画法その他関係する法令および行政の指導要綱等開発に必要な許認可を取得することに加えて、周辺地域の暮らしや景観との調和、自然環境の保護などに十分配慮し、近隣にお住まいの方々のご意見、ご要望を反映することに努めております。

しかしながら、近隣にお住まいの方々との協議の結果によっては、開発に必要な許認可を取得している場合においても、当初の開発計画の工程遅延、販売計画の変更が生じることも想定され、その場合、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

②  地中障害、土壌汚染等

マンション開発用地の取得にあたっては、あらかじめ対象用地の地中埋設物や、生活環境にふさわしくない化学物質等の汚染の有無について可能な範囲で調査を実施しております。

また、開発用地の売買契約締結においては、当該リスクを排除するために売主へ瑕疵担保責任を負担させるなど、事業上のリスク回避に努めております。

しかしながら、予想外の損害が発生する場合や、発生した場合に売主の損害賠償責任の負担能力が欠落することなどにより、当初の開発計画の工程遅延、コストの増加等、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

③  瑕疵等の発生

マンションの建築工事については当社の基準により十分な建築技術を有する施工会社に発注を行うとともに、各マンション着工時の施工技術の検討会をはじめ、独自の設計基準・品質管理基準による厳格な品質管理体制および設計・施工の各段階において複数回のチェックを行うことなどにより、耐震性を含めた建築基準法を遵守する体制を整備しております。

しかしながら、設計・施工不良等の瑕疵を起因とした不測の事態が発生し、当社グループの責任が問われた場合、補修工事や補償費等の負担が発生し、その内容や負担規模によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) オペレーショナルリスク

当社グループが業務を遂行していくにあたっては各種のオペレーショナルリスクが存在し、例えば不適切な販売行為、従業員による不正行為、事務処理のミス、労務管理での問題発生等のリスクが考えられます。当社グループは、オペレーショナルリスクをコントロールし、適正な管理水準を維持するよう努めておりますが、当該リスクの顕在化により当社グループの信用失墜による売上の減少、損害賠償の発生など、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(7) 法的規制リスク

当社グループの各事業には、不動産関連法制が適用されるため、将来において、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律、建設業法等の不動産関連法制が変更された場合、または、不動産関連法制が新設された場合には、新たな義務の発生、費用負担増加等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 個人情報リスク

当社グループは、不動産購入顧客ならびに購入検討顧客や不動産管理業務における区分所有者等の多くの個人情報を保有しております。個人情報保護法にしたがって、個人情報の取扱いに関するルールを設けるなど体制の整備に取り組んでおりますが、不測の事態により、万が一、個人情報が外部へ流出、漏洩するような事態が発生した場合、当社グループの信用失墜による売上の減少、損害賠償の発生など、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(9) システムリスク

コンピュータシステムについては、データのバックアップ確保等の安全対策を講じ万全を期しておりますが、不測のトラブルにより、システムが停止するといった障害が発生した場合には、当社グループの業務処理、営業活動に大きな影響を及ぼし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 災害リスク

地震、風水害等の自然災害および事故、火災、テロ等の人的災害が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(11) 繰延税金資産

当社グループは、税務上の繰越欠損金が発生しており、当該繰越欠損金に対して繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産につきましては、将来の課税所得に関する予測に基づき回収可能性を慎重に検討したうえで計上しておりますが、今後の業績動向等により、計上額の見直しが必要となった場合には、当社グループの当期純利益に影響を与える可能性があります。

なお、当該繰越欠損金が消滅した段階においては通常の税率に基づく法人税等の税金が発生し、当社グループの当期純利益およびキャッシュ・フローに影響を与えることとなります。

 

(12) のれん

当社グループは、企業買収に伴い発生した相当額ののれんを計上しております。当社グループは、当該のれんにつきまして、それぞれの事業価値および事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られない場合、減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(13) 優先株式

当社の発行した第1種優先株式、第2種優先株式、第4種優先株式、第7種優先株式および第8種優先株式(以下「優先株式」)については、取得請求権が付与されており、優先株主は優先株式の取得を当社に請求し、引換えに普通株式の取得を請求することが可能であります。

優先株式の取得を請求し得べき期間(以下「取得請求期間」)は、第1種優先株式および第2種優先株式については平成19年10月1日以降18年間、第4種優先株式については平成21年10月1日以降20年間、第7種優先株式および第8種優先株式については平成23年4月1日以降20年間となっており、将来、優先株式の取得請求に伴い普通株式が交付された場合、当社の発行済普通株式数が増加することとなり、その結果として当社の株価に影響を及ぼす可能性があります。

なお、本日(平成24年6月21日)現在において、取得請求は受けておりません。

 

(14) オリックスグループとの関係

当社は、平成17年1月31日付をもって、オリックス㈱と当社の第三者割当増資引受および当社の「事業再生計画」達成に対する協力を内容とする資本提携契約を締結しております。

当連結会計年度末現在、当社グループとオリックス㈱またはその子会社もしくは関連会社(「以下「オリックスグループ」)の関係は、次のとおりです。

 

①  資本関係

オリックス㈱は、当社の発行済株式総数の42.68%(うち普通株式26.09%、優先株式16.59%)にあたる227,883千株(うち普通株式139,285千株、優先株式88,598千株)を保有しております。また、総株主の議決権に対するオリックス㈱の所有議決権数の割合は31.7%(間接所有0.0%を含む。)となっており、当社は、同社の持分法適用会社に該当しております。

 

②  人的関係

当社グループの役員のうち、役員1名がオリックスグループの役員を兼任しており、また、役員3名が、同グループからの出向者(当社2名、子会社1名)となっております。

 

③  取引関係

当社グループは、オリックスグループとマンション分譲に関する共同事業や販売受託取引等の営業取引を行っております。

 

当社グループは、独立した事業運営を行っておりますが、今後、資本提携契約の解消等、オリックスグループとの関係が変化した場合、当社グループの信用力や事業運営に影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

資本提携契約

相手方の名称
契約締結日
契約内容
オリックス㈱
平成17年1月31日
1 当社の第三者割当増資引受
2 当社の「事業再生計画」達成に対する協力

 

株式譲渡契約

当社は、平成23年11月24日付の取締役会において、当社の100%子会社である㈱扶桑エンジニアリングの全株式をIHI運搬機械㈱に譲渡する株式譲渡契約について決議を行い、平成23年11月28日付で株式譲渡契約を締結いたしました。なお、同契約に基づき、平成24年1月4日に当該株式を譲渡いたしました。

株式譲渡の概要は、以下のとおりであります。

 

(1) 株式譲渡の理由

㈱扶桑エンジニアリングは、平成3年の機械式立体駐車装置事業の開始以来、マンション、商業施設等において、二・多段式立体駐車装置を主力として車の収容力をより高める立体駐車装置の開発を進めてまいりました。利用者に近い視点で製品開発・改良改善に努め、合理的で効率のよいシステムを実現したことにより、納入パレット数は事業開始以降、順調に拡大してまいりました。

一方、近年の住宅着工数の減少等による新規設置の市場縮小が懸念されるなか、同社が厳しい競争に打ち勝っていくためには、技術革新や設備投資および更なる販路拡大などが課題となっておりました。

こうしたなか、同社が技術力やサービス力をさらに高め成長を図ること、ならびに今後の大京グループが、住生活をコアとした新しい不動産サービス事業に注力し、その成長を加速させていくことの両面において、同社を総合駐車装置メーカーとして実績のあるIHI運搬機械㈱に譲渡することが最善と判断し、全株式を譲渡することといたしました。

 

(2) 異動する連結子会社の概要(平成23年12月31日現在)

名称
㈱扶桑エンジニアリング
所在地
東京都江東区大島七丁目22番18号
代表者の役職・氏名
代表取締役社長  土田  穰一郎
事業内容
立体駐車装置事業
資本金
80百万円
株主
㈱大京  100%

 

 

(3) 譲渡先の概要(平成23年12月31日現在)

名称
IHI運搬機械㈱
所在地
東京都中央区明石町8番1号
代表者の役職・氏名
代表取締役社長  大坪  英志
事業内容
パーキングシステム、運搬・物流システムの開発、設計、販売、据付ならびにメンテナンス、改修
資本金
2,647百万円

 

(4) 譲渡株式数、譲渡価額および譲渡前後の所有株式の状況

異動前の所有株式数
1,600株(所有割合:100%)
譲渡株式数
1,600株(譲渡価額:3,600百万円)
       (発行済株式数に対する割合:100%)
異動後の所有株式数
    0株(所有割合:0%)

 

(5) 日程

株式譲渡契約締結 
平成23年11月28日
株式譲渡日
平成24年1月4日

 

株式譲渡契約

当社は平成24年3月22日開催の取締役会において、トゥモロウ−ONE投資事業有限責任組合とひろしま信愛不動産㈱が保有する㈱グランドアメニティの株式を取得することについて決議を行い、平成24年3月30日付で当社連結子会社の㈱大京アステージとトゥモロウ−ONE投資事業有限責任組合ならびにひろしま信愛不動産㈱の間で、株式譲渡契約を締結いたしました。

なお、平成24年4月11日付で㈱大京アステージは、㈱グランドアメニティの発行済株式数の98%を取得し、当社は㈱グランドアメニティを連結子会社といたしました。

株式譲渡の概要は、以下のとおりであります。

 

(1) 株式取得の理由

当社グループは、不動産管理事業を柱とするストック事業の拡大を図っており、平成21年にはオリックス・ファシリティーズ㈱、㈱J・COMS(現:㈱ジャパン・リビング・コミュニティ)を子会社とする等、当社グループのストック事業の収益力と安定収益基盤の強化に努めております。

㈱グランドアメニティは、広島市を中心に全国で約2万8,000戸(平成24年4月11日現在)の分譲マンションを管理し、マンション管理やビル・賃貸マンション管理業務を主たる事業としております。同社が加わることにより当社グループのマンション管理戸数は43万戸超に拡大するとともに、計画修繕工事や居住者向けサービスにおける顧客層の拡大、ノウハウの相互活用によるビジネスチャンス拡大、そして取引先ネットワークの共有化によるコストダウンの実現といったシナジー効果も期待できるため、子会社化を決定したものです。

 

 

(2) 株式を取得した子会社の概要 

名称
㈱大京アステージ
所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目19番18号
代表者の役職・氏名
代表取締役社長  益田 知
事業内容
マンション管理、修繕工事、マンションライフサポート
資本金
1,237百万円
設立年月日
昭和44年4月

 

(3) 取得する連結子会社の概要(平成24年3月30日現在)

名称
㈱グランドアメニティ
所在地
広島県広島市中区上八丁堀4番1号
代表者の役職・氏名
代表取締役社長  卜部 清和
事業内容
分譲マンション管理、ビル・賃貸マンション管理
資本金
50百万円
株主
トゥモロウ−ONE投資事業有限責任組合:85%(1,700株)
ひろしま信愛不動産株式会社:15%(300株)

 

(4) 株式の取得先の概要(平成24年3月30日現在)

名称
トゥモロウ−ONE投資事業有限責任組合
所在地
広島県広島市中区銀山町3番1号

 

名称
ひろしま信愛不動産㈱
所在地
広島県広島市中区国泰寺一丁目8番20号
代表者の役職・氏名
代表取締役 脇本 芳朗
事業内容
ビル・マンション・駐車場の賃貸事業、不動産仲介事業、その他事業

 

(5) 取得株式数、取得前後の所有株式の状況

取得前の所有株式数
0株(所有割合:0%)
取得株式数
1,960株(発行済株式数に対する割合:98%)
取得後の所有株式数
1,960株(所有割合:98%)※トゥモロウ−ONE投資事業有限責任組合から
                          1,700株、ひろしま信愛不動産株式会社から260株

 

(6) 日程

株式譲渡契約締結 
平成24年3月30日
株式取得日
平成24年4月11日

 

 

6 【研究開発活動】

特記事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

①  総資産

当連結会計年度末の総資産は、2,902億61百万円(前期末比288億23百万円減)となりました。これは、現金及び預金が51億30百万円、有価証券が30億24百万円それぞれ増加した一方、たな卸不動産が382億3百万円減少したことなどによるものであります。

 

②  負債

当連結会計年度末の負債は、1,726億32百万円(前期末比497億30百万円減)となりました。これは、主に有利子負債が492億72百万円減少したことによるものであります。

 

③  純資産

当連結会計年度末の純資産は、1,176億29百万円(前期末比209億6百万円増)となりました。これは、優先株式に係る配当金8億34百万円の支払いを行った一方、当期純利益の計上により、利益剰余金が209億49百万円増加したことなどによるものであります。

当連結会計年度末の自己資本比率は40.5%(同10.2ポイント増)、1株当たり純資産額は184円10銭(同47円32銭増)となりました。

 

 

(2) 経営成績の分析

①  営業収入

当連結会計年度の営業収入は、マンション売上戸数の減少に伴い不動産開発事業が32億84百万円の減収となったものの、マンションの計画修繕工事等の増加などにより不動産管理事業が76億83百万円の増収となった結果、全体では2,984億8百万円(前年同期比30億33百万円増)となりました。

 

②  営業利益および経常利益

不動産開発事業におけるマンション売上総利益率の改善および経費削減などにより、当連結会計年度の営業利益は217億81百万円(前年同期比81億83百万円増)、経常利益は192億40百万円(同84億61百万円増)となりました。

 

③  当期純利益

当連結会計年度の当期純利益は、㈱扶桑エンジニアリングの全株式の譲渡による関係会社株式売却益21億75百万円を特別利益に計上したこと、および繰延税金資産の積み増しによる法人税等調整額△19億79百万円を計上したことなどにより、217億87百万円(前年同期比120億34百万円増)となりました。

当連結会計年度の1株当たり当期純利益は47円43銭(同27円25銭増)となりました。

 

なお、各セグメントの業績概要につきましては、「第一部  企業情報  第2  事業の状況  1  業績等の概要」をご参照ください。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第一部  企業情報  第2  事業の状況  1  業績等の概要」をご参照ください。

 





出典: 株式会社大京、2012-03-31 期 有価証券報告書