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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、サブプライムローン問題を引き金とした米国の景気減速懸念による急激なドル安・円高や原油価格の高騰等により、国内景気にも不透明感が強まっております。
 当社グループが属する不動産及び不動産金融市場におきましては、平成19年9月30日施行の金融商品取引法や改正建築基準法及び上記サブプライムローン問題等の影響により、金融機関の不動産業者向け融資審査基準が厳格化し、一部の不動産業者においては、資金調達難から物件購入を手控えざるを得ない状況も散見される等、マーケット全般の先行き見通しは大変困難な状況になっております。
 このような状況のもと、当社グループは、「不動産流動化事業」「サービサー事業」「不動産ファンド事業」「不動産融資保証事業」の4つの各コア事業の競争力を強化するとともに、これら4事業を有機的に連動させることにより、お客様のあらゆる不動産ニーズに対してワンストップでのソリューションを提供できることを強みに「バリュー・プロデュース」ビジネスを展開してまいりました。
  

以上の結果、当連結会計年度の売上高は121,382百万円(前年同期比115.4%)、営業利益は26,830百万円(同167.2%)、経常利益は24,286百万円(同175.0%)、当期純利益は12,421百万円(同175.3%)となりました。

 

各事業別セグメントの業績を示すと、次のとおりでございます。

 

① 不動産流動化事業
 不動産流動化事業におきましては、当社のバリューアップノウハウに加えて、上期は活況を呈する不動産市況も追い風となり、大型事業用不動産を中心として想定を上回る価額での販売が実現しました。下期に入るとサブプライムローン問題に伴う信用収縮によって、業績予想を修正する企業が散見される等、業界全体の失速懸念が高まる中にあって、当社は計画通りの販売を達成することができました。
 他方、仕入れにおいては、情報ルートの拡大や不動産M&A手法の活用、さらには不動産融資保証事業の顧客からの情報による優良物件の取得が実現したことで、順調に営業資産の積み増しを図ることができました。また、エリア戦略の一環として平成19年9月に福岡に拠点を設け、営業エリアの拡大に努めてまいりました。
 この結果、売上高は74,545百万円(前年同期比114.4%)、営業利益は8,367百万円(同134.1%)と前年を大きく上回る実績となりました。

 

② サービサー事業
 サービサー事業におきましては、大手金融機関の不良債権処理が一巡し、サービサー会社間による仕入競争が激化する中で、地域金融機関への営業活動の重点化、他サービサーからの二次譲渡、事業再生案件への取組強化により債権購入額は過去最高の26,572百万円に達しました。
 また、債権回収に関しましては、担保不動産の自己取得にも積極的に取り組み、取得した物件のバリューアップと計画販売を推進してまいりました。
 この結果、売上高は28,477百万円(前年同期比108.3%)、営業利益は5,739百万円(同186.8%)となりました。

 

③ 不動産ファンド事業
 不動産ファンド事業におきましては、上期にアトリウム・プライマリー・ファンド(平成15年運用開始)をクロージングさせました。投資成果としては㈲エー・ダブリュ・ワンがIRR46.2%、㈲エー・ダブリュ・ツーにおいてはIRR57.6%という非常に高いパフォーマンスを確保することができました。
 また、アトリウム・バリュー・バランス・ファンド(平成18年運用開始)においては、来期のクロージングに向けて、その保有物件の稼働率向上等により、バリューアップを着実に実施することができました。
 さらには、不動産融資保証事業の顧客との共同投資による100億円規模の大型プロジェクトを中心とした「不動産エクイティ投資」にも積極的に取り組んでまいりました。
 この結果、売上高は11,562百万円(前年同期比144.0%)、営業利益は6,562百万円(同204.3%)となりました。

*IRR(Internal Rate of Return:内部収益率):出資や分配金・売却代金の受取りが複数回に渡って行われるようなプロジェクト
  の場合に投資全体の複利利回りを測る尺度。
 

④ 不動産融資保証事業
 不動産融資保証事業におきましては、案件の選別をより厳格化しつつも、好調な融資保証実行を維持することができました。平成18年12月に開設いたしました札幌オフィス及び平成19年5月に開設いたしました福岡オフィス(9月より不動産流動化事業の進出に伴い、営業所に昇格)も、融資保証の実行に貢献しました。この結果、平成16年9月の事業開始から当期末に至るまでの融資保証実行額の累計は約6,900億円に達しました。なお当期の融資保証残高は平成19年8月に債権流動化を行った結果171,106百万円となりました。
 他方、下期に入ってサブプライムローン問題に伴う信用収縮の影響を受けて、顧客の資金繰りが悪化し、代位弁済率(代位弁済額/事業開始からの保証実行累計額)が4.6%に上昇しました。しかしながら、代位弁済の結果生じた求償債権については、当初の事業スキームにもありますように、当社グループの強みを活かして担保不動産の取得、バリューアップの実施等により回収を推進してまいりました。
 この結果、売上高10,946百万円(前年同期比154.9%)、営業利益8,235百万円(同143.0%)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5,081百万円増加し、15,683百万円となりました。
 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー
 営業活動の結果使用した資金は、45,782百万円(前年同期は9,672百万円の使用)となりました。これは主に、たな卸資産の増加額40,144百万円、求償債権の増加額17,177百万円、匿名組合出資預り金の払戻による支出2,061百万円、匿名組合損益の支払額3,698百万円、法人税等の支払額8,764百万円等が、税金等調整前当期純利益21,141百万円を上回ったこと等によるものであります。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー
 投資活動の結果使用した資金は、5,646百万円(前年同期は1,483百万円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出4,426百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,322百万円が貸付金の回収による収入1,109百万円を上回ったこと等によるものであります。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
 財務活動の結果得られた資金は、56,510百万円(前年同期は13,406百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の純増額35,490百万円、長期借入金の純増額22,830百万円によるものであります。

2 【生産、受注及び販売の状況】

 

(1) 生産実績

当社グループは、不動産流動化事業、サービサー事業、不動産ファンド事業及び不動産融資保証事業を中心としたサービスを行うため、該当事項はございません。

 

(2) 仕入実績

前連結会計年度及び当連結会計年度における仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

前連結会計年度
当連結会計年度
事業の種類別セグメントの名称
(自 平成18年3月1日 
(自 平成19年3月1日 
前年同期比
至 平成19年2月28日)
至 平成20年2月29日)
一般流通市場からの仕入れ
49,516百万円
80,127百万円
161.8%
不動産流動化事業
競売による仕入れ
6,859百万円
976百万円
14.2%
小計
56,376百万円
81,104百万円
143.9%
買取債権による仕入れ
23,036百万円
26,572百万円
115.4%
サービサー事業
競売による仕入れ
1,081百万円
679百万円
62.8%
小計
24,118百万円
27,252百万円
113.0%
不動産ファンド事業
不動産融資保証事業
合計
80,494百万円
108,356百万円
134.6%

(注) 1 上記金額のうち、不動産流動化事業及び不動産ファンド事業における金額は、落札価格または契約価格に
 よっております。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度における不動産ファンド事業の仕入実績はあ
 りません。

 2 上記金額のうち、サービサー事業において、買取債権の譲受価格及び不動産の落札価格または契約価格に
 よっております。

 3 不動産融資保証事業は、仕入れという概念が乏しいため記載を省略しております。

 4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注状況

該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

前連結会計年度及び当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

前連結会計年度
当連結会計年度
事業の種類別セグメントの名称
(自 平成18年3月1日
(自 平成19年3月1日
前年同期比
 至 平成19年2月28日)
 至 平成20年2月29日)
不動産流動化事業
65,184百万円
74,545百万円
114.4%
サービサー事業
26,296百万円
28,477百万円
108.3%
不動産ファンド事業
8,029百万円
11,562百万円
144.0%
不動産融資保証事業
7,068百万円
10,946百万円
154.9%
合計
106,578百万円
125,532百万円
117.8%

(注) 1 各セグメント別の販売実績は、内部販売実績控除前の数値を記載しております。

 2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
 

 

3 【対処すべき課題】

 

当社グループは、対象不動産の仕入ルートを競売市場から一般流通市場に、取り扱い商品を戸建物件から収益物件、大型物件へとシフトするなかで、マーケットの変化に即応する形で「不動産流動化事業」から、「サービサー事業」「不動産ファンド事業」「不動産融資保証事業」へと事業領域を拡大し、「不動産と金融の融合」によりあらゆる不動産に関するニーズに応え、景気変動に強い全天候型の事業モデルの構築が実現できました。その結果、当該対象物件は大型化し、保有する期間も長期化しております。
 従って、当社グループの営業資産残高の拡大に応じ、客観的基準に基づく厳格な資産管理体制を構築し、積極的な情報開示に努めてまいります。また、仕入拡大に応えるべくプロジェクトファイナンスといった資金調達の多様化を図る等により資金調達力を強化してまいります。
 今後も、各事業部の連動を強化し、より一層の仕入競争力を高めながら、積極的な営業資産の積み増しと、バリューアップ力を活かした高付加価値商品の提供に努めてまいります。
 さらに、当社グループの成長の源は「人材」であることを認識し、これからも社員一人一人の業務スキル、ノウハウをレベルアップさせ、また、当社グループ企業理念やコンプライアンスマニュアルに基づいた社員の意識や行動による業務運営体制を徹底させてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

 

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
 また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
 当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載事項も慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
 なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

<当社グループの事業環境>

 

① 業界における法的規制について
 当社グループの事業は、「宅地建物取引業法」、「貸金業の規制等に関する法律」、「金融商品取引法」、「債権管理回収業に関する特別措置法」、「建築基準法」、「建築士法」等による法的規制を受けており、関連許認可を得ております。
 そのため、上記法律の改廃や新たな法的規制の新設によっては、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
 また、当該許認可等には有効期限があり、その円滑な更新に努めるとともに、当社グループの業務活動に関連する法令諸規制等の遵守を徹底しております。現在、当該許認可等が取消となる事由は発生しておりませんが、万一、将来何らかの理由により、当該許認可等が取消された場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

② 不動産価格の変動及び販売リスクについて
 当社グループの総資産に占める販売用不動産の割合は平成19年2月末73.9%、平成20年2月末67.4%となっておりますが、そのうち居住用不動産の価格は景気動向、金利動向、地価動向及び住宅税制等に左右される住宅需要の影響を受けやすく、収益不動産の価格は、金利動向、賃貸の需給バランスや賃料相場等の動きに敏感に反応しやすい傾向があります。このため、不動産価格の変動により当社グループの販売活動が計画どおり進まない可能性があります。
 また、当社グループでは収益不動産の仕入れ及び販売が増加傾向にありますが、収益不動産は居住用不動産に比べ保有期間が長く高額であるため在庫件数の増加は資金固定化の要因にもなり、予定どおりに販売が進まない場合には財政状態の悪化を招くおそれがあり、当社グループの業績にも影響が及ぶ可能性があります。
 特に収益不動産の販売については、昨年来のサブプライムローン問題に伴う信用収縮がさらに長期化した場合、不動産の流通市場が一段と低迷するおそれがあり、当社グループの販売活動、または財政状態及び業績にも影響を及ぼす可能性があります。
 しかしながら、不動産市場に影響を与える各種マーケット動向調査や税制等を注視していくとともに、営業資産の効率的運用及び販売時期の見極め等に注力し、不動産価格の変動及び販売リスクの削減に努めてまいります。

 

③ 収益不動産の稼働率及び賃料の変動リスクについて
 収益不動産の稼働率及び賃料は、景気動向や近隣の賃貸需給関係の影響を受けやすい傾向があり、これらの理由等により一時的に稼動率や賃料が低下し、保有する収益不動産から得られる賃料収入が減少し、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
 しかしながら、当社グループにおきましては、テナントの入退去状況や賃料の状況を常にチェックし、また不動産そのものの価値を高めるよう努力し、稼働率と賃料の変動リスクに対処してまいります。

 

④ 自然災害等の発生における建物の毀損または滅失に関するリスクについて
 大規模な地震等の自然災害、火災、事故やテロ等の発生により、当社グループの保有不動産が、毀損または滅失する可能性があります。
 当社グループでは、原則として所有する不動産に、火災保険、地震保険や賠償責任保険等の損害保険を付保しておりますが、保険金の限度額を上回る損害が発生する可能性や、保険でカバーできない火災や事故が発生する可能性を否定することはできません。
 また、保険金が支払われた場合におきましても災害発生前の状態に回復させることができない可能性があります。この場合、当社グループの財政状態及び業績に影響が及ぶ可能性があります。 

 

⑤ 偶発債務の発生可能性について
 当社の不動産融資保証事業では、不動産を担保として資金を借り入れる債務者の借入金債務に対して、債務者の委託を前提とした連帯保証を当社が引き受けます。この債務者に借入金債務の債務不履行が発生した場合には、当社が保証会社として貸付人に対して代位弁済を行います。代位弁済を行う保証業務を前提とする限り、債務者に対する求償債権が未回収となる可能性は否定できません。さらに経済環境の予測し難い激変等、何らかの事由によって、未回収の発生の割合が急激に上昇した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
 しかしながら、当社は、この保証会社として不可避のビジネスリスクに対して、ⅰ)不動産流動化事業で培ってきた不動産査定力を背景として、担保不動産の評価と掛け目を、それぞれ適切と想定される水準に設定することで、担保不動産を換価しなければならないような場合にも、回収リスクを低減しております。ⅱ)さらに、デフォルト発生時に、担保不動産を当社が自己取得したうえで、当該不動産のバリューアップを行い、価値を高めた後に売却をすることで回収金額の最大化を図り、貸倒れリスクを圧縮することができます。
 これらにより、偶発債務の発生に関して迅速に対応してまいります。

 

⑥ 耐震強度問題について
 耐震強度問題は、大きな社会的問題になっており、住宅をはじめとした不動産に対する不信感の高まりが、購入意欲の低下や、投資資金の不動産マーケット離れ等を引き起こす可能性も否定できず、その場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
 しかしながら、当社グループといたしましては、耐震に関するガイドラインや法令の内容に基づき、必要な対策を実施していくとともに、子会社である㈱アトリウム建設の耐震診断力や耐震補強力を強化することにより耐震強度問題に対応してまいります。

 

<事業体制について>
① 個人情報の取扱に関するリスクについて
 当社グループは、不動産売買の顧客情報、賃貸不動産の賃借人情報、不動産融資保証事業の債務者情報等において個人情報を取り扱っています。
 当社グループは、個人情報保護法ならびに各監督官庁及び各業界団体のガイドラインに則り、個人情報管理規程を制定する等して個人情報の取得・利用・提供・保管等を行っていますが、外部からの不正なアクセスや社内管理の不手際により万一個人情報が外部に漏洩した場合には、損害賠償金の負担や社会的信用の低下により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

② 有利子負債残高等に関するリスクについて
 当社グループの連結有利子負債が総資産額占める割合は平成19年2月末66.4%、平成20年2月末71.6%となっております。

前連結会計年度末
(平成19年2月28日)
当連結会計年度末
(平成20年2月29日)
総資産額(百万円)
182,163
250,537
有利子負債額(百万円)
120,886
179,490
有利子負債額/総資産額
66.4%
71.6%
純資産(百万円)
40,001
51,067
自己資本比率
22.0%
20.3%

従来より、不動産流動化事業、サービサー事業において仕入れを拡大していることに加え、不動産融資保証事業からの積極的な物件取得による営業資産の増加の結果、有利子負債が増加しております。このような営業活動による営業キャッシュフローの赤字については、主に借入金で補っているため、当社グループの業績は金利変動の影響を受けやすい傾向にあります。
 しかしながら、こうした金利変動リスクに対処するために、金利動向に対する細心の注意を払うとともに、プロジェクトファイナンス等の資金調達の多様化等により資金調達力を強化してまいります。

 

③ コミットメントライン契約等に関する財務制限条項について
 当社は、資金調達手法の一つとして複数の金融機関と貸出コミットメントライン契約及びシンジケートローンを締結しており、これらには資本の減少及び営業損益の赤字化、長期在庫の増加等に関する財務制限条項が付与されております。万一当社の業績が悪化し、制限条項に抵触した場合には、当該契約により借入金の返済や担保差し入れ、利率の変更等の対応を迫られる結果、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
 今後も、個別不動産毎の在庫管理を徹底し、業績向上に努めることによって、コミットメントラインの契約等に関する財務制限条項に対処してまいります。

 

④ ストック・オプションの付与及び株式の希薄化について
 当社は、取締役、監査役、従業員及び取引先に対して新株予約権を利用したストック・オプション制度を採用しております。
 当該新株予約権は、旧商法第280条ノ20及び第280条ノ21の規定に基づき平成15年12月16日開催の臨時株主総会及び平成16年9月13日開催の臨時株主総会において決議されたものであります。
 このストック・オプションの権利行使に伴い、当社の株式の価値は希薄化する恐れがあり、株価に影響が及ぶ可能性があります。
 なお、平成20年2月末時点において、ストック・オプション8,771,400株が行使済みであり、残るところ109,800株が未行使となっており、上記希薄化リスクは大きく減少しております。

 

<法的規制について>
 当社グループの事業は、以下の各法令による規制を受けており、何らかの理由により処分に該当する事由が生じた場合には、当社グループの主要な事業活動や業績に影響が及ぶ可能性があります。
 なお、連結会計年度末現在、当社グループにおいて処分の対象に該当する事項はありません。

 

① 当社グループに関連する法的規制
 当社グループは、以下の法令により規制を受けており、監督官庁より許認可(登録)を受けた上で事業を行っております。それぞれの法令の具体的規制内容は「② 各法令の規制内容」のとおりです。

関係
免許、許可
会社名
許認可(登録)番号
有効期限
法令
登録等の別
イ宅地建物取
 引業法
宅地建物取引業者免許
当社
国土交通大臣
平成15年7月29日
(2)第5786号
〜平成20年7月28日
㈱アトリウム債権回収サービス
東京都知事
平成16年10月2日
(2)第77821号
〜平成21年10月1日
㈲エー・ダブリュ・ツー
東京都知事
平成16年7月3日
(1)第83297号
〜平成21年7月2日
㈲エー・ダブリュ・スリー
東京都知事
平成17年5月21日
(1)第84488号
〜平成22年5月20日
㈱エー・アイ・シー
東京都知事
平成20年5月10日
(2)第81911号
〜平成25年5月9日
㈱アトリウム建設
東京都知事
平成19年2月6日
(8)第41422号
〜平成24年2月5日
㈱エー・アール・ジー
東京都知事
平成18年9月9日
(1)第86418号
〜平成23年9月8日
㈱エー・エム・ファンド・マネジメント
東京都知事
平成19年12月29日
(1)第88689号
〜平成24年12月28日
ロ貸金業法
貸金業の登録
当社
関東財務局長
平成18年6月17日
(1)第01423号
〜平成21年6月16日
ハ不動産の鑑
 定評価に関
 する法律
不動産鑑定業者登録
当社
東京都知事
平成17年7月25日
(1)第1981号
〜平成22年7月24日
ニ建設業法
特定建設業の許可
当社
東京都知事
平成19年1月10日
(特-18)第116827号
〜平成24年1月9日
㈱アトリウム建設
建築工事業
国土交通大臣
(特-17)第4135号
平成17年5月22日
〜平成22年5月21日
ホ建築士法
一級建築士事務所登録
㈱アトリウム建設 
東京都知事
平成20年5月10日
第1100号
〜平成25年5月10日
ヘ債権管理回
 収業に関す
 る特別措置
 法
債権管理回収業許可
㈱アトリウム債権回収サービス
法務大臣
許可年月日
第13号
平成11年7月1日
(有効期限なし)

 

 

関係
免許、許可
会社名
許認可(登録)番号
有効期限
法令
登録等の別
ト食品衛生法
営業許可
(飲食店)
㈲PAM・J
17町保生食第709号
平成17年12月5日
〜平成24年12月31日
17町保生食第712号
平成17年12月5日
〜平成24年12月31日
17町保生食第714号
平成17年12月5日
〜平成24年12月31日
17町保生食第715号
平成17年12月5日
〜平成24年12月31日
17町保生食第716号
平成17年12月5日
〜平成24年12月31日
営業許可
(菓子製造業)
㈲PAM・J
17町保生食第710号
平成17年12月5日
〜平成24年12月31日
営業許可
(そうざい製造業)
㈲PAM・J
17町保生食第800号
平成17年12月21日
〜平成24年12月31日
チ旅館業法
旅館営業許可
㈲PAM・J
17町保生き第121号
平成17年12月1日
(有効期限なし)
リ金融商品取引法
適格機関投資家届出
当社
法人4番
平成22年2月28日
ヌ不動産投資顧問業登録規程
不動産投資顧問業登録
㈱エー・エム・ファンド・マネジメント
総合-第84号
平成20年3月11日
〜平成25年3月10日

 

② 各法令の規制内容
イ 宅地建物取引業法
 当社ならびに当社のグループ会社である㈱アトリウム債権回収サービス、㈱エー・アイ・シー、㈲エー・ダブリュ・ツー、㈲エー・ダブリュ・スリー、㈱アトリウム建設、㈱エー・アール・ジー及び㈱エー・エム・ファンド・マネジメントは、宅地もしくは建物の売買もしくは交換、貸借の行為を業として行っているため、国土交通大臣もしくは東京都知事の免許を受けております。
 免許の取消事由に該当するような行為をしたり取引主任者による不正または不当な行為に対する監督処分等に該当した場合は、免許の取消し、取引主任者の登録の消除、監督処分の公告等の処分を受けることとなり、当社及び上記の当社グループの各社が宅地建物取引業を行う上で、重大な支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

ロ 貸金業の規制等に関する法律
 当社は、金銭の貸付または金銭の貸借の媒介を業として行う者に準ずる扱いに該当するため、平成18年6月17日より関東財務局長の登録を受けております。
 業務の停止、登録の取消し、監督処分の公告等の事由に該当した場合、内閣総理大臣より業務の全部または一部の停止、登録の取消し、監督処分の公告等の処分を受けることとなり、当社が貸金業を行う上で、重大な支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

ハ 不動産の鑑定評価に関する法律
 当社は、不動産の客観的価値に作用する諸要因に関して調査もしくは分析を行い、不動産の取引、利用もしくは投資に関して不動産の鑑定評価を業として行っているため、東京都知事の登録を受けております。
 不動産鑑定業者が、故意に不当な不動産の鑑定評価その他不動産鑑定評価等業務に関する不正または著しく不当な行為を行ったときは、懲戒処分として、1年以内の期間を定めて鑑定評価等業務を行うことを禁止し、またはその不動産鑑定業者の登録を消除し、懲戒処分の公告等の処分を受けることになり、当社が鑑定評価等業務を行う上で、重大な支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

ニ 建設業法
 当社ならびに当社のグループ会社である㈱アトリウム建設は、建築に関する工事を行い、元請等建設工事の完成を請け負う営業を行う者に該当するため、国土交通大臣の許可を受けております。
 許可の取消し、営業の禁止、監督処分の公告等の事由に該当した場合、監督官庁より指示、業務の全部または一部の停止、許可の取消し、営業の禁止、監督処分の公告等の処分を受けることとなり、当社、㈱アトリウム建設が建設業を行う上で、重大な支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
 また同法により、下請業者に対する扱いについては、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律による規制を受け、公正取引委員会の措置を受けることになります。

 

ホ 建築士法
 当社のグループ会社である㈱アトリウム建設は、他人の求めに応じ報酬を得て設計、工事監理、建築工事契約に関する事務等を行うことを業としているため、一級建築士事務所を設置し東京都知事の登録を受けております。
 登録の抹消、監督処分に該当した場合、東京都知事より建築士事務所の登録の抹消、登録の取消し、戒告、建築士事務所の閉鎖等の処分を受けることとなり、㈱アトリウム建設が一級建築士事務所として設計等の業務を行う上で、重大な支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

ヘ 債権管理回収業に関する特別措置法
 当社のグループ会社である㈱アトリウム債権回収サービスは、弁護士または弁護士法人以外の者が委託を受けて法律事件に関する法律事務である特定金銭債権の管理及び回収の業務または他人から譲り受けて訴訟、調停、和解その他の手段によって特定金銭債権の管理及び回収の業務を行うため、法務大臣の許可を受けております。
 許可の取消し、監督処分の公告等の事由に該当した場合、法務大臣より許可の取消し、業務の全部もしくは一部の停止、監督処分の公告等の処分を受けることとなり、㈱アトリウム債権回収サービスが債権管理回収業を行う上で、重大な支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

ト 食品衛生法
 当社のグループ会社である㈲PAM・Jは、ホテル ザ・エルシィ町田に飲食店舗を入れてホテル運営を業として行っているため、町田市から食品衛生法上の営業許可を受けております。
 飲食店営業その他公衆衛生に与える影響が著しく基準に違反している場合には、許可の取消し、もしくは営業の全部もしくは一部を禁止し、もしくは期間を定めての停止処分を受けることとなり、㈲PAM・Jがホテルの運営を行う上で、重大な支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

チ 旅館業法
 当社のグループ会社である㈲PAM・Jは、ホテルの運営を業として行っているため、ホテル ザ・エルシィ町田は町田市の旅館営業許可を受けております。
 営業者がこの法律もしくはこの法律に基づく処分に違反したときは、旅館営業許可の取消し、または期間を定めて営業の停止処分を受けることとなり、当社がホテル業を行う上で、重大な支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

リ 金融商品取引法
 当社は、集団投資スキームに参加することによって、投資機会を拡大すべく、適格機関投資家の届出をいたしました。
 当社が届出の取消し等の事由に該当した場合、適格機関投資家でなければ参加できない集団投資スキーム(いわゆるプロ私募)への投資が不可能となり、投資機会が縮小する可能性があります。

 

ヌ 不動産投資顧問業登録規程
 ㈱エー・エム・ファンド・マネジメントは投資一任契約及び投資助言活動に基づき、不動産の運営、投資助言業務に対応すべく、不動産投資顧問業の登録をしました。登録の取消、勧告処分の公告等の事由に該当した場合、㈱エー・エム・ファンド・マネジメントがファンドスキームによるアセットマネジメント業務の受託を行う上で、重大な支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
 

<クレディセゾングループと当社グループの関係>
 平成20年2月末現在、上場会社である㈱クレディセゾンは当社の議決権38.9%(間接保有含め41.8%)を所有する親会社であります。

 

① クレディセゾングループにおける位置付け
 当社グループは、親会社である㈱クレディセゾンを中心とするクレディセゾングループに属しております。
 クレディセゾングループの主な事業は、クレジットサービス事業、ファイナンス事業、不動産関連事業及びエンタテイメント事業等であり、グループ各社はそれぞれの顧客と直結した事業活動を展開しております。
 その中で、当社グループは、クレディセゾングループの不動産関連事業において、不動産流動化事業、サービサー事業及び不動産ファンド事業を行っており、また、平成16年9月からは、㈱クレディセゾンとの提携により不動産融資保証事業を開始し、同グループの事業拡大や利益拡大に貢献しております。
 当社グループが事業としている不動産流動化事業、サービサー事業及び不動産ファンド事業に関しては、クレディセゾングループ各社との連携はビジネス領域等の違いから特に行っておらず、また不動産融資保証事業における㈱クレディセゾンとの融資・保証関係に関しましても、イコールパートナーとしての金融機関等として認識し事業展開をしております。

 

② サービサー事業でのジェーピーエヌ債権回収㈱との関係
 クレディセゾングループ内においてジェーピーエヌ債権回収㈱が、当社グループの㈱アトリウム債権回収サービスと類似するサービサー事業を展開しておりますが、取引先、取扱債権及び回収方法も異なっており、競合はないものと考えております。
 両社の違いを一覧に示すと以下のとおりです。

企業名
取引先
債権の種類
サービサー事業形態
㈱アトリウム債権回収
サービス
都市銀行、地方銀行、信用金庫等
大口の不動産担保付債権等
債権の買取りが中心
ジェーピーエヌ債権回収㈱
クレジットカード会社、信販会社等
個人の小口無担保債権等
回収受託が中心

 

③ 役員の兼務について
 当社グループ役員のうち以下3名は、その豊富な経営経験をもとに社外の客観的見地から当社グループに対する経営の助言を得ること及び監査体制強化等を目的として、当社グループが要請し招聘したものであります。その者の氏名ならびに主な当社グループ及びクレディセゾングループにおける役職は以下のとおりであります。

                                平成20年2月29日現在

当社グループにおける役職
氏 名
クレディセゾングループにおける主な役職
当社 取締役相談役(非常勤)
林野  宏
㈱クレディセゾン代表取締役社長
㈱アトリウムH&R 取締役(非常勤)
齋藤 辰之助
㈱ウラクアオヤマ取締役会長
当社 監査役(非常勤)
櫻井  勝
㈱クレディセゾン常勤監査役

 

④ 不動産融資保証事業における㈱クレディセゾンとの関係
 当社は、㈱クレディセゾンと提携し不動産融資保証事業を展開しております。当該事業において、当社は、債務保証先への営業活動を主体的に行うとともに、融資の担保となる不動産の査定と債務保証を行うことにより、㈱クレディセゾンから保証料を得ております。当社が受け取る保証料の料率は、両社協議の上、不動産担保融資保証に関する基本契約に基づいて決定しております。
 平成20年2月末日現在の保証残高は、㈱クレディセゾンの債権流動化による700億円の圧縮効果もあり、結果、153,890百万円となりました。
 今後は、㈱クレディセゾン以外にも事業パートナーの拡大を図ってまいりますが、当社と㈱クレディセゾン間の「不動産担保融資保証に関する基本契約」が解除され、または更新されずに業務提携が解消された場合、当該事業の展開に一時的に支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
 なお、当社が㈱クレディセゾンから受け取った保証料等は平成19年2月期6,462百万円、平成20年2月期10,092百万円であります。

 

⑤ 当社とクレディセゾンとの取引実績について

平成19年2月期(自 平成18年3月1日  至 平成19年2月28日)

属性
住所
議決権等
関係内容
取引の内容
科目
会社等
資本金
事業の内容
の所有
取引金額
期末残高
の名称
(百万円)
又は職業
(被所有)
(百万円)
(百万円)
割合
役員の
事業上
(注)1
(注)1
(%)
兼任等
の関係
親会社
㈱クレディ
セゾン
東京都
豊島区
75,197 
信販及び金融業、リース事業
(クレジットビジネス)
不動産担保融資貸付先の保証及び設備のリース
融資保証
の収入
6,462
営 業
未収金
681
(被所有)
(注)2
直接
リース資産
の賃借
18
未払金
9
35.9
(注)3
兼任
出向者給与の立替
未収入金
0
(被所有)
(注)4
間接
3人
その他経費
0
7.2
(注)5
その他
未払金
2
(注)6

取引条件及び取引条件の決定方針等

(注) 1  取引金額には消費税等は含まれておらず、期末残高には消費税等が含まれております。

2  当社が受け取る保証料の料率は、両社協議の上、不動産担保融資保証に関する基本契約に基づいて決定し ております。

3  リース資産の賃借については、一般取引条件と同様に決定しております。

4 出向者給与の立替分であります。

5  計算手数料等の経費の支払であります。

6  確定拠出年金掛金の立替分であります。

 

平成20年2月期(自 平成19年3月1日  至 平成20年2月29日)

属性
住所
議決権等
関係内容
取引の内容
科目
会社等
資本金
事業の内容
の所有
取引金額
期末残高
の名称
(百万円)
又は職業
(被所有)
(百万円)
(百万円)
割合
役員の
事業上
(注)1
(注)1
(%)
兼任等
の関係
親会社
㈱クレディ
セゾン
東京都
豊島区
75,671 
信販及び金融業、リース事業
(クレジットビジネス)
不動産担保融資貸付先の保証及び設備のリース
融資保証
の収入
10,092
営 業
未収金
742
(被所有)
(注)2
直接
リース資産
の賃借
8
38.9
(注)3
兼任
その他の立替
未払金
3
(被所有)
(注)4
間接
2人
その他経費
0
2.9
(注)5
賃料の立替
前受賃料
1
(注)6
資金の借入
35,441
関係会社 短期借入金
35,441
(注)7
利息及び金融手数料の支払
100
未払費用
4
(注)7

取引条件及び取引条件の決定方針等

(注) 1  取引金額には消費税等は含まれておらず、期末残高には消費税等が含まれております。

2  当社が受け取る保証料の料率は、両社協議の上、不動産担保融資保証に関する基本契約に基づいて決定し ております。

3  リース資産の賃借については、一般取引条件と同様に決定しております。

4 出向者給与及び確定拠出年金掛金の立替分であります。

5  会費等の経費の支払であります。

6  事務所の賃料の立替分であります。

7  金利その他の取引条件は、市場金利等を勘案して条件を決定しております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

不動産担保融資保証に関する基本契約

当社は、㈱クレディセゾンと顧客間の金銭消費貸借契約において、顧客の借入債務を連帯保証する取引を行うにあたり、同社と「不動産担保融資保証に関する基本契約書」を締結しております。

締結年月日
契約の名称
相手先
契約の概要
平成16年8月25日
不動産担保融資保証に関する基本契約書
㈱クレディセゾン
<内容>
㈱クレディセゾンから不動産担保融資を受ける顧客の借入債務の連帯保証に関する契約
<期間>
平成19年8月25日〜平成20年8月24日(1年ごとの自動更新)
<商品>
ホームエクイティローン、ビジネスローン、ノンリコースローン

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

 

当連結会計年度における財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。
 当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計方針」に記載しております。

 

(2) 匿名組合等出資金について

① 匿名組合等出資金の会計処理について

匿名組合等出資については、匿名組合等の財産の持分相当額を「投資有価証券」に計上しております。匿名組合等への出資金払込時に「投資有価証券」を計上し、匿名組合が獲得した純損益については、持分相当額を「売上高」に計上するとともに、同額を「投資有価証券」に加減し、営業者からの出資金の払戻については、「投資有価証券」を減額しております。
 

② 匿名組合出資者間の利益配分について

㈲エー・ダブリュ・ワン及び㈲エー・ダブリュ・ツーは、アトリウム・プライマリー・ファンドの資産取得会社であり、不動産ファンド事業における当社グループ資産の取得及び保有を目的とする特別目的会社であります。
 上記記載の2社は、当連結会計年度内において各々が保有する資産を売却し、アトリウム・プライマリー・ファンドは終結しております。よって、これらの会社の利益については、匿名組合契約に基づき匿名組合出資者間で配分され、当社グループの連結損益計算書においては、匿名組合損益分配額3,231百万円を計上しております。

 

(3) 経営成績の分析

① 売上高及び経常損益

売上高は、前連結会計年度より16,187百万円増加し、121,382百万円(前年同期比115.4%)となりました。
  
不動産流動化事業におきましては、当社のバリューアップノウハウに加えて、上期は活況を呈する不動産市況も追い風となり、大型事業用不動産を中心として想定を上回る価額での販売が実現しました。下期に入りサブプライムローン問題に伴う信用収縮により、業界全体の失速懸念が高まる中、当社は計画通りの販売を達成することができました。またエリア戦略の一環として平成19年9月に福岡に拠点を設け、営業エリアの拡大に努めてまいりました。
 
サービサー事業におきましては、地域金融機関への営業活動の重点化、他サービサーからの二次譲渡、事業再生案件への取組強化を実施しました。また、債権回収に関しましては、担保不動産の自己取得ならびに取得した物件のバリューアップと計画販売を推進してまいりました。
 
不動産ファンド事業におきましては、アトリウム・プライマリー・ファンド(平成15年運用開始)をクロージングさせました。投資成果としては㈲エー・ダブリュ・ワンがIRR46.2%、㈲エー・ダブリュ・ツーにおいてはIRR57.6%のパフォーマンスを確保することができました。
 不動産融資保証事業におきましては、案件の選別を厳格化しつつも、好調な融資保証実行を維持することができました。また平成19年5月に福岡オフィス(9月より不動産流動化事業の進出に伴い、営業所に昇格)を開設し営業エリアの拡大に努めてまいりました。
 他方、下期に入ってサブプライムローン問題に伴う信用収縮の影響を受けて、代位弁済率(代位弁済額/事業開始からの保証実行累計額)が4.6%に上昇しました。しかしながら、代位弁済の結果生じた求償債権については、担保不動産を取得し、バリューアップの実施等により回収を推進してまいりました。  
 
 売上原価につきましてはアトリウム・プライマリー・ファンドのクロージングを含む大型物件の売却が当初の予定を大きく上回る価格で販売できたことや不動産融資保証事業の保証料増加等により原価率が前連結会計年度72.1%から6.9%低減し65.2%となりました。
 
 販売費及び一般管理費につきましては、事業の陣容拡大による人件費の増加等及び代位弁済率の上昇に伴う保証債務引当金繰入額の計上等により前連結会計年度より2,085百万円増加し、15,352百万円(前年同期比115.7%)となりました。
  この結果、営業利益は10,787百万円増加し26,830円(前年同期比167.2%)、経常利益は10,412百万円増加し24,286百万円(前年同期比175.0%)となりました。

*IRR(Internal Rate of Return:内部収益率):出資や分配金・売却代金の受取りが複数回に渡って行われるようなプロジェクトの
   場合に投資全体の複利利回りを測る尺度。
 

② 特別損益

特別利益につきましては、営業貸付金の回収に伴う貸倒引当金の戻入額を104百万円計上いたしました。また特別損失につきましては、固定資産除却損を7百万円、投資有価証券評価損を9百万円を計上いたしました。
 

③ 匿名組合損益分配額

匿名組合損益分配額とは、不動産ファンド事業において保有する収益不動産の販売及び賃料収入から運用手数料等の必要経費を差し引いた損益のうち、当社出資持分以外の分配額であります。
 前連結会計年度の1,531百万円に対し、当連結会計年度は、平成15年運用開始のアトリウム・プライマリー・ファンド終結に伴い1,700百万円が増加し、3,231百万円となりました。
 この結果、税金等調整前当期純利益は21,141百万円(前年同期比165.0%)となりました。
 

④ 当期純利益

当期純利益は12,421百万円(前年同期比175.3%)となりました。法人税、住民税及び事業税は9,892百万円、法人税等調整額は1,140百万円をそれぞれ計上しております。
 なお、事業の種類別セグメントの売上高及び営業利益の概況については、「1 業績等の概要(1)業績」に記載しております。

 

(4) 財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況  

① 資産

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ68,374百万円増加し、250,537百万円となりました。これは主に、不動産流動化事業における不動産融資保証事業からの情報による物件取得やサービサー事業における過去最高の債権購入等によりたな卸資産が43,094百万円増加したこと、及び、サブプライムローン問題に端を発した金融収縮の影響による不動産融資保証事業部顧客の代位弁済の増加により求償債権が17,177百万円増加したことによるものであります。
 

② 負債

負債は、前連結会計年度末に比べ57,308百万円増加し、199,470百万円となりました。これは主に、上記の通り不動産の仕入、債権の購入と代位弁済の増加等に伴い、短期借入金及び長期借入金が58,819百万円増加したことによるものであります。
 

③ 純資産

純資産は前連結会計年度末に比べ11,066百万円増加し51,067百万円となりました。これは主に当期純利益12,421百万円を計上したことによるものであります。  

 

 この結果、自己資本比率が1.7%減少し、20.3%となり、また総資産における有利子負債比率も前年会計年度末に比べ5.2%増加し、71.6%ととなりました。これは営業資産の積み増しに対応した借入金の拡大に伴うものでございます。

 

(5) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローに関しましては、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(6)今後の見通し
 平成19年8月以降の不動産市況につきましては、サブプライムローン問題に伴う信用収縮、改正建築基準法や金融商品取引法の施行等の影響、さらには国内景気の後退懸念を受けて、先行きに対する不確実性が一層強まっております。
 当社グループといたしましては、当期まで「不動産流動化事業」「サービサー事業」「不動産ファンド事業」「不動産融資保証事業」の4つのコアビジネスを展開してまいりました。来期からは「不動産ファンド事業」に代わる新たなコア事業として育成すべく「戦略投資事業」を展開してまいります。これらの4事業を有機的に連動させることによって事業環境の変化に柔軟に対応できる景気変動に強い全天候型ビジネスモデルの構築をさらに推進してまいります。また、上記4事業とグループ企業がそれぞれの専門性を発揮することで得られるシナジーとしての「バリューチェーンマネジメント」の実現を目指してまいります。
 不動産流動化事業につきましては、株式公開企業としての信用力・知名度を最大限活かし、優良な物件仕入情報の確保に努めてまいります。また、㈱アトリウム建設を中心として開発、リニューアル・リフォームの内製化を図ることで商品企画力・加工力を充実させて、強い競争力を持った商品の販売を推進してまいります。
 サービサー事業につきましては、当期に引き続き地域金融機関等からの債権購入を拡大する一方、他社においてクロージングを迎える再生ファンド等にもアプローチして仕入れの多様化を図ってまいります。購入した債権については迅速な回収を進めるとともに、自己競落等を通じて自己所有物件への転換を図り、これまでグループ全体で培ったバリューアップノウハウを活かして付加価値を高めることで、回収の最大化を図ってまいります。
 不動産融資保証事業につきましては、金融機関の不動産企業向け融資姿勢の厳格化を当社にとっては追い風として捉え、引き続き当社のバリュードライバーとしての役割を果たしてまいります。今後は従来型の不動産業者向けに加えて、新規顧客層の開拓、大型開発案件のメザニンローンへの保証や特定社債の引受等の商品の充実を図ってまいります。また、コンプライアンスに基づいた厳格な審査に努めながら途上与信を強化し、必要に応じて担保不動産の自社取得を図り仕入チャネルの1つとして機能させてまいります。 
 不動産ファンド事業に代わり新たに展開いたします戦略投資事業につきましては、事業間シナジーを追求した戦略的な不動産エクイティ投資及び企業投資を強化・実施するとともに、グループ保有資産のバリューアップと不動産のアセットマネジメント業務を受託して中長期かつ安定的なフィービジネスを推進することによりコア事業の一翼を担ってまいります。  





出典: 株式会社アトリウムリアルティ、2008-02-29 期 有価証券報告書