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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度のわが国経済は、東日本大震災の復興需要等が下支えとなり景気の持ち直しが期待されましたが、欧州債務危機の長期化や中国及び新興国の経済成長の減速等を背景として昨年末までは弱含みで推移いたしました。昨年12月の政権交代により、デフレ経済からの脱却に向けた金融緩和と各種政策への期待感から、円安が進み、株式市場が活性化する等先行きに明るい兆しが見え始めておりますが、本格的な景気回復が実感できるまでには至っておりません。

首都圏新築マンション市場におきましては、平成24年前半は概ね好調に推移したものの、9月以降各社が新規供給に関して慎重な姿勢をとったことから、供給戸数は前年比2.5%増の45,602戸にとどまり、初月契約率は前年比1.5%低下の76.3%となりました。

一方、首都圏マンション流通市場におきましては、過去最低水準に引き下げられた住宅ローン金利や価格の値ごろ感に加え、住宅ローン減税等の政策効果を背景に好調に推移し、平成24年の中古マンションの成約件数は、3年ぶりに前年を上回り過去最高となる32,448件となりました。

このような事業環境のもと、当社は、事業再生計画の達成に注力し、平成25年3月29日付で、事業再生計画に定められた事業再生ADR債務1,008億円について計画どおり完済し、当連結会計年度をもって事業再生計画期間が終了いたしました。

当連結会計年度の経営成績は、当社グループの主力事業である不動産販売事業におきまして、前連結会計年度と比較して、新築マンションの引渡戸数が増加し、不動産賃貸事業及び不動産仲介事業におきましても堅調に推移したことなどにより、売上高858億24百万円(前連結会計年度比7.0%増)、営業利益25億62百万円(同38.3%増)、経常利益21億円(同50.2%増)を計上いたしました。しかしながら、事業再生計画において、平成22年6月に事業化中止物件として売却いたしました武蔵浦和駅第3街区第一種市街地再開発事業に係る地中埋設物等の除去工事費用についての当社負担額等15億42百万円及び将来の海外事業撤退に伴う損失見込額16億45百万円を特別損失として計上したことなどから当期純損失10億73百万円を計上いたしました。

報告セグメントの業績は以下のとおりであります。

なお、各セグメントのセグメント損益は、営業損益ベースの数値であります。

① 不動産販売事業

新築マンション販売におきましては、『イニシア豊洲コンフォートプレイス』(東京都)、『イニシアイオ武蔵小山』(東京都)、『イニシア浦和根岸』(埼玉県)、『ザ・ロアハウス上野毛』(東京都)など、当連結会計年度の引渡戸数が1,435戸(前連結会計年度比344戸増)となったことなどにより、売上高522億42百万円(同39.7%増)を計上いたしました。

戸建住宅販売におきましては、『グランフォーラム永福町Ⅱ』(東京都)、『コスモアベニュー綾瀬』(東京都)など、引渡区画数が前年と同水準の118区画(同2区画増)となりましたが、戸当たり平均価格が上昇したことなどにより、売上高66億59百万円(同15.5%増)を計上いたしました。

土地・建物販売におきましては、一棟リノベーションマンション『リノマークス津田沼』(千葉県)などの引渡しを開始した一方で、前連結会計年度において、事業再生計画における事業化中止を決定した物件の売却を完了した反動により大幅な減収となりました。

不動産販売事業全体においては、新築マンションの販売代理収入などを合計した結果、売上高611億30百万円(同8.8%増)、セグメント利益38億38百万円(同9.0%増)を計上いたしました。

なお、新築マンションの売上総利益率は前連結会計年度比4.6%低下の16.5%、戸建住宅の売上総利益率は同5.2%低下の11.4%となり、当連結会計年度末における新築マンション・戸建住宅の未契約完成在庫は各々41戸(同15戸減)・26区画(同19区画増)であります。

 ※新築マンションにはタウンハウス、戸建住宅には宅地分譲、土地・建物にはリノベーションマンションを含んでおります。

  ※共同事業物件における戸数及び区画数については、事業比率に基づき計算しております。

 ※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。

                                           (単位:百万円)

 

平成24年3月期

平成25年3月期

前連結会計年度比

増減率 (%)

売上高

56,163

61,130

4,966

8.8

セグメント利益

3,519

3,838

318

9.0

売上高の内訳                                       (単位:百万円)

 

平成24年3月期

平成25年3月期

前連結会計年度比

販売数量

金額

販売数量

金額

販売数量

金額

増減率(%)

新築マンション (戸)

1,091

37,406

1,435

52,242

344

14,835

39.7

戸建住宅 (区画)

116

5,765

118

6,659

2

893

15.5

土地・建物

11,694

990

△10,704

△91.5

販売代理・その他

1,295

1,238

△57

△4.5

合計 

56,163

61,130

4,966

8.8

契約の状況                                        (単位:百万円)

 

平成24年3月期

平成25年3月期

前連結会計年度比

契約数量

金額

契約数量

金額

契約数量

金額

増減率(%)

新築マンション (戸)

999

35,070

1,030

39,043

31

3,972

11.3

戸建住宅 (区画)

107

5,636

130

7,063

23

1,426

25.3

土地・建物

9,728

1,256

△8,471

△87.1

販売代理・その他

398

412

14

3.5

合計 

50,834

47,775

△3,058

△6.0

② 不動産賃貸事業

不動産賃貸事業におきましては、首都圏におけるサブリース事業を中心に展開し、マンションの受託戸数が7,375戸(同306戸増)となり、新規稼働物件が収益に寄与し、収益性の低い物件が一掃されたことなどにより、売上高133億36百万円(同1.2%増)、セグメント利益2億55百万円(同223.1%増)を計上いたしました。 

(単位:百万円)

 

平成24年3月期

平成25年3月期

前連結会計年度比

増減率 (%)

売上高

13,175

13,336

161

1.2

セメント利益

79

255

176

223.1

転貸マンション戸数(戸)

7,069

7,375

306

4.3

空室率 (%)

5.2

3.8

△1.4

③ 不動産仲介事業

不動産仲介事業におきましては、個人仲介及び法人仲介ともに取扱件数が増加するなど堅調に推移したことや、法人向けの不動産コンサルティングフィーが増加したことなどにより、売上高10億58百万円(同52.4%増)、セグメント利益82百万円を計上いたしました。

(単位:百万円)

 

平成24年3月期

平成25年3月期

前連結会計年度比

増減率 (%)

売上高

694

1,058

363

52.4

セグメント利益又はセグメント損失(△)

△55

82

138

取扱高

24,270

33,191

8,920

36.8

取扱件数(件)

587

800

213

36.3

④ その他事業

その他事業におきましては、スチールハウス建設事業が好調に推移した一方で、マンションギャラリー設営事業において追加工事などによる営業費用が増加したことや、オーストラリアにおけるホテル・リゾート運営事業の業績低迷などにより、売上高113億59百万円(同1.4%増)、セグメント利益47百万円(同67.4%減)を計上いたしました。

 (単位:百万円)

 

平成24年3月期

平成25年3月期

前連結会計年度比

増減率 (%)

売上高

11,202

11,359

157

1.4

セグメント利益

146

47

△98

△67.4

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、83億94百万円となりました。
〔前連結会計年度末は84億37百万円〕

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

主に仕入債務が24億91百万円減少し、不動産販売事業等に係る預り金が18億98百万円減少した一方で、海外事業撤退損失引当金が16億45百万円増加したことやたな卸資産が87億34百万円減少したことから、85億25百万円の資金の増加となりました。〔前連結会計年度は91億30百万円の増加〕

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

主に有形固定資産の取得による支出が80百万円となったことから、1億32百万円の資金の減少となりました。

〔前連結会計年度は24百万円の増加〕

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

主に事業用地の仕入れに伴う資金調達を行い、長期借入れによる収入が21億34百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が106億22百万円となったことや第1種優先株式の優先配当金6億14百万円の支払いがあったことから、84億75百万円の資金の減少となりました。〔前連結会計年度は175億81百万円の減少〕

2【生産、受注及び販売の状況】

生産、受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」における報告セグメントの業績に関連付けて記載しております。 

3【対処すべき課題】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「すべての判断の軸をお客様に置き、住まいに関する様々なご要望に総合的にお応えしたい。」という創業以来の思いを大切にしながら、お客様に求められる前に、一歩先んじてお客様の気持ちを深く理解し、常にこれまでとは違う価値を創り出すことに真摯に取り組み、具体的な商品・サービスとしてお客様に提供し続けていきたいと考えております。

そして、企業理念として「Next Value For The Customer」を掲げ、お客様の求める次の価値を創り続けるとともに、当社ならびにグループ会社である株式会社コスモスモア等と一丸となって、新築マンション販売、戸建住宅販売に加え、賃貸、仲介、工事請負などでの事業展開を通じて安心で快適な場を創造してまいります。 

(2)中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題

今後の日本経済は、新政権や日本銀行によるデフレからの早期脱却と景気回復に向けた各種経済・金融政策により、企業マインドや消費マインドが改善するなど、景気回復へ向かうことが期待されております。

不動産市況におきましても、住宅購入マインドが改善し、新築マンション市場・マンション流通市場共に成約件数が好調に推移しております。

一方、景気回復への期待感を背景に事業用地の取得競争がますます激化する中で、今後の事業用地の高騰や建築費の上昇、不動産価格の先高観から価格上昇をにらんで売出物件が減少する傾向も一部で見られるなど、今後の市場動向については、注意深く見極める必要があります。

このような事業環境のもと、当社は、事業再生計画期間におきまして資金効率を最優先して取り組んでまいりましたが、事業再生計画期間終了後、当社グループの主力事業である不動産販売事業においては、資金調達力を回復させ、事業用地の取得を積極的に展開し、新築マンション販売事業・戸建住宅販売事業の競争力を高めることに加え、既存集合住宅のリノベーションや建て替え事業等への取り組みも含めた一定のマーケットシェアを維持し、安定的な事業展開を目指す一方で、中古マンションのストック数が益々増加することを背景に、今後拡大が想定される不動産流通市場や大規模修繕工事・リフォーム市場等での事業拡大を図ることによる成長戦略の実現に向けた新たな投資が必要不可欠と考えております。

加えて、平成25年6月30日に普通株式を対価とする第1種優先株式の取得請求権の行使可能期間が開始することから、将来の株式希薄化リスクを低減させることや、第1種優先株式の残高を減少させることによる優先配当金の支払負担を軽減することなどの施策の実施も早急に対応しなければならない課題と認識しております。

当社は、上記の状況を早期に解消し、今後の当社の成長戦略の実現に向けて、財務基盤の強化を図ると共に、当社及び大和ハウスグループ(大和ハウス工業株式会社及びその子会社・関連会社の総称をいいます。以下同じ。)間の事業提携によるシナジーを促進し、当社及び大和ハウスグループの企業価値を向上させることを目的として、平成25年4月16日付で大和ハウス工業株式会社(以下「大和ハウス工業」といいます。)との間で資本業務提携契約(以下「本資本業務提携契約」といい、当該契約による資本業務提携を「本資本業務提携」といいます。)を締結しました。

今後におきましては、株主の皆様、お取引先金融機関及び事業パートナーをはじめとする関係者の皆様のご期待にお応えすべく、大和ハウスグループとの一層の事業シナジーを促進し、事業基盤の強化を図るとともに企業価値の向上に取り組んでまいります。

なお、大和ハウス工業との本資本業務提携契約及び本資本業務提携の概要は、「第2 事業の状況 5.経営上の重要な契約等」に記載の通りであります。

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他の重要と考えられる事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で、重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避に努め、また、発生した場合には、その影響を最小限にとどめるよう対応に努めていく方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。

本項における将来に関する事項は、この有価証券報告書提出日(平成25年6月21日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)不動産市況、金利動向及び税制等について

当社グループの主要事業である不動産販売事業は、景気動向、金利動向、地価動向、新規供給動向及び不動産に係る税制等の影響を受けやすいため、景気の悪化や大幅な金利上昇、新規大量供給による販売価格の下落など経済情勢に変化があった場合には、お客様の購入意欲を減退させる可能性があり、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、上記経済情勢の変化は、事業用地の仕入価格の変動要因にもなり、今後、事業用地の仕入れが計画どおりに進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの主要事業である不動産販売事業は、主に建設業者との間において工事請負契約を締結し、建物の建設工事を行っており、特定会社への依存関係はございませんが、建設業者の資材・部材の調達において、国内外の経済情勢等の影響により、価格高騰などの問題が発生した場合、当社の建築費上昇という結果をもたらす可能性があり、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)物件の引渡時期等による業績の変動について

当社グループの主要事業である不動産販売事業においては、顧客への引渡時に売上高を計上しておりますが、引渡時期につきましては、一般的に転勤及び学期末の時期であることなどの理由により、2〜3月頃に集中することが多くなるため、第4四半期連結会計期間の売上高が他の四半期連結会計期間と比べ高くなる傾向があります。

従いまして、天災、事故、その他予測し得ない要因等の不測の事態により、物件の引渡時期が期末を越える遅延が生じた場合、また、期末近くに竣工・引渡を計画している物件について、顧客への引渡が次期にずれ込む事態が生じた場合には、当該期の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)有利子負債への依存について

当社グループは、不動産販売事業における事業用地の取得資金及び建築費の一部を、主に金融機関等からの借入金により調達しており、有利子負債への依存度が高い水準にあることから、現行の金利水準が大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)瑕疵担保責任について

当社は、独自に「標準仕様書」「品質管理基準」を定めるとともに、新築マンションにおいては設計段階から建設工事・建物竣工に至る各過程での重要なポイントを各現場で専任スタッフが検査・確認し、一貫した品質管理を体系的に行うQIT(クオリティ・インスペクション・トライ)活動を展開するなど、高品質な住宅づくりに努めております。

また、アフターサービスの充実を図るため、建物竣工後2〜3ヶ月間、新築マンション内に工事関係者の職員が駐在し、入居されたお客様からのご要望、各種手直し、修繕などスピーディーな対応を行っております。

しかしながら、建物竣工後、ある一定期間内において、設計・施工上の問題等に起因する瑕疵など、不具合が生じた場合は、間接損害を含め、不具合が原因で生じた損害に対する責任として、損害賠償等による費用発生、又は当社の商品・サービスに対する信用の失墜による売上高の減少などの可能性も考えられ、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)協力会社への依存について

当社グループの提供する商品及びサービスにおいて、当社グループの従業員等が直接実施する場合を除いては、戸建建築、モデルルーム工事等の業務を所定の審査を経て登録した協力会社へ発注しております。

当社グループといたしましては、協力会社が行う業務はそのまま当社評価にも通じるものであることから、日頃より良好なコミュニケーションを図るとともに、定期的に技術・ノウハウの共有に努めております。

しかしながら、協力会社の予期せぬ業績不振や事故等により事業継続できなくなるなどの不測の事態が発生した場合は、代替措置に伴う追加の費用発生やサービス提供が遅延する可能性も考えられ、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)個人情報の管理について

当社グループは、事業展開するにあたり、新築マンション及び戸建住宅をご購入いただいたお客様等、もしくはご検討いただいたお客様等の個人情報をお預かりしており、「個人情報の保護に関する法律」に定められる個人情報取扱事業者であります。

当社グループといたしましては、情報管理に関する規程等の整備・個人情報保護方針(プライバシーポリシー)の制定を行うとともに、社員教育システムの運用・オフィス入退館システムの導入など、情報管理全般にわたる体制強化を図っております。

しかしながら、不測の事態により、万が一、個人情報が外部へ漏洩するような事態となった場合は、当社グループの信用失墜による売上高の減少、又は損害賠償による費用発生等の可能性も考えられ、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)法的規制等について

当社グループが事業展開するにあたり、以下の法的規制等を受けております。

・不動産業は、「宅地建物取引業法」「国土利用計画法」「建築基準法」「都市計画法」「住宅の品質確保の促進等に関する法律」「不動産特定共同事業法」「土壌汚染対策法」「犯罪による収益の移転防止に関する法律」などの法的規制等を受けております。当社は不動産業者として、「宅地建物取引業法」に基づく免許を受け、事業展開しております。

・建設業は、「建設業法」「建築士法」「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」「労働安全衛生法」などの法的規制等を受けております。当社の連結子会社である株式会社コスモスモアは、建設業者として、「建設業法」に基づく免許を受け、事業展開しております。

今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制等が設けられる場合には、当社グループの事業活動が制限を受ける可能性があり、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)海外事業について

当社の連結子会社であるCosmos Australia Pty. Ltd.及びその子会社4社は、オーストラリア・クイーンズランド州にある世界遺産に認定されているフレーザー島内において、ホテル・リゾート運営を中心に事業展開しておりますが、事業再生計画期間終了に際して、改めて海外事業の方向性を検討した結果、当該事業から撤退する方針であることから、将来の撤退に伴う損失見込額につきましては、既に必要な会計処理を行っております。

しかしながら、将来における事業撤退に伴う費用が大幅に増加するなど、事業撤退の条件が著しく悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9)保有不動産の価格、収益性の変動について

当社グループは、事業遂行上必要な販売用不動産及び事業用不動産を保有しております。このため、不動産市況の動向その他の要因により不動産価格が下落した場合には、評価損や売却損が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10)普通株式の希薄化について

当社は、第1種優先株式3,150,000株を発行しており、当該優先株式には、普通株式への転換請求権が付与されております。そして、平成25年6月30日にかかる転換請求権の行使可能期間が開始するところ、発行済第1種優先株式3,150,000株の全てが転換された場合、普通株式261,845,386株が交付され、平成25年3月31日現在の当社の総株主の議決権の数の2,103.23%の割合で希薄化が生じることになります(この有価証券報告書提出日現在において有効な取得価額である120.3円を用いて計算しています)。

しかし、当社は、本自己株式取得及び本転換(「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (重要な後発事象)」に定義しております。)により発行済第1種優先株式の全てを取得する予定であり、これが実施された場合にはかかる希薄化は生じないこととなります。しかし、これらが実施されるとの保証はありません。また、これらが実施された場合であっても、本自己株式取得に要する資金は本第三者割当(「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (重要な後発事象)」に定義しております。)により調達しなければならないところ、本第三者割当により発行する普通株式の数は19,387,800株であることから、平成25年3月31日現在の当社の総株主の議決権の数の155.73%の割合で希薄化が生じることとなります。加えて、本転換に際しても普通株式2,040,816株が発行されることとなります。そして、このような普通株式の希薄化が、当社の株価に影響を与える可能性があります。

(11)割当予定先が筆頭株主及び親会社となることについて

本第三者割当及び本転換が実施された場合、当社の総株主の議決権に対して割当予定先である大和ハウス工業が保有することとなる議決権割合は63.25%となることが見込まれます。また、平成25年6月21日開催の第44期定時株主総会の決議に基づき、大和ハウス工業が指名する非常勤取締役2名が大和ハウス工業による本第三者割当に係る払い込みを条件として、同年6月27日付で就任予定であります。

以上の状況から、大和ハウス工業が新たに当社の親会社となった後、当社の経営について重大な影響を及ぼす可能性がありますが、大和ハウス工業の当社の経営方針についての考え方や大和ハウス工業の利害が、当社の他の株主と常に一致するとの保証はなく、大和ハウス工業の当社グループの経営方針についての考え方及び大和ハウス工業による当社株式に係る議決権行使等により、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があり、これらの結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(12)本資本業務提携について

当社は、本第三者割当を含む本資本業務提携(「第2 事業の状況 5.経営上の重要な契約等」に定義しております。)のもと、更なる経営基盤の強化と成長戦略の実現及び大和ハウス工業との一層のシナジー向上を進めてまいりますが、本資本業務提携契約に従い本資本業務提携が具体的に実行されるとの保証はなく、またかかる提携が実行された場合でも、当社の意図する経済的効果が得られない可能性や当社グループが他の企業グループとの提携又は取引を行う機会を失う可能性があり、これらの結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

1.大和ハウス工業株式会社との資本業務提携契約

当社は、平成25年4月16日開催の取締役会決議に基づき、同日付で大和ハウス工業株式会社(以下「大和ハウス工業」といいます。)との間で資本業務提携契約(以下「本資本業務提携契約」といい、当該契約による資本業務提携を「本資本業務提携」といいます。)を締結いたしました。

(1)資本提携の概要等

① 資本提携の概要

(a)当社は、大和ハウス工業を割当予定先として第三者割当の方法により新たに普通株式(払込金額の総額:9,500,022,000円)を発行すること(以下「本第三者割当」といいます。)

(b)本第三者割当の完了を条件として、当社は、資本金の額4,750,011,000円及び資本準備金の額4,750,011,000円をそれぞれ減少すること(以下「本資本金等の額の減少」といいます。)

(c)本資本金等の額の減少の効力発生を条件として、当社は、大和ハウス工業を除く第1種優先株式を保有する株主の全員(株式会社三菱東京UFJ銀行、三井住友信託銀行株式会社、株式会社みずほコーポレート銀行、株式会社三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、三菱UFJリース株式会社、株式会社あおぞら銀行、株式会社横浜銀行、みずほ信託銀行株式会社、株式会社りそな銀行、株式会社関西アーバン銀行及び信金中央金庫をいい、以下「既存優先株主」と総称します。)より、その保有する第1種優先株式(合計3,050,000株)を総額9,150,000,000円(1株当たり金3,000円)で取得すること(以下かかる自己株式取得を「本自己株式取得」といいます。)

(d)本自己株式取得を条件として、当社は、第1種優先株式の内容のうち、当社の普通株式を対価とする取得請求権の取得価額を本第三者割当の1株当たりの払込金額と同額(金490円)へ修正し、かつ、その行使期間を平成25年6月27日へと早めた上で、大和ハウス工業が、その保有する第1種優先株式(100,000株)について当該取得請求権を行使すること(以下「本転換」といいます。)

② 役員選任議案の上程

当社は、大和ハウス工業が指名する非常勤取締役の候補者2名及び非常勤監査役の候補者1名を大和ハウス工業による本第三者割当に係る払い込みを条件として当社の取締役及び監査役にそれぞれ選任するために必要な議案を、平成25年6月21日開催予定の当社の定時株主総会に上程いたします。

③ 上場及び経営体制の維持

大和ハウス工業は、当社の普通株式の上場及び本資本業務提携契約締結日時点の当社の経営体制等の維持・継続について了承し、上場会社としての当社の経営の自主性を尊重いたします。

④ 大和ハウス工業による株式の譲渡及び取得

大和ハウス工業は、大和ハウスグループ(大和ハウス工業及びその子会社・関連会社の総称をいいます。以下同じ。)が、当社が発行する株式の取得、譲渡、取得請求権の行使その他の方法により、その保有する当社の株式の数を変更する場合、その内容、必要性及び時期等について事前に当社との間で誠実に協議いたします。

⑤ 当社による株式の発行

当社は、本資本業務提携契約に定める場合以外に株式、新株予約権、新株予約権付社債その他の潜在株式を新たに発行する場合には、事前に大和ハウス工業と誠実に協議いたします。

(2)業務提携の概要

(a)首都圏及び関西圏におけるマンションを中心とした住宅分譲事業において、新築住宅の開発及び既存の集合住宅のリノベーション・建て替えへの取り組みも含めた一定のマーケットシェア維持を目指した安定的な事業継続を目指す、(b)投資用不動産開発に注力し、当社と大和ハウス工業系列の投資法人との連携を目指す、(c)当社と関連する大和ハウスグループとの具体的な業務提携の促進を図り、拡大が想定される中古マンション、戸建住宅及び事業用不動産の流通市場並びに既存の集合住宅等の大規模修繕、リノベーション及びリフォーム市場での当社の事業拡張を目指すといった基本方針の下、以下の各号に定める事業について、具体的な業務提携の促進を図るための協議を引き続き継続していきます。

① 新築マンション開発事業

大和ハウス工業のマンション事業部と当社は、首都圏、及び、関西圏での新築マンション開発事業において、共同事業プロジェクトの拡張と、協調した商品開発・マーケティング力の強化を目指し、人材交流や共同の委員会設置を含めた連携促進を図る。

② 中古マンションなどの流通仲介・リフォーム事業

大和ハウスグループと当社は、流通仲介・リフォーム事業の拡張に向け、人材交流や共同の委員会設置を含めた連携促進を図る。

③ 既存の集合住宅などにおける大規模修繕・リノベーション工事事業等

大和ハウスグループと当社は、分譲マンションの大規模修繕・リノベーション工事事業の受注拡張に向け、人材交流や共同の委員会設置を含めた連携促進を図る。また、大和ハウスグループと当社は、企業の社宅及び賃貸マンションの再生案件などを主な対象とした、「一棟リノベーション・マンション分譲事業」に関しても一層の連携促進を図る。

④ 大和ハウス工業系列の投資法人との契約について

大和ハウス工業は当社が「大和ハウス・レジデンシャル投資法人」との間で不動産等の情報提供及び業務支援等を目的とする契約を締結することに協力する。

⑤ 賃貸運用資産の企画・マネージメント事業

当社は現状の「賃貸マンションのサブリース」をメインとした賃貸事業の拡張のためにM&A手法も含めた受託案件数の増加を目指す。また、大和ハウスグループとの連携強化や不動産所有者への企画提案力、及び、提供する商品・サービスの競争力アップを目指すべく協議を行う。

⑥ オーストラリア事業

大和ハウス工業と当社は、オーストラリアにおけるフレーザー島事業に関して、当社のオーストラリア事業からの撤退方針を受け、両社が平成23年4月27日付で締結した業務提携に関する基本合意書に関しての見直しを行う。

これらの業務提携のほか、本第三者割当後、大和ハウス工業は、当社の事業推進のために必要な金融機関からの借入れに対し、以下の各号に定めるものの他別途払込期日までに締結する保証委託契約に定めるところに従って、融資保証枠を供与することとなっております。大和ハウス工業は、当社が事業運営上必要な資金について金融機関からの借入れを行う場合、当社の要請に従い、当該保証委託契約に従って、金融機関からの借入の保証を行うこととなります。

① 融資保証枠の上限:元本総額180億円

② 契約期間    :1年

2.既存優先株主との合意

当社は、平成25年4月16日開催の取締役会決議に基づき、同日付で既存優先株主との間で第1種優先株式の取得に関する合意書をそれぞれ締結いたしました。

(合意内容)

当社は、本資本金等の額の減少の効力発生を条件として、既存優先株主より、その保有する第1種優先株式(合計3,050,000株)を総額9,150,000,000円(1株当たり金3,000円)で取得すること。

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりであります。

なお、本項における将来に関する事項は、この有価証券報告書提出日(平成25年6月21日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)財政状態

① 資産

当連結会計年度末の総資産は481億70百万円となり、前連結会計年度末比102億5百万円減少いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。

当連結会計年度末の流動資産は336億87百万円となり、同104億16百万円減少いたしました。これは受取手形及び売掛金が減少したことや、新築マンション及び戸建住宅の引き渡しが進捗したことにより、仕掛販売用不動産が減少したことなどによるものです。

また、当連結会計年度末の固定資産は144億82百万円となり、同2億10百万円増加いたしました。これは差入保証金が6億69百万円減少した一方で、長期貸付金が13億87百万円増加したことなどによるものです。

② 負債

当連結会計年度末の負債合計は350億60百万円となり、前連結会計年度末比88億89百万円減少いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。

当連結会計年度末の流動負債は222億79百万円となり、同91億6百万円減少いたしました。これは一年内返済予定の長期借入金が同65億45百万円減少したことや、預り金が同18億84百万円減少したことなどによるものです。

また、当連結会計年度末の固定負債は127億81百万円となり、同2億17百万円増加いたしました。これは長期借入金が同16億96百万円減少し、事業再生損失引当金が同49億43百万円減少した一方で、海外事業撤退損失引当金が72億56百万円増加したことなどによるものです。

③ 純資産

当連結会計年度末の純資産は131億9百万円となり、前連結会計年度末比13億15百万円減少いたしました。主な増減及びその要因は、第1種優先株式の配当金が6億14百万円となったことや、当期純損失10億73百万円を計上したことによるものです。

④ キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、85億25百万円の資金の増加となりました。これは、仕入債務が24億91百万円減少し、不動産販売事業等に係る預り金が18億98百万円減少した一方で、海外事業撤退損失引当金が16億45百万円増加したことやたな卸資産が87億34百万円減少したことが主な要因であります。

なお、当社の営業活動によるキャッシュ・フローは、各年度の不動産販売事業における事業用地の取得及び工事進捗に伴う建築費の支払並びに資金回収状況などにより、大きく変動する可能性があります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、1億32百万円の資金の減少となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が80百万円となったことが主な要因であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、84億75百万円の資金の減少となりました。これは、事業用地の仕入れに伴う資金調達を行い、長期借入れによる収入が21億34百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が106億22百万円となったことや第1種優先株式の優先配当金6億14百万円の支払いがあったことが主な要因であります。

その結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は83億94百万円となりました。

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

項目

平成22年3月期

平成23年3月期

平成24年3月期

平成25年3月期

自己資本比率 (%)

13.3

18.9

24.7

27.2

時価ベースの自己資本比率 (%)

2.6

2.1

12.0

17.0

債務償還年数 (年)

1.1

1.6

1.5

0.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)

21.9

25.0

19.0

17.0

自己資本比率

:自己資本÷総資産

時価ベースの自己資本比率

:普通株式時価総額÷総資産

債務償還年数

:有利子負債÷キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ

:キャッシュ・フロー÷利払い

(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.普通株式時価総額は、期末株価終値及び自己株式を除く期末発行済株式数より計算しております。

3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

4.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

(2)経営成績

① 売上高

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比7.0%増収の858億24百万円となりました。

これは、新築マンションの引渡戸数が増加し、不動産賃貸事業及び不動産仲介事業におきましても堅調に推移したことなどによるものです。

② 営業利益

当連結会計年度の営業利益は、同38.3%増益の25億62百万円となりました。

これは、不動産販売事業、不動産賃貸事業及び不動産仲介事業が増収となったことにより、営業利益が改善したことによるものです。

③ 経常利益

当連結会計年度の経常利益は、同50.2%増益の21億円となりました。

これは、営業利益が増益となり、営業外損益が同水準となったことにより、経常利益が改善したことによるものです。

④ 当期純損失

当連結会計年度におきましては、10億73百万円の当期純損失となりました。

これは、事業再生計画において、事業化中止物件として平成22年6月に売却いたしました武蔵浦和駅第3街区第一種市街地再開発事業に係る地中埋設物等の除去工事費用についての当社負担額等15億42百万円及び将来の海外事業撤退に伴う損失見込額16億45百万円を特別損失として計上したことなどによるものです。

(3)目標とする経営指標

第45期(平成26年3月期)において達成を目指す(連結)経営指標は以下のとおりであります。

売上高    71,400百万円

営業利益    1,300百万円

経常利益     800百万円

当期純利益    750百万円 





出典: 株式会社コスモスイニシア、2013-03-31 期 有価証券報告書